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5.夢と目覚め
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学校へと向かいながら懐かしい夢を見た事を思い返していた。
占い師に話した夏の日の事で、ただ一点だけ大きく違っていたのは、私がアイスをあげた人が人ではなく真っ黒い毛玉に羽が生えた奇妙な生き物だったということ。
(柔らかかったよなあ…)
ふわふわとした毛並みで、熱を帯びていたのを覚えている。
ひどく弱っているように見えた為、優しく撫でている途中で目が覚めた。
(夢にしては鮮明すぎる…というかあの生き物なんだったんだろ…)
占い師に話したからなのか、あの日のことが甦ってくるが、アイスを渡した後の出来事をあまり覚えていなかった。
(あのまま帰ったんだっけ…何か忘れてる気がするんだよなあ…)
夢のせいで変な気分になったが、教室に着いたところでその思考を頭から振り払った。
自分の席につきながら、準備をしていると明るい声が響く。
「村瀬さんおはー」
「おはよ」
「伊織おは!」
「!!南さん!西田さん!!真実!!!」
そこには元気な姿の三人がいた。
嘘はつかないと言っていたけど正直半信半疑だった為少し驚いてしまった。
「え、それで起きたら今日だったの?」
「そー、起きたらお母さんに抱きつかれて何事かと思ったよね」
「うちもそんな感じ」
「まさか二日も寝てるとか思わないじゃん?」
そう話す南さん達の様子は二日も寝てたということを除けばそれ以外は特に何の問題もなさそうで安心した。
「いやー、結局会えなかったし噂は噂でしかなかったね」
「まあそんなもんでしょ、てかさーそれより隣のクラスにイケメンいた!!!」
噂をそこまで信じていなかったのか、もう会話の中で占い師が出てくることはなかった。
(私が会ったことは言わないでおこう…)
会えた事実を伝えると、また行こうとするかもしれない。
そう考えると三人にそれを伝える勇気はなかった。
(もう終わった事だし、私も昨日のことは忘れよう)
そう、思っていた。なのに…
その日の夜、私はまたしても占い師の元へ行った。
占い師に話した夏の日の事で、ただ一点だけ大きく違っていたのは、私がアイスをあげた人が人ではなく真っ黒い毛玉に羽が生えた奇妙な生き物だったということ。
(柔らかかったよなあ…)
ふわふわとした毛並みで、熱を帯びていたのを覚えている。
ひどく弱っているように見えた為、優しく撫でている途中で目が覚めた。
(夢にしては鮮明すぎる…というかあの生き物なんだったんだろ…)
占い師に話したからなのか、あの日のことが甦ってくるが、アイスを渡した後の出来事をあまり覚えていなかった。
(あのまま帰ったんだっけ…何か忘れてる気がするんだよなあ…)
夢のせいで変な気分になったが、教室に着いたところでその思考を頭から振り払った。
自分の席につきながら、準備をしていると明るい声が響く。
「村瀬さんおはー」
「おはよ」
「伊織おは!」
「!!南さん!西田さん!!真実!!!」
そこには元気な姿の三人がいた。
嘘はつかないと言っていたけど正直半信半疑だった為少し驚いてしまった。
「え、それで起きたら今日だったの?」
「そー、起きたらお母さんに抱きつかれて何事かと思ったよね」
「うちもそんな感じ」
「まさか二日も寝てるとか思わないじゃん?」
そう話す南さん達の様子は二日も寝てたということを除けばそれ以外は特に何の問題もなさそうで安心した。
「いやー、結局会えなかったし噂は噂でしかなかったね」
「まあそんなもんでしょ、てかさーそれより隣のクラスにイケメンいた!!!」
噂をそこまで信じていなかったのか、もう会話の中で占い師が出てくることはなかった。
(私が会ったことは言わないでおこう…)
会えた事実を伝えると、また行こうとするかもしれない。
そう考えると三人にそれを伝える勇気はなかった。
(もう終わった事だし、私も昨日のことは忘れよう)
そう、思っていた。なのに…
その日の夜、私はまたしても占い師の元へ行った。
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