脳内と掛けまして春と解く。その心は…花畑が広がるでしょう!

朝比奈明日未

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心は意外と純粋、身体は意外に素直 1

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「本当に、申し訳ありませんでした…」
 あれから気絶している朔を無理矢理何とか風呂へと運び、そこでもう一度意識が浮上したため何とか言いくるめて体を綺麗にしてから今に至る。
 きちんと服を着込んでそれはそれは美しいジャパニーズDOGEZAをしてくれたわけだが、正直ここまでされると少しばかり良心も痛むというものだ。
「そんな真っ青にならなくてもいいって。それより、昨日のこと覚えてるんです?」
「いや、起きてからのことしか…部下と店を出た気はするんだけどな…」
 起きた、と言うことはやはり自分が言ったことしか覚えていないと見ていい、と暁良は推測する。だと思って色々言ったのだが、正直自分も興奮していてあまり覚えてない。
 だが謝ってくるということはそう言うことなのだろう。んー、と顎に手を当て考える仕草をしてから思いついたように言う。
「ならさ、とりあえずオレもいい思いはさせてもらっちゃったんで、連絡先だけ聞いてもいい?」
 スマホを取り出し人のいい顔を向ければ朔は「連絡先くらいなら…」とすぐに交換してくれた。これでいつでもLIMEは繋がるわけだ。
「でも、流石に気がすまねぇから食事くらいは奢る。都合いい時にでも連絡くれよ。平日は夜しか無理だけどな」
「そういや朔さんって社会人でしょ?いっつもこんなに酔うの?」
「いや、あれは偶々だな…。二度とちゃんぽんはしねぇ…」
「あーそういうことしちゃったのね。じゃあ、時間はまだあるし、オレは先に出ようかな。朔さんはちゃんと腰休めてから出るんだよ?またね、朔さん」
 立つ鳥跡を濁さず、なんてね。
 手をひらひらと振って部屋を出ていく。元より請求は朔へ行くのだから関係ないだろう。
 それより、連絡先を手に入れ、次の約束は勝手に取り付けてくれ、これでどうにでもなる状況がつくれたわけだ。
 あとは畳み掛けるだけだと見ていい。あの態度であれば今は付き合っている人間もいないだろう。男と寝たって言うのに朔は暁良に申し訳ないことを、としか思っていなかったのが何よりの証拠だ。
 初めてとは思えないほど善がり狂っていたし、顔はともあれ体は好みで相性も良かった。
「いやぁ、豊作豊作。ちょろそうだしこのままオレのセフレにしちゃおう」
 誰もいないならスキップくらいしていたかもしれないくらいの機嫌の良さで、お気に入りが増えた暁良は動き始めたばかりの街の中へと消えていった。
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