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10 実家には帰りません!
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「久しぶりだね」
ロウト伯爵令息は後ろで一つにまとめた金色の長い髪を揺らしながら近づいてくると、私に話しかけてきました。
「おはようございます。お久しぶりです。お姉様とのお話は聞いております。婚約、おめでとうございます」
私にとってはどうでも良いことですが、一応、義理の兄になる方です。一般的な挨拶は必要だと思い、カーテシーをしました。
今までの人生ですと、お姉様とロウト伯爵令息は卒業してすぐに結婚しました。そして、その1年後に今のロウト伯爵が亡くなり、跡を継いだのです。ロウト伯爵の死因は、どの人生でも病気でお亡くなりになったという記憶しかありません。
……そうです。ロウト伯爵を助けたらどうなるのでしょうか。今までは自分やエイン様、お姉様のことしか考えていませんでしたが、これも新しい選択肢です。
そんなことを考えていますと、ロウト伯爵令息が言います。
「ありがとう。挨拶ができなかったから、今、話せて良かったよ」
「家庭の事情でご挨拶が遅れてしまい申し訳ございません」
「しょうがないよ。色々とあるみたいだからね」
ロウト伯爵令息は苦笑して首を横に振りました。
「あの、ロウト伯爵令息、私に何か御用でしょうか」
ロウト伯爵令息はお姉様と同い年です。一つ下の学年は私たちとは校舎が別ですので、わざわざ私に話しかけに来たのだと判断して聞いてみました。
「君は僕の妹になる人だから、ちゃんと挨拶しておきたかったんだ」
「それはどうもご丁寧にありがとうございます」
一礼したあと、ちょうど良い機会なので気になっていたことを尋ねてみます。
「あの……、失礼な質問をしてもよろしいでしょうか」
「何かな」
ロウト伯爵令息は笑みを絶やさぬまま、首を傾げました。
「どうして、お姉様と婚約したのですか?」
「どういうことかな?」
「そのままの意味です。お姉様と婚約するメリットがあるようには思えないのですが」
ロウト伯爵令息は目を瞬かせたあと、なぜか声を上げて笑い始めました。
「笑うような話をしたつもりはないのですが」
「ご、ごめんね。あはは。仲が悪いっていう話は本当なんだなって思ってさ」
「お姉様が叩いたことがきっかけで、私が施設に入ったことをご存知ないのですか?」
「もちろん、知っているよ。だけど、ミルーナはとても優しい子なんだ。君を叩いてしまったことをとても反省しているんだよ。それに、もう、6年も経っているじゃないか。だから、許してあげてほしいんだけど、駄目かな?」
「……申し訳ございませんが、ご期待に沿うことはできかねます」
冷たい口調で答えると、ロウト伯爵令息は眉尻を下げて頷きます。
「そうだよね。本当にごめんね。そんなに簡単に許せることじゃないよね。でもさ、ミルーナは僕に会うたびに、後悔してるって泣いてるんだよ」
「ロウト卿、自分の教室に行ったほうがいいんじゃないのか」
アデルバート様が促すと、ロウト伯爵令息は慌てた顔になりました。
「そうですね。呼び止めてしまい申し訳ございませんでした。じゃあ、アンナ、またね」
「お姉様とお幸せに」
もう、かかわり合いになりたくありませんので、私は「また」という言葉を返す気には、どうしてもなりませんでした。
「わざわざ、追いかけて挨拶に来るなんておかしくないか」
「どうしても、私と話がしたかったのでしょうね」
姿が見えなくなると、先ほどのロウト伯爵令息の言葉を思い出して腹が立ってきました。
「お姉様が優しいだなんて信じられません! 泣いているのだって嘘泣きに決まっています!」
「それだけ上手な演技をしているってことだろうな。マイクス侯爵令息だって騙され続けてるようだし」
「その演技力を良いことで使っていただきたいですね!」
「アンナ、俺たちも時間がないし急ぐぞ」
「はい!」
ロウト伯爵令息に時間を取られてしまいましたので、私たちは急ぎ足で教室に向かったのでした。
それから数日の間は、穏やかな学園生活を送っていました。でも、週末の放課後、シモン先生から職員室に来るように呼び出された時は嫌な予感がしました。
「渡してくれと言われたから渡そうとしているだけで、受け取りたくないなら受け取らなくてもいいのよ」
そう前置きしてから、シモン先生はたくさんの名前が書かれた紙を私に見せてくれました。
「これは、何なのでしょうか?」
「あなたのご両親が娘と暮らしたいと言って署名を集めたらしいの。しかも、貴族にではなく、自分の領民に訴えたのよ」
紙を受け取って見てみると、私を保護施設から親元へ戻せという嘆願書でした。
「領民の人は事情を知らないのでしょうか」
「知っているはずだけど、6年も経ったのだから、反省しているなら許してあげれば良いと思っている人もいるみたい。どんな事情であれ、子供は親と暮らすべきだという人も少なからずいるの。多くはきっと、お金で買ったんじゃないかと思うけどね」
「まさか、こんなことまでしてくるだなんて思ってもいませんでした。両親を見張っておかなかった私のミスです」
「アンナさん。心配しなくて大丈夫よ。署名が集まったからって家に帰る必要はないわ」
「シモン先生」
心配そうにしている先生に、両親や自分自身の対応の甘さに対する苛立ちを抑えて言います。
「私が実家に何があっても帰りたくないと願って、そのための署名を集めた場合、ここに集められた署名の数を超えることができるでしょうか」
「できると思うわ。私だって署名するし、他の先生だってするわ。それに貴族の多くはあなたの味方よ。他の領民だって話を聞けば、多くの人が署名してくれると思うわ」
「ありがとうございます」
両親がどうしてここまで私と一緒に暮らそうとしているのかはわかりません。ですが、数で物を言わせようとするのでしたら、こちらはより多くの反対意見を集めればいいだけです。6年も経てば人が変わると思う気持ちはわからなくはないですが、あの両親が変わるとは思えません。
下校した私は早速、施設職員に相談して署名集めを開始しました。次の日は学園が休みではありましたが、アデルバート様に連絡をすると、シモン先生が学園長に話をしてくれていたので、すでに、ローンノウル侯爵が動いてくれていると教えてくれました。
ニーニャたちクラスメイトも両親に働きかけてくれて、休みの日だというのに私の所まで来て、集めた署名を手渡してくれました。
「……ありがとうございます!」
感動して涙を浮かべた私にクラスメイトは、気を遣わせないようにか、「出世払いでいいよ」「今度勉強を教えてね」と笑顔で言ってくれました。
今までの人生はなるべく人と関わらないようにして生きてきました。それが、楽だと思っていたんです。でも、人との関わりでこんなにも心が温かくなる時もあるのだと、11回目の開き直った人生で初めて知ることができたのです。
休み中の間に署名をしてくれた人の数は、両親が集めたものを超えました。後日、その紙の束を持って、施設長でもあるボス公爵閣下が両親の元に行ってくれました。帰ってきた公爵閣下に話を聞くと「親もどきの顔面に投げつけてきたから心配するな」と微笑んで教えてくれました。
公爵閣下に投げつけられたのでは、両親ももう何も言えないでしょう。そう考えていると、30代前半ではありますが、20代前半にしか見えない、見た目が美青年の公爵閣下は私の頭を撫でて言います。
「施設長が私だということを忘れていたらしく、私の姿を見て青ざめていた。舐めた真似をしてくれたものだ」
公爵閣下は笑みを浮かべていましたが、目が笑っていないことがわかります。こうなってしまうと、署名を集めずとも、公爵閣下に相談すれば良かっただけにも感じますが、私は私なりの収穫がありましたから、良いということにします。
そして、次の日から、公爵閣下とローンノウル侯爵がディストリー伯爵家に対して、経済的な圧力をかけ始めたのでした。
ロウト伯爵令息は後ろで一つにまとめた金色の長い髪を揺らしながら近づいてくると、私に話しかけてきました。
「おはようございます。お久しぶりです。お姉様とのお話は聞いております。婚約、おめでとうございます」
私にとってはどうでも良いことですが、一応、義理の兄になる方です。一般的な挨拶は必要だと思い、カーテシーをしました。
今までの人生ですと、お姉様とロウト伯爵令息は卒業してすぐに結婚しました。そして、その1年後に今のロウト伯爵が亡くなり、跡を継いだのです。ロウト伯爵の死因は、どの人生でも病気でお亡くなりになったという記憶しかありません。
……そうです。ロウト伯爵を助けたらどうなるのでしょうか。今までは自分やエイン様、お姉様のことしか考えていませんでしたが、これも新しい選択肢です。
そんなことを考えていますと、ロウト伯爵令息が言います。
「ありがとう。挨拶ができなかったから、今、話せて良かったよ」
「家庭の事情でご挨拶が遅れてしまい申し訳ございません」
「しょうがないよ。色々とあるみたいだからね」
ロウト伯爵令息は苦笑して首を横に振りました。
「あの、ロウト伯爵令息、私に何か御用でしょうか」
ロウト伯爵令息はお姉様と同い年です。一つ下の学年は私たちとは校舎が別ですので、わざわざ私に話しかけに来たのだと判断して聞いてみました。
「君は僕の妹になる人だから、ちゃんと挨拶しておきたかったんだ」
「それはどうもご丁寧にありがとうございます」
一礼したあと、ちょうど良い機会なので気になっていたことを尋ねてみます。
「あの……、失礼な質問をしてもよろしいでしょうか」
「何かな」
ロウト伯爵令息は笑みを絶やさぬまま、首を傾げました。
「どうして、お姉様と婚約したのですか?」
「どういうことかな?」
「そのままの意味です。お姉様と婚約するメリットがあるようには思えないのですが」
ロウト伯爵令息は目を瞬かせたあと、なぜか声を上げて笑い始めました。
「笑うような話をしたつもりはないのですが」
「ご、ごめんね。あはは。仲が悪いっていう話は本当なんだなって思ってさ」
「お姉様が叩いたことがきっかけで、私が施設に入ったことをご存知ないのですか?」
「もちろん、知っているよ。だけど、ミルーナはとても優しい子なんだ。君を叩いてしまったことをとても反省しているんだよ。それに、もう、6年も経っているじゃないか。だから、許してあげてほしいんだけど、駄目かな?」
「……申し訳ございませんが、ご期待に沿うことはできかねます」
冷たい口調で答えると、ロウト伯爵令息は眉尻を下げて頷きます。
「そうだよね。本当にごめんね。そんなに簡単に許せることじゃないよね。でもさ、ミルーナは僕に会うたびに、後悔してるって泣いてるんだよ」
「ロウト卿、自分の教室に行ったほうがいいんじゃないのか」
アデルバート様が促すと、ロウト伯爵令息は慌てた顔になりました。
「そうですね。呼び止めてしまい申し訳ございませんでした。じゃあ、アンナ、またね」
「お姉様とお幸せに」
もう、かかわり合いになりたくありませんので、私は「また」という言葉を返す気には、どうしてもなりませんでした。
「わざわざ、追いかけて挨拶に来るなんておかしくないか」
「どうしても、私と話がしたかったのでしょうね」
姿が見えなくなると、先ほどのロウト伯爵令息の言葉を思い出して腹が立ってきました。
「お姉様が優しいだなんて信じられません! 泣いているのだって嘘泣きに決まっています!」
「それだけ上手な演技をしているってことだろうな。マイクス侯爵令息だって騙され続けてるようだし」
「その演技力を良いことで使っていただきたいですね!」
「アンナ、俺たちも時間がないし急ぐぞ」
「はい!」
ロウト伯爵令息に時間を取られてしまいましたので、私たちは急ぎ足で教室に向かったのでした。
それから数日の間は、穏やかな学園生活を送っていました。でも、週末の放課後、シモン先生から職員室に来るように呼び出された時は嫌な予感がしました。
「渡してくれと言われたから渡そうとしているだけで、受け取りたくないなら受け取らなくてもいいのよ」
そう前置きしてから、シモン先生はたくさんの名前が書かれた紙を私に見せてくれました。
「これは、何なのでしょうか?」
「あなたのご両親が娘と暮らしたいと言って署名を集めたらしいの。しかも、貴族にではなく、自分の領民に訴えたのよ」
紙を受け取って見てみると、私を保護施設から親元へ戻せという嘆願書でした。
「領民の人は事情を知らないのでしょうか」
「知っているはずだけど、6年も経ったのだから、反省しているなら許してあげれば良いと思っている人もいるみたい。どんな事情であれ、子供は親と暮らすべきだという人も少なからずいるの。多くはきっと、お金で買ったんじゃないかと思うけどね」
「まさか、こんなことまでしてくるだなんて思ってもいませんでした。両親を見張っておかなかった私のミスです」
「アンナさん。心配しなくて大丈夫よ。署名が集まったからって家に帰る必要はないわ」
「シモン先生」
心配そうにしている先生に、両親や自分自身の対応の甘さに対する苛立ちを抑えて言います。
「私が実家に何があっても帰りたくないと願って、そのための署名を集めた場合、ここに集められた署名の数を超えることができるでしょうか」
「できると思うわ。私だって署名するし、他の先生だってするわ。それに貴族の多くはあなたの味方よ。他の領民だって話を聞けば、多くの人が署名してくれると思うわ」
「ありがとうございます」
両親がどうしてここまで私と一緒に暮らそうとしているのかはわかりません。ですが、数で物を言わせようとするのでしたら、こちらはより多くの反対意見を集めればいいだけです。6年も経てば人が変わると思う気持ちはわからなくはないですが、あの両親が変わるとは思えません。
下校した私は早速、施設職員に相談して署名集めを開始しました。次の日は学園が休みではありましたが、アデルバート様に連絡をすると、シモン先生が学園長に話をしてくれていたので、すでに、ローンノウル侯爵が動いてくれていると教えてくれました。
ニーニャたちクラスメイトも両親に働きかけてくれて、休みの日だというのに私の所まで来て、集めた署名を手渡してくれました。
「……ありがとうございます!」
感動して涙を浮かべた私にクラスメイトは、気を遣わせないようにか、「出世払いでいいよ」「今度勉強を教えてね」と笑顔で言ってくれました。
今までの人生はなるべく人と関わらないようにして生きてきました。それが、楽だと思っていたんです。でも、人との関わりでこんなにも心が温かくなる時もあるのだと、11回目の開き直った人生で初めて知ることができたのです。
休み中の間に署名をしてくれた人の数は、両親が集めたものを超えました。後日、その紙の束を持って、施設長でもあるボス公爵閣下が両親の元に行ってくれました。帰ってきた公爵閣下に話を聞くと「親もどきの顔面に投げつけてきたから心配するな」と微笑んで教えてくれました。
公爵閣下に投げつけられたのでは、両親ももう何も言えないでしょう。そう考えていると、30代前半ではありますが、20代前半にしか見えない、見た目が美青年の公爵閣下は私の頭を撫でて言います。
「施設長が私だということを忘れていたらしく、私の姿を見て青ざめていた。舐めた真似をしてくれたものだ」
公爵閣下は笑みを浮かべていましたが、目が笑っていないことがわかります。こうなってしまうと、署名を集めずとも、公爵閣下に相談すれば良かっただけにも感じますが、私は私なりの収穫がありましたから、良いということにします。
そして、次の日から、公爵閣下とローンノウル侯爵がディストリー伯爵家に対して、経済的な圧力をかけ始めたのでした。
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