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46 悪あがきする公爵令嬢③
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私がダンスのレッスンをしている間に、ポスティム公爵令嬢はロキの所へ向かったようだった。
でも、伝えるのが遅い早いでどうこうなる問題ではない。
それに、ポスティム公爵家が関わっていることを、もうロキは知っているのだから意味がないと私は思っていた。
案の定、ロキからは満足する答えが返ってこなかったようで、ポスティム公爵令嬢はかなり焦っているようだとエレイン様から教えてもらった。
私もそう賢い人間じゃないけれど、あんなことをしたらどうなるかなんて少し考えればわかることだ。
それだけ、ポスティム公爵令嬢の中で、私という人間が駄目な人間だと思われていたのかもしれない。
でも、私を見誤ったのはポスティム公爵令嬢だし、容赦なく、私もロキに話をさせてもらうことにした。
ダンスのレッスン後にロキに連絡を入れると、夜に別邸に来てくれると連絡が返ってきた。
文句を言う人はいないとは思うけど、二人きりにならないように談話室で話すことにした。
約束の時間に談話室に案内されたロキは、簡単な挨拶をしてから話しかけてくる。
「君の性格を知っている人間なら、僕に言わないように口止めすべきだったよな」
「口止めされても言うわよ。だって、ポスティム公爵家とロキなら、ロキのほうが格上なんだからあなたが脅されることもないでしょう」
「そうだな。僕を脅したりなんかしたら、王太子妃になんて絶対になれないしね」
「今回の件は本気でバレないと思ったのかしら」
どうして、あんな馬鹿なことをしたのか、さっぱりわからない。
執事だって馬鹿じゃないんだから、ポスティム公爵令嬢を止めれば良いだけの話だと思う。
「私の頭が悪いから、頭がそこまでまわらないと思ったのかしら」
「どういうことだ?」
「まさかサラを狙うだなんて思ってもいやしないと思われたのかと思ったの」
「そんなことはないと思うけど、ポスティム公爵令嬢が君は賢くないと大げさに言ったのかもしれない」
ロキ言葉を聞いて、納得したあとに尋ねる。
「ポスティム公爵令嬢は王太子妃候補から外されるわよね」
「向こうは執事が勝手にやったことで、娘は関係ないと言い張ってるけど、ケーキ屋での目撃者が大勢いるからね。わざと、君が店の前で話をしてくれたから本当に助かったよ」
「今更だけど、どうして彼女が王太子妃候補に選ばれたの?」
あそこまでワガママなんだから、王家の関係者が調べてわからなかったはずがない。
「それなんだが、もしかしたら裏で金が動いてるのかもしれない」
「どういうこと?」
「王太子妃候補を選ぶのには多くの貴族を使ったんだ」
「誰かがお金をもらって、素行の悪さをもみ消したかもしれないってこと?」
「ああ。調べてみたら、家柄とか勉強が出来るか、犯罪者じゃないかとか簡単なことだけ調べられてる」
「そこから、婚約者や恋人がいないかということも調べてたのよね」
「そうだよ」
ロキが頷いた時、複数の足音が近づいてきていることに気がついた。
私とロキが同時に談話室の扉のほうに目を向けると、部屋の中にいたコニーが慌てて外へ出てくれた。
すぐに廊下のほうから声が聞こえてくる。
「申し訳ございませんが、談話室は使用中です」
「わかっているわ! でも、ロキアス殿下がいらっしゃってるんでしょう! どうしても会いたいのよ!」
ポスティム公爵令嬢の叫びを聞いたロキは、眉根を寄せて立ち上がった。
「待って、ロキ。私も話を聞きたい」
私も立ち上がって言うと、ロキは無言で頷いたあと、ポスティム公爵令嬢の入室を許可した。
でも、伝えるのが遅い早いでどうこうなる問題ではない。
それに、ポスティム公爵家が関わっていることを、もうロキは知っているのだから意味がないと私は思っていた。
案の定、ロキからは満足する答えが返ってこなかったようで、ポスティム公爵令嬢はかなり焦っているようだとエレイン様から教えてもらった。
私もそう賢い人間じゃないけれど、あんなことをしたらどうなるかなんて少し考えればわかることだ。
それだけ、ポスティム公爵令嬢の中で、私という人間が駄目な人間だと思われていたのかもしれない。
でも、私を見誤ったのはポスティム公爵令嬢だし、容赦なく、私もロキに話をさせてもらうことにした。
ダンスのレッスン後にロキに連絡を入れると、夜に別邸に来てくれると連絡が返ってきた。
文句を言う人はいないとは思うけど、二人きりにならないように談話室で話すことにした。
約束の時間に談話室に案内されたロキは、簡単な挨拶をしてから話しかけてくる。
「君の性格を知っている人間なら、僕に言わないように口止めすべきだったよな」
「口止めされても言うわよ。だって、ポスティム公爵家とロキなら、ロキのほうが格上なんだからあなたが脅されることもないでしょう」
「そうだな。僕を脅したりなんかしたら、王太子妃になんて絶対になれないしね」
「今回の件は本気でバレないと思ったのかしら」
どうして、あんな馬鹿なことをしたのか、さっぱりわからない。
執事だって馬鹿じゃないんだから、ポスティム公爵令嬢を止めれば良いだけの話だと思う。
「私の頭が悪いから、頭がそこまでまわらないと思ったのかしら」
「どういうことだ?」
「まさかサラを狙うだなんて思ってもいやしないと思われたのかと思ったの」
「そんなことはないと思うけど、ポスティム公爵令嬢が君は賢くないと大げさに言ったのかもしれない」
ロキ言葉を聞いて、納得したあとに尋ねる。
「ポスティム公爵令嬢は王太子妃候補から外されるわよね」
「向こうは執事が勝手にやったことで、娘は関係ないと言い張ってるけど、ケーキ屋での目撃者が大勢いるからね。わざと、君が店の前で話をしてくれたから本当に助かったよ」
「今更だけど、どうして彼女が王太子妃候補に選ばれたの?」
あそこまでワガママなんだから、王家の関係者が調べてわからなかったはずがない。
「それなんだが、もしかしたら裏で金が動いてるのかもしれない」
「どういうこと?」
「王太子妃候補を選ぶのには多くの貴族を使ったんだ」
「誰かがお金をもらって、素行の悪さをもみ消したかもしれないってこと?」
「ああ。調べてみたら、家柄とか勉強が出来るか、犯罪者じゃないかとか簡単なことだけ調べられてる」
「そこから、婚約者や恋人がいないかということも調べてたのよね」
「そうだよ」
ロキが頷いた時、複数の足音が近づいてきていることに気がついた。
私とロキが同時に談話室の扉のほうに目を向けると、部屋の中にいたコニーが慌てて外へ出てくれた。
すぐに廊下のほうから声が聞こえてくる。
「申し訳ございませんが、談話室は使用中です」
「わかっているわ! でも、ロキアス殿下がいらっしゃってるんでしょう! どうしても会いたいのよ!」
ポスティム公爵令嬢の叫びを聞いたロキは、眉根を寄せて立ち上がった。
「待って、ロキ。私も話を聞きたい」
私も立ち上がって言うと、ロキは無言で頷いたあと、ポスティム公爵令嬢の入室を許可した。
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