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第一章「ハクトの場合」
第一話
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壁にはポスターが飾られ、書棚には整然と本が並べられた清潔な部屋で、美少年がテレビ画面に釘付けになっている。風呂上がりのようで、前髪を束ね、ラフなジャージ姿で畳に座っている。彼の名はハクト。都内の男子校に通うDK2だ。
「報網ステーション」の夜のニュース番組では、美形男性恋愛禁止法についての特集が組まれていた。眼鏡をかけた男性キャスターが、社会学者の穂茂瀬さんに質問を投げかける。
「しかし、穂茂瀬さん。美形男性の恋愛まで禁じるって、ちょっと行き過ぎじゃないですか?」
「そう感じる方もいらっしゃるでしょう。ただし、この法律は異性との恋愛のみを制限しており、同性との恋愛はその範疇に含まれていません」
「なるほど!それは気づきませんでした。つまり、イケメンの男性たちは、今後は男性と恋愛するという選択肢もあるわけですね!」
「その通りです。最近は、自身を女装子や男の娘と称するインフルエンサーが注目を集め、社会的な認知も広がっています。男性同士の恋愛もますます一般的になってきていますね」
「非常に興味深いですね。穂茂瀬さん、貴重なご意見をありがとうございました」
テレビの解説が終わり、呆然とするハクト。
「まだ女子と手を繋いだことすらないのに…」
彼がそう思うのも当然だった。容姿点数で上位0.01%に入る、正真正銘のイケメンとして、彼はイケメン法の対象者なのだから。
「どうしよう…トボトボ」
イケメン法施行後の最初の登校。放課後の教室でハクトはうなだれたいた。すると、そこにクラスメイトのモブ男が真面目な表情で話しかけてきた。
「ハクト、お前…美少年すぎて大変なことになっちまったな」
「う、うん…。僕、そんなに…イケメンなのかな…」
モブ男はハクトの斜め向かいに椅子を置き、座りながら話し始めた。
「ハクトはさ、これからは男としか恋愛できないわけじゃん。で、どっちなのよお前?」
「どっちって…何が?」
「いやいや、そりゃ…チンポを〝挿れる側〟か〝挿れられる側〟かってことでしょ」
「なっ…!…そんなの…急に考えられないよ…」
モブ男の生々しいエロ話に不意を突かれるハクト。その色の白い顔は、ほのかに赤らむ。
「でもさハクト。この法律がある限り、いつかはどっちかになるわけじゃん。恋愛しないって選択もあるだろうけど」
「まあ確かに…」
「まあ、ハクトのルックス的には挿れられる側だろうな。今もすでに女の子みたいな見た目だし」
「っ!ぼ…僕は男だよ…!」
「そうは言っても…挿れる側は考えられないでしょ?」
「…そ…それは…」
一瞬、何かを妄想するハクト。その直後、頬をさらに赤らめてしまう。
その様子を見たモブ男は、口を強く閉じながらうんうんと頷く。
「それならさ、練習が必要なんじゃね?」
「れ、練習?」
「ハクトは今後、男性とエッチする可能性があります。であるならば、ハクトの尻にチンポが入るように訓練する必要があります」
「なにそのウザい口調…」
モブ男のエロ論理展開に呆れるハクト。しかし、その内容は正論に見えなくもない。
「訓練が必要ななのは正しいと思うよオレは。アナルセックスについて、ちょいとばかし調べてみたら、色々と準備が必要だってさ」
「…なんでそんなの調べてるの…」
「それはハクトを救いたいからさ!いざ彼氏が出来たときに、セックスできない彼女じゃダメでしょやっぱ」
「そうなのかな…」
「じゃあ今度の日曜日、オレん家来ないか?そこでハクトの女の子化計画を実行しよう!」
「なんでそんなノリノリなの…」
日曜日、モブ男宅。
「お邪魔します。モブ男くんの部屋、意外と整頓されてるね」
「そりゃハクトが来るから。特にベッド回りはお掃除しました!」
ハクトはいつものジャージ姿でモブ男宅へ訪れていた。これから行うコトもあってか、ハクトは緊張した様子を見せる。
「…で、僕はどうすればいいの…?」
「まずはこれを見て!」
ハクトとは真逆に、うきうきを隠せないモブ男。開封済みのAnazonの段ボールには、いくつかのアイテムが並んでいる。
「これは…ろーしょん?」
「そうさ!このローションとおもちゃを駆使して、ハクトの女の子化計画を進めていくぜ!」
「…ゴクリ。具体的には…何をするの…?」
「ふふふ、ハクトだって分かってる癖に!ほら!」
モブ男は鼻息を荒げながら、ハクトのズボンに手をかける。
「ま、待って!心の準備が…!」
「うぉおお…!ハクトの尻、美尻すぎるだろマジで…!」
【♡続く♡】
「報網ステーション」の夜のニュース番組では、美形男性恋愛禁止法についての特集が組まれていた。眼鏡をかけた男性キャスターが、社会学者の穂茂瀬さんに質問を投げかける。
「しかし、穂茂瀬さん。美形男性の恋愛まで禁じるって、ちょっと行き過ぎじゃないですか?」
「そう感じる方もいらっしゃるでしょう。ただし、この法律は異性との恋愛のみを制限しており、同性との恋愛はその範疇に含まれていません」
「なるほど!それは気づきませんでした。つまり、イケメンの男性たちは、今後は男性と恋愛するという選択肢もあるわけですね!」
「その通りです。最近は、自身を女装子や男の娘と称するインフルエンサーが注目を集め、社会的な認知も広がっています。男性同士の恋愛もますます一般的になってきていますね」
「非常に興味深いですね。穂茂瀬さん、貴重なご意見をありがとうございました」
テレビの解説が終わり、呆然とするハクト。
「まだ女子と手を繋いだことすらないのに…」
彼がそう思うのも当然だった。容姿点数で上位0.01%に入る、正真正銘のイケメンとして、彼はイケメン法の対象者なのだから。
「どうしよう…トボトボ」
イケメン法施行後の最初の登校。放課後の教室でハクトはうなだれたいた。すると、そこにクラスメイトのモブ男が真面目な表情で話しかけてきた。
「ハクト、お前…美少年すぎて大変なことになっちまったな」
「う、うん…。僕、そんなに…イケメンなのかな…」
モブ男はハクトの斜め向かいに椅子を置き、座りながら話し始めた。
「ハクトはさ、これからは男としか恋愛できないわけじゃん。で、どっちなのよお前?」
「どっちって…何が?」
「いやいや、そりゃ…チンポを〝挿れる側〟か〝挿れられる側〟かってことでしょ」
「なっ…!…そんなの…急に考えられないよ…」
モブ男の生々しいエロ話に不意を突かれるハクト。その色の白い顔は、ほのかに赤らむ。
「でもさハクト。この法律がある限り、いつかはどっちかになるわけじゃん。恋愛しないって選択もあるだろうけど」
「まあ確かに…」
「まあ、ハクトのルックス的には挿れられる側だろうな。今もすでに女の子みたいな見た目だし」
「っ!ぼ…僕は男だよ…!」
「そうは言っても…挿れる側は考えられないでしょ?」
「…そ…それは…」
一瞬、何かを妄想するハクト。その直後、頬をさらに赤らめてしまう。
その様子を見たモブ男は、口を強く閉じながらうんうんと頷く。
「それならさ、練習が必要なんじゃね?」
「れ、練習?」
「ハクトは今後、男性とエッチする可能性があります。であるならば、ハクトの尻にチンポが入るように訓練する必要があります」
「なにそのウザい口調…」
モブ男のエロ論理展開に呆れるハクト。しかし、その内容は正論に見えなくもない。
「訓練が必要ななのは正しいと思うよオレは。アナルセックスについて、ちょいとばかし調べてみたら、色々と準備が必要だってさ」
「…なんでそんなの調べてるの…」
「それはハクトを救いたいからさ!いざ彼氏が出来たときに、セックスできない彼女じゃダメでしょやっぱ」
「そうなのかな…」
「じゃあ今度の日曜日、オレん家来ないか?そこでハクトの女の子化計画を実行しよう!」
「なんでそんなノリノリなの…」
日曜日、モブ男宅。
「お邪魔します。モブ男くんの部屋、意外と整頓されてるね」
「そりゃハクトが来るから。特にベッド回りはお掃除しました!」
ハクトはいつものジャージ姿でモブ男宅へ訪れていた。これから行うコトもあってか、ハクトは緊張した様子を見せる。
「…で、僕はどうすればいいの…?」
「まずはこれを見て!」
ハクトとは真逆に、うきうきを隠せないモブ男。開封済みのAnazonの段ボールには、いくつかのアイテムが並んでいる。
「これは…ろーしょん?」
「そうさ!このローションとおもちゃを駆使して、ハクトの女の子化計画を進めていくぜ!」
「…ゴクリ。具体的には…何をするの…?」
「ふふふ、ハクトだって分かってる癖に!ほら!」
モブ男は鼻息を荒げながら、ハクトのズボンに手をかける。
「ま、待って!心の準備が…!」
「うぉおお…!ハクトの尻、美尻すぎるだろマジで…!」
【♡続く♡】
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