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ーー至急あいたい。昼餐を一緒に…ーー


兄様からの手紙は、今日の昼餐を一緒に食べようとのお誘いだったんだけど…なんで兄様がこの国にいるの???…ってのは愚門だった。兄様の婚約者はシャーロット姫だった。
婚姻の儀の打ち合わせでこちらに来ていたのだろうと推測するけど…。
タイミング良過ぎない?絶対シャーロット姫から連絡行っているよね?


そう思いながらも、了承の返事はする。
だってせっかく会えるんだもん。
なんて可愛く言ってみたが、公爵家故なのか貴族は皆こうなのか…お父様や兄様にゆっくり会える日がまず少ない。


お父様はまぁ、お役目もあるとの事だったから、時々王宮へ行ったり領地の視察や時には自分が出向いて砦の補強など…聞くだけでも忙しいのは分かるけど…兄様も、それに比例して忙しくなる為、会えないのだ。


ちなみに、兄様はお父様の代理での夜会や晩餐会、お茶会などの社交を一手に担っている。
もちろん、女性主催の茶会などはお義母様も。
成人前のミーリアにはどうしてもお手伝い出来ないことも多く…出来るのは我儘を言わないこと位だった。


まぁ…我儘も言わない代わりに、言わなければいけなさそうな事も言ってはいないけど…お家の事に関わるほど大きなことではない……はずだから、プラマイゼロで良いよね。
なんて思っていたけど、ちょっと不味いかも?


そもそも自分の力のこと、レオナルド殿下の入れ替わりのこと、カール殿下のこと。
話しても、頭がおかしい人扱いされそうな内容もある為、なかなかにデリケートな問題…だと思っている。


輪廻転生……『市川みのり』として生きていた前世では、そんな思想があったけど、この世界はどうなのだろうか?
宗教は……バイエルン王国に関しては、神殿が儀式等を一切仕切っているようだけれど、他に強制されるようなモノもなく、至って平和…だと思う。
一部の神官が、聖女を祭り上げるようなことをしようとしていたらしいけど、ミュリエッタ様の必死の否定と、レオナルド殿下(ウィリアム殿下の着ぐるみ着用)の策略で、今現在は王宮預かりだと言うので、多分、大事にはならないだろうと思う。




⚫〇⚫〇



お昼ご飯…貴族は昼餐とかって言うけど、まぁそこは……。
ただ今私、ミーリアはなぜか王宮にて兄様と………カール殿下とシャーロット王女と食事中。なぜって?そんなの私が聞きたい。


先触れの手紙が来た後、兄様より迎えが来たんだけど、行き先ここでした。
で、私の席の向かいにはラブラブな婚姻間近なお二人と…隣には若干挙動不審カール殿下。


あ"――――っ……これって絶対色々知っているパターンだよ。
それも、なんで真純くんまで担ぎ出されちゃってるのよっ!!


知りたくなかった事実……腹黒じゃないと思ってた兄様のお腹は黒かったってやつかも…。


なんでこう私の周りの人って、腹黒か変人(か…バカ)しかいないのかしら(涙)

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