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しおりを挟む撫でくり撫でくりされ、にゃーんゴロゴロの状態の私を晴明さんから引き離し、ギューッとする先輩。
苦しいけど、ちょっと嬉しい♪ついでに、先輩にもスリスリスリスリ。
すっかりネコ化してるけどしょうがないよね~気持ちいいんだもん。
飼い猫最高です…なんて言葉が出そうなくらい(汗)
そんなやり取りも早々に終わらせ、社務所にお邪魔して晴明さんのお父さんにご対面。
晴明さんのお父さんは神職としての階位?っていうの?そういうのも上の方らしいんだけれど、時々神様の御遣いの言葉を聞くことも出来るらしい。
代々の神職が多少なりそういう類の力を持ってはいたらしいんだけど、パパさんはその中でも群を抜いているらしい。一部の方々にはとても有名だって、晴明さんが説明してくれた。
で、晴明さんもその才能?を受け継いだらしく……三男だけど、この神社の跡継ぎとして修業中だそうで、これまた一部の人達にはパパさんを超えるのではないかと言われているようだとパパさんが微妙な顔をしながら説明してくれた。まぁ……神様の御遣いと言えど、人外の声を聞けるって考えようによっては怖いよね。
ちなみに、他のご兄弟はそれぞれが好きな事をしているらしく、昔から社を…お祭りしている神様を大事にしてきたこともあって、なんのいざこざもなく跡継ぎは晴明さんにきまっているのだそうだ。
由緒あるお家って、色々問題ありそうなんだけどね。
やっぱり神様の加護があったりするのかな?なんて。
晴明さん曰く、ここは空気が清浄らしく多少の悪意はわりとあっさり霧散するんだって。
そのせいもあるのか、兄弟同士で喧嘩はあれど、大きないざこざはほとんどないらしい。
そして、悪意や欲が強すぎる人なんかは、ここのお社の敷地には入れないようで……
「何かあったらここに逃げ込んでおいで。君なら大丈夫だから。ネコでも人でも大歓迎だよ」
って、晴明さんのお父さんにナデナデされて、またホコホコしちゃった♪
ネコ最高!ハッピーネコライフです!
……なんて、デレデレゴロゴロしてたら、また先輩が拗ねていたので、いそいそと先輩のお膝の上に戻ってみた。
お膝の上もね…暖かくって眠くなっちゃうんだけどね。寝ちゃっても先輩と一緒なら大丈夫だしね。
「その子の身体は?」
私の様子をじっと見ていた晴明パパさんが、先輩に聞いたのかな?
一応、タブレットは持ってきているけど、私の身体の事は、私より先輩方が知っているからね。
それに、晴明さんも病院に行ってくれたって聞いていたし。
私は私しか知らない事を答えられるようにすればいいんだろうけど……。
神様の御遣いの人(?)が、お祈りするようにって言ったのしか分からないんだよね。
晴明パパさんが何か知っていないかちょっと期待しているんだけどね。
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