人外さんはお友達 ~私だって仲良くなりたい!~

こひな

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病院を退院して半年。
明日から俺達は二年生になる。
そして……去年の…一年生の冬休みに入る直前からの陽香は、休学扱いになっていた。


「なぁ、二年からいきなり復学とかってサプライズはないのか?」


明日の入学式を目前にした、生徒会の集まりの帰り、渡利兄に話し掛ける。今年度から俺は体育系の部活の代表となり、渡利兄は文化部系の部活の代表となったらしい。生徒会の集まりで会って驚いた。


「お前こそ周りになんか見えるとかってないのか……?」


この半年程で軽口を叩ける位には仲良くなった……と思う。多分。


「時々ちょっと、あれ?って言うのはある。時々な……」


陽香とお揃いのキーホルダーを手にしながら呟くと、『そっか…浮気はすんじゃねーぞ』と念押しが返って来るという、いつものルーチンをして帰途に着く。


帰宅後自室に入ると、光の玉がふわふわと舞っていた。いつもより多い気がするけど多少が増えたり減ったりもするだろ……なんて勝手に思い込み、話し掛ける。


「ただいま陽香。ん?なんだ?……あっそうか。兄貴の妖精の気配が残ってんのか?」


嬉しそうに俺の周りをふわふわと飛ぶ光の玉は、俺が推測するになんじゃないかと思う。、倒れた直後から一度見えなくなっていたものの、冬休みに入る頃からまた見えるようになった。
そして、このキーホルダーを身に付けているともっと感じ安くなる。


以前、依り代がどうのこうのと聞いたことがある。もしかしたらこれが依り代になっているんじゃないかと思い、それ以降は風呂以外はいつも身に付けている。


「陽香…俺、お前の先輩になっちまったぞ…早く戻ってこないと今度は卒業しちまう…」


待つしかできない自分が不甲斐ない…そう思う瞬間だった。



⚫〇⚫〇



「ねぇ里奈ぁ~…宮田ってさ、見えてると思う?」


万葉の言うとは、宮田の周りをふよふよと漂う光の玉のようなモノだろう。


「時々目が追ってるから、多分見えてると思うよぉ」


新入生歓迎会の展示の準備中、日中の宮田の様子を見て何か感じたのだろう。
万葉も見えているらしく、は陽香のような気がする…と言っている。
私はまだ気配がする程度…そんな位しか感じられないのが少し寂しい。


「早く戻ってこればいいのにね。今度は一緒に文化祭楽しみたいね」

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