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二十八話
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【俺の妹になってください】
二十八話
~ あらすじ ~
祭りが終わり、花火とともに色々有耶無耶になった。そして、その後俺は色々あって柏木の家に泊まることになった。それは別によかったのだが……姉まで何故か泊まることになった。
*******
俺、風見春樹はいつものようにリビングに布団を敷いていた。それをソファーに座りながら見ていた姉が、スマートフォンをいじりながら口を開いた。
「私の布団は春樹と一緒でいいのよね?」
「暑苦しいから無理」
「お姉ちゃんと焼けるような一夜を過ごさない?」
「静かに携帯いじってろよ」
俺は心底うんざりしながらシーツを敷いた。
俺が布団を敷き終わると風呂に入っていた柏木が戻ってきた。髪、下ろしてもいいと思うけどな……
「あれ?もう寝るの?」
「今日は疲れたしな……風呂はいったら寝ようかなって思ってたところだ」
実際疲れたしな………
「私は疲れてないわっ!明日まで徹夜しなさいっ!!」
欠伸をして伸びているところにそんなに威勢よく言われても困るんだよな………
「は、はぁ?ちょっと待て意味がわからないんだが?」
「ダメ………なの?」
「…………仕方ねえな」
俺も甘いな。夜ふかしは身体の成長に毒なのにこんなことに乗ってやるなんて。
「本当は遊びたかったんでしょ?」
「あ?寝るぞ?いいんだな?」
「え?なに聞こえなかった。じゃ、始めるわよっ!!」
本当に強引なやつだぜ………
「というか、なにするんだ?二人しかいないぞ?」
「あれ?なになに?二人共何してるの?」
先程まで携帯をいじっていたやつがひょっこりこっちに来ていた。
「なんか、遊ぶんだってさ」
「へー。春樹はやるの?」
「まあ、な?」
「じゃ、わたしもやるー!!」
全くやる気なんてなかったのに綺麗に手のひら返ししたなこいつ。
「柏木、姉さんもやるらしいぞ」
ゴソゴソタンスを漁ってる柏木に話しかける。
「なら、あった!トランプ!」
「トランプ探してたのか。で?なにするんだ?」
「大富豪!!」
即答だった。
「ほう。大富豪か。いいんじゃないか?それでいい?姉さん」
「ちっちっち!ただ遊ぶだけじゃ面白くないわ。だから………」
そう言うと、なぜか俺の腕を抱くように掴んだ。
「……なんだよ?」
「これ賭けてやらない?春樹が勝ったら無しってことで」
と言いながら俺の腕をビュンビュン引く。
「なんだ?俺ってことか?」
「うんっ!」
なぜ俺が景品になるんだ?モノ扱いとか辛すぎる……
*******
そんなこんなで始まってしまった。大富豪。いつも飯を食うダイニングテーブルでカードが配られる。俺と柏木は向かい合って座り、姉は俺の横に座る。
大富豪というゲームは三が一番弱くて、二が一番強い。そして、一番早くカードを失くした人が勝ち。大富豪となる。逆に無くせなかった人は大貧民と言って次の試合から強いカードを大富豪に差し出さなければならなくなるそんな理不尽なゲームだ。あと地域によっては八を出すと八切りと言って場からカードがなくなり、出した人のターンからスタートだったり、そんな色々なルールがあるが今回は八切り、Jバック、十捨て。の、革命あり、都落ちなし。というルールだ。というか、小学四五年の頃はよくこのルールでやったから覚えてる。
「で、なん連戦するんだ?」
俺が柏木に問いかけると、悩むような素振りを見せながら、「うーん。どうしようか……」とつぶやくように言った。
「うーん。それなりに時間遅いし、五回くらいでいいんじゃない?」
姉が時計を指し示したのでそっちを見るともう十二時を少し過ぎたところだった。
「そうだな……」
そうして、皆が皆自分の前に配られたカードを見始める。
柏木はこういうことになるとかなりガチになるので、表情に出したりはしない。姉はまあそれなりの手らしい。
二人の観察も終わり俺も手札を見る。
考えられねえ…ゴミすぎる……
なんか仕込んだんじゃねえか?ってくらいにゴミだった。
「じゃ、最初はじゃんけんでいい?」
「おう」
「わかったー。」
そして、ジャンケンポンッ!
俺の二人はパーで俺はグーだったので、俺の一人勝ちだ。
「じゃ、春くんからねー」
姉が大昔につけたあだ名だ。久々過ぎてよくわからなかった。
「まあ、いいや。じゃ、はい」
と、俺は場に三のハートを出した。
最初は別によかったのだが、後半は二人の試合って感じになっていった。俺の出せないクイーン以上で戦いが場では始まっている。
はぁ。どうしようもねえ…
そして、結果………
柏木が勝った。まあ、俺がビリなのは言うまでもない。
そして、そのままの順位のまま五試合が終わった。
「あの、お姉さん。私の勝ちなんですが、少し条件の提案が……」
景品である俺なんかは無視して、姉と二人なにか話し合っている。これがいわゆる女子トークってやつだろうか?
「少し考えさせて」
「はいっ!」
なんの会話だったのだろうか?まあ、ビリの俺には発言権ですらない。景品なのにおかしいな………これがザ・大貧民ってことなのだろうか。
こんなところまで再現しなくてもいいのになぁ………
「今日のところは一旦眠るわ。眠いし……」
「はーい!わかりました!!」
姉はそう言ってゆっくりリビングから出て右側にある和室に入っていった。
姉はそこで寝るらしい。
「じゃ、私も寝るわ」
と、言い残して柏木は二階に上がっていった。
みんな寝たし俺も寝るか……
俺は大富豪をする前に敷いていた客用の布団に横になると、祭りと大富豪で溜まった疲れがどっと出てきて、一瞬で、死ぬように眠りにつけた。
二十八話
~ あらすじ ~
祭りが終わり、花火とともに色々有耶無耶になった。そして、その後俺は色々あって柏木の家に泊まることになった。それは別によかったのだが……姉まで何故か泊まることになった。
*******
俺、風見春樹はいつものようにリビングに布団を敷いていた。それをソファーに座りながら見ていた姉が、スマートフォンをいじりながら口を開いた。
「私の布団は春樹と一緒でいいのよね?」
「暑苦しいから無理」
「お姉ちゃんと焼けるような一夜を過ごさない?」
「静かに携帯いじってろよ」
俺は心底うんざりしながらシーツを敷いた。
俺が布団を敷き終わると風呂に入っていた柏木が戻ってきた。髪、下ろしてもいいと思うけどな……
「あれ?もう寝るの?」
「今日は疲れたしな……風呂はいったら寝ようかなって思ってたところだ」
実際疲れたしな………
「私は疲れてないわっ!明日まで徹夜しなさいっ!!」
欠伸をして伸びているところにそんなに威勢よく言われても困るんだよな………
「は、はぁ?ちょっと待て意味がわからないんだが?」
「ダメ………なの?」
「…………仕方ねえな」
俺も甘いな。夜ふかしは身体の成長に毒なのにこんなことに乗ってやるなんて。
「本当は遊びたかったんでしょ?」
「あ?寝るぞ?いいんだな?」
「え?なに聞こえなかった。じゃ、始めるわよっ!!」
本当に強引なやつだぜ………
「というか、なにするんだ?二人しかいないぞ?」
「あれ?なになに?二人共何してるの?」
先程まで携帯をいじっていたやつがひょっこりこっちに来ていた。
「なんか、遊ぶんだってさ」
「へー。春樹はやるの?」
「まあ、な?」
「じゃ、わたしもやるー!!」
全くやる気なんてなかったのに綺麗に手のひら返ししたなこいつ。
「柏木、姉さんもやるらしいぞ」
ゴソゴソタンスを漁ってる柏木に話しかける。
「なら、あった!トランプ!」
「トランプ探してたのか。で?なにするんだ?」
「大富豪!!」
即答だった。
「ほう。大富豪か。いいんじゃないか?それでいい?姉さん」
「ちっちっち!ただ遊ぶだけじゃ面白くないわ。だから………」
そう言うと、なぜか俺の腕を抱くように掴んだ。
「……なんだよ?」
「これ賭けてやらない?春樹が勝ったら無しってことで」
と言いながら俺の腕をビュンビュン引く。
「なんだ?俺ってことか?」
「うんっ!」
なぜ俺が景品になるんだ?モノ扱いとか辛すぎる……
*******
そんなこんなで始まってしまった。大富豪。いつも飯を食うダイニングテーブルでカードが配られる。俺と柏木は向かい合って座り、姉は俺の横に座る。
大富豪というゲームは三が一番弱くて、二が一番強い。そして、一番早くカードを失くした人が勝ち。大富豪となる。逆に無くせなかった人は大貧民と言って次の試合から強いカードを大富豪に差し出さなければならなくなるそんな理不尽なゲームだ。あと地域によっては八を出すと八切りと言って場からカードがなくなり、出した人のターンからスタートだったり、そんな色々なルールがあるが今回は八切り、Jバック、十捨て。の、革命あり、都落ちなし。というルールだ。というか、小学四五年の頃はよくこのルールでやったから覚えてる。
「で、なん連戦するんだ?」
俺が柏木に問いかけると、悩むような素振りを見せながら、「うーん。どうしようか……」とつぶやくように言った。
「うーん。それなりに時間遅いし、五回くらいでいいんじゃない?」
姉が時計を指し示したのでそっちを見るともう十二時を少し過ぎたところだった。
「そうだな……」
そうして、皆が皆自分の前に配られたカードを見始める。
柏木はこういうことになるとかなりガチになるので、表情に出したりはしない。姉はまあそれなりの手らしい。
二人の観察も終わり俺も手札を見る。
考えられねえ…ゴミすぎる……
なんか仕込んだんじゃねえか?ってくらいにゴミだった。
「じゃ、最初はじゃんけんでいい?」
「おう」
「わかったー。」
そして、ジャンケンポンッ!
俺の二人はパーで俺はグーだったので、俺の一人勝ちだ。
「じゃ、春くんからねー」
姉が大昔につけたあだ名だ。久々過ぎてよくわからなかった。
「まあ、いいや。じゃ、はい」
と、俺は場に三のハートを出した。
最初は別によかったのだが、後半は二人の試合って感じになっていった。俺の出せないクイーン以上で戦いが場では始まっている。
はぁ。どうしようもねえ…
そして、結果………
柏木が勝った。まあ、俺がビリなのは言うまでもない。
そして、そのままの順位のまま五試合が終わった。
「あの、お姉さん。私の勝ちなんですが、少し条件の提案が……」
景品である俺なんかは無視して、姉と二人なにか話し合っている。これがいわゆる女子トークってやつだろうか?
「少し考えさせて」
「はいっ!」
なんの会話だったのだろうか?まあ、ビリの俺には発言権ですらない。景品なのにおかしいな………これがザ・大貧民ってことなのだろうか。
こんなところまで再現しなくてもいいのになぁ………
「今日のところは一旦眠るわ。眠いし……」
「はーい!わかりました!!」
姉はそう言ってゆっくりリビングから出て右側にある和室に入っていった。
姉はそこで寝るらしい。
「じゃ、私も寝るわ」
と、言い残して柏木は二階に上がっていった。
みんな寝たし俺も寝るか……
俺は大富豪をする前に敷いていた客用の布団に横になると、祭りと大富豪で溜まった疲れがどっと出てきて、一瞬で、死ぬように眠りにつけた。
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