131 / 141
第131話 崩壊
しおりを挟む
教会下のダンジョンに入ると、内部はすでに崩壊寸前だった。
さきほど襲ってきた魔物たちも、すでにいない。
おそらくそれすら維持できないほど、ダンジョンが衰退しているのだ。
こちらの一押しがあれば、術式はすぐにでも消失するだろう。
「よくも、やってくれたわねぇ……」
霊廟の入り口に立つと、ヴィルヘルミーナが棺の影から姿を現した。
こちらを睨み付ける目は怒りに満ちているが、息は上がり足取りもおぼつかない。かなり衰弱しているようだ。
よく見れば手を術式に一部に触れたままなので、遺跡の魔力の代わりに自分の魔力を注ぎ込んでいたのだろう。
まあ、さしもの魔王の巫女でも焼け石に水、といった様子だが。
「ああ。遺跡の魔力が供給源だと分かったからな。止めさせてもらった」
「よくも……! ――《解除》」
ヴィルヘルミーナがこちらに向かって手をかざすと同時に、虚空から無数の武器が出現した。それが、俺たちに向かっていっせいに放たれる。
「危ねえっ!」
「ひゃんっ!?」
とっさにパレルモを抱きかかえると、霊廟から通路に転がり込むように退避。
次の瞬間、俺たちのすぐ上をいくつもの風切り音が通り抜けてゆく。
――ガガガガガッ!
「危ねー……」
倒れたまま通路の奥を見れば、突き当たりの壁に無数の武器が突き刺さっているのが見えた。
槍や剣、錫杖なんてものもある。
コウガイの話を思い出す。
ヴィルヘルミーナは確か、《封印》とかいう能力を持っていると語っていた。
どうやらヴィルヘルミーナは術式から魔物を召喚するだけでなく、パレルモの《ひきだし》のように、亜空間に武器を隠し持っているらしい。
おまけに、そのまま投擲することもできるようだ。
あれらはナンタイの打った魔武具だろう。
だとすると、どんな効果が付与されているのか分からない。
ならば、かすり傷を負うのもあまりよろしくないな。
正直な感想を言えばあんな使い方があるというのは驚きだが、現実に使ってくる以上対処するしかない。
となれば……
「ラ、ライノー……お、重いよー」
耳元で声が聞こえ、意識が現実に引き戻される。
気付けば、パレルモの顔が、すぐ目の前に見えた。
鼻と鼻がくっつきそうな距離だ。
攻撃を回避するさいにパレルモに覆い被さるような格好になってしまっていたらしい。
「す、すまん。すぐにどく」
転がるようにして、慌てて脇にどく。
しばらく体重をかけたままになっていたせいか、彼女の顔がうっ血してしまっている。
「……パレルモ、大丈夫か?」
「……ウ、ウン? ワタシ、ダイジョブダヨー?」
寝転んだままのパレルモが、俺の言葉にこくりと頷く。
だが、なぜか俺と反対側を向いたまま目を合わせてくれない。
つーか、なんだそのカタコトは。
「ここは危ない。奥にさがるぞ」
「う、うん! ……はあ……」
次の攻撃が来ないうちに、通路の奥に隠れる。
背後でパレルモのため息が聞こえた気がする。
……やはり怒っているようだ。
かなり勢いよく押し倒したからな。
あとでもう一度謝っておくか。
◇
「……さて、どうしたものか」
俺は通路の壁に背を預けたまま、ちらりと霊廟側を見やる。
ここは部屋からは死角になっており、武器が届かない。
だが顔を半分だけ出して、様子を伺おうとすると――
――ガガッ!
「おっと」
ものすごい勢いで武器が飛んできた。
慌てて顔を引っ込める。
見れば、今度は突撃槍と斧槍だ。
どちらも石造りの壁面深くに突き刺さり、ビイイィィン……と柄の部分が震えている。かなりの威力だ。
もしかすりでもすれば、毒や呪いを受ける前に顔が吹っ飛んでしまうだろう。
それから二度三度と霊廟の様子を伺ってみるが、そのたびに武具が飛んでくる。
これでは先に進むことができない。
ここからだと相手の攻撃は届かないが、俺たちも攻撃を仕掛けることができない。完全に膠着状態だ。
相手の手札を考えてみる。
術式の維持が手一杯なのだろう。魔物の召喚は今のところない。
他にも手札を隠している可能性もあるが、少なくとも遠距離攻撃の手段は武器射出だけとみて良いだろう。
この状況で出し惜しみをするとは考えにくいからな。
となれば、俺が先行して飛来する武器を《時間展延》で全て捌きつつ、攻撃が途切れた瞬間に背後からパレルモが空間断裂魔術をぶちかますのが最善策か。
かなりの魔力を消費することになるが、背に腹はかえられない。
……よし。
そうと決まれば、あとは実行するだけだ。
「よし、パレルモ。そろそろ反撃の時間だ」
手短に、概要を伝える。
「う、うん、りょーかい!」
「よし、じゃあいくぞ。――今だ!」
タイミングを見計らい、通路の死角から飛び出す。
「させないわぁっ!」
ヴィルヘルミーナが叫ぶ。
一瞬だけ彼女の鬼気迫るような表情が視認できたが、それもすぐに幾十振もの長剣、大剣、曲刀に戦槌に埋め尽くされ見えなくなった。
それらが、俺たちをバラバラに引き裂かんと殺到してくる。
「――《時間展延》」
だが、魔武具といっても所詮はただの武具だ。
物量も威力も凄まじいものがあるが、当たらなければどうということもない。
魔剣の類いといえども、俺たちを追尾してくるわけでもないしな。
ギギンッ! ギギギンッ!
俺は手に握った短剣で身体を突き刺そうと迫るものだけを軌道を逸らし、あるいは撃ち落としてゆく。
攻撃が途切れたところでスキルを解除。
ガガガガガガ――ゴゴゴ――
背後で凄まじい音が聞こえるが、俺たちには傷一つない。
「なっ……あれを受けて、なぜ生きているのぉっ!?」
その様子を確認するやいなや、ヴィルヘルミーナの顔が引きつる。
だが、それに答えてやる義理はない。
「今だ、パレルモ!」
「あいあーい! とわーっ!」
パレルモが俺の後ろからさっと飛び出し、両手を前に突き出した。
――バキン! ゴゴッ!
ガラスが砕けるような破砕音が鳴り響く。
次いで、轟音が霊廟全体を揺るがす。
よし、成功だ!
パレルモにより破壊された場所からパリパリと薄い膜が剥がれるように、霊廟に施された術式が剥離してゆく。
それと同時に、夥しい量の光の塊が次々と床や壁、それに天井から溢れ出した。
術式に捕えられていた人々の魂が解放されたのだ。
「わ、私の術式がぁっ!? そ、そんな、ウソでしょぉ……」
ヴィルヘルミーナが呆然と呟き、へなへなとへたり込んだ。
やがて光の塊は奔流と化し、俺たちの脇をすり抜けどんどんとダンジョンの外へと流れて出してゆく。
「キレイ……」
パレルモが、その様子を呆けたように眺めている。
だが、まだ最後の仕上げが残っている。
まだ、『ダンジョン拡張』の術式そのものを完全に崩壊させたわけではない。
「ダメ押しだ。パレルモ、もう一発撃ち込んだら即座に退避するぞ。……一応、出力は加減しておけよ? ダンジョンごと崩壊させたら俺たちも生き埋めだからな」
俺は術式が光を失うのを見届けてから、パレルモに声をかける。
「う、うん分かってる……よ?」
本当に大丈夫だろうか?
まあ、さっきは問題なく術式だけを破壊できたからな。
彼女の腕を信じよう。
「じゃあ、いっくよー! せーのっ」
パレルモの手から放たれた不可視の刃が今度こそ術式を完全に破壊し――
そのとき。
霊廟にへたり込んだままのヴィルヘルミーナが、ニヤリと笑った気がした。
それと同時に、真っ黒な殺気が、怖気となって俺の背中を撫でてゆく。
この感じ――なにかヤバいっ。
「パレルモッ!」
俺はほとんど無意識のうちに叫ぶと短剣を引き抜き、パレルモの前に躍り出る。
「ほわわっ!? ちょっとライノ、危な――っ!?」
――ギィン!
火花が目の前で散り、甲高い金属音が鼓膜を叩く。
同時に、凄まじい衝撃が俺の身体を襲った。
「ぐっ……」
食いしばった奥歯から、思わずうなり声が漏れた。
クソッ、重い……!
不意の攻撃だったが、咄嗟に身体能力を強化して正解だったようだ。
なんとか、受けきることができた。
「……ほう。今の一撃を受けきるか。しかも、魔剣ですらないただの短剣で」
落ち着いた声が、頭上から降ってくる。
声の主は、太刀を持った長身の男だ。
クソ、コイツ……どこから現れた?
今まで気配を殺して隠れていたのか?
「オラぁっ!」
――ギギン!
さらに身体を強化して、力づくで太刀を弾き返す。
「ふむ」
だが、手応えはあまりない。
気配がスッと離れてゆく。
どうやら受け流されたらしい。
「なるほど。お前がナンタイか」
コウガイの話どおり、外見は優男だが……その剣圧はサムリなんかとは比べものにならない。
「いかにも」
霊廟の薄闇の中、ナンタイの構える太刀がギラリと鈍く光を放った。
さきほど襲ってきた魔物たちも、すでにいない。
おそらくそれすら維持できないほど、ダンジョンが衰退しているのだ。
こちらの一押しがあれば、術式はすぐにでも消失するだろう。
「よくも、やってくれたわねぇ……」
霊廟の入り口に立つと、ヴィルヘルミーナが棺の影から姿を現した。
こちらを睨み付ける目は怒りに満ちているが、息は上がり足取りもおぼつかない。かなり衰弱しているようだ。
よく見れば手を術式に一部に触れたままなので、遺跡の魔力の代わりに自分の魔力を注ぎ込んでいたのだろう。
まあ、さしもの魔王の巫女でも焼け石に水、といった様子だが。
「ああ。遺跡の魔力が供給源だと分かったからな。止めさせてもらった」
「よくも……! ――《解除》」
ヴィルヘルミーナがこちらに向かって手をかざすと同時に、虚空から無数の武器が出現した。それが、俺たちに向かっていっせいに放たれる。
「危ねえっ!」
「ひゃんっ!?」
とっさにパレルモを抱きかかえると、霊廟から通路に転がり込むように退避。
次の瞬間、俺たちのすぐ上をいくつもの風切り音が通り抜けてゆく。
――ガガガガガッ!
「危ねー……」
倒れたまま通路の奥を見れば、突き当たりの壁に無数の武器が突き刺さっているのが見えた。
槍や剣、錫杖なんてものもある。
コウガイの話を思い出す。
ヴィルヘルミーナは確か、《封印》とかいう能力を持っていると語っていた。
どうやらヴィルヘルミーナは術式から魔物を召喚するだけでなく、パレルモの《ひきだし》のように、亜空間に武器を隠し持っているらしい。
おまけに、そのまま投擲することもできるようだ。
あれらはナンタイの打った魔武具だろう。
だとすると、どんな効果が付与されているのか分からない。
ならば、かすり傷を負うのもあまりよろしくないな。
正直な感想を言えばあんな使い方があるというのは驚きだが、現実に使ってくる以上対処するしかない。
となれば……
「ラ、ライノー……お、重いよー」
耳元で声が聞こえ、意識が現実に引き戻される。
気付けば、パレルモの顔が、すぐ目の前に見えた。
鼻と鼻がくっつきそうな距離だ。
攻撃を回避するさいにパレルモに覆い被さるような格好になってしまっていたらしい。
「す、すまん。すぐにどく」
転がるようにして、慌てて脇にどく。
しばらく体重をかけたままになっていたせいか、彼女の顔がうっ血してしまっている。
「……パレルモ、大丈夫か?」
「……ウ、ウン? ワタシ、ダイジョブダヨー?」
寝転んだままのパレルモが、俺の言葉にこくりと頷く。
だが、なぜか俺と反対側を向いたまま目を合わせてくれない。
つーか、なんだそのカタコトは。
「ここは危ない。奥にさがるぞ」
「う、うん! ……はあ……」
次の攻撃が来ないうちに、通路の奥に隠れる。
背後でパレルモのため息が聞こえた気がする。
……やはり怒っているようだ。
かなり勢いよく押し倒したからな。
あとでもう一度謝っておくか。
◇
「……さて、どうしたものか」
俺は通路の壁に背を預けたまま、ちらりと霊廟側を見やる。
ここは部屋からは死角になっており、武器が届かない。
だが顔を半分だけ出して、様子を伺おうとすると――
――ガガッ!
「おっと」
ものすごい勢いで武器が飛んできた。
慌てて顔を引っ込める。
見れば、今度は突撃槍と斧槍だ。
どちらも石造りの壁面深くに突き刺さり、ビイイィィン……と柄の部分が震えている。かなりの威力だ。
もしかすりでもすれば、毒や呪いを受ける前に顔が吹っ飛んでしまうだろう。
それから二度三度と霊廟の様子を伺ってみるが、そのたびに武具が飛んでくる。
これでは先に進むことができない。
ここからだと相手の攻撃は届かないが、俺たちも攻撃を仕掛けることができない。完全に膠着状態だ。
相手の手札を考えてみる。
術式の維持が手一杯なのだろう。魔物の召喚は今のところない。
他にも手札を隠している可能性もあるが、少なくとも遠距離攻撃の手段は武器射出だけとみて良いだろう。
この状況で出し惜しみをするとは考えにくいからな。
となれば、俺が先行して飛来する武器を《時間展延》で全て捌きつつ、攻撃が途切れた瞬間に背後からパレルモが空間断裂魔術をぶちかますのが最善策か。
かなりの魔力を消費することになるが、背に腹はかえられない。
……よし。
そうと決まれば、あとは実行するだけだ。
「よし、パレルモ。そろそろ反撃の時間だ」
手短に、概要を伝える。
「う、うん、りょーかい!」
「よし、じゃあいくぞ。――今だ!」
タイミングを見計らい、通路の死角から飛び出す。
「させないわぁっ!」
ヴィルヘルミーナが叫ぶ。
一瞬だけ彼女の鬼気迫るような表情が視認できたが、それもすぐに幾十振もの長剣、大剣、曲刀に戦槌に埋め尽くされ見えなくなった。
それらが、俺たちをバラバラに引き裂かんと殺到してくる。
「――《時間展延》」
だが、魔武具といっても所詮はただの武具だ。
物量も威力も凄まじいものがあるが、当たらなければどうということもない。
魔剣の類いといえども、俺たちを追尾してくるわけでもないしな。
ギギンッ! ギギギンッ!
俺は手に握った短剣で身体を突き刺そうと迫るものだけを軌道を逸らし、あるいは撃ち落としてゆく。
攻撃が途切れたところでスキルを解除。
ガガガガガガ――ゴゴゴ――
背後で凄まじい音が聞こえるが、俺たちには傷一つない。
「なっ……あれを受けて、なぜ生きているのぉっ!?」
その様子を確認するやいなや、ヴィルヘルミーナの顔が引きつる。
だが、それに答えてやる義理はない。
「今だ、パレルモ!」
「あいあーい! とわーっ!」
パレルモが俺の後ろからさっと飛び出し、両手を前に突き出した。
――バキン! ゴゴッ!
ガラスが砕けるような破砕音が鳴り響く。
次いで、轟音が霊廟全体を揺るがす。
よし、成功だ!
パレルモにより破壊された場所からパリパリと薄い膜が剥がれるように、霊廟に施された術式が剥離してゆく。
それと同時に、夥しい量の光の塊が次々と床や壁、それに天井から溢れ出した。
術式に捕えられていた人々の魂が解放されたのだ。
「わ、私の術式がぁっ!? そ、そんな、ウソでしょぉ……」
ヴィルヘルミーナが呆然と呟き、へなへなとへたり込んだ。
やがて光の塊は奔流と化し、俺たちの脇をすり抜けどんどんとダンジョンの外へと流れて出してゆく。
「キレイ……」
パレルモが、その様子を呆けたように眺めている。
だが、まだ最後の仕上げが残っている。
まだ、『ダンジョン拡張』の術式そのものを完全に崩壊させたわけではない。
「ダメ押しだ。パレルモ、もう一発撃ち込んだら即座に退避するぞ。……一応、出力は加減しておけよ? ダンジョンごと崩壊させたら俺たちも生き埋めだからな」
俺は術式が光を失うのを見届けてから、パレルモに声をかける。
「う、うん分かってる……よ?」
本当に大丈夫だろうか?
まあ、さっきは問題なく術式だけを破壊できたからな。
彼女の腕を信じよう。
「じゃあ、いっくよー! せーのっ」
パレルモの手から放たれた不可視の刃が今度こそ術式を完全に破壊し――
そのとき。
霊廟にへたり込んだままのヴィルヘルミーナが、ニヤリと笑った気がした。
それと同時に、真っ黒な殺気が、怖気となって俺の背中を撫でてゆく。
この感じ――なにかヤバいっ。
「パレルモッ!」
俺はほとんど無意識のうちに叫ぶと短剣を引き抜き、パレルモの前に躍り出る。
「ほわわっ!? ちょっとライノ、危な――っ!?」
――ギィン!
火花が目の前で散り、甲高い金属音が鼓膜を叩く。
同時に、凄まじい衝撃が俺の身体を襲った。
「ぐっ……」
食いしばった奥歯から、思わずうなり声が漏れた。
クソッ、重い……!
不意の攻撃だったが、咄嗟に身体能力を強化して正解だったようだ。
なんとか、受けきることができた。
「……ほう。今の一撃を受けきるか。しかも、魔剣ですらないただの短剣で」
落ち着いた声が、頭上から降ってくる。
声の主は、太刀を持った長身の男だ。
クソ、コイツ……どこから現れた?
今まで気配を殺して隠れていたのか?
「オラぁっ!」
――ギギン!
さらに身体を強化して、力づくで太刀を弾き返す。
「ふむ」
だが、手応えはあまりない。
気配がスッと離れてゆく。
どうやら受け流されたらしい。
「なるほど。お前がナンタイか」
コウガイの話どおり、外見は優男だが……その剣圧はサムリなんかとは比べものにならない。
「いかにも」
霊廟の薄闇の中、ナンタイの構える太刀がギラリと鈍く光を放った。
0
お気に入りに追加
1,009
あなたにおすすめの小説
大器晩成エンチャンター~Sランク冒険者パーティから追放されてしまったが、追放後の成長度合いが凄くて世界最強になる
遠野紫
ファンタジー
「な、なんでだよ……今まで一緒に頑張って来たろ……?」
「頑張って来たのは俺たちだよ……お前はお荷物だ。サザン、お前にはパーティから抜けてもらう」
S級冒険者パーティのエンチャンターであるサザンは或る時、パーティリーダーから追放を言い渡されてしまう。
村の仲良し四人で結成したパーティだったが、サザンだけはなぜか実力が伸びなかったのだ。他のメンバーに追いつくために日々努力を重ねたサザンだったが結局報われることは無く追放されてしまった。
しかしサザンはレアスキル『大器晩成』を持っていたため、ある時突然その強さが解放されたのだった。
とてつもない成長率を手にしたサザンの最強エンチャンターへの道が今始まる。
大工スキルを授かった貧乏貴族の養子の四男だけど、どうやら大工スキルは伝説の全能スキルだったようです
飼猫タマ
ファンタジー
田舎貴族の四男のヨナン・グラスホッパーは、貧乏貴族の養子。義理の兄弟達は、全員戦闘系のレアスキル持ちなのに、ヨナンだけ貴族では有り得ない生産スキルの大工スキル。まあ、養子だから仕方が無いんだけど。
だがしかし、タダの生産スキルだと思ってた大工スキルは、じつは超絶物凄いスキルだったのだ。その物凄スキルで、生産しまくって超絶金持ちに。そして、婚約者も出来て幸せ絶頂の時に嵌められて、人生ドン底に。だが、ヨナンは、有り得ない逆転の一手を持っていたのだ。しかも、その有り得ない一手を、本人が全く覚えてなかったのはお約束。
勿論、ヨナンを嵌めた奴らは、全員、ザマー百裂拳で100倍返し!
そんなお話です。
レベルが上がらずパーティから捨てられましたが、実は成長曲線が「勇者」でした
桐山じゃろ
ファンタジー
同い年の幼馴染で作ったパーティの中で、ラウトだけがレベル10から上がらなくなってしまった。パーティリーダーのセルパンはラウトに頼り切っている現状に気づかないまま、レベルが低いという理由だけでラウトをパーティから追放する。しかしその後、仲間のひとりはラウトについてきてくれたし、弱い魔物を倒しただけでレベルが上がり始めた。やがてラウトは精霊に寵愛されし最強の勇者となる。一方でラウトを捨てた元仲間たちは自業自得によるざまぁに遭ったりします。※小説家になろう、カクヨムにも同じものを公開しています。
治療院の聖者様 ~パーティーを追放されたけど、俺は治療院の仕事で忙しいので今さら戻ってこいと言われてももう遅いです~
大山 たろう
ファンタジー
「ロード、君はこのパーティーに相応しくない」
唐突に主人公:ロードはパーティーを追放された。
そして生計を立てるために、ロードは治療院で働くことになった。
「なんで無詠唱でそれだけの回復ができるの!」
「これぐらいできないと怒鳴られましたから......」
一方、ロードが追放されたパーティーは、だんだんと崩壊していくのだった。
これは、一人の少年が幸せを送り、幸せを探す話である。
※小説家になろう様でも連載しております。
2021/02/12日、完結しました。
無能なので辞めさせていただきます!
サカキ カリイ
ファンタジー
ブラック商業ギルドにて、休みなく働き詰めだった自分。
マウントとる新人が入って来て、馬鹿にされだした。
えっ上司まで新人に同調してこちらに辞めろだって?
残業は無能の証拠、職務に時間が長くかかる分、
無駄に残業代払わせてるからお前を辞めさせたいって?
はいはいわかりました。
辞めますよ。
退職後、困ったんですかね?さあ、知りませんねえ。
自分無能なんで、なんにもわかりませんから。
カクヨム、なろうにも同内容のものを時差投稿しております。
スキル間違いの『双剣士』~一族の恥だと追放されたが、追放先でスキルが覚醒。気が付いたら最強双剣士に~
きょろ
ファンタジー
この世界では5歳になる全ての者に『スキル』が与えられる――。
洗礼の儀によってスキル『片手剣』を手にしたグリム・レオハートは、王国で最も有名な名家の長男。
レオハート家は代々、女神様より剣の才能を与えられる事が多い剣聖一族であり、グリムの父は王国最強と謳われる程の剣聖であった。
しかし、そんなレオハート家の長男にも関わらずグリムは全く剣の才能が伸びなかった。
スキルを手にしてから早5年――。
「貴様は一族の恥だ。最早息子でも何でもない」
突如そう父に告げられたグリムは、家族からも王国からも追放され、人が寄り付かない辺境の森へと飛ばされてしまった。
森のモンスターに襲われ絶対絶命の危機に陥ったグリム。ふと辺りを見ると、そこには過去に辺境の森に飛ばされたであろう者達の骨が沢山散らばっていた。
それを見つけたグリムは全てを諦め、最後に潔く己の墓を建てたのだった。
「どうせならこの森で1番派手にしようか――」
そこから更に8年――。
18歳になったグリムは何故か辺境の森で最強の『双剣士』となっていた。
「やべ、また力込め過ぎた……。双剣じゃやっぱ強すぎるな。こりゃ1本は飾りで十分だ」
最強となったグリムの所へ、ある日1体の珍しいモンスターが現れた。
そして、このモンスターとの出会いがグレイの運命を大きく動かす事となる――。
ユニークスキルの名前が禍々しいという理由で国外追放になった侯爵家の嫡男は世界を破壊して創り直します
かにくくり
ファンタジー
エバートン侯爵家の嫡男として生まれたルシフェルトは王国の守護神から【破壊の後の創造】という禍々しい名前のスキルを授かったという理由で王国から危険視され国外追放を言い渡されてしまう。
追放された先は王国と魔界との境にある魔獣の谷。
恐ろしい魔獣が闊歩するこの地に足を踏み入れて無事に帰った者はおらず、事実上の危険分子の排除であった。
それでもルシフェルトはスキル【破壊の後の創造】を駆使して生き延び、その過程で救った魔族の親子に誘われて小さな集落で暮らす事になる。
やがて彼の持つ力に気付いた魔王やエルフ、そして王国の思惑が複雑に絡み大戦乱へと発展していく。
鬱陶しいのでみんなぶっ壊して創り直してやります。
※小説家になろうにも投稿しています。
ハズレスキル【収納】のせいで実家を追放されたが、全てを収納できるチートスキルでした。今更土下座してももう遅い
平山和人
ファンタジー
侯爵家の三男であるカイトが成人の儀で授けられたスキルは【収納】であった。アイテムボックスの下位互換だと、家族からも見放され、カイトは家を追放されることになった。
ダンジョンをさまよい、魔物に襲われ死ぬと思われた時、カイトは【収納】の真の力に気づく。【収納】は魔物や魔法を吸収し、さらには異世界の飲食物を取り寄せることができるチートスキルであったのだ。
かくして自由になったカイトは世界中を自由気ままに旅することになった。一方、カイトの家族は彼の活躍を耳にしてカイトに戻ってくるように土下座してくるがもう遅い。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる