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13 忘れていました
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施設に戻って施設職員に相談してみたところ、公爵閣下と話したほうが良いと言われました。もちろん、私も言われずとも話す気でいましたので、時間を取ってもらうことになりました。
レイガス伯爵から連絡を入れてもらっていたこともあり、公爵夫妻と夕食をご一緒させていただいたあとに、今日の話をしました。
「レイガス伯爵夫人の件は、一部の過激な人が攻撃していたと聞いていますわ。そして、その過激な人というのがディストリー伯爵夫人だったわけですわね」
対面に座る公爵夫人はそう言うと、頰を膨らませました。
ボス公爵夫人である、ウェナ様はウェーブのかかった金色の髪を持つ、10代後半にしか見えない小柄で可愛らしいお方です。実年齢は30代前半ということですので、夫婦揃って年齢よりもお若く見えます。
頰を膨らませるという行為は淑女はしない行為ですので、気のおける人の前でしかしないそうです。その姿はとても可愛らしいので、嫌な気分にはなりませんが、いつも公爵閣下から注意されています。
「ウェナ様はレイガス伯爵夫人と親交があるのですか?」
「実は、わたくしたちも中々、子供ができなかったんですの。レイガス伯爵夫人とは同じ悩みを持つ者として、何度かお話をしましたわ。……そう言われてみれば、ディストリー伯爵夫人はそれをわかっていて、わざわざ大きなお腹を見せに来てくれましたわね!」
「悩んでいる人にわざわざ見せつけるのですか」
呆れ返ってしまい、声のトーンがいつもよりも低くなってしまいました。
どうしたらそんな酷いことができるのか理解できません。
「ディストリー伯爵家にアンナが生まれた1年後に、私たちの間には子供ができたけれど、レイガス伯爵夫人は結局……」
ウェナ様は俯いて、言葉を止めてしまいました。
「……子供ができなかったのですか」
「そうなんだ」
ウェナ様の代わりに公爵閣下が頷きました。
……おかしいです。いえ、おかしいというよりか、今までと変わっています。今までは10回共にレイガス伯爵夫妻には子供がいました。それなのに、今回はいないことになっています。
お母様は、弟を生んだり生まなかったりと、その都度違っていました。だから、今回、弟ができなくても気にしていませんでした。
弟も毎回、嫌な性格に育って、私のことを陰でクズだのゴミだの言うような子に育ったからです! もし、弟が生まれていたら、私はもっと酷い目に遭っていたでしょう。
お母様が今回、弟を生もうとしなかったのは、また女の子が生まれては困るからだと思っていましたが、お母様の中で生まなくても良くなったのかもしれません。
親友でもあったメルルさんが亡くなってからの色々なストレスのせいで子宝に恵まれず、レイガス伯爵夫人は最終的には子供を諦めたから――
私ができた時はまだ、レイガス伯爵夫妻は子供を諦めていませんでした。だからお母様は男の子を生んで、自分は親孝行な娘であり、嫁であると、レイガス伯爵夫人に見せつけたかったのかもしれません。
それなのに、生まれてきたのが私でした。そして、もう一人生まなければならないと考え始めた時に、レイガス伯爵夫妻が子供を諦めてしまったのでしょう。だから、お母様は跡継ぎはお姉様の夫を婿入りさせるか、親戚の子供に継がせようと考えたのかもしれません。
「どうしてお母様はそこまでして、レイガス伯爵夫人に執拗に絡んでいたのでしょうか」
ただ、気に食わない、それだけでここまでするとは思えなくなってきました。
「アンナ、君は苦労してきたんだろうな。年の割に考え方や口調がなんというか……、お年寄りに近いというか」
言いにくそうにしている、公爵閣下に微笑みます。
「アンナ婆さんという愛称はいかがでしょうか」
「アンナはまだ13歳で子供だろう。婆さんは違う。……だが、中身がそうだと言われても納得できるところはあるな」
さすが公爵閣下ですね。巻き戻っている話をしていませんのに、何となく感じ取っているようです。まさか、内面が公爵閣下よりも年上だなんて思ってもいないでしょうけれど。
「それよりも、何か私に言おうとしていらっしゃったのではないですか?」
「ああ。大人びているから、ついついアンナに任せてしまいそうになるが、養子縁組のことや、ローンノウル侯爵家の嫡男との婚約のことなど、私がレイガス伯爵夫妻と話をしても良いか?」
「お願いしても良いのですか?」
「施設から養子縁組で出ていく子供たちや、里親が見つかった子供たちの受け入れ先は、全て私が調査している」
公爵閣下がそう言ってくださったので、私は養子縁組の件は大人に任せることにしました。そして、今までになかったことが起きていることをアデルバート様に相談することにしたのでした。
******
今日は学園が休みの日でしたが、私との婚約の話がレイガス伯爵家と公爵閣下から連絡がいったため、昼前にアデルバート様が訪ねてきてくれました。
やはり、私服姿と制服姿ではイメージが違い、少しだけドキドキしていると、アデルバート様は申し訳無さそうな顔をします。
「急に来てしまって悪いな」
「いいえ! 事前に連絡をいただいていましたし、気になさらないでください。ちょうど、私もアデルバート様とお話をしたかったのです」
施設内には面会するための個室はありますが、施設内をアデルバート様が歩いていると、他の子たちの目が気になります。そのため、ローンノウル侯爵家が出資しているカフェで話をすることになりました。
高位貴族がお忍びで立ち寄れるように個室が用意されていて、私たちはその部屋に通されました。
小声でも話しやすいように並んで座り、私は今までに起きていなかったことが起きていることをアデルバート様に話をしました。
話を聞いたアデルバート様は小さく唸りました。
「……レイガス伯爵家の子供の件は、そう言われてみれば……って感じだな」
「アデルバート様は最長で10歳までしか生きれていなかったのですから、忘れていても仕方がないことだと思います」
「いや。2回目からは赤ん坊の時から記憶があるからな。今みたいに16歳まで生きていられているということは確実に良いことだけど、どうして今回は生きていられているのか謎だ」
「何かの条件を達成したから、殺されずに済んだのかもしれません」
「アンナと知り合えたことがそうなのかもな」
頷いたあと、アデルバート様は話題を変えます。
「そういえば、ミドルレイ子爵令嬢の件で思い出したことがある」
アデルバート様にその名前を出されて、私は昨日、レイガス伯爵夫人からその話を聞くことを忘れていたことを思い出しました。
うう。それどころではなかったとはいえ、物忘れが酷くなっているのでしょうか。まだ、体は子どものままなんですが衰えているのでしょうか。
何にしましても、アデルバート様との話を終えたら、レイガス伯爵夫人に確認しないといけません。
……と、今はアデルバート様との話に集中しなくては!
「あの、何を思い出したのですか?」
「アンナの時間軸と重なっていない時の出来事だと思うんだが、俺はミドルレイ子爵令嬢に殺されたことがある」
「はいぃぃっ!?」
衝撃発言に、私は大きな声を上げてしまったのでした。
レイガス伯爵から連絡を入れてもらっていたこともあり、公爵夫妻と夕食をご一緒させていただいたあとに、今日の話をしました。
「レイガス伯爵夫人の件は、一部の過激な人が攻撃していたと聞いていますわ。そして、その過激な人というのがディストリー伯爵夫人だったわけですわね」
対面に座る公爵夫人はそう言うと、頰を膨らませました。
ボス公爵夫人である、ウェナ様はウェーブのかかった金色の髪を持つ、10代後半にしか見えない小柄で可愛らしいお方です。実年齢は30代前半ということですので、夫婦揃って年齢よりもお若く見えます。
頰を膨らませるという行為は淑女はしない行為ですので、気のおける人の前でしかしないそうです。その姿はとても可愛らしいので、嫌な気分にはなりませんが、いつも公爵閣下から注意されています。
「ウェナ様はレイガス伯爵夫人と親交があるのですか?」
「実は、わたくしたちも中々、子供ができなかったんですの。レイガス伯爵夫人とは同じ悩みを持つ者として、何度かお話をしましたわ。……そう言われてみれば、ディストリー伯爵夫人はそれをわかっていて、わざわざ大きなお腹を見せに来てくれましたわね!」
「悩んでいる人にわざわざ見せつけるのですか」
呆れ返ってしまい、声のトーンがいつもよりも低くなってしまいました。
どうしたらそんな酷いことができるのか理解できません。
「ディストリー伯爵家にアンナが生まれた1年後に、私たちの間には子供ができたけれど、レイガス伯爵夫人は結局……」
ウェナ様は俯いて、言葉を止めてしまいました。
「……子供ができなかったのですか」
「そうなんだ」
ウェナ様の代わりに公爵閣下が頷きました。
……おかしいです。いえ、おかしいというよりか、今までと変わっています。今までは10回共にレイガス伯爵夫妻には子供がいました。それなのに、今回はいないことになっています。
お母様は、弟を生んだり生まなかったりと、その都度違っていました。だから、今回、弟ができなくても気にしていませんでした。
弟も毎回、嫌な性格に育って、私のことを陰でクズだのゴミだの言うような子に育ったからです! もし、弟が生まれていたら、私はもっと酷い目に遭っていたでしょう。
お母様が今回、弟を生もうとしなかったのは、また女の子が生まれては困るからだと思っていましたが、お母様の中で生まなくても良くなったのかもしれません。
親友でもあったメルルさんが亡くなってからの色々なストレスのせいで子宝に恵まれず、レイガス伯爵夫人は最終的には子供を諦めたから――
私ができた時はまだ、レイガス伯爵夫妻は子供を諦めていませんでした。だからお母様は男の子を生んで、自分は親孝行な娘であり、嫁であると、レイガス伯爵夫人に見せつけたかったのかもしれません。
それなのに、生まれてきたのが私でした。そして、もう一人生まなければならないと考え始めた時に、レイガス伯爵夫妻が子供を諦めてしまったのでしょう。だから、お母様は跡継ぎはお姉様の夫を婿入りさせるか、親戚の子供に継がせようと考えたのかもしれません。
「どうしてお母様はそこまでして、レイガス伯爵夫人に執拗に絡んでいたのでしょうか」
ただ、気に食わない、それだけでここまでするとは思えなくなってきました。
「アンナ、君は苦労してきたんだろうな。年の割に考え方や口調がなんというか……、お年寄りに近いというか」
言いにくそうにしている、公爵閣下に微笑みます。
「アンナ婆さんという愛称はいかがでしょうか」
「アンナはまだ13歳で子供だろう。婆さんは違う。……だが、中身がそうだと言われても納得できるところはあるな」
さすが公爵閣下ですね。巻き戻っている話をしていませんのに、何となく感じ取っているようです。まさか、内面が公爵閣下よりも年上だなんて思ってもいないでしょうけれど。
「それよりも、何か私に言おうとしていらっしゃったのではないですか?」
「ああ。大人びているから、ついついアンナに任せてしまいそうになるが、養子縁組のことや、ローンノウル侯爵家の嫡男との婚約のことなど、私がレイガス伯爵夫妻と話をしても良いか?」
「お願いしても良いのですか?」
「施設から養子縁組で出ていく子供たちや、里親が見つかった子供たちの受け入れ先は、全て私が調査している」
公爵閣下がそう言ってくださったので、私は養子縁組の件は大人に任せることにしました。そして、今までになかったことが起きていることをアデルバート様に相談することにしたのでした。
******
今日は学園が休みの日でしたが、私との婚約の話がレイガス伯爵家と公爵閣下から連絡がいったため、昼前にアデルバート様が訪ねてきてくれました。
やはり、私服姿と制服姿ではイメージが違い、少しだけドキドキしていると、アデルバート様は申し訳無さそうな顔をします。
「急に来てしまって悪いな」
「いいえ! 事前に連絡をいただいていましたし、気になさらないでください。ちょうど、私もアデルバート様とお話をしたかったのです」
施設内には面会するための個室はありますが、施設内をアデルバート様が歩いていると、他の子たちの目が気になります。そのため、ローンノウル侯爵家が出資しているカフェで話をすることになりました。
高位貴族がお忍びで立ち寄れるように個室が用意されていて、私たちはその部屋に通されました。
小声でも話しやすいように並んで座り、私は今までに起きていなかったことが起きていることをアデルバート様に話をしました。
話を聞いたアデルバート様は小さく唸りました。
「……レイガス伯爵家の子供の件は、そう言われてみれば……って感じだな」
「アデルバート様は最長で10歳までしか生きれていなかったのですから、忘れていても仕方がないことだと思います」
「いや。2回目からは赤ん坊の時から記憶があるからな。今みたいに16歳まで生きていられているということは確実に良いことだけど、どうして今回は生きていられているのか謎だ」
「何かの条件を達成したから、殺されずに済んだのかもしれません」
「アンナと知り合えたことがそうなのかもな」
頷いたあと、アデルバート様は話題を変えます。
「そういえば、ミドルレイ子爵令嬢の件で思い出したことがある」
アデルバート様にその名前を出されて、私は昨日、レイガス伯爵夫人からその話を聞くことを忘れていたことを思い出しました。
うう。それどころではなかったとはいえ、物忘れが酷くなっているのでしょうか。まだ、体は子どものままなんですが衰えているのでしょうか。
何にしましても、アデルバート様との話を終えたら、レイガス伯爵夫人に確認しないといけません。
……と、今はアデルバート様との話に集中しなくては!
「あの、何を思い出したのですか?」
「アンナの時間軸と重なっていない時の出来事だと思うんだが、俺はミドルレイ子爵令嬢に殺されたことがある」
「はいぃぃっ!?」
衝撃発言に、私は大きな声を上げてしまったのでした。
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