黒猫文二のうわごと 日常の思い浮かんだことから趣味の漫画・アニメ・映画・ゲームとかの話をダラダラと語るエッセイ

黒猫文二

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自作を振り返る その1「ちょっと嫌な話 ~奇妙短篇集~」

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 人生で初めて書いた小説「ちょっと嫌な話 ~奇妙短篇集~」を振り返ってみる。

 幼いころから怪談話は好きだったので自分もそういう小話を書いてみたいなと思ったのと、なんとなく書きやすそうだし初小説にはちょうどいいんじゃないかと思い、始めたシリーズだった。


「飛び降りの跡」

 ブラック企業に勤めていた時の気持ちを反映させたお話。
 これは面白いのだろうかとかホラーとしてどうなんだろうとか色々悩みながらも、とにかく書き上げて投稿しようと思ってやりきったことで書き手としての一歩を踏み出せた気分になった。


「スマートフォンのカメラ」

 機種変したスマホが最初のスマホと違ってカメラでQRコードを映すだけでコードを読み取れるようになっていて「これ便利だなー」と思った所から思いついた話。
 後は、自分自身がガラケーからスマホに変えた時の気持ちや、以前に部屋の大掃除をした時に半壊したゴキブリの死体が出てきた時の体験などが反映されてたりする。
 この、スマホのカメラでQRコードだけでなく変な怨念か呪いみたいなものを読み取ってしまって何かが起こるというアイデア自体は今でも良いと思っているので、いつかはこのネタをちゃんと活かした長編ホラーを書きたいなー、と思いながら未だに書く気はなかったりする。


「フケ」

 フケがひどかった時期に思いついたそのまんまなショートショート。


「90年代の街」

 自分自身の子供時代や苦い思い出とかをモロにぶち込んだお話。
 正直、物語としては面白くないと思う。
 嫌な思い出を思い出したりして疲労しながらも、これは一種の自分自身が書き手となる為の儀式? みたいな物だと思って書き上げた。


「コンビニからの風景」

 隣町に劇中のような立地のコンビニが出来たのをネタに思いついたお話。
 スマホで撮った写真を加工して載せたりと、このへんからは「90年代の街」を書き上げて気持ちが吹っ切れた後だったからかノリノリで書いている感じがする。
 劇中に登場する犬がシェパードのジョンなのは、この時「銀牙 流れ星銀」から始まる銀牙シリーズを読んでハマっていた影響から。


「撮影現場にて」

 白石晃士監督のフェイクドキュメンタリー作品「戦慄怪奇ファイル コワすぎ」シリーズや、この手のフェイクドキュメンタリーホラー作品が好きで、そういう作品の撮影スタッフを主役にした話を書きたいなと思って書いたお話。
 後に、この三人を主役にした長編を書こうとして、設定をユーチューバーに変えたりとかしながらあらすじくらいまでは書いてはみたものの、その先が書けそうになくて挫折してしまった。
 その代わり書き始めたのが、長編伝奇バイオレンス「狼さんは許さない」だったりする。


「写真」

 洒落怖の中にありそうな王道の心霊話を書いてみたくなって出来上がったお話。
 我ながらアイデアは悪く無いと思う。
 話のたたみ方はいかにも洒落怖っぽい。


「菊子ちゃん」

 菊子ちゃんの性質は海外発の人気ホラーゲーム「Five Nights at Freddy's」からモロに影響を受けた物。
 昔から「痴漢とか何が楽しいんだろ? 性欲を満たせるわけでもないし」と不思議に思っていたんだけど、ネットで調べたりしてああいうギャンブル依存症みたいなものだと知って「なるほど」と思った。
 それで、痴漢男の性質も妙にきちんと書いてたりする。


「高架下の公園」

 自分が不登校児だったころの思い出を少し反映させたお話。
 実際に自分の時はまだスマホなんてなかったので、図書館に入り浸っていたりしたものだ。
 このシリーズでは派手なエログロ描写はなしでいこうと思っていたけど、この話ではちょっぴりグロ描写を書いてしまってたりする。


「猫の習性」

 猫のおみやげと呼ばれる行為にはああいう説があるというのを知って思いついたショートショート。
 自分も昔に猫を飼っていたことがあるけど、実際にネズミや雀を狩って仏壇の前に置いたりしていたことがあったなー。


「平成31年5月12日まで有効」

 自分の免許証が「平成31年6月12日まで有効」となっていたという話を以前にこのエッセイでも書いていて、それを世にも奇妙な物語みたいな感じのお話に仕上げてみた。


「おんぶ」

 自分が観た夢をほとんどそのまま文章にしてみた回。
 なので、老婆がなんで金魚と言っていたのかとかは完全に謎。


「ソーシャルゲーム廃人の俺がやりこんでいたゲームの世界に転生したのだが」

 睡眠時間を削ってスマホゲーをガチプレイしている人は世の中に結構多いよなー、と言う事で思いついた小話。


「事故物件のバイト」

 事故物件をネタにしたお話を書きたいな~と思って書き始めたら、思ってたよりも苦戦しながら書き上げた回。


「ちょっと嫌な話」
 最後のお話。
 このシリーズは続き物ではない短篇集だし完結させずにそのまま置いておいて、思いついた時に何か書くという風にしておこうと思っていた。
 でも、最後に相応しいこの短いお話をボンヤリと思いついたのと、気持ち的に他の作品に集中したいというのと、ぶっちゃけモチベーションが落ちていたのもあって完結させた。
 結果的には、最初に書いた小説を完結させたという満足感が得られて良かった。


 自作をザッと振り返ってみると、文章の書き方とかが今だとこうは書かないかなと思う部分があったりして、書いている内に自分もなんだかんだ言って少しは成長してるんだなと言う事を確認できた。
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