18 / 113
18
しおりを挟む色々とあり、すぐ退院ともいかないので、今日はとりあえず帰宅することにした私達。
退院前に、その呪いの原因を取り除かねば…とは思うけれど、その後をどうしようかと悩む。まぁ、とりあえずはそれを見つけなければいけないのだけれど……。
「なぁ…さっきの土産物の話しってなんかあんのか……?」
不審者を見るような目付きで見る弟の視線に負けそうになった頃、ようやく口に出した疑問に躊躇なく応える。
「前に言ったことあるじゃん…私の肩に妖精さんがいるって」
一段と視線がキツくなった気がするけど、自分としては嘘をついているわけではないので続きを話す。
主治医から聞いた病状の事、検査の結果の事…そして、これ以上この病院ではどうにもならないので退院を勧められ、首都圏の病院への紹介状も書かれた事を話した。
「退院を勧められていた時に、この子が『胸の辺りに黒いモヤがある』って…それのせいじゃないかって教えてくれたのよ」
勇樹の視線が『なんだコイツ』みたいな事を言っているように見えるけど気にしない。
気にしたら負け…なんて思わないけど、今はそれじゃないしね。
「とりあえずウチ帰って捜し物してみない事には、今はなんとも言えないのよ」
そう言いきって勇樹の質問を無理無理終わらせた。『肩に乗る妖精さん』の話しは社長との出会いの時に話したことがある。
まぁぶっちゃけ、あの時に『頭のイタイ子』扱いされた事もあり、これ以上説明する気も起きないっていうのもあるんだけど。
帰宅の道すがらスーパーに寄り夕飯の買い物をしていく。いつもは一人なので適当に済ましてしまうのだけど、今日は勇樹もいるので久々に何か作ろうと思ったからなのだけれど、思い浮かべるメニューがつまみばかりだったせいか、ちょっと呆れられた。
「美里姉ちゃん、自炊できないと嫁に行けないぞ?」
0
お気に入りに追加
97
あなたにおすすめの小説
俺だけ毎日チュートリアルで報酬無双だけどもしかしたら世界の敵になったかもしれない
亮亮
ファンタジー
朝起きたら『チュートリアル 起床』という謎の画面が出現。怪訝に思いながらもチュートリアルをクリアしていき、報酬を貰う。そして近い未来、世界が一新する出来事が起こり、主人公・花房 萌(はなぶさ はじめ)の人生の歯車が狂いだす。
不意に開かれるダンジョンへのゲート。その奥には常人では決して踏破できない存在が待ち受け、萌の体は凶刃によって裂かれた。
そしてチュートリアルが発動し、復活。殺される。復活。殺される。気が狂いそうになる輪廻の果て、萌は光明を見出し、存在を継承する事になった。
帰還した後、急速に馴染んでいく新世界。新しい学園への編入。試験。新たなダンジョン。
そして邂逅する謎の組織。
萌の物語が始まる。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
小さなことから〜露出〜えみ〜
サイコロ
恋愛
私の露出…
毎日更新していこうと思います
よろしくおねがいします
感想等お待ちしております
取り入れて欲しい内容なども
書いてくださいね
よりみなさんにお近く
考えやすく
特殊部隊の俺が転生すると、目の前で絶世の美人母娘が犯されそうで助けたら、とんでもないヤンデレ貴族だった
なるとし
ファンタジー
鷹取晴翔(たかとりはると)は陸上自衛隊のとある特殊部隊に所属している。だが、ある日、訓練の途中、不慮の事故に遭い、異世界に転生することとなる。
特殊部隊で使っていた武器や防具などを召喚できる特殊能力を謎の存在から授かり、目を開けたら、絶世の美女とも呼ばれる母娘が男たちによって犯されそうになっていた。
武装状態の鷹取晴翔は、持ち前の優秀な身体能力と武器を使い、その母娘と敷地にいる使用人たちを救う。
だけど、その母と娘二人は、
とおおおおんでもないヤンデレだった……
第3回次世代ファンタジーカップに出すために一部を修正して投稿したものです。
人外さんはお友達 ~私だって仲良くなりたい!~
こひな
ライト文芸
渡利陽香 15歳 。
もしかしたら無事出産できないかもしれない。そう言われて出産に望んだ母は妖精の力を借りて、私と双子の兄 怜君を産んでくれた。そのせいか、私が見る世界は、生まれた時からキラキラと輝いていた…。
※「人外さんに選ばれたのは私でした ~それでも私は人間です~」の双子ちゃん&「小学生だって大変なのよ。」のその後のお話しです。
ツキヒメエホン ~Four deaths, four stories~ 第一部
海獺屋ぼの
ライト文芸
京極月姫(キョウゴクルナ)は高校を卒業してから、地元の町役場に就職して忙しい毎日を送っていた。
彼女の父親は蒸発していたが、ある日無残な姿となって発見される。そしてこれが彼女の人生の分岐点になった……。
泉聖子は女性刑事として千葉県警に勤めていた。ある日、外房で発生した水死体発見事件の捜査を行うことになった。その事件を捜査していくと、聖子が過去に出会った未解決事件との類似点が見つかった……。
長編小説『月の女神と夜の女王』の正式続編。
※一部のため、こちらでは完結しません。
クラスメイトの美少女と無人島に流された件
桜井正宗
青春
修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。
高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。
どうやら、漂流して流されていたようだった。
帰ろうにも島は『無人島』。
しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。
男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?
異世界召喚に条件を付けたのに、女神様に呼ばれた
りゅう
ファンタジー
異世界召喚。サラリーマンだって、そんな空想をする。
いや、さすがに大人なので空想する内容も大人だ。少年の心が残っていても、現実社会でもまれた人間はまた別の空想をするのだ。
その日の神岡龍二も、日々の生活から離れ異世界を想像して遊んでいるだけのハズだった。そこには何の問題もないハズだった。だが、そんなお気楽な日々は、この日が最後となってしまった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる