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おんぶ
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母の付き添いで病院に行った日の事。
長い待ち時間の割には短い診察の後にまたもや長い待ち時間があってようやく薬を貰って帰ろうかという時だった。
帰りのバスが来るまで時間があるし母もトイレに行っているので一人でボンヤリしていてもつまらないから病院内を少し散歩することにした。
散歩と言っても2階まで上がって自動販売機で飲み物を買ってくるという程度のものだが。
2階に上がった時に急に「おんぶ」という老婆の声が聞こえた。
気がついたらその老婆らしきものをおんぶしていた。
背中に誰かが乗ってくる瞬間の記憶はない。
いつの間にか周囲に現れた子供たちが押してきたりして邪魔をしてくる。
背中の老婆は「金魚、金魚。」と呟きながら笑う。
だんだん腹が立ってきたので老婆を振り落として子供を蹴飛ばしてやりたくなったが、流石にそんなことをするのはちょっと……と思っていたら1階に看護師さんの姿が見えたので老婆をおんぶしたまま階段を降りていった。
看護師さんに「すいません、変なお婆さんが背中に乗ってきたんですけど……」と声をかけた。
こちらを見た看護師さんは「ヒィッ!」と短い悲鳴を上げてからこう言った。
「それ、お婆さんじゃないですよ……」
そう言われてから急に背中から何者かの感触が消えていて、邪魔をしていた子どもたちもいなくなっていた。
看護師さんに詳しい話を聞こうとしたが背中にいたモノの正体は教えてくれないというか、なんと言い表したらいいのかよくわからない存在だったらしい。
後、この病院に何か言い伝えがあるわけでもないらしかった。
何だか不気味だったし、元々長く通院している割には母の症状も良くなっていなかったので病院を変えることにした。
あの老婆の声の何者かは今でもあそこにいるのだろうか……。
長い待ち時間の割には短い診察の後にまたもや長い待ち時間があってようやく薬を貰って帰ろうかという時だった。
帰りのバスが来るまで時間があるし母もトイレに行っているので一人でボンヤリしていてもつまらないから病院内を少し散歩することにした。
散歩と言っても2階まで上がって自動販売機で飲み物を買ってくるという程度のものだが。
2階に上がった時に急に「おんぶ」という老婆の声が聞こえた。
気がついたらその老婆らしきものをおんぶしていた。
背中に誰かが乗ってくる瞬間の記憶はない。
いつの間にか周囲に現れた子供たちが押してきたりして邪魔をしてくる。
背中の老婆は「金魚、金魚。」と呟きながら笑う。
だんだん腹が立ってきたので老婆を振り落として子供を蹴飛ばしてやりたくなったが、流石にそんなことをするのはちょっと……と思っていたら1階に看護師さんの姿が見えたので老婆をおんぶしたまま階段を降りていった。
看護師さんに「すいません、変なお婆さんが背中に乗ってきたんですけど……」と声をかけた。
こちらを見た看護師さんは「ヒィッ!」と短い悲鳴を上げてからこう言った。
「それ、お婆さんじゃないですよ……」
そう言われてから急に背中から何者かの感触が消えていて、邪魔をしていた子どもたちもいなくなっていた。
看護師さんに詳しい話を聞こうとしたが背中にいたモノの正体は教えてくれないというか、なんと言い表したらいいのかよくわからない存在だったらしい。
後、この病院に何か言い伝えがあるわけでもないらしかった。
何だか不気味だったし、元々長く通院している割には母の症状も良くなっていなかったので病院を変えることにした。
あの老婆の声の何者かは今でもあそこにいるのだろうか……。
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