162 / 220
ラスペラスとの決戦編
第156話 クズの源②
しおりを挟む
「くたばれ! さっさと伝言してこい!」
「ごはっ!? 毎度ありぃ!」
結局門番に銅貨を投げつけて、レザイ領主に伝言をさせにいった。
……本当に意味が分からない。なんでアポ取ってるのに、門番に金を払わねばならんのだ……。
しばらくすると執事と思しき爺さんが、走ってこちらにやってきていた。
「お待たせいたしました。アトラス伯爵とのことですが……」
「ああ。レザイ領主に会わせて欲しい」
だが執事は俺の言葉に反応せず、笑いながら立っているままである。
「どうした? 領主のところまで案内して欲しいんだが」
それでも執事は笑いながら、こちらに疑惑の目を向けてきた……。
あ、すごく嫌な悪寒。
「お客様? お客様は本当にアトラス伯爵なのですか? 伯爵ならば執事に案内料を渡すはずです。そうでないなら偽物と判断し、牢獄に案内を……」
「ああもう! お前ら嫌い!」
俺は執事に銅貨を投げつけ、奴は華麗にそれをキャッチした。
……無駄に清廉された動きが腹立つ。俺相手以外でも常にやってるなこれ。
すると執事は俺達に背を向けて、屋敷の中へと入……ろうとして、入口の扉の前で立ちふさがった。
「銅貨一枚ならここまでです」
「お前は遊園地の百円入れたら動く動物の乗り物か!?」
あの乗り物、百円程度じゃ全然動かないから腹立つよな……。
「くそう! もうさっさと案内しやがれぇ!」
「ごふぅ! 毎度ありがとうございますぅ!」
結局銅貨五枚投げつけて、ようやく案内が開始された。
なんだよこの領地! 領主屋敷の執事までクズってやがるぅ!?
そして執事についていくと、屋敷の中に入らないで庭へと案内された……。
いやさっきの屋敷に入ろうとしたモーションは何だったんだよ!?
庭ではひとりのおっさんが、植物などを鑑賞していた。そのおっさんに執事が話しかける。
「領主様。アトラス伯爵と思しき方を連れてまいりました」
「ふむ。これはお初にお目にかかります。私はレザイ・ヴィ・クーズ、レザイ十五世とお呼びください」
深々と俺に礼をしてくるレザイ領主。
……流石に領主までチップを要求はしてこないようだ。
これでこいつまで要求してきたら、危うくキレていたかもしれん。
「初めまして。私はアトラス・フォルン・ハウルクです」
「無論、アトラス伯爵のお名前は存じております。天才魔法使いにして、この国の英雄。そしてフォルン領のみならず、レスタンブルク国すら立て直している天才」
「はっはっは。それほどでもあります」
どう考えてもお世辞なのだがつい鼻が高くなってしまう。
いやこの国で素直に褒めてくる奴いないから……一言目には田舎貴族! 二言目には権益よこせ! 三言目は死ね だな。
もしかしてレザイ領主はクズのラスボスではなくて、まともだったりするのだろうか?
鳩とかだって、たまにアルピノとかで真っ白な奴生まれたりするらしいし。
そんな俺の視線に対してレザイ領主はウインクをすると。
「それでですね。実はレザイ領は現在、非常に困っていることがありましてな。アトラス伯爵のお力で、是非解決して欲しいのです。もちろん無料で! それとドラゴン便の駅もお願いします! それが解決しないと我々は余裕がなくて、とてもアトラス伯爵のお力にはなれず……」
前言撤回。やっぱクズのボスだわ。
「ドラゴン便は無理ですが、困りごとのほうは聞いてみて考えましょう」
俺の言葉にレザイ領主は張り付いた笑みを浮かべると、指をパチンと鳴らした。
すると周囲の草しげみや木々から、武装した兵士が続々と現れる。
……間者隠してやがった! 想像以上にクズだなこいつ!
「これは困りましたな。アトラス伯爵と言えばこの国の救世主。そんな方が我々の願いを拒否するはずもない。つまりあなたは偽物!」
「お前らのやり方本当にワンパターンだなおい! ラーク!」
「心得た。《氷の風よ、眠りを誘え》」
ラークが小さく呪文を詠唱すると、急に肌寒い風がふく。
それと同時に周囲にいた兵士たちは、一瞬にして全て凍り付いた。
唯一残されたレザイ領主は、その風景を見て目を見開いた後。
「これは確かにアトラス伯爵ですな。これならば本人確認をする必要はございません。ドラゴン便の話で試す必要がなくなりましたな」
こいつ無理やりさっきのを本人確認方法で通すつもりだ!
なんてクズ野郎だ……! だがここでこいつの機嫌をそこねると、必要な情報が集まらない恐れが……!
カーマの読心魔法もこいつ相手なら期待うすだ。クズの思考を読みこむとカーマのほうが発狂するからなぁ……。
「はあ……もういい。それで頼みと言うのは何だ?」
「ええはい。実はあそこの石です」
レザイ領主が指さした先には、四メートルほどの巨大な石が飾ってあった。
その石の周囲には鳥居と共に、脱衣麻雀ゲーのパッケージらしきものが備えられてある。
もうこれだけで、サトウさんだがスズキさん関係って分かるな!?
更にレザイ領主は言葉を続けていく。
「実はあの石がですね。最近、妙な音を立てて安眠できないのですよ」
「寝ている時の洗濯機かよ!? てか領地の困りごとじゃなくて、お前個人の困りごとだろうが!」
「何を言いますか! 私の困りごとはすなわち、この領地の困りごと! 領民百人の苦しみよりも、領主の安眠のほうが大事!」
「言い切ったぞこいつ!」
流石はキング・オブ・クズ……もうこいつのことはいいや。
巨大な石に近づいて観察するが、特に機械っぽいとかそんなことはない。
ただのでかいだけの石にしか見えない……。
「この石を回収して頂きたい。もちろん無料で。運ぶ費用などもアトラス伯爵もちで」
「…………」
レザイ領主は気持ち悪い笑みを浮かべてくる。
……この領地、イレイザーに滅ぼされたほうが国のためじゃないかな。
この石を運ぶとなるとそれなりに人手もいるなぁ……それにウルサイ音が鳴るってのがよく分からん。
どう見ても苔むした普通の石にしか見えないのだが……。
試しに石を蹴飛ばしてみるが普通に硬い石だ。
次はトンカチで叩いてみるかなどと考えていると。
「ね、ねぇ……この石、恐ろしい魔力を感じるんだけど……」
「……危険」
カーマとラークが抱き合いながら怯えている。かわいい。
「主様、お離れになった方がよろしいかと」
エフィルンが俺を守るように、石の前に立ちふさがった。
そんな彼女も少し震えているので、やはり怯えているようだ。
なるほど魔法使いはこの石を恐れているのだろう。……あれ? うちにはもう一人魔法使いがいたような……。
俺がライナさんのほうに視線を向けると。
「あぁぁぁぁぁ! 壊す! 壊すぅ!」
「いけない! ライナさんが暴走してる!」
「抑えるんだ! 何としても差し押さえろ!」
結局カーマとラークとエフィルンの三人がかりの魔法で、何とかライナさんを抑えることに成功した。
実はこの人がレスタンブルク最強の魔法使いだったりしない?
少なくとも最凶の座は間違いなく彼女だが。
それにしてもだ…………恐ろしい魔力を感じる石。
そして鳥居などで飾られていて、脱衣麻雀ゲーのパッケージのお供え……これが意味することは……。
「もしかしてこの石にイレイザーが封印されている?」
俺の言葉に三人が怯えながら頷いた。
……俺、封印された石にキックかましちゃったんだけど!?
いや逆に考えるんだ。苦労すると思った物が簡単に見つかった。
それに蹴っても目覚めない程度には丈夫! よし!
後はこの石を、俺達が確保すればここの領地に用事はないな!
正直あまり欲しいモノではないが、下手にここに置いておいて目覚められても困るし回収はしておこう。
万全を期すために運ぶのにドラゴンを呼ぶ必要がありそうだが、そこは必要経費と割り振ることにする。
俺はレザイ領主のほうに顔を向けると。
「レザイ領主。この石は確かに無償で回収しましょう」
はぁこれでさっさとこの領地から脱出できる……。
「何を言っているのですか? この石は我がレザイ家の家宝。最低でも金貨五千枚は払って頂かないと」
「…………は?」
レザイ領主は吐き気を催す笑顔を浮かべている。
……今までの会話で、俺達がこの石を欲しがってると把握しやがったな!?
なんて野郎だ! 無料で回収してくれと言ってたくせに!
「何を言っているのですか? 邪魔なので無料で回収してくれと仰っていたではないですか」
「意味が分かりませぬな! 我が先祖伝来の家宝を無料で!? アトラス伯爵だろうが、たとえ国王だろうがそんな横暴は通りませぬ! 金貨七千枚が最低ライン!」
もうやだこの領地! イレイザーに滅ぼされちまえ!
結局金貨九千枚で買わされて、流石にこんなの払うの嫌なので玉座の間の王に徴収へ向かったところ。
「なんだと!? レザイ領に向かっただと!? お主正気か!?」
「あり得ないでしょう! あんなところ、人が向かってよいところではありませんよ!?」
王とワーカー農官侯が死ぬほど驚いていた。
周囲にいた貴族のギャラリーたちも、ざわざわと俺達を畏怖の目で見ている。
「信じられん……よく五体満足で帰って来たな……」
「あんなクズ魍魎溢れる場所に行くとは……命知らずにもほどがある」
「あそこで生き残れるということは、アトラス伯爵も相当なクズなのでは」
仕方ないだろ!? イレイザーの手がかり的に行かざるを得なかったんだから!
そういった軒並みの事情を知らせた後に王は一言。
「……どうせならレザイ領が滅んでから、イレイザーを討伐してくれてもよかったのだが」
畜生! 俺も二度と行かねぇ!
「ごはっ!? 毎度ありぃ!」
結局門番に銅貨を投げつけて、レザイ領主に伝言をさせにいった。
……本当に意味が分からない。なんでアポ取ってるのに、門番に金を払わねばならんのだ……。
しばらくすると執事と思しき爺さんが、走ってこちらにやってきていた。
「お待たせいたしました。アトラス伯爵とのことですが……」
「ああ。レザイ領主に会わせて欲しい」
だが執事は俺の言葉に反応せず、笑いながら立っているままである。
「どうした? 領主のところまで案内して欲しいんだが」
それでも執事は笑いながら、こちらに疑惑の目を向けてきた……。
あ、すごく嫌な悪寒。
「お客様? お客様は本当にアトラス伯爵なのですか? 伯爵ならば執事に案内料を渡すはずです。そうでないなら偽物と判断し、牢獄に案内を……」
「ああもう! お前ら嫌い!」
俺は執事に銅貨を投げつけ、奴は華麗にそれをキャッチした。
……無駄に清廉された動きが腹立つ。俺相手以外でも常にやってるなこれ。
すると執事は俺達に背を向けて、屋敷の中へと入……ろうとして、入口の扉の前で立ちふさがった。
「銅貨一枚ならここまでです」
「お前は遊園地の百円入れたら動く動物の乗り物か!?」
あの乗り物、百円程度じゃ全然動かないから腹立つよな……。
「くそう! もうさっさと案内しやがれぇ!」
「ごふぅ! 毎度ありがとうございますぅ!」
結局銅貨五枚投げつけて、ようやく案内が開始された。
なんだよこの領地! 領主屋敷の執事までクズってやがるぅ!?
そして執事についていくと、屋敷の中に入らないで庭へと案内された……。
いやさっきの屋敷に入ろうとしたモーションは何だったんだよ!?
庭ではひとりのおっさんが、植物などを鑑賞していた。そのおっさんに執事が話しかける。
「領主様。アトラス伯爵と思しき方を連れてまいりました」
「ふむ。これはお初にお目にかかります。私はレザイ・ヴィ・クーズ、レザイ十五世とお呼びください」
深々と俺に礼をしてくるレザイ領主。
……流石に領主までチップを要求はしてこないようだ。
これでこいつまで要求してきたら、危うくキレていたかもしれん。
「初めまして。私はアトラス・フォルン・ハウルクです」
「無論、アトラス伯爵のお名前は存じております。天才魔法使いにして、この国の英雄。そしてフォルン領のみならず、レスタンブルク国すら立て直している天才」
「はっはっは。それほどでもあります」
どう考えてもお世辞なのだがつい鼻が高くなってしまう。
いやこの国で素直に褒めてくる奴いないから……一言目には田舎貴族! 二言目には権益よこせ! 三言目は死ね だな。
もしかしてレザイ領主はクズのラスボスではなくて、まともだったりするのだろうか?
鳩とかだって、たまにアルピノとかで真っ白な奴生まれたりするらしいし。
そんな俺の視線に対してレザイ領主はウインクをすると。
「それでですね。実はレザイ領は現在、非常に困っていることがありましてな。アトラス伯爵のお力で、是非解決して欲しいのです。もちろん無料で! それとドラゴン便の駅もお願いします! それが解決しないと我々は余裕がなくて、とてもアトラス伯爵のお力にはなれず……」
前言撤回。やっぱクズのボスだわ。
「ドラゴン便は無理ですが、困りごとのほうは聞いてみて考えましょう」
俺の言葉にレザイ領主は張り付いた笑みを浮かべると、指をパチンと鳴らした。
すると周囲の草しげみや木々から、武装した兵士が続々と現れる。
……間者隠してやがった! 想像以上にクズだなこいつ!
「これは困りましたな。アトラス伯爵と言えばこの国の救世主。そんな方が我々の願いを拒否するはずもない。つまりあなたは偽物!」
「お前らのやり方本当にワンパターンだなおい! ラーク!」
「心得た。《氷の風よ、眠りを誘え》」
ラークが小さく呪文を詠唱すると、急に肌寒い風がふく。
それと同時に周囲にいた兵士たちは、一瞬にして全て凍り付いた。
唯一残されたレザイ領主は、その風景を見て目を見開いた後。
「これは確かにアトラス伯爵ですな。これならば本人確認をする必要はございません。ドラゴン便の話で試す必要がなくなりましたな」
こいつ無理やりさっきのを本人確認方法で通すつもりだ!
なんてクズ野郎だ……! だがここでこいつの機嫌をそこねると、必要な情報が集まらない恐れが……!
カーマの読心魔法もこいつ相手なら期待うすだ。クズの思考を読みこむとカーマのほうが発狂するからなぁ……。
「はあ……もういい。それで頼みと言うのは何だ?」
「ええはい。実はあそこの石です」
レザイ領主が指さした先には、四メートルほどの巨大な石が飾ってあった。
その石の周囲には鳥居と共に、脱衣麻雀ゲーのパッケージらしきものが備えられてある。
もうこれだけで、サトウさんだがスズキさん関係って分かるな!?
更にレザイ領主は言葉を続けていく。
「実はあの石がですね。最近、妙な音を立てて安眠できないのですよ」
「寝ている時の洗濯機かよ!? てか領地の困りごとじゃなくて、お前個人の困りごとだろうが!」
「何を言いますか! 私の困りごとはすなわち、この領地の困りごと! 領民百人の苦しみよりも、領主の安眠のほうが大事!」
「言い切ったぞこいつ!」
流石はキング・オブ・クズ……もうこいつのことはいいや。
巨大な石に近づいて観察するが、特に機械っぽいとかそんなことはない。
ただのでかいだけの石にしか見えない……。
「この石を回収して頂きたい。もちろん無料で。運ぶ費用などもアトラス伯爵もちで」
「…………」
レザイ領主は気持ち悪い笑みを浮かべてくる。
……この領地、イレイザーに滅ぼされたほうが国のためじゃないかな。
この石を運ぶとなるとそれなりに人手もいるなぁ……それにウルサイ音が鳴るってのがよく分からん。
どう見ても苔むした普通の石にしか見えないのだが……。
試しに石を蹴飛ばしてみるが普通に硬い石だ。
次はトンカチで叩いてみるかなどと考えていると。
「ね、ねぇ……この石、恐ろしい魔力を感じるんだけど……」
「……危険」
カーマとラークが抱き合いながら怯えている。かわいい。
「主様、お離れになった方がよろしいかと」
エフィルンが俺を守るように、石の前に立ちふさがった。
そんな彼女も少し震えているので、やはり怯えているようだ。
なるほど魔法使いはこの石を恐れているのだろう。……あれ? うちにはもう一人魔法使いがいたような……。
俺がライナさんのほうに視線を向けると。
「あぁぁぁぁぁ! 壊す! 壊すぅ!」
「いけない! ライナさんが暴走してる!」
「抑えるんだ! 何としても差し押さえろ!」
結局カーマとラークとエフィルンの三人がかりの魔法で、何とかライナさんを抑えることに成功した。
実はこの人がレスタンブルク最強の魔法使いだったりしない?
少なくとも最凶の座は間違いなく彼女だが。
それにしてもだ…………恐ろしい魔力を感じる石。
そして鳥居などで飾られていて、脱衣麻雀ゲーのパッケージのお供え……これが意味することは……。
「もしかしてこの石にイレイザーが封印されている?」
俺の言葉に三人が怯えながら頷いた。
……俺、封印された石にキックかましちゃったんだけど!?
いや逆に考えるんだ。苦労すると思った物が簡単に見つかった。
それに蹴っても目覚めない程度には丈夫! よし!
後はこの石を、俺達が確保すればここの領地に用事はないな!
正直あまり欲しいモノではないが、下手にここに置いておいて目覚められても困るし回収はしておこう。
万全を期すために運ぶのにドラゴンを呼ぶ必要がありそうだが、そこは必要経費と割り振ることにする。
俺はレザイ領主のほうに顔を向けると。
「レザイ領主。この石は確かに無償で回収しましょう」
はぁこれでさっさとこの領地から脱出できる……。
「何を言っているのですか? この石は我がレザイ家の家宝。最低でも金貨五千枚は払って頂かないと」
「…………は?」
レザイ領主は吐き気を催す笑顔を浮かべている。
……今までの会話で、俺達がこの石を欲しがってると把握しやがったな!?
なんて野郎だ! 無料で回収してくれと言ってたくせに!
「何を言っているのですか? 邪魔なので無料で回収してくれと仰っていたではないですか」
「意味が分かりませぬな! 我が先祖伝来の家宝を無料で!? アトラス伯爵だろうが、たとえ国王だろうがそんな横暴は通りませぬ! 金貨七千枚が最低ライン!」
もうやだこの領地! イレイザーに滅ぼされちまえ!
結局金貨九千枚で買わされて、流石にこんなの払うの嫌なので玉座の間の王に徴収へ向かったところ。
「なんだと!? レザイ領に向かっただと!? お主正気か!?」
「あり得ないでしょう! あんなところ、人が向かってよいところではありませんよ!?」
王とワーカー農官侯が死ぬほど驚いていた。
周囲にいた貴族のギャラリーたちも、ざわざわと俺達を畏怖の目で見ている。
「信じられん……よく五体満足で帰って来たな……」
「あんなクズ魍魎溢れる場所に行くとは……命知らずにもほどがある」
「あそこで生き残れるということは、アトラス伯爵も相当なクズなのでは」
仕方ないだろ!? イレイザーの手がかり的に行かざるを得なかったんだから!
そういった軒並みの事情を知らせた後に王は一言。
「……どうせならレザイ領が滅んでから、イレイザーを討伐してくれてもよかったのだが」
畜生! 俺も二度と行かねぇ!
0
お気に入りに追加
1,345
あなたにおすすめの小説
スマートシステムで異世界革命
小川悟
ファンタジー
/// 毎日19時に投稿する予定です。 ///
★☆★ システム開発の天才!異世界転移して魔法陣構築で生産チート! ★☆★
新道亘《シンドウアタル》は、自分でも気が付かないうちにボッチ人生を歩み始めていた。
それならボッチ卒業の為に、現実世界のしがらみを全て捨て、新たな人生を歩もうとしたら、異世界女神と事故で現実世界のすべてを捨て、やり直すことになってしまった。
異世界に行くために、新たなスキルを神々と作ったら、とんでもなく生産チートなスキルが出来上がる。
スマフォのような便利なスキルで異世界に生産革命を起こします!
序章(全5話)異世界転移までの神々とのお話しです
第1章(全12話+1話)転生した場所での検証と訓練
第2章(全13話+1話)滞在先の街と出会い
第3章(全44話+4話)遺産活用と結婚
第4章(全17話)ダンジョン探索
第5章(執筆中)公的ギルド?
※第3章以降は少し内容が過激になってきます。
上記はあくまで予定です。
カクヨムでも投稿しています。
異世界あるある 転生物語 たった一つのスキルで無双する!え?【土魔法】じゃなくって【土】スキル?
よっしぃ
ファンタジー
農民が土魔法を使って何が悪い?異世界あるある?前世の謎知識で無双する!
土砂 剛史(どしゃ つよし)24歳、独身。自宅のパソコンでネットをしていた所、突然轟音がしたと思うと窓が破壊され何かがぶつかってきた。
自宅付近で高所作業車が電線付近を作業中、トラックが高所作業車に突っ込み運悪く剛史の部屋に高所作業車のアームの先端がぶつかり、そのまま窓から剛史に一直線。
『あ、やべ!』
そして・・・・
【あれ?ここは何処だ?】
気が付けば真っ白な世界。
気を失ったのか?だがなんか聞こえた気がしたんだが何だったんだ?
・・・・
・・・
・・
・
【ふう・・・・何とか間に合ったか。たった一つのスキルか・・・・しかもあ奴の元の名からすれば土関連になりそうじゃが。済まぬが異世界あるあるのチートはない。】
こうして剛史は新た生を異世界で受けた。
そして何も思い出す事なく10歳に。
そしてこの世界は10歳でスキルを確認する。
スキルによって一生が決まるからだ。
最低1、最高でも10。平均すると概ね5。
そんな中剛史はたった1しかスキルがなかった。
しかも土木魔法と揶揄される【土魔法】のみ、と思い込んでいたが【土魔法】ですらない【土】スキルと言う謎スキルだった。
そんな中頑張って開拓を手伝っていたらどうやら領主の意に添わなかったようで
ゴウツク領主によって領地を追放されてしまう。
追放先でも土魔法は土木魔法とバカにされる。
だがここで剛史は前世の記憶を徐々に取り戻す。
『土魔法を土木魔法ってバカにすんなよ?異世界あるあるな前世の謎知識で無双する!』
不屈の精神で土魔法を極めていく剛史。
そしてそんな剛史に同じような境遇の人々が集い、やがて大きなうねりとなってこの世界を席巻していく。
その中には同じく一つスキルしか得られず、公爵家や侯爵家を追放された令嬢も。
前世の記憶を活用しつつ、やがて土木魔法と揶揄されていた土魔法を世界一のスキルに押し上げていく。
但し剛史のスキルは【土魔法】ですらない【土】スキル。
転生時にチートはなかったと思われたが、努力の末にチートと言われるほどスキルを活用していく事になる。
これは所持スキルの少なさから世間から見放された人々が集い、ギルド『ワンチャンス』を結成、努力の末に世界一と言われる事となる物語・・・・だよな?
何故か追放された公爵令嬢や他の貴族の令嬢が集まってくるんだが?
俺は農家の4男だぞ?
クラス転移から逃げ出したイジメられっ子、女神に頼まれ渋々異世界転移するが職業[逃亡者]が無能だと処刑される
こたろう文庫
ファンタジー
日頃からいじめにあっていた影宮 灰人は授業中に突如現れた転移陣によってクラスごと転移されそうになるが、咄嗟の機転により転移を一人だけ回避することに成功する。しかし女神の説得?により結局異世界転移するが、転移先の国王から職業[逃亡者]が無能という理由にて処刑されることになる
初執筆作品になりますので日本語などおかしい部分があるかと思いますが、温かい目で読んで頂き、少しでも面白いと思って頂ければ幸いです。
なろう・カクヨム・アルファポリスにて公開しています
こちらの作品も宜しければお願いします
[イラついた俺は強奪スキルで神からスキルを奪うことにしました。神の力で学園最強に・・・]
転生貴族のハーレムチート生活 【400万ポイント突破】
ゼクト
ファンタジー
ファンタジー大賞に応募中です。 ぜひ投票お願いします
ある日、神崎優斗は川でおぼれているおばあちゃんを助けようとして川の中にある岩にあたりおばあちゃんは助けられたが死んでしまったそれをたまたま地球を見ていた創造神が転生をさせてくれることになりいろいろな神の加護をもらい今貴族の子として転生するのであった
【不定期になると思います まだはじめたばかりなのでアドバイスなどどんどんコメントしてください。ノベルバ、小説家になろう、カクヨムにも同じ作品を投稿しているので、気が向いたら、そちらもお願いします。
累計400万ポイント突破しました。
応援ありがとうございます。】
ツイッター始めました→ゼクト @VEUu26CiB0OpjtL
勇者召喚に巻き込まれ、異世界転移・貰えたスキルも鑑定だけ・・・・だけど、何かあるはず!
よっしぃ
ファンタジー
9月11日、12日、ファンタジー部門2位達成中です!
僕はもうすぐ25歳になる常山 順平 24歳。
つねやま じゅんぺいと読む。
何処にでもいる普通のサラリーマン。
仕事帰りの電車で、吊革に捕まりうつらうつらしていると・・・・
突然気分が悪くなり、倒れそうになる。
周りを見ると、周りの人々もどんどん倒れている。明らかな異常事態。
何が起こったか分からないまま、気を失う。
気が付けば電車ではなく、どこかの建物。
周りにも人が倒れている。
僕と同じようなリーマンから、数人の女子高生や男子学生、仕事帰りの若い女性や、定年近いおっさんとか。
気が付けば誰かがしゃべってる。
どうやらよくある勇者召喚とやらが行われ、たまたま僕は異世界転移に巻き込まれたようだ。
そして・・・・帰るには、魔王を倒してもらう必要がある・・・・と。
想定外の人数がやって来たらしく、渡すギフト・・・・スキルらしいけど、それも数が限られていて、勇者として召喚した人以外、つまり巻き込まれて転移したその他大勢は、1人1つのギフト?スキルを。あとは支度金と装備一式を渡されるらしい。
どうしても無理な人は、戻ってきたら面倒を見ると。
一方的だが、日本に戻るには、勇者が魔王を倒すしかなく、それを待つのもよし、自ら勇者に協力するもよし・・・・
ですが、ここで問題が。
スキルやギフトにはそれぞれランク、格、強さがバラバラで・・・・
より良いスキルは早い者勝ち。
我も我もと群がる人々。
そんな中突き飛ばされて倒れる1人の女性が。
僕はその女性を助け・・・同じように突き飛ばされ、またもや気を失う。
気が付けば2人だけになっていて・・・・
スキルも2つしか残っていない。
一つは鑑定。
もう一つは家事全般。
両方とも微妙だ・・・・
彼女の名は才村 友郁
さいむら ゆか。 23歳。
今年社会人になりたて。
取り残された2人が、すったもんだで生き残り、最終的には成り上がるお話。
大学生活を謳歌しようとしたら、女神の勝手で異世界に転送させられたので、復讐したいと思います
町島航太
ファンタジー
2022年2月20日。日本に住む善良な青年である泉幸助は大学合格と同時期に末期癌だという事が判明し、短い人生に幕を下ろした。死後、愛の女神アモーラに見初められた幸助は魔族と人間が争っている魔法の世界へと転生させられる事になる。命令が嫌いな幸助は使命そっちのけで魔法の世界を生きていたが、ひょんな事から自分の死因である末期癌はアモーラによるものであり、魔族討伐はアモーラの私情だという事が判明。自ら手を下すのは面倒だからという理由で夢のキャンパスライフを失った幸助はアモーラへの復讐を誓うのだった。
『収納』は異世界最強です 正直すまんかったと思ってる
農民ヤズ―
ファンタジー
「ようこそおいでくださいました。勇者さま」
そんな言葉から始まった異世界召喚。
呼び出された他の勇者は複数の<スキル>を持っているはずなのに俺は収納スキル一つだけ!?
そんなふざけた事になったうえ俺たちを呼び出した国はなんだか色々とヤバそう!
このままじゃ俺は殺されてしまう。そうなる前にこの国から逃げ出さないといけない。
勇者なら全員が使える収納スキルのみしか使うことのできない勇者の出来損ないと呼ばれた男が収納スキルで無双して世界を旅する物語(予定
私のメンタルは金魚掬いのポイと同じ脆さなので感想を送っていただける際は語調が強くないと嬉しく思います。
ただそれでも初心者故、度々間違えることがあるとは思いますので感想にて教えていただけるとありがたいです。
他にも今後の進展や投稿済みの箇所でこうしたほうがいいと思われた方がいらっしゃったら感想にて待ってます。
なお、書籍化に伴い内容の齟齬がありますがご了承ください。
欲張ってチートスキル貰いすぎたらステータスを全部0にされてしまったので最弱から最強&ハーレム目指します
ゆさま
ファンタジー
チートスキルを授けてくれる女神様が出てくるまで最短最速です。(多分) HP1 全ステータス0から這い上がる! 可愛い女の子の挿絵多めです!!
カクヨムにて公開したものを手直しして投稿しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる