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しおりを挟むいつの間に寝てしまっていたのか……ソファに座ってぼんやりしていたせいか、そのまま寝てしまっていたようだけれど、けたたましくドアを叩く音で目覚めた。
許可した者しか入ってこれないようにドアや窓全てに魔法を掛けてあるので、メアリやマリーではないのは確実ではないのだけれど…誰?考えても分からない位、私はこの国の貴族とは顔を合わせてはいない。
この国の王、カール殿下やシャーロット王女の父や義母の側室様とも、片手が余るほどしか会っていないのだから、当たり前なのかもしれないけれど……。
「ミーリア嬢!ミーリア嬢!返事をしてくれ!」
けたたましくドアを叩く音と、カール殿下が私を呼ぶ声。
「……殿下…お返事が遅くなり申し訳ございません。何か御用が?」
部屋着の為扉が開けられないと一言断り、カール殿下が焦っている理由を聞くと、少し前に、私の魔力が殿下が感知できないほどに小さく消えそうになったので、慌ててこちらに来たらしい。
「それは…申し訳ございませんでした。ご心配頂きありがとうございます。ただ…今は傍付きの者もおりませんので、お部屋にお招きする事は出来ません。いずれ体調が回復致しましたら、改めてご挨拶させて頂きます」
そう言ってドアから離れようとした時…小さな声で……ボソッと呟いた。
「みのり…もう俺には愛想が尽きたか……?」
一瞬何を言われているのか、理解できなくて息が詰まった。
なぜ?私のことは国と国との繋がりの為では?
思うように言葉が出なくて、殿下の……真純の言葉に反応ができなかった。
「みのり……お前が手の入らないのであれば、ここに転生したのも、王になることも全てが無意味なんだ」
そう言って、部屋の前から去っていってしまった。
⚫〇⚫〇
あれはどう言う意味だったのだろう?
『全てが無意味』…ということは、転生も王位継承についても、全ては私の為だったって言う事?
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