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第85話 ライノは男前
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「も、戻った……! 私の、身体……! 角も……尻尾も、ないわ!」
アイラが角のないふわふわの金髪やお尻の辺りを触りながら、感極まったようにぷるぷると身体を震わせている。半魔化が解けたのがよほど嬉しかったらしい。
「アイラ! 本当に、よかった……」
イリナがぎゅっとアイラを抱きしめる。
「ねえさま、心配かけてごめんなさい……でも、ちょっ、強く抱きしめすぎだわ! もう少し、優しく……く、苦しいわ……」
「ああ、すまないアイラ。だが、しばらくこのままでいさせてくれないか」
すぐにイリナは抱擁を緩めたが、しかし離すつもりはないようだ。
まあ、それだけ心配だったのだろう。
アイラが半魔化してから、まる三日ほどそのままだったらしいからな。
イリナの心労を思えば、彼女の行動も仕方なかろう。
「よかったな、アイラ。一時はどうなることかと思ったが」
「にいさまも、心配をかけてしまってごめんなさい」
イリナに抱きしめられたまま、少し困った様子のアイラは顔だけをこちらに向けて言う。
「気にすんな。元はといえば俺のせいなところもあるわけだし」
しかし『眷属化』の解除方法が判明したのは僥倖だ。
いや、ペトラさんの言い分だと『人間に変化』した、だったか。
どのみち、彼女にはお礼を言っておかないとだな。
「ペトラさん、世話になったな。まさかあんたが半魔だったとは知らなかったが……」
「いえいえ! 似たもの同士を見つけてしまったのでお役に立てばと思い、つい打ち明けてしまいまっただけですので……でも、このことは内緒でお願いしますね」
「ああ、もちろんだ」
ペトラさんの『半魔化』もおそらく魔王の権能の一端だろう。
正直ペトラさんが『主』である魔王のことを全く知らないのは少々不可解だが、こちらとしては都合がいい。
彼女を『眷属化』した魔王が俺に友好的である保証はどこにもないからな。
そういう意味でも、あまり他人に言いふらしていいことがあるとは思えない。
「それにしても、アイラさんはお若く見えるのに、すごい魔術師なんですね。こんなあっという間に変化をものにしてしまうなんて。私なんて、お爺さまから教わった方法のコツをつかむのに三ヶ月もかかったのに……それも、早く人の姿を取り戻したい一心で昼夜問わず訓練して、ですからね」
「まあ、アイラは治癒術師だからな。治癒魔術の効果を最大限に高めるために、人体構造については普通の魔術師よりもずっと詳しいはずだ」
「な、なるほど……治癒術師というのは、すごいんですね」
ペトラさんが感心したように言った。
しかし……アイラのことは置いておいても、ペトラさんの祖父ヘルッコ爺さんとは一体何者だろうか。
彼女の話だと、冒険者だったらしいのだが……本当にそうだろうか?
いくら先代のヘルッコ爺が凄腕だったとしても、一介の冒険者が『眷属化』……もとい『半魔の呪い』だか罠だかの対処方法を知っているとはとても思えない。
一番自然なのは、ヘルッコ爺そのものが他の魔王の眷属であるか、あるいは彼自身が魔王の力を持っているというものだが……
うーむ。
しかし、ならばどうしてペトラさんに事実を告げずにただの街娘として育てているのかとか、肝心の本人が今どうしているのかとか、そもそもなぜカリー屋なんてものを始めたのかとか、謎なことが多すぎる。
まあ、カリー屋については、俺も魔物肉をいかに美味しく食べるかを追求していたりするし、人のことを言えたものではないが……
いずれにせよ、ペトラさんに突っ込んだ話をすれば聞けば藪蛇になりそうだ。
魔王の話をして「実は私は……」みたいな展開は御免被りたい。
それに、いくら考えても答えが出ないことはスルーするに限る。
せっかく珍しい料理のノウハウを得る機会に恵まれたんだ。
今は、それでいいだろう。
◇
「なあライノ。店の調子はどうだ? ……特に問題はないか?」
怒濤の初日勤務から、数日後の朝。
香辛料屋でビトラ謹製香辛料の数々を卸し、『彷徨える黒猫亭』で使う香辛料やらを買い付けが終わったあとに、本日店番をしていた旦那がそんなことを言ってきた。
「特に問題ないぞ。仕事もすぐに覚えたしな。ペトラさんもいい人だし、順調そのものだ」
あれから対して日が経ったわけではないが、元々料理の腕を見込まれての紹介だ。毎日のようにパレルモとビトラが遊びにきて余った料理をすべて平らげていく以外には、事件らしい事件もない。平穏そのものだ。
「……そうか。なら、いいんだが」
なんだ?
旦那の声色には、妙な含みがあるな。
「問題が起こるのが自然みたいな口ぶりだな?」
たしかにペトラさんが半魔だったのは意外だった。
もしかしたら、旦那はそのことを知っていたのかもしれないな。
付き合いも長いみたいだし。
だが、それが旦那の眉間に深いしわが刻まれるほど問題なのか?
確かに厨房で半魔化されると、猫毛が料理に混入するから困るといえば困るが……
「……ライノ、お前は『グレン商会』を知っているか?」
だが、旦那の口から出たのは、俺の予想とは違う『問題』だった。
「……知っている、というほどじゃないが、名前は聞いたことがあるな」
グレン商会……旦那の店みたいな個人商店とは別に、ここヘズヴィンやら王都やらで様々な事業を手がけている商人グループだったかな。
たしか、以前山賊が交易路を荒らしていたせいで香辛料が手に入りづらくなった折に、それにかこつけて値段を何倍にも吊り上げていたっけかな。
そのせいで、あまりいい印象はない。
「いや、それがな……どうも最近、グレンとこのボンクラがウチの商品の評判に目を付けたらしくてな。どこから品を買い付けているのかコソコソと周辺を嗅ぎ回っているらしいんだよ。……もしかしてそっちに行ってねーかと心配になってな」
……なるほど。
旦那の商売敵が偵察を行っているというわけか。
たしかに最近はビトラの創り出した香辛料を卸しているからな。
生胡椒の実など、ここらどころか、王都ですらなかなか手に入らない品種もある。目を付けるヤツが出てきてもおかしくはなかったが……
「なあ、ライノ。お前、取引先変えたりしないよな……? もちろん、お前が香辛料をどこに卸そうが、俺が文句を言う権利ないのは分かっているんだが……」
俺が黙って思案していたのを不安に思ったのか、旦那がそんなことを言ってくる。
……本音は、そこか。
まあ、旦那も商人だからな。
気持ちは分かる。
俺だって、旦那の立場なら考えることは同じだろう。
とはいえ、それとこれとは別だ。
「否、とは言えないな。向こうがそれなりの値で取引すると言えば、それを拒否する理由はない」
「まあ、そうだろうな」
旦那が残念そうな顔をする。
ここで、「お前の品は誰にも渡さんっ! ウチで独占じゃあっ!」と言えないところが旦那の良いところであり、弱みでもある。
俺としては、そんなところが嫌いではないが。
「だがまあ、仮にグレン商会とやらに俺の品を卸すとしても、旦那への取引量を減らすつもりも、質を下げたりするつもりはないよ。それは約束する。…………旦那には、多少は世話になっているしな」
まあ、店は良い品を揃えているのは間違いないし、今の屋敷を見つけられたのも、間接的には旦那のお陰だ。
……少しくらいは、俺だって恩義を感じる心はある。
「……そ、そうか! 約束だぞ! 商人の間じゃ、口約束も契約は契約だからな!」
途端、旦那が破顔して俺の手をガッシリ握ってきた。
…………は?
いやいや、なんだその変わりようは。
つーかさっきの殊勝な顔はどこにいった。
「そ、そろそろ『彷徨える黒猫亭』に行かないとならんから手を離してくれ。つーか、離せ! 開店時間が遅れるだろ! ……クッ、その毛むくじゃらの腕のどこにそんな力が……っ!?」
「いやー持つべきものはやっぱり男前な取引先だな! 今後ともこの調子でたのむぜ! いよっ、ライノ、この男前!」
クソ! 旦那の顔、完全に商人スマイルじゃねーか!
あとなんだその万力みたいな握力は!
「ふざけんな! この古狸め! 冗談は腹だけにしとけよ!?」
「まーまー、そんなこと言わずに!」
はあ……前言撤回しようかな……
俺はそのあと魔王の力を三割ほど解放して、なんとか旦那の腕から逃れたのだった。
アイラが角のないふわふわの金髪やお尻の辺りを触りながら、感極まったようにぷるぷると身体を震わせている。半魔化が解けたのがよほど嬉しかったらしい。
「アイラ! 本当に、よかった……」
イリナがぎゅっとアイラを抱きしめる。
「ねえさま、心配かけてごめんなさい……でも、ちょっ、強く抱きしめすぎだわ! もう少し、優しく……く、苦しいわ……」
「ああ、すまないアイラ。だが、しばらくこのままでいさせてくれないか」
すぐにイリナは抱擁を緩めたが、しかし離すつもりはないようだ。
まあ、それだけ心配だったのだろう。
アイラが半魔化してから、まる三日ほどそのままだったらしいからな。
イリナの心労を思えば、彼女の行動も仕方なかろう。
「よかったな、アイラ。一時はどうなることかと思ったが」
「にいさまも、心配をかけてしまってごめんなさい」
イリナに抱きしめられたまま、少し困った様子のアイラは顔だけをこちらに向けて言う。
「気にすんな。元はといえば俺のせいなところもあるわけだし」
しかし『眷属化』の解除方法が判明したのは僥倖だ。
いや、ペトラさんの言い分だと『人間に変化』した、だったか。
どのみち、彼女にはお礼を言っておかないとだな。
「ペトラさん、世話になったな。まさかあんたが半魔だったとは知らなかったが……」
「いえいえ! 似たもの同士を見つけてしまったのでお役に立てばと思い、つい打ち明けてしまいまっただけですので……でも、このことは内緒でお願いしますね」
「ああ、もちろんだ」
ペトラさんの『半魔化』もおそらく魔王の権能の一端だろう。
正直ペトラさんが『主』である魔王のことを全く知らないのは少々不可解だが、こちらとしては都合がいい。
彼女を『眷属化』した魔王が俺に友好的である保証はどこにもないからな。
そういう意味でも、あまり他人に言いふらしていいことがあるとは思えない。
「それにしても、アイラさんはお若く見えるのに、すごい魔術師なんですね。こんなあっという間に変化をものにしてしまうなんて。私なんて、お爺さまから教わった方法のコツをつかむのに三ヶ月もかかったのに……それも、早く人の姿を取り戻したい一心で昼夜問わず訓練して、ですからね」
「まあ、アイラは治癒術師だからな。治癒魔術の効果を最大限に高めるために、人体構造については普通の魔術師よりもずっと詳しいはずだ」
「な、なるほど……治癒術師というのは、すごいんですね」
ペトラさんが感心したように言った。
しかし……アイラのことは置いておいても、ペトラさんの祖父ヘルッコ爺さんとは一体何者だろうか。
彼女の話だと、冒険者だったらしいのだが……本当にそうだろうか?
いくら先代のヘルッコ爺が凄腕だったとしても、一介の冒険者が『眷属化』……もとい『半魔の呪い』だか罠だかの対処方法を知っているとはとても思えない。
一番自然なのは、ヘルッコ爺そのものが他の魔王の眷属であるか、あるいは彼自身が魔王の力を持っているというものだが……
うーむ。
しかし、ならばどうしてペトラさんに事実を告げずにただの街娘として育てているのかとか、肝心の本人が今どうしているのかとか、そもそもなぜカリー屋なんてものを始めたのかとか、謎なことが多すぎる。
まあ、カリー屋については、俺も魔物肉をいかに美味しく食べるかを追求していたりするし、人のことを言えたものではないが……
いずれにせよ、ペトラさんに突っ込んだ話をすれば聞けば藪蛇になりそうだ。
魔王の話をして「実は私は……」みたいな展開は御免被りたい。
それに、いくら考えても答えが出ないことはスルーするに限る。
せっかく珍しい料理のノウハウを得る機会に恵まれたんだ。
今は、それでいいだろう。
◇
「なあライノ。店の調子はどうだ? ……特に問題はないか?」
怒濤の初日勤務から、数日後の朝。
香辛料屋でビトラ謹製香辛料の数々を卸し、『彷徨える黒猫亭』で使う香辛料やらを買い付けが終わったあとに、本日店番をしていた旦那がそんなことを言ってきた。
「特に問題ないぞ。仕事もすぐに覚えたしな。ペトラさんもいい人だし、順調そのものだ」
あれから対して日が経ったわけではないが、元々料理の腕を見込まれての紹介だ。毎日のようにパレルモとビトラが遊びにきて余った料理をすべて平らげていく以外には、事件らしい事件もない。平穏そのものだ。
「……そうか。なら、いいんだが」
なんだ?
旦那の声色には、妙な含みがあるな。
「問題が起こるのが自然みたいな口ぶりだな?」
たしかにペトラさんが半魔だったのは意外だった。
もしかしたら、旦那はそのことを知っていたのかもしれないな。
付き合いも長いみたいだし。
だが、それが旦那の眉間に深いしわが刻まれるほど問題なのか?
確かに厨房で半魔化されると、猫毛が料理に混入するから困るといえば困るが……
「……ライノ、お前は『グレン商会』を知っているか?」
だが、旦那の口から出たのは、俺の予想とは違う『問題』だった。
「……知っている、というほどじゃないが、名前は聞いたことがあるな」
グレン商会……旦那の店みたいな個人商店とは別に、ここヘズヴィンやら王都やらで様々な事業を手がけている商人グループだったかな。
たしか、以前山賊が交易路を荒らしていたせいで香辛料が手に入りづらくなった折に、それにかこつけて値段を何倍にも吊り上げていたっけかな。
そのせいで、あまりいい印象はない。
「いや、それがな……どうも最近、グレンとこのボンクラがウチの商品の評判に目を付けたらしくてな。どこから品を買い付けているのかコソコソと周辺を嗅ぎ回っているらしいんだよ。……もしかしてそっちに行ってねーかと心配になってな」
……なるほど。
旦那の商売敵が偵察を行っているというわけか。
たしかに最近はビトラの創り出した香辛料を卸しているからな。
生胡椒の実など、ここらどころか、王都ですらなかなか手に入らない品種もある。目を付けるヤツが出てきてもおかしくはなかったが……
「なあ、ライノ。お前、取引先変えたりしないよな……? もちろん、お前が香辛料をどこに卸そうが、俺が文句を言う権利ないのは分かっているんだが……」
俺が黙って思案していたのを不安に思ったのか、旦那がそんなことを言ってくる。
……本音は、そこか。
まあ、旦那も商人だからな。
気持ちは分かる。
俺だって、旦那の立場なら考えることは同じだろう。
とはいえ、それとこれとは別だ。
「否、とは言えないな。向こうがそれなりの値で取引すると言えば、それを拒否する理由はない」
「まあ、そうだろうな」
旦那が残念そうな顔をする。
ここで、「お前の品は誰にも渡さんっ! ウチで独占じゃあっ!」と言えないところが旦那の良いところであり、弱みでもある。
俺としては、そんなところが嫌いではないが。
「だがまあ、仮にグレン商会とやらに俺の品を卸すとしても、旦那への取引量を減らすつもりも、質を下げたりするつもりはないよ。それは約束する。…………旦那には、多少は世話になっているしな」
まあ、店は良い品を揃えているのは間違いないし、今の屋敷を見つけられたのも、間接的には旦那のお陰だ。
……少しくらいは、俺だって恩義を感じる心はある。
「……そ、そうか! 約束だぞ! 商人の間じゃ、口約束も契約は契約だからな!」
途端、旦那が破顔して俺の手をガッシリ握ってきた。
…………は?
いやいや、なんだその変わりようは。
つーかさっきの殊勝な顔はどこにいった。
「そ、そろそろ『彷徨える黒猫亭』に行かないとならんから手を離してくれ。つーか、離せ! 開店時間が遅れるだろ! ……クッ、その毛むくじゃらの腕のどこにそんな力が……っ!?」
「いやー持つべきものはやっぱり男前な取引先だな! 今後ともこの調子でたのむぜ! いよっ、ライノ、この男前!」
クソ! 旦那の顔、完全に商人スマイルじゃねーか!
あとなんだその万力みたいな握力は!
「ふざけんな! この古狸め! 冗談は腹だけにしとけよ!?」
「まーまー、そんなこと言わずに!」
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