6 / 36
5 恋人のふり
しおりを挟む
その日の晩、私の元にフェルナンディ子爵からの手紙が届けられた。
碌な手紙ではないだろうと持っていたけれど、思っていた通りだった。
要約すると、手紙の内容はこんな感じだった。
ホーリルが言っていたように私とホーリルの婚約を破棄して、私への援助を打ち切る。
慰謝料はない。
理由はギャンブルで全ての有り金を使ってしまったから、支払うお金がないから。
私の名前でお金を借りたことがあり、私の名前はブラックリストにのっていて、お金は正規業者からは借りられない。
婚約破棄するかわりに、迷惑料として今まで私に使っていたお金を返せという、ふざけた内容だった。
手紙を読み終えた私は、ルームメイトのエアリス・ノラベルに話を聞いてもらい、何とか怒りを発散することにした。
「フェルナンディ子爵は本当に貴族なのかしら? どうして私の名前でお金を借りるのよ! というか、人から家族を奪っておいて、よくもまあ、ギャンブルを続けられるものだわ!」
「最低な人間だと思ってはいたけど、性格がどうとかではなく、頭が悪いからそうなのかしら。ビアラ、私に力になれることがあったら遠慮なく言ってね」
ベッドに横になっていたエアリスが、おろした長い黒髪の一部を耳にかけながら、心配そうな表情で言ってくれた。
その後、エアリスは自分の家族に私の寮費などを出してもらえるように頼んでみると言ってくれたけれど、それは断った。
お金の貸し借りで友人関係を壊したくないし、それにいつかお金が返せるようになってお金を返そうとしても、エアリスや、そのご家族が受け取ってくれない気がしたからだ。
エアリスやノノレイの様な良い友達に恵まれただけでも幸せよね。
それにしても、婚約をするって言ってきたのも婚約破棄してきたのもあっちなんだし、迷惑料を払うのは向こうじゃないノ!
ああ、気分が悪いわ。
「この迷惑料というやつは、ビアラがもらえそうな気がするわ。ディラン様が何も動いてくれないのなら、私のほうが動くわね。こういうのは大人にやってもらったほうが良いわ」
「ありがとう。とにかく最初は無視してみるわ。どうにもならなくなった時は頼むかもしれない」
「何かあった時にすぐに動けるように、両親にこの話は伝えておくわね」
エアリスはそう言うと、窓際に置かれている書き物机の椅子に座り、手紙を書き始めた。
*****
次の日の朝、廊下から教室の中を覗くと、階段教室の奥にある最上段の席にクラスの女子生徒が固まっていた。
「おはよう」
私が近付いていくと、その内の多くの女子は普通に挨拶を返してきたけれど、二人ほど、私を睨んできた子たちがいた。
その子たちがミーグスに本気で恋をしている二人だと知っているのと、こんなことは慣れっこなので気にせずに、ミーグスの隣である私の席に座り、机の上に鞄を置いた。
「おはよう、ビアラ」
「おはよう、って、ん!?」
ミーグスに挨拶され、普通に挨拶を返したところで違和感に気がついた。
そして、動揺しながらも聞き返す。
「え、今、なんて言ったの?」
「もう忘れたわけ? 昨日は婚約破棄を言い渡されて慰めあった仲じゃないか」
「慰めあった仲!?」
私が聞き返すと、ミーグスが答えを返す前に彼を取り巻いていた女子たちが騒ぎ始めた。
「ディラン様! 慰めあったって、どういうことなんですか!?」
「それよりもディラン様、婚約破棄って、どういうことですか!? まさか、婚約を破棄されたんですか!?」
ミーグスに詰め寄る女子たちを見て、いつもの私なら「もう少し静かにしてほしい」と思うくらいで終わるのだけれど、今日からはそれでは駄目だということを思い出す。
私は今日からミーグスの盾なのよ。
お金と権力に負けた女だと笑われようとも、ミゼライト家を復活させるために頑張ると決めたのよ。
大きく息を吸ってから口を開く。
「ちょっと待って! みんな、落ち着いて話を聞いて。慰めあったって言い方がおかしいのよ。私が彼のボディーガードをすることになっただけだから」
「ボディーガード?」
ミーグスを取り囲んでいた女子たちの視線が一斉に私に集まった。
「ほら、あなたたちだってそうだと思うけれど、ミーグスがフリーになったとしたらぜひ私が婚約者になりたいってなるでしょ?」
「それはそうかもしれないわね」
「だから、彼の正式な婚約者が決まるまでは、私が他の女性を近付けないようにすることになったの」
「ビアラ。僕のことはディランと呼ぶ約束だろ?」
「は!?」
ミーグスが私の手に触れて言うものだから、取り巻きの女子たちから悲鳴が上がった。
私は彼の手を振り払って叫ぶ。
「ちょっとミーグス、何を考えてるのよ! お触りは禁止だけど、どうしてもって言うんならお金を取るわよ!?」
「突然、触ったことは謝るよ。許可なく触ったら昼食を僕が君にご馳走する。これでどう?」
「い、一回につき一食ってことかしら?」
「それで良いよ」
ミーグスが微笑むと、女子生徒たちが叫ぶ。
「ディラン様! 私だったらいくらでも触ってくださっても結構ですよ!」
「私もですわ!」
いくらでも触っていいってどういうことなの。
呆れ返っていると予鈴が鳴った。
ブツブツ言いながらも自分たちの席に戻っていく取り巻きたちを見送ってから、ミーグスに話しかける。
「ミーグス、あなた、もしかして、私と付き合ってることにして女性を遠ざけようとしてるとかじゃないでしょうね」
「御名答」
「御名答じゃないわよ! 他にも方法があるでしょう!」
「十分、牽制にはなるから良いんだよ」
「あなたの恋人の役なんて嫌よ。どれだけ恨まれるかわからないじゃない。他の子に頼みなさいよ」
「君は目的があるから多少のリスクは負えるだろう? それに、他の女性に頼んだ時点で、その人が正式な婚約者に決まるようなもんじゃないか」
「そうよね。何かあったら責任を取らなくちゃいけないものね。だけど、そんな嘘をつく必要はあるの?」
眉根を寄せる私を見て、ミーグスは鼻で笑う。
「まさか、僕を意識してるわけ? だから名前も呼べないの?」
「そんな訳ないでしょ!」
「じゃあ、何で名前で呼べないんだよ」
「そ、それは」
そう言われたらそうよね。どうせ嘘なんだもの。
だけど、今更、呼び方を変えるなんて難しいわ。
私の中では彼はミーグスなんだもの!
今のところ会うことはないけれど、社交場であったとしてもミーグス公爵令息であって、ディラン様ではない!
「皆の前だけでいい。二人だけの時なら、いつも通りにしてくれればいいから。あと、恋人のふりをしてくれるなら報酬を出すよ」
「……わかったわよ。でも、ノノレイやエアリスには本当のことを言ってるからね。それから、その分の報酬は良いわ。人に嘘をついてまでお金をもらうのは、あまり好きじゃない」
「わかった。それから、どこまでに真実を話すかだけど、クラスメイトには口止めするなら話してもかまわないよ。協力してもらえると助かるし」
平然とした様子のミーグスを見て、動揺しているのが私だけだと思うと、なんだか馬鹿らしくなってきた。
だから、気持ちを切り替えて授業に集中することにした……のだけれど、窓側の後ろの席に座っているにも関わらず、授業中もクラスメイトの視線が私たちに向けられるため、落ち着いて授業を受けることができなかった。
次の休み時間にミーグスと私の婚約破棄の話とミーグスの婚約者が決まるまでは、私が恋人のふりをするということを伝えると、表向きだけかもしれないけれど、皆は納得してくれた。
ミーグスの取り巻きの一人が聞いてくる。
「あなたたちが付き合っているフリであるということを知っているのは、このクラスの人間だけってことにするのよね?」
「ええ。協力してもらえると有り難いんだけど」
「もちろん協力するわ。ミゼライトさんが恋人ではないと知っている私たちだけが、ディラン様に、このクラス内では堂々とアプローチ出来るってことですもの」
一人の言葉に、ミーグスに好意を寄せている女子たちが大きく頷いた。
協力してくれるのはありがたい。
ありがたいんだけれど、私がミーグスの恋人のフリをしなくちゃいけないことに、誰も反対はしないのね。
私とミーグスの間に間違いが起こるわけがないと思っているからかしら。
「ありがとう、皆。助かるよ」
ミーグスが笑顔で言うと、彼の周りを取り囲んでいた女子生徒たちは頬を赤らめ、満面の笑みを浮かべて頷いた。
碌な手紙ではないだろうと持っていたけれど、思っていた通りだった。
要約すると、手紙の内容はこんな感じだった。
ホーリルが言っていたように私とホーリルの婚約を破棄して、私への援助を打ち切る。
慰謝料はない。
理由はギャンブルで全ての有り金を使ってしまったから、支払うお金がないから。
私の名前でお金を借りたことがあり、私の名前はブラックリストにのっていて、お金は正規業者からは借りられない。
婚約破棄するかわりに、迷惑料として今まで私に使っていたお金を返せという、ふざけた内容だった。
手紙を読み終えた私は、ルームメイトのエアリス・ノラベルに話を聞いてもらい、何とか怒りを発散することにした。
「フェルナンディ子爵は本当に貴族なのかしら? どうして私の名前でお金を借りるのよ! というか、人から家族を奪っておいて、よくもまあ、ギャンブルを続けられるものだわ!」
「最低な人間だと思ってはいたけど、性格がどうとかではなく、頭が悪いからそうなのかしら。ビアラ、私に力になれることがあったら遠慮なく言ってね」
ベッドに横になっていたエアリスが、おろした長い黒髪の一部を耳にかけながら、心配そうな表情で言ってくれた。
その後、エアリスは自分の家族に私の寮費などを出してもらえるように頼んでみると言ってくれたけれど、それは断った。
お金の貸し借りで友人関係を壊したくないし、それにいつかお金が返せるようになってお金を返そうとしても、エアリスや、そのご家族が受け取ってくれない気がしたからだ。
エアリスやノノレイの様な良い友達に恵まれただけでも幸せよね。
それにしても、婚約をするって言ってきたのも婚約破棄してきたのもあっちなんだし、迷惑料を払うのは向こうじゃないノ!
ああ、気分が悪いわ。
「この迷惑料というやつは、ビアラがもらえそうな気がするわ。ディラン様が何も動いてくれないのなら、私のほうが動くわね。こういうのは大人にやってもらったほうが良いわ」
「ありがとう。とにかく最初は無視してみるわ。どうにもならなくなった時は頼むかもしれない」
「何かあった時にすぐに動けるように、両親にこの話は伝えておくわね」
エアリスはそう言うと、窓際に置かれている書き物机の椅子に座り、手紙を書き始めた。
*****
次の日の朝、廊下から教室の中を覗くと、階段教室の奥にある最上段の席にクラスの女子生徒が固まっていた。
「おはよう」
私が近付いていくと、その内の多くの女子は普通に挨拶を返してきたけれど、二人ほど、私を睨んできた子たちがいた。
その子たちがミーグスに本気で恋をしている二人だと知っているのと、こんなことは慣れっこなので気にせずに、ミーグスの隣である私の席に座り、机の上に鞄を置いた。
「おはよう、ビアラ」
「おはよう、って、ん!?」
ミーグスに挨拶され、普通に挨拶を返したところで違和感に気がついた。
そして、動揺しながらも聞き返す。
「え、今、なんて言ったの?」
「もう忘れたわけ? 昨日は婚約破棄を言い渡されて慰めあった仲じゃないか」
「慰めあった仲!?」
私が聞き返すと、ミーグスが答えを返す前に彼を取り巻いていた女子たちが騒ぎ始めた。
「ディラン様! 慰めあったって、どういうことなんですか!?」
「それよりもディラン様、婚約破棄って、どういうことですか!? まさか、婚約を破棄されたんですか!?」
ミーグスに詰め寄る女子たちを見て、いつもの私なら「もう少し静かにしてほしい」と思うくらいで終わるのだけれど、今日からはそれでは駄目だということを思い出す。
私は今日からミーグスの盾なのよ。
お金と権力に負けた女だと笑われようとも、ミゼライト家を復活させるために頑張ると決めたのよ。
大きく息を吸ってから口を開く。
「ちょっと待って! みんな、落ち着いて話を聞いて。慰めあったって言い方がおかしいのよ。私が彼のボディーガードをすることになっただけだから」
「ボディーガード?」
ミーグスを取り囲んでいた女子たちの視線が一斉に私に集まった。
「ほら、あなたたちだってそうだと思うけれど、ミーグスがフリーになったとしたらぜひ私が婚約者になりたいってなるでしょ?」
「それはそうかもしれないわね」
「だから、彼の正式な婚約者が決まるまでは、私が他の女性を近付けないようにすることになったの」
「ビアラ。僕のことはディランと呼ぶ約束だろ?」
「は!?」
ミーグスが私の手に触れて言うものだから、取り巻きの女子たちから悲鳴が上がった。
私は彼の手を振り払って叫ぶ。
「ちょっとミーグス、何を考えてるのよ! お触りは禁止だけど、どうしてもって言うんならお金を取るわよ!?」
「突然、触ったことは謝るよ。許可なく触ったら昼食を僕が君にご馳走する。これでどう?」
「い、一回につき一食ってことかしら?」
「それで良いよ」
ミーグスが微笑むと、女子生徒たちが叫ぶ。
「ディラン様! 私だったらいくらでも触ってくださっても結構ですよ!」
「私もですわ!」
いくらでも触っていいってどういうことなの。
呆れ返っていると予鈴が鳴った。
ブツブツ言いながらも自分たちの席に戻っていく取り巻きたちを見送ってから、ミーグスに話しかける。
「ミーグス、あなた、もしかして、私と付き合ってることにして女性を遠ざけようとしてるとかじゃないでしょうね」
「御名答」
「御名答じゃないわよ! 他にも方法があるでしょう!」
「十分、牽制にはなるから良いんだよ」
「あなたの恋人の役なんて嫌よ。どれだけ恨まれるかわからないじゃない。他の子に頼みなさいよ」
「君は目的があるから多少のリスクは負えるだろう? それに、他の女性に頼んだ時点で、その人が正式な婚約者に決まるようなもんじゃないか」
「そうよね。何かあったら責任を取らなくちゃいけないものね。だけど、そんな嘘をつく必要はあるの?」
眉根を寄せる私を見て、ミーグスは鼻で笑う。
「まさか、僕を意識してるわけ? だから名前も呼べないの?」
「そんな訳ないでしょ!」
「じゃあ、何で名前で呼べないんだよ」
「そ、それは」
そう言われたらそうよね。どうせ嘘なんだもの。
だけど、今更、呼び方を変えるなんて難しいわ。
私の中では彼はミーグスなんだもの!
今のところ会うことはないけれど、社交場であったとしてもミーグス公爵令息であって、ディラン様ではない!
「皆の前だけでいい。二人だけの時なら、いつも通りにしてくれればいいから。あと、恋人のふりをしてくれるなら報酬を出すよ」
「……わかったわよ。でも、ノノレイやエアリスには本当のことを言ってるからね。それから、その分の報酬は良いわ。人に嘘をついてまでお金をもらうのは、あまり好きじゃない」
「わかった。それから、どこまでに真実を話すかだけど、クラスメイトには口止めするなら話してもかまわないよ。協力してもらえると助かるし」
平然とした様子のミーグスを見て、動揺しているのが私だけだと思うと、なんだか馬鹿らしくなってきた。
だから、気持ちを切り替えて授業に集中することにした……のだけれど、窓側の後ろの席に座っているにも関わらず、授業中もクラスメイトの視線が私たちに向けられるため、落ち着いて授業を受けることができなかった。
次の休み時間にミーグスと私の婚約破棄の話とミーグスの婚約者が決まるまでは、私が恋人のふりをするということを伝えると、表向きだけかもしれないけれど、皆は納得してくれた。
ミーグスの取り巻きの一人が聞いてくる。
「あなたたちが付き合っているフリであるということを知っているのは、このクラスの人間だけってことにするのよね?」
「ええ。協力してもらえると有り難いんだけど」
「もちろん協力するわ。ミゼライトさんが恋人ではないと知っている私たちだけが、ディラン様に、このクラス内では堂々とアプローチ出来るってことですもの」
一人の言葉に、ミーグスに好意を寄せている女子たちが大きく頷いた。
協力してくれるのはありがたい。
ありがたいんだけれど、私がミーグスの恋人のフリをしなくちゃいけないことに、誰も反対はしないのね。
私とミーグスの間に間違いが起こるわけがないと思っているからかしら。
「ありがとう、皆。助かるよ」
ミーグスが笑顔で言うと、彼の周りを取り囲んでいた女子生徒たちは頬を赤らめ、満面の笑みを浮かべて頷いた。
84
お気に入りに追加
1,261
あなたにおすすめの小説
所詮、わたしは壁の花 〜なのに辺境伯様が溺愛してくるのは何故ですか?〜
しがわか
ファンタジー
刺繍を愛してやまないローゼリアは父から行き遅れと罵られていた。
高貴な相手に見初められるために、とむりやり夜会へ送り込まれる日々。
しかし父は知らないのだ。
ローゼリアが夜会で”壁の花”と罵られていることを。
そんなローゼリアが参加した辺境伯様の夜会はいつもと雰囲気が違っていた。
それもそのはず、それは辺境伯様の婚約者を決める集まりだったのだ。
けれど所詮”壁の花”の自分には関係がない、といつものように会場の隅で目立たないようにしているローゼリアは不意に手を握られる。
その相手はなんと辺境伯様で——。
なぜ、辺境伯様は自分を溺愛してくれるのか。
彼の過去を知り、やがてその理由を悟ることとなる。
それでも——いや、だからこそ辺境伯様の力になりたいと誓ったローゼリアには特別な力があった。
天啓<ギフト>として女神様から賜った『魔力を象るチカラ』は想像を創造できる万能な能力だった。
壁の花としての自重をやめたローゼリアは天啓を自在に操り、大好きな人達を守り導いていく。
【完結】私が王太子殿下のお茶会に誘われたからって、今更あわてても遅いんだからね
江崎美彩
恋愛
王太子殿下の婚約者候補を探すために開かれていると噂されるお茶会に招待された、伯爵令嬢のミンディ・ハーミング。
幼馴染のブライアンが好きなのに、当のブライアンは「ミンディみたいなじゃじゃ馬がお茶会に出ても恥をかくだけだ」なんて揶揄うばかり。
「私が王太子殿下のお茶会に誘われたからって、今更あわてても遅いんだからね! 王太子殿下に見染められても知らないんだから!」
ミンディはブライアンに告げ、お茶会に向かう……
〜登場人物〜
ミンディ・ハーミング
元気が取り柄の伯爵令嬢。
幼馴染のブライアンに揶揄われてばかりだが、ブライアンが自分にだけ向けるクシャクシャな笑顔が大好き。
ブライアン・ケイリー
ミンディの幼馴染の伯爵家嫡男。
天邪鬼な性格で、ミンディの事を揶揄ってばかりいる。
ベリンダ・ケイリー
ブライアンの年子の妹。
ミンディとブライアンの良き理解者。
王太子殿下
婚約者が決まらない事に対して色々な噂を立てられている。
『小説家になろう』にも投稿しています

残念ながら、定員オーバーです!お望みなら、次期王妃の座を明け渡しますので、お好きにしてください
mios
恋愛
ここのところ、婚約者の第一王子に付き纏われている。
「ベアトリス、頼む!このとーりだ!」
大袈裟に頭を下げて、どうにか我儘を通そうとなさいますが、何度も言いますが、無理です!
男爵令嬢を側妃にすることはできません。愛妾もすでに埋まってますのよ。
どこに、捻じ込めると言うのですか!
※番外編少し長くなりそうなので、また別作品としてあげることにしました。読んでいただきありがとうございました。

彼女が望むなら
mios
恋愛
公爵令嬢と王太子殿下の婚約は円満に解消された。揉めるかと思っていた男爵令嬢リリスは、拍子抜けした。男爵令嬢という身分でも、王妃になれるなんて、予定とは違うが高位貴族は皆好意的だし、王太子殿下の元婚約者も応援してくれている。
リリスは王太子妃教育を受ける為、王妃と会い、そこで常に身につけるようにと、ある首飾りを渡される。
【完結】捨ててください
仲 奈華 (nakanaka)
恋愛
ずっと貴方の側にいた。
でも、あの人と再会してから貴方は私ではなく、あの人を見つめるようになった。
分かっている。
貴方は私の事を愛していない。
私は貴方の側にいるだけで良かったのに。
貴方が、あの人の側へ行きたいと悩んでいる事が私に伝わってくる。
もういいの。
ありがとう貴方。
もう私の事は、、、
捨ててください。
続編投稿しました。
初回完結6月25日
第2回目完結7月18日
【完結】もう…我慢しなくても良いですよね?
アノマロカリス
ファンタジー
マーテルリア・フローレンス公爵令嬢は、幼い頃から自国の第一王子との婚約が決まっていて幼少の頃から厳しい教育を施されていた。
泣き言は許されず、笑みを浮かべる事も許されず、お茶会にすら参加させて貰えずに常に完璧な淑女を求められて教育をされて来た。
16歳の成人の義を過ぎてから王子との婚約発表の場で、事あろうことか王子は聖女に選ばれたという男爵令嬢を連れて来て私との婚約を破棄して、男爵令嬢と婚約する事を選んだ。
マーテルリアの幼少からの血の滲むような努力は、一瞬で崩壊してしまった。
あぁ、今迄の苦労は一体なんの為に…
もう…我慢しなくても良いですよね?
この物語は、「虐げられる生活を曽祖母の秘術でざまぁして差し上げますわ!」の続編です。
前作の登場人物達も多数登場する予定です。
マーテルリアのイラストを変更致しました。
真面目くさった女はいらないと婚約破棄された伯爵令嬢ですが、王太子様に求婚されました。実はかわいい彼の溺愛っぷりに困っています
綾森れん
恋愛
「リラ・プリマヴェーラ、お前と交わした婚約を破棄させてもらう!」
公爵家主催の夜会にて、リラ・プリマヴェーラ伯爵令嬢はグイード・ブライデン公爵令息から言い渡された。
「お前のような真面目くさった女はいらない!」
ギャンブルに財産を賭ける婚約者の姿に公爵家の将来を憂いたリラは、彼をいさめたのだが逆恨みされて婚約破棄されてしまったのだ。
リラとグイードの婚約は政略結婚であり、そこに愛はなかった。リラは今でも7歳のころ茶会で出会ったアルベルト王子の優しさと可愛らしさを覚えていた。しかしアルベルト王子はそのすぐあとに、毒殺されてしまった。
夜会で恥をさらし、居場所を失った彼女を救ったのは、美しい青年歌手アルカンジェロだった。
心優しいアルカンジェロに惹かれていくリラだが、彼は高い声を保つため、少年時代に残酷な手術を受けた「カストラート(去勢歌手)」と呼ばれる存在。教会は、子孫を残せない彼らに結婚を禁じていた。
禁断の恋に悩むリラのもとへ、父親が新たな婚約話をもってくる。相手の男性は親子ほども歳の離れた下級貴族で子だくさん。数年前に妻を亡くし、後妻に入ってくれる女性を探しているという、悪い条件の相手だった。
望まぬ婚姻を強いられ未来に希望を持てなくなったリラは、アルカンジェロと二人、教会の勢力が及ばない国外へ逃げ出す計画を立てる。
仮面舞踏会の夜、二人の愛は通じ合い、結ばれる。だがアルカンジェロが自身の秘密を打ち明けた。彼の正体は歌手などではなく、十年前に毒殺されたはずのアルベルト王子その人だった。
しかし再び、王権転覆を狙う暗殺者が迫りくる。
これは、愛し合うリラとアルベルト王子が二人で幸せをつかむまでの物語である。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる