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キミのため、自分のため 2
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※ここから最後まではエチエチが本格的に混じりますのでご注意
「も、もう、…っあ…、むり、むりぃ…!」
「大丈夫だって。昨日も大丈夫だったんだから」
「やだ、やさ…しく、やさしくひてぇ!壊れる、おしりこわれちゃうぅ!」
「壊れないって。チッ…ヤッてる時までかよ」
舌打ちと共に聞こえる低い声に、朔の中の最後の糸がぷつりと切れたのを感じた。
もうだめだ。
何がだめなのかなんて分からない。どうだめなのかも分からない。
でも、だめだった。
「もう、やめろ…!出てけ…!」
俺のナカからも、心からも、この家からも。言った瞬間全ての動きが、音が停止した。ただ、はぁ、はぁ、と必死に酸素を肺に取り入れようとする朔の息遣いだけが響く。
必死に叫んだ言葉は暁良に届いたのだろうと思い、うつ伏せだった朔が何も言わない暁良の顔を見ようと腰を捻る。その先にあった表情に朔は目を見開いた。
いつもあれだけ自由にしていて飄々としている暁良が愕然とした表情で自分を見ている。ショックだったのか萎えた性器は抜けていて手もだらりと力無く垂れ下がっていて。
なんでそんなにショックなんだよ、と朔までが困惑の表情を向ける。
「オレのこと、結局なんだと、思ってたの?朔さんって」
乾いた声が空気を震わせた。辛うじて出た言葉は動揺を隠せるようなものではなくて。
責めるような、乞うような、はたまたこの状況を疑っているような、そんな声音だった。
「お、前こそ…何も言わないで、夜だって、ヤッてただけだろ…最近、乱暴だし…」
質問を質問で返すような言葉に自分でも駄目だと思った。乱暴なのだって理由はなんとなく察しはついている。ただ、それが理由だと仮定すると自惚れになるのは目に見えていて、だからその理由を自分からは言うわけにいかなかった。
「言おうと思ったけど、今の朔さんにそれ言って、わかってくれたの?だって、あんた、」
オレから逃げようとしてたんじゃないの?
やはりバレていたか、と下を向く。腕の力を振り絞って何とかベッドに座るともたつきながらも暁良と向かい合わせになるように座り一瞬だけ相手の顔を見る。暗い部屋とは言え見慣れた暗さになっているのに、まるで闇を抱えたような表情に息を飲む。
「ねえ、タイミングを奪われて、振ってくる訳でも出てけと言われる訳でもなくて、でも好きだと言われもしないで、期待だけ持たされて今、オレはこうやって落とされてる訳だけどさ。何、これもあんたの作戦だったの?こうして男を弄んでたの?性格的にも経験的にもできないって分かってるけどさぁ!最初はあんたが被害者だったのは否定しないよ、そうだよね、寝て起きたら襲われてたようなもんだし?それは分かるよ。この関係だってオレが押し切ったんだし。でも、最近のあんたは、朔さんはそうじゃなかったじゃん!」
静かに小さな声で始まったそれは、途中から声が大きくなり一気に捲し立てるかのように怒声へと変わった。前のめりになり腕を掴まれ、余りのその強さに朔の顔が歪む。責め立てられる言葉の羅列に顔を再度俯かせるのを見て、もう項垂れるしかなかった。
「ここまで来たら、もう言ってもOKもらえるかなって、ちょっとでも期待してたってのにこれだよ。じゃあオレはどうしたら…、どうしたら良かったんだよ…」
本当、どうしたら良かったんだ…と何故だか目の前が真っ白になる。これだけ聞いてると自分のこと好きだって言ってないか…?と。都合の良いことを耳に入れているんじゃないかと勘違いをしているんじゃ…。
「…あの、その」
「も、もう、…っあ…、むり、むりぃ…!」
「大丈夫だって。昨日も大丈夫だったんだから」
「やだ、やさ…しく、やさしくひてぇ!壊れる、おしりこわれちゃうぅ!」
「壊れないって。チッ…ヤッてる時までかよ」
舌打ちと共に聞こえる低い声に、朔の中の最後の糸がぷつりと切れたのを感じた。
もうだめだ。
何がだめなのかなんて分からない。どうだめなのかも分からない。
でも、だめだった。
「もう、やめろ…!出てけ…!」
俺のナカからも、心からも、この家からも。言った瞬間全ての動きが、音が停止した。ただ、はぁ、はぁ、と必死に酸素を肺に取り入れようとする朔の息遣いだけが響く。
必死に叫んだ言葉は暁良に届いたのだろうと思い、うつ伏せだった朔が何も言わない暁良の顔を見ようと腰を捻る。その先にあった表情に朔は目を見開いた。
いつもあれだけ自由にしていて飄々としている暁良が愕然とした表情で自分を見ている。ショックだったのか萎えた性器は抜けていて手もだらりと力無く垂れ下がっていて。
なんでそんなにショックなんだよ、と朔までが困惑の表情を向ける。
「オレのこと、結局なんだと、思ってたの?朔さんって」
乾いた声が空気を震わせた。辛うじて出た言葉は動揺を隠せるようなものではなくて。
責めるような、乞うような、はたまたこの状況を疑っているような、そんな声音だった。
「お、前こそ…何も言わないで、夜だって、ヤッてただけだろ…最近、乱暴だし…」
質問を質問で返すような言葉に自分でも駄目だと思った。乱暴なのだって理由はなんとなく察しはついている。ただ、それが理由だと仮定すると自惚れになるのは目に見えていて、だからその理由を自分からは言うわけにいかなかった。
「言おうと思ったけど、今の朔さんにそれ言って、わかってくれたの?だって、あんた、」
オレから逃げようとしてたんじゃないの?
やはりバレていたか、と下を向く。腕の力を振り絞って何とかベッドに座るともたつきながらも暁良と向かい合わせになるように座り一瞬だけ相手の顔を見る。暗い部屋とは言え見慣れた暗さになっているのに、まるで闇を抱えたような表情に息を飲む。
「ねえ、タイミングを奪われて、振ってくる訳でも出てけと言われる訳でもなくて、でも好きだと言われもしないで、期待だけ持たされて今、オレはこうやって落とされてる訳だけどさ。何、これもあんたの作戦だったの?こうして男を弄んでたの?性格的にも経験的にもできないって分かってるけどさぁ!最初はあんたが被害者だったのは否定しないよ、そうだよね、寝て起きたら襲われてたようなもんだし?それは分かるよ。この関係だってオレが押し切ったんだし。でも、最近のあんたは、朔さんはそうじゃなかったじゃん!」
静かに小さな声で始まったそれは、途中から声が大きくなり一気に捲し立てるかのように怒声へと変わった。前のめりになり腕を掴まれ、余りのその強さに朔の顔が歪む。責め立てられる言葉の羅列に顔を再度俯かせるのを見て、もう項垂れるしかなかった。
「ここまで来たら、もう言ってもOKもらえるかなって、ちょっとでも期待してたってのにこれだよ。じゃあオレはどうしたら…、どうしたら良かったんだよ…」
本当、どうしたら良かったんだ…と何故だか目の前が真っ白になる。これだけ聞いてると自分のこと好きだって言ってないか…?と。都合の良いことを耳に入れているんじゃないかと勘違いをしているんじゃ…。
「…あの、その」
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