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第38話 香辛料屋 前編
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「いらっしゃい……お兄さんたち、また来たのかい」
香辛料屋の中に入ると、奥で椅子に腰掛け、暇そうにしていたおばちゃんが声を掛けてきた。
「ああ、この前はどーも。旦那さんは?」
「裏で寝てるよ。今日はまたどうしたんだい? 先日たくさん買ってくれたばかりじゃないかい」
「今日は買い付けじゃないんだ。実は見て貰いたいものがあってな」
言って、俺は背負っていた荷物をドン、と床に降ろした。
中に入っているのは、もちろん胡椒の実だ。
あのあと、三人で必死で全ての実を収穫した。
今背負ってきた荷物に詰めるだけ詰めたが、まだその数倍はある。
正直、三人だけじゃ使い切れない。
いくら俺もパレルモもビトラも大食いだとしても、さすがにムリだ。
もちろん、パレルモの《ひきだし》内で保存するという手もなくもない。
それに青や赤の胡椒の実のままでも料理に使えないことはないだろう。
だがそれでも限界はある。
頑張って消費しているうちに徐々に風味も落ちてゆくだろうし、なにより黒胡椒にするノウハウが俺にはない。
だったら、余りに余った生胡椒の実を、香辛料屋に買い取って貰おうというわけだ。
「これなんだが」
俺は荷物の中から生の胡椒の実をひとつかみ分取り出すと、カウンターに載せた。
薄暗い店内でも、その鮮烈な緑と赤の実は古ぼけた木製カウンターによく映えた。
「おっと」
と、胡椒の実がいくつか、カウンターの上をコロコロと転がっていく。
「すまないねえ、傾いているんだよ」
おばちゃんはそう言って、転がった実を手の平で止めた。
それからそのうちの一つをつまみ上げ、しげしげと眺め……動きが止まった。
ん?
なんかおばちゃんがプルプル震えだしたぞ。
「こ、ここ、これは……お、お兄さん、これはどこで手に入れたんだい?」
震える手のままに、おばちゃんが生胡椒の実を凝視したまま言う。
「場所と人は明かせないが、訳あってコイツを大量に仕入れちまってな。俺たち三人ではとても消費しきれる量じゃないし、どこか買い取って貰うところを探していたんだ。どうだ? これは売り物になるシロモノなのか?」
なんか態度がおかしくなったおばちゃんに、俺は探り探り聞いてみる。
本当のところを言うと、交渉ごとにおいて、こういう下手に出た態度はよろしくない。
何か後ろめたいことがあるのかと勘ぐられて、足下を見られてしまうからな。
だが、ここは他の店と比べて良心的な価格設定の店だ。
おばちゃんの態度も、悪くはなかった。
流通が滞っている間も、お値段据え置きで香辛料を売ってくれたしな。
もちろん商人からすれば、お客と取引先は別モノだろう。
だが、そのへんの誠実さはあると思いたい。
もちろん、ここで買値が付かないならば、次善策として冒険者ギルド、さらにダメなら他の店への持ち込みを考えてはいるが……
が、おばちゃんはつまんだままの胡椒の実みたいに顔を青くしたり赤くしたあげく、
「こ、こ、これは……あんたーー! ちょっと! 裏で寝っ転がってないで出てきてちょうだい! 大変だよっ! 早く出てきておいでよ!」
大声で旦那を呼び始めた。
おいおい、ずいぶん興奮しているが大丈夫か?
手に持った実を潰すなよ?
「ライノー、おばちゃん大丈夫?」
「む。騒がしい」
今まで黙っていたパレルモとビトラも、いきなり大声をあげたおばちゃんを訝しげに見ているな。
「なんだなんだ、騒々しい。一体どうしたんだ」
店の奥から腹をボリボリと掻きながら旦那が出てきた。
昼寝の邪魔でもされたのか、不機嫌そうだ。
「あんたっ! 寝てる場合じゃないよっ! これを見てごらんよっ!」
テンションマックスで旦那にくってかかるおばちゃん。
「ったく、なんなんだよ。今日は朝市で競りだったから眠いんだよ。腰もまだ痛てーしよぉ。たいしたことじゃないなら……って、なんじゃこれ! 生胡椒だとォッ!?」
おばちゃんの持ってた胡椒の実を取り上げた旦那も、大声で叫びだした。
うるせー!
なんなんだ、こいつらは。
胡椒の実ひとつでどんだけ大騒ぎするんだ!
後ろを見れば、すでにパレルモとビトラは耳を塞いでいる。
対応の早いヤツらだ。
「おいソフィア! 一体どこでこんなモノを仕入れてきたんだ! ま、まさか……いくら店が火の車だからってグレンのクソ野郎んとこから盗ってきたんじゃねえだろうな!」
「このバカ店主! そんなことしやしないよっ! だいたいあのグレン商会のボンクラ二代目がこんな目利きできるわけがないでしょうが! この実は、そこのお兄ちゃんが持ち込んだモノだよ!」
言って、おばちゃんが俺の方を指さした。
「なん……だと……」
同時に、旦那の首がグルンと俺の方を向く。
うわ……マジで首だけこっち向いててヤベえ。
瞳孔も開ききってるぞ。
まるでゾンビみてーだ。
一瞬の空白ののち、旦那の目がカッ! と見開かれた。
「お前かああああァァァ!」
「ぴゃああああぁっ!?」
「むああああぁぁっ!?」
旦那が雄叫びを上げながらカウンターを飛び越え、襲いかかってきた!
涙目で悲鳴を上げ抱き合うパレルモとビトラ!
分かるよ、その気持ち。
俺も叫びたい!
つーか速っ!
こいつ人間なのに動き速っ!
腰痛めてんじゃねーのかよ!
「――《時間展延》!」
半歩横にずれ、スキルを切る。
俺の真横を、まるで川にダイブするかのような格好で通り過ぎていく旦那。
おお。
あまりのド迫力とスピード感にドン引きして、思わずスキルを使ってしまった。
こいつ……タダモノじゃねーなっ!
「…………ッ! ……はべッ!?」
俺に飛びつきそこねた旦那が、顔面から店の床に着地した。
そのまま勢い余って、海老反りになる。
――グキッ。
おっと。
腰から鳴ってはいけない音が鳴りましたね。
そのあまりの惨状に、抱き合ったままのパレルモとビトラが顔をそむけた。
「あんたああぁぁ!?」
泡を吹いたまま動かなくなった旦那。
おばちゃんの悲痛な叫びが店中に響き渡る。
うん。
回復薬、用意しとこう。
香辛料屋の中に入ると、奥で椅子に腰掛け、暇そうにしていたおばちゃんが声を掛けてきた。
「ああ、この前はどーも。旦那さんは?」
「裏で寝てるよ。今日はまたどうしたんだい? 先日たくさん買ってくれたばかりじゃないかい」
「今日は買い付けじゃないんだ。実は見て貰いたいものがあってな」
言って、俺は背負っていた荷物をドン、と床に降ろした。
中に入っているのは、もちろん胡椒の実だ。
あのあと、三人で必死で全ての実を収穫した。
今背負ってきた荷物に詰めるだけ詰めたが、まだその数倍はある。
正直、三人だけじゃ使い切れない。
いくら俺もパレルモもビトラも大食いだとしても、さすがにムリだ。
もちろん、パレルモの《ひきだし》内で保存するという手もなくもない。
それに青や赤の胡椒の実のままでも料理に使えないことはないだろう。
だがそれでも限界はある。
頑張って消費しているうちに徐々に風味も落ちてゆくだろうし、なにより黒胡椒にするノウハウが俺にはない。
だったら、余りに余った生胡椒の実を、香辛料屋に買い取って貰おうというわけだ。
「これなんだが」
俺は荷物の中から生の胡椒の実をひとつかみ分取り出すと、カウンターに載せた。
薄暗い店内でも、その鮮烈な緑と赤の実は古ぼけた木製カウンターによく映えた。
「おっと」
と、胡椒の実がいくつか、カウンターの上をコロコロと転がっていく。
「すまないねえ、傾いているんだよ」
おばちゃんはそう言って、転がった実を手の平で止めた。
それからそのうちの一つをつまみ上げ、しげしげと眺め……動きが止まった。
ん?
なんかおばちゃんがプルプル震えだしたぞ。
「こ、ここ、これは……お、お兄さん、これはどこで手に入れたんだい?」
震える手のままに、おばちゃんが生胡椒の実を凝視したまま言う。
「場所と人は明かせないが、訳あってコイツを大量に仕入れちまってな。俺たち三人ではとても消費しきれる量じゃないし、どこか買い取って貰うところを探していたんだ。どうだ? これは売り物になるシロモノなのか?」
なんか態度がおかしくなったおばちゃんに、俺は探り探り聞いてみる。
本当のところを言うと、交渉ごとにおいて、こういう下手に出た態度はよろしくない。
何か後ろめたいことがあるのかと勘ぐられて、足下を見られてしまうからな。
だが、ここは他の店と比べて良心的な価格設定の店だ。
おばちゃんの態度も、悪くはなかった。
流通が滞っている間も、お値段据え置きで香辛料を売ってくれたしな。
もちろん商人からすれば、お客と取引先は別モノだろう。
だが、そのへんの誠実さはあると思いたい。
もちろん、ここで買値が付かないならば、次善策として冒険者ギルド、さらにダメなら他の店への持ち込みを考えてはいるが……
が、おばちゃんはつまんだままの胡椒の実みたいに顔を青くしたり赤くしたあげく、
「こ、こ、これは……あんたーー! ちょっと! 裏で寝っ転がってないで出てきてちょうだい! 大変だよっ! 早く出てきておいでよ!」
大声で旦那を呼び始めた。
おいおい、ずいぶん興奮しているが大丈夫か?
手に持った実を潰すなよ?
「ライノー、おばちゃん大丈夫?」
「む。騒がしい」
今まで黙っていたパレルモとビトラも、いきなり大声をあげたおばちゃんを訝しげに見ているな。
「なんだなんだ、騒々しい。一体どうしたんだ」
店の奥から腹をボリボリと掻きながら旦那が出てきた。
昼寝の邪魔でもされたのか、不機嫌そうだ。
「あんたっ! 寝てる場合じゃないよっ! これを見てごらんよっ!」
テンションマックスで旦那にくってかかるおばちゃん。
「ったく、なんなんだよ。今日は朝市で競りだったから眠いんだよ。腰もまだ痛てーしよぉ。たいしたことじゃないなら……って、なんじゃこれ! 生胡椒だとォッ!?」
おばちゃんの持ってた胡椒の実を取り上げた旦那も、大声で叫びだした。
うるせー!
なんなんだ、こいつらは。
胡椒の実ひとつでどんだけ大騒ぎするんだ!
後ろを見れば、すでにパレルモとビトラは耳を塞いでいる。
対応の早いヤツらだ。
「おいソフィア! 一体どこでこんなモノを仕入れてきたんだ! ま、まさか……いくら店が火の車だからってグレンのクソ野郎んとこから盗ってきたんじゃねえだろうな!」
「このバカ店主! そんなことしやしないよっ! だいたいあのグレン商会のボンクラ二代目がこんな目利きできるわけがないでしょうが! この実は、そこのお兄ちゃんが持ち込んだモノだよ!」
言って、おばちゃんが俺の方を指さした。
「なん……だと……」
同時に、旦那の首がグルンと俺の方を向く。
うわ……マジで首だけこっち向いててヤベえ。
瞳孔も開ききってるぞ。
まるでゾンビみてーだ。
一瞬の空白ののち、旦那の目がカッ! と見開かれた。
「お前かああああァァァ!」
「ぴゃああああぁっ!?」
「むああああぁぁっ!?」
旦那が雄叫びを上げながらカウンターを飛び越え、襲いかかってきた!
涙目で悲鳴を上げ抱き合うパレルモとビトラ!
分かるよ、その気持ち。
俺も叫びたい!
つーか速っ!
こいつ人間なのに動き速っ!
腰痛めてんじゃねーのかよ!
「――《時間展延》!」
半歩横にずれ、スキルを切る。
俺の真横を、まるで川にダイブするかのような格好で通り過ぎていく旦那。
おお。
あまりのド迫力とスピード感にドン引きして、思わずスキルを使ってしまった。
こいつ……タダモノじゃねーなっ!
「…………ッ! ……はべッ!?」
俺に飛びつきそこねた旦那が、顔面から店の床に着地した。
そのまま勢い余って、海老反りになる。
――グキッ。
おっと。
腰から鳴ってはいけない音が鳴りましたね。
そのあまりの惨状に、抱き合ったままのパレルモとビトラが顔をそむけた。
「あんたああぁぁ!?」
泡を吹いたまま動かなくなった旦那。
おばちゃんの悲痛な叫びが店中に響き渡る。
うん。
回復薬、用意しとこう。
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