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産まれる
しおりを挟む雲隠れ…できるものならやってみたい……
決して川柳を詠んだわけではない。
なんとなく語呂が良かっただけ。
そして……これの通り、『できるものならやってみたい』
今の気分はこれに尽きる。が……。
「産まれそうなの?」
寮で半引きこもり生活を送っていたセレーネにもたらされた知らせ。
多分今頃、王宮にいるジルベルト様にも行っているであろう知らせは、急なようで急な知らせではなかった。だってシルフィから『そろそろだよ』と忠告はされていたから。
なので予定通り、そそくさと休暇届を出して荷物をまとめ、家に帰る準備をする。
転移で帰ればすぐだけど、転移魔法が使えるなんて知れたら大変なので、シルヴァとなったシルフィが迎えに来てくれるのを大人しく待合室で待っていた。
「あらセレーネ様。そんな大層なお荷物を持って……ここを逃げ出す準備でございますか?」
どこにでも湧いてくるこういった輩を一掃できないものかなんて物騒なことを考えつつ、特に反論することなくいると案の定激高していくご令嬢達。
そして……
「何とか言ったらどうなんですの⁉やはり姉妹は姉妹ということなのですわね?カーミラ様もそのようにして逃げてしまわれたのかしら?」
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