10 / 141
第10話 焼いてみることにする
しおりを挟む
俺は、魔物の肉を食わなければならない。
じゃあどうすれば、コイツを美味しく頂くことができるのだろうか。
すぐそばに横たわる大蛇を視界に入れないように、考える。
正直、今は見るのもイヤだ。
視界に入れたら最後、またあの地獄のような飢餓感が襲ってくる気がする。
もちろん空腹そのものは、おそらくどんな生き物にも当然備わっている感覚だ。
だが。
アレは『空腹感』なんて言葉で言い表せるほど生優しいものじゃなかった。
例えるのは難しい。
あえて言葉にするなら……『溺れる』というのが一番近いだろうか。
陸にいながら深い沼の底で空気を求めてもがいているような……そんな抗いがたい渇望だった。
「…………」
俺は手に握ったままの包丁を眺める。
何の変哲もない、ただの肉切り包丁だ。
だが、俺はコイツを握った途端炎に巻かれ……そして強力な力を手に入れた。
ミノタウロスですらひと呑みにできそうな大蛇を、簡単に討伐できた。
ありえない戦闘力だ。
あんな巨体の魔物、サムリら勇者一行が総掛かりで戦っても勝てるかどうかというところなのに。
だが。
その代償が、さきほどの地獄のような飢餓感らしい。
これがただの飢餓感ならば多少は救いようがあるんだが……
《ステータス:貪食 魔物の力を取り込み中……残り50%》
目の前に浮かび上がった光る文字を考えると、とてもそうは思えない。
魔物を食わなければ、満たされない飢餓感。
あのまま魔物を食わないでいたら、俺はどうなっていたんだろうか。
あまり考えたくはない。
まあ、あんな強烈な感覚を耐えたうえで試してみるほど価値がある行為とは思えないが。
しかしこれはまた、厄介な力を手に入れてしまったな……
「ま、そんなこと言ってても始まらないか。切り替えていこう」
俺はため息と一緒にそんな言葉を吐き出した。
それから両手でバチン! と頬を叩く。
――イイィィィィン……
残響が広間に響き渡る。
おお、結構いい音が出たな。
肉体が強化されたせいかな?
《肉体損傷率:0%》
…………。
頭が、少しだけすっきりとした。
……よし。
どのみち、この力が呪いだろうが祝福だろうが、今の俺には無効化する手段が分からない。
それに、今すぐバケモノになるとか、死んでしまうとかでなさそうだしな。
ということで、いまのうちに残る一体の調理方法を考える必要があるが……
正直、生がダメだったのはよく分かった。
まあ、当たり前だな。
というか、魔物の肉を生のままかぶり付くとか……
初めて体験するような異常な飢餓感で追い詰められていたというのをさっ引いても、さっきの俺はどう考えても完全に頭がおかしかった。
ただ、そういう状態は冷静になってからじゃないと分からないものだ。
まあ、その話はいい。
前向きに考えよう。
問題は、どうやってコイツを美味しく頂くかということなんだが……
まずは加熱して、臭みが飛ぶか試してみよう。
というか、今できそうな調理方法がそれしかない。
煮炊きは水を入れる容器が必要だが、あいにく手持ちにそんな都合の良いものはないからな。
幸い、火種だけはこの広間にたくさんある。
俺は広間の支柱から、薪にできるだけの松明を集めてきた。
「よーし。松ヤニとか煙が臭み消しに一役買ってくれるといいんだが」
松明を一カ所に集めると、すぐに大きな火になった。
そこに、火を消した松明に刺した大蛇肉をかざしてみる。
すぐにジリジリと肉の表面が音を立て始めた。
同時に、肉の焼ける香ばしい匂いが漂ってきた。
香りの中に若干泥臭さが感じられるものの、悪くない匂いだ。
お? これはもしかしていけるんじゃないか?
さらにしばらくすると、肉が焦げ始めた。
「おっと」
さすが松明だけあって、かなり火の勢いが強いな。
少しだけ、火から遠ざける。
きちんと火を通したいところだが、なかなか調節が難しい。
生焼けもイヤだが、真っ黒焦げはもっとイヤだ。
しばらく火にかざしていると、十分肉に火が通ったようだ。
「どれどれ……」
匂いは……まあ、泥臭さが目立つものの、無視できるレベルだ。
熱でジュウジュウと油が滴り落ちていて、見た目はかなり美味そうに見える。
経験上、肉の臭みというのは加熱しただけじゃ消えないものだが……
コイツはどうだろうか。
まあ、これはまだ本番じゃない。
どれだけ食べられるようになったかの、実験だ。
実のところ、まださきほどの飢餓感に襲われているわけじゃないが、それでもかなり腹が減っているのは事実だ。
さっきまるっと一体平らげたあとばかりだというのに、一刻も早く何かを腹に収めたいという気持ちがある。
よし。
「……はぐっ」
目をつむって、肉の端っこの方を囓り取ってみた。
もにゅ……もにゅ……
…………。
「……まだ泥臭いな」
口の中に、またもや沼や泥を思わせる臭気が満ちあふれる。
だが、生で口に入れるよりは、はるかにマシになっているようだ。
松明の炭や煙のお陰でかなり臭みが抑えられているのも大きい。
腹一杯食べたいとは思えないが、我慢できないレベルではない。
生のときのように噛み切れないわけではないし、臭みの中に、肉の旨味のようなものもわずかだが感じ取れる。
俺はちびりちびりとだが、松明に刺した肉を食べきった。
《ステータス:貪食 魔物の力を取り込み中……残り49.99%》
「よし」
ほんの少しだけだが、数字が減った。
減少はごくわずかだが、何かしらの調理方法で味の改善ができることが分かったのは大きい。
ということは、調理方法次第でなんとかなるかも知れないな。
希望が湧いてきた。
よしよし。
魔素の影響については、特に感じられないな。
『猛毒無効」とかいうスキルを習得している最中らしいが、そんな状態でも効果があるのだろうか?
これが、今の俺の状態によるものなのか、それとも他の要因なのかは今の段階では分からないな。
検証が必要だが、自分の身体で毒耐性やら毒無効のスキルを試すのはちょっと気が引けるな……
もしかしたら、皆が忌避していただけで、魔物肉はきちんと調理すれば無毒だったりして、案外イケるものなのかも知れない。
どういうわけか、俺の身体はあれだけ大量の肉を食べたのになんともない。
大蛇と戦って勝った時点で、普通じゃないのは確かだが……
というか、あれだけの巨体、一体俺の体内のどこに消えたんだろうか。
謎だな。
謎といえば、大蛇どもがどこからこの広間に入ってきたか、分かった。
見れば、俺の落ちてきた水場が消えていた。
あの包丁を手に取ったからかは分からないが。
元々そういう仕掛けだったのかもしれない。
いずれにせよ、水場の水位がさがったせいで、元々の出入り口が現れたのだ。
通路はところどころ天井が崩壊している箇所があったが、なんとか人一人がくぐり抜けられそうな高さはある。
蛇の身体なら、特に問題なく侵入できただろう。
あとで、出入り口はなんとかする必要があるな。
際限なく魔物に侵入されるのはあまり気持ちのいいものじゃないからな。
話を戻そう。
結論からいうと、大蛇の肉は耐えがたいレベルで泥臭い。
まずは、この臭みをどうにかする必要がある。
一般的に、肉の泥臭さを消すには、食材が生きたままの状態で、何日か絶食させておくのがいい。
だが、この大蛇はすでに仕留めてしまったあとだ。
だからその方法は試せない。
となれば、あとはハーブの類いか。
「……そう都合よく生えてたりはしないよなぁ」
まあ、遺跡の大広間だからな。
雑草の類いすら生えていない。
祭壇や壁面彫刻はさきほどの戦闘で壊れてしまったが、もともとパレルモはキレイに清掃していたようだし。
……ん?
そういえば、パレルモって、俺が大蛇の攻撃からかばったあと、どうなってたんだったかな?
激しい戦闘とそのあとの飢餓感のせいで、すっかり頭から彼女のことが抜け落ちていたな。
まあアイツどう見ても人外だし、多分大丈夫だと思うが。
……一応、様子見ておくか。
俺はパレルモが転がっていった先の、祭壇の裏に向かった。
じゃあどうすれば、コイツを美味しく頂くことができるのだろうか。
すぐそばに横たわる大蛇を視界に入れないように、考える。
正直、今は見るのもイヤだ。
視界に入れたら最後、またあの地獄のような飢餓感が襲ってくる気がする。
もちろん空腹そのものは、おそらくどんな生き物にも当然備わっている感覚だ。
だが。
アレは『空腹感』なんて言葉で言い表せるほど生優しいものじゃなかった。
例えるのは難しい。
あえて言葉にするなら……『溺れる』というのが一番近いだろうか。
陸にいながら深い沼の底で空気を求めてもがいているような……そんな抗いがたい渇望だった。
「…………」
俺は手に握ったままの包丁を眺める。
何の変哲もない、ただの肉切り包丁だ。
だが、俺はコイツを握った途端炎に巻かれ……そして強力な力を手に入れた。
ミノタウロスですらひと呑みにできそうな大蛇を、簡単に討伐できた。
ありえない戦闘力だ。
あんな巨体の魔物、サムリら勇者一行が総掛かりで戦っても勝てるかどうかというところなのに。
だが。
その代償が、さきほどの地獄のような飢餓感らしい。
これがただの飢餓感ならば多少は救いようがあるんだが……
《ステータス:貪食 魔物の力を取り込み中……残り50%》
目の前に浮かび上がった光る文字を考えると、とてもそうは思えない。
魔物を食わなければ、満たされない飢餓感。
あのまま魔物を食わないでいたら、俺はどうなっていたんだろうか。
あまり考えたくはない。
まあ、あんな強烈な感覚を耐えたうえで試してみるほど価値がある行為とは思えないが。
しかしこれはまた、厄介な力を手に入れてしまったな……
「ま、そんなこと言ってても始まらないか。切り替えていこう」
俺はため息と一緒にそんな言葉を吐き出した。
それから両手でバチン! と頬を叩く。
――イイィィィィン……
残響が広間に響き渡る。
おお、結構いい音が出たな。
肉体が強化されたせいかな?
《肉体損傷率:0%》
…………。
頭が、少しだけすっきりとした。
……よし。
どのみち、この力が呪いだろうが祝福だろうが、今の俺には無効化する手段が分からない。
それに、今すぐバケモノになるとか、死んでしまうとかでなさそうだしな。
ということで、いまのうちに残る一体の調理方法を考える必要があるが……
正直、生がダメだったのはよく分かった。
まあ、当たり前だな。
というか、魔物の肉を生のままかぶり付くとか……
初めて体験するような異常な飢餓感で追い詰められていたというのをさっ引いても、さっきの俺はどう考えても完全に頭がおかしかった。
ただ、そういう状態は冷静になってからじゃないと分からないものだ。
まあ、その話はいい。
前向きに考えよう。
問題は、どうやってコイツを美味しく頂くかということなんだが……
まずは加熱して、臭みが飛ぶか試してみよう。
というか、今できそうな調理方法がそれしかない。
煮炊きは水を入れる容器が必要だが、あいにく手持ちにそんな都合の良いものはないからな。
幸い、火種だけはこの広間にたくさんある。
俺は広間の支柱から、薪にできるだけの松明を集めてきた。
「よーし。松ヤニとか煙が臭み消しに一役買ってくれるといいんだが」
松明を一カ所に集めると、すぐに大きな火になった。
そこに、火を消した松明に刺した大蛇肉をかざしてみる。
すぐにジリジリと肉の表面が音を立て始めた。
同時に、肉の焼ける香ばしい匂いが漂ってきた。
香りの中に若干泥臭さが感じられるものの、悪くない匂いだ。
お? これはもしかしていけるんじゃないか?
さらにしばらくすると、肉が焦げ始めた。
「おっと」
さすが松明だけあって、かなり火の勢いが強いな。
少しだけ、火から遠ざける。
きちんと火を通したいところだが、なかなか調節が難しい。
生焼けもイヤだが、真っ黒焦げはもっとイヤだ。
しばらく火にかざしていると、十分肉に火が通ったようだ。
「どれどれ……」
匂いは……まあ、泥臭さが目立つものの、無視できるレベルだ。
熱でジュウジュウと油が滴り落ちていて、見た目はかなり美味そうに見える。
経験上、肉の臭みというのは加熱しただけじゃ消えないものだが……
コイツはどうだろうか。
まあ、これはまだ本番じゃない。
どれだけ食べられるようになったかの、実験だ。
実のところ、まださきほどの飢餓感に襲われているわけじゃないが、それでもかなり腹が減っているのは事実だ。
さっきまるっと一体平らげたあとばかりだというのに、一刻も早く何かを腹に収めたいという気持ちがある。
よし。
「……はぐっ」
目をつむって、肉の端っこの方を囓り取ってみた。
もにゅ……もにゅ……
…………。
「……まだ泥臭いな」
口の中に、またもや沼や泥を思わせる臭気が満ちあふれる。
だが、生で口に入れるよりは、はるかにマシになっているようだ。
松明の炭や煙のお陰でかなり臭みが抑えられているのも大きい。
腹一杯食べたいとは思えないが、我慢できないレベルではない。
生のときのように噛み切れないわけではないし、臭みの中に、肉の旨味のようなものもわずかだが感じ取れる。
俺はちびりちびりとだが、松明に刺した肉を食べきった。
《ステータス:貪食 魔物の力を取り込み中……残り49.99%》
「よし」
ほんの少しだけだが、数字が減った。
減少はごくわずかだが、何かしらの調理方法で味の改善ができることが分かったのは大きい。
ということは、調理方法次第でなんとかなるかも知れないな。
希望が湧いてきた。
よしよし。
魔素の影響については、特に感じられないな。
『猛毒無効」とかいうスキルを習得している最中らしいが、そんな状態でも効果があるのだろうか?
これが、今の俺の状態によるものなのか、それとも他の要因なのかは今の段階では分からないな。
検証が必要だが、自分の身体で毒耐性やら毒無効のスキルを試すのはちょっと気が引けるな……
もしかしたら、皆が忌避していただけで、魔物肉はきちんと調理すれば無毒だったりして、案外イケるものなのかも知れない。
どういうわけか、俺の身体はあれだけ大量の肉を食べたのになんともない。
大蛇と戦って勝った時点で、普通じゃないのは確かだが……
というか、あれだけの巨体、一体俺の体内のどこに消えたんだろうか。
謎だな。
謎といえば、大蛇どもがどこからこの広間に入ってきたか、分かった。
見れば、俺の落ちてきた水場が消えていた。
あの包丁を手に取ったからかは分からないが。
元々そういう仕掛けだったのかもしれない。
いずれにせよ、水場の水位がさがったせいで、元々の出入り口が現れたのだ。
通路はところどころ天井が崩壊している箇所があったが、なんとか人一人がくぐり抜けられそうな高さはある。
蛇の身体なら、特に問題なく侵入できただろう。
あとで、出入り口はなんとかする必要があるな。
際限なく魔物に侵入されるのはあまり気持ちのいいものじゃないからな。
話を戻そう。
結論からいうと、大蛇の肉は耐えがたいレベルで泥臭い。
まずは、この臭みをどうにかする必要がある。
一般的に、肉の泥臭さを消すには、食材が生きたままの状態で、何日か絶食させておくのがいい。
だが、この大蛇はすでに仕留めてしまったあとだ。
だからその方法は試せない。
となれば、あとはハーブの類いか。
「……そう都合よく生えてたりはしないよなぁ」
まあ、遺跡の大広間だからな。
雑草の類いすら生えていない。
祭壇や壁面彫刻はさきほどの戦闘で壊れてしまったが、もともとパレルモはキレイに清掃していたようだし。
……ん?
そういえば、パレルモって、俺が大蛇の攻撃からかばったあと、どうなってたんだったかな?
激しい戦闘とそのあとの飢餓感のせいで、すっかり頭から彼女のことが抜け落ちていたな。
まあアイツどう見ても人外だし、多分大丈夫だと思うが。
……一応、様子見ておくか。
俺はパレルモが転がっていった先の、祭壇の裏に向かった。
0
お気に入りに追加
1,009
あなたにおすすめの小説
大器晩成エンチャンター~Sランク冒険者パーティから追放されてしまったが、追放後の成長度合いが凄くて世界最強になる
遠野紫
ファンタジー
「な、なんでだよ……今まで一緒に頑張って来たろ……?」
「頑張って来たのは俺たちだよ……お前はお荷物だ。サザン、お前にはパーティから抜けてもらう」
S級冒険者パーティのエンチャンターであるサザンは或る時、パーティリーダーから追放を言い渡されてしまう。
村の仲良し四人で結成したパーティだったが、サザンだけはなぜか実力が伸びなかったのだ。他のメンバーに追いつくために日々努力を重ねたサザンだったが結局報われることは無く追放されてしまった。
しかしサザンはレアスキル『大器晩成』を持っていたため、ある時突然その強さが解放されたのだった。
とてつもない成長率を手にしたサザンの最強エンチャンターへの道が今始まる。
大工スキルを授かった貧乏貴族の養子の四男だけど、どうやら大工スキルは伝説の全能スキルだったようです
飼猫タマ
ファンタジー
田舎貴族の四男のヨナン・グラスホッパーは、貧乏貴族の養子。義理の兄弟達は、全員戦闘系のレアスキル持ちなのに、ヨナンだけ貴族では有り得ない生産スキルの大工スキル。まあ、養子だから仕方が無いんだけど。
だがしかし、タダの生産スキルだと思ってた大工スキルは、じつは超絶物凄いスキルだったのだ。その物凄スキルで、生産しまくって超絶金持ちに。そして、婚約者も出来て幸せ絶頂の時に嵌められて、人生ドン底に。だが、ヨナンは、有り得ない逆転の一手を持っていたのだ。しかも、その有り得ない一手を、本人が全く覚えてなかったのはお約束。
勿論、ヨナンを嵌めた奴らは、全員、ザマー百裂拳で100倍返し!
そんなお話です。
レベルが上がらずパーティから捨てられましたが、実は成長曲線が「勇者」でした
桐山じゃろ
ファンタジー
同い年の幼馴染で作ったパーティの中で、ラウトだけがレベル10から上がらなくなってしまった。パーティリーダーのセルパンはラウトに頼り切っている現状に気づかないまま、レベルが低いという理由だけでラウトをパーティから追放する。しかしその後、仲間のひとりはラウトについてきてくれたし、弱い魔物を倒しただけでレベルが上がり始めた。やがてラウトは精霊に寵愛されし最強の勇者となる。一方でラウトを捨てた元仲間たちは自業自得によるざまぁに遭ったりします。※小説家になろう、カクヨムにも同じものを公開しています。
治療院の聖者様 ~パーティーを追放されたけど、俺は治療院の仕事で忙しいので今さら戻ってこいと言われてももう遅いです~
大山 たろう
ファンタジー
「ロード、君はこのパーティーに相応しくない」
唐突に主人公:ロードはパーティーを追放された。
そして生計を立てるために、ロードは治療院で働くことになった。
「なんで無詠唱でそれだけの回復ができるの!」
「これぐらいできないと怒鳴られましたから......」
一方、ロードが追放されたパーティーは、だんだんと崩壊していくのだった。
これは、一人の少年が幸せを送り、幸せを探す話である。
※小説家になろう様でも連載しております。
2021/02/12日、完結しました。
無能なので辞めさせていただきます!
サカキ カリイ
ファンタジー
ブラック商業ギルドにて、休みなく働き詰めだった自分。
マウントとる新人が入って来て、馬鹿にされだした。
えっ上司まで新人に同調してこちらに辞めろだって?
残業は無能の証拠、職務に時間が長くかかる分、
無駄に残業代払わせてるからお前を辞めさせたいって?
はいはいわかりました。
辞めますよ。
退職後、困ったんですかね?さあ、知りませんねえ。
自分無能なんで、なんにもわかりませんから。
カクヨム、なろうにも同内容のものを時差投稿しております。
スキル間違いの『双剣士』~一族の恥だと追放されたが、追放先でスキルが覚醒。気が付いたら最強双剣士に~
きょろ
ファンタジー
この世界では5歳になる全ての者に『スキル』が与えられる――。
洗礼の儀によってスキル『片手剣』を手にしたグリム・レオハートは、王国で最も有名な名家の長男。
レオハート家は代々、女神様より剣の才能を与えられる事が多い剣聖一族であり、グリムの父は王国最強と謳われる程の剣聖であった。
しかし、そんなレオハート家の長男にも関わらずグリムは全く剣の才能が伸びなかった。
スキルを手にしてから早5年――。
「貴様は一族の恥だ。最早息子でも何でもない」
突如そう父に告げられたグリムは、家族からも王国からも追放され、人が寄り付かない辺境の森へと飛ばされてしまった。
森のモンスターに襲われ絶対絶命の危機に陥ったグリム。ふと辺りを見ると、そこには過去に辺境の森に飛ばされたであろう者達の骨が沢山散らばっていた。
それを見つけたグリムは全てを諦め、最後に潔く己の墓を建てたのだった。
「どうせならこの森で1番派手にしようか――」
そこから更に8年――。
18歳になったグリムは何故か辺境の森で最強の『双剣士』となっていた。
「やべ、また力込め過ぎた……。双剣じゃやっぱ強すぎるな。こりゃ1本は飾りで十分だ」
最強となったグリムの所へ、ある日1体の珍しいモンスターが現れた。
そして、このモンスターとの出会いがグレイの運命を大きく動かす事となる――。
ユニークスキルの名前が禍々しいという理由で国外追放になった侯爵家の嫡男は世界を破壊して創り直します
かにくくり
ファンタジー
エバートン侯爵家の嫡男として生まれたルシフェルトは王国の守護神から【破壊の後の創造】という禍々しい名前のスキルを授かったという理由で王国から危険視され国外追放を言い渡されてしまう。
追放された先は王国と魔界との境にある魔獣の谷。
恐ろしい魔獣が闊歩するこの地に足を踏み入れて無事に帰った者はおらず、事実上の危険分子の排除であった。
それでもルシフェルトはスキル【破壊の後の創造】を駆使して生き延び、その過程で救った魔族の親子に誘われて小さな集落で暮らす事になる。
やがて彼の持つ力に気付いた魔王やエルフ、そして王国の思惑が複雑に絡み大戦乱へと発展していく。
鬱陶しいのでみんなぶっ壊して創り直してやります。
※小説家になろうにも投稿しています。
ハズレスキル【収納】のせいで実家を追放されたが、全てを収納できるチートスキルでした。今更土下座してももう遅い
平山和人
ファンタジー
侯爵家の三男であるカイトが成人の儀で授けられたスキルは【収納】であった。アイテムボックスの下位互換だと、家族からも見放され、カイトは家を追放されることになった。
ダンジョンをさまよい、魔物に襲われ死ぬと思われた時、カイトは【収納】の真の力に気づく。【収納】は魔物や魔法を吸収し、さらには異世界の飲食物を取り寄せることができるチートスキルであったのだ。
かくして自由になったカイトは世界中を自由気ままに旅することになった。一方、カイトの家族は彼の活躍を耳にしてカイトに戻ってくるように土下座してくるがもう遅い。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる