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ことのなりゆき
しおりを挟むお兄ちゃんが相続したものはれっきとしたお兄ちゃんの物だ。そして義父さん名義だったこの家も、一度競売に掛けられた物らしい。それも目の前の叔父が作った借金の返済の為に。
で……その事実をこの叔父は知らないんじゃないか?と義姉さんが言っていたけれど、まさかホントなのか?子供じゃあるまいし、自分の借金返済のお金がどこから出されているのか、普通は気になるし確認するし罪悪感を持つのが普通だろう。こんな私だってそう思うんだけど……
「借金は親父がくれた金で返した。お袋の生命保険があったから、それで返したって。その残りの金で施設に入ったって兄貴が言ってた。親父の施設入居の金が足りないから、この家を売りに出したけど、あの時は結局売れなかったんだろ。だけど今ならここら辺も開発の候補地だ。売れば現金化できるはずだ。元々親父の持ち物だった物なら俺にも権利はあるはずだろっ!」
と……まぁ兼ねそんな感じのことを繰り返し言い、叔母さんは知ったかな顔で隣で頷いていた。
はぁ……この人達、一体誰に喧嘩売ってるんだろう。思わずため息が出る。
先に言っておくけれど、私は無能だ。
成人したばかりの……法律なんて通常の、いたって当たり前なことくらいしか知らない、普通の大学生。
叔父さん達が喧嘩を売っちゃいけない相手……それは今、私の隣に座っている義姉さんなのだが、さて……。
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