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将来設計
しおりを挟むシルフィ(仮)とのお友達継続期間延長を決めた後、シルフィ(仮)が気が済むまで湖畔で休み屋敷に戻った。
ちなみに屋敷は大騒ぎであったことは言うまでもない。当たり前なのだけれど、あんなに取り乱したミーヤを見たのは生まれて初めてだったし、私が攫われたこと前提で、護衛を通して近隣の自警団に捜索願いを出す一歩手前だったらしく、ミーヤにも……この日の護衛予定だったマルクにもこっぴどく怒られたのは言うまでもない。
「お出掛けなさりたい時は仰ってください。今まであまり興味が無さそうでしたのでお連れしませんでしたが……」
基本インドアだし近隣の町と言っても屋敷から見渡せるほどの小さな町なので、あまり興味もないのだけれど……。
「ねぇミーヤ。私ね、大きくなったら一人でも生活できるようになりたいの。今はこんな小さいけれど、大きくなったら一人で重いものも持てるようになるし、火を使うお料理だってできるようになると思うのよ。お父様や姉様達はきっと反対すると思うの。だって貴族だから。こんなのけ者の私でも、平民になったりしたら外聞が悪いとおっしゃると思うの。けどね……お父様や姉様達にとったら私は要らない子なんだとなんだと思うの。要らないなら居なくてもいいと思うの。洗礼も『身寄りのない子』として受けて、社交界デビューとかもしなければ世間体なんて考える必要が無いと思うのよね。あっ……そうね。ホーグワット家の私の扱いは適当に病死とかってすればいいわ。謎の伝染病になってしまったことにすれば葬儀なんかも簡素にできそうじゃない?死後もうつるかも知れないとかって噂を流せば、お父様やお姉様たちだって立ち会えないと思うのよね。だってお父様はお城でお仕事しているし、姉様は王族となるし、兄様は学校があるでしょ?どこも病気なんて持ち込んじゃいけない場所だと思うの。ミーヤはどう思う?」
考えていたことをいっきに話し、背後にいるであろうミーヤに同意を求めた。
けれど返事はなかった。
(きっと呆れているのかもしれないわね。けど……きっと私は耐えられないと思うから……)
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