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44 悪あがきする公爵令嬢①
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エイドと話をしている内に、サラとの待ち合わせ時間になった。
サラもやはり落ち着かなかったのか、約束よりも少し早い時間に来てくれた。
私と二人で会う予定だったけれど、エイドがいるし、お邪魔かと思って席を立とうとしたけれど、二人に止められたので三人で話をすることになった。
サラからは私のせいではないから、絶対に気にしないようにと何度も言われた。
そして、どうしても気になるようなら、王太子妃になったとしても友達でいてほしいと言われた。
本当に良い友達を持ったと思った。
その後は他愛のない話をしていると、すぐに時間が経ち、午後のレッスンに間に合うように、サラを家まで送り届けてから別邸に戻った。
ポスティム公爵令嬢のせいで、休暇らしい休暇にならなかったのは残念だったけれど、家族やサラ、エディーさんたちに会えたので満足しておくことにする。
別邸に戻って、ダンスのレッスンをするための用意をしていると、エレイン様のメイドが訪ねてきた。
エレイン様がお話をしたいと言っているから、都合の良い時間を教えてほしいというので、今日中のほうが良いのであれば、レッスンが終わってから伺うと伝えると、夕食を一緒にとろうということになった。
そして、夜、いつもよりも少し遅めの夕食をエレインさまととることになった。
「ポスティム公爵令嬢が卑怯な手を使ったようですわね。すぐにバレるようなことをして、自分の立場が悪くなるとは思わないのでしょうか」
「そんなことが頭に浮かぶような人なら、最初からしないのではないかと思います」
「……そう言われればそうですわね。ワガママに育ってきたようですから、何をしても許されると思っているのかもしれませんわね」
エレイン様は大きく息を吐いてから、話を続ける。
「アイラ様だけでなく、お友達やご家族もご無事で、本当に良かったです」
「ありがとうございます。でも、どうしてエレイン様がそのことを知っておられるのですか?」
まだ、ポスティム公爵家がやったとは公にされていないので、どうしてサラたちのことを知っているのかと思ったら、社交界にそのような噂が流れているとのことだった。
「きっと、ミゲスダット公爵家が動いたのでしょうね。アイラ様とミゲスダット卿はお友達なのでしょう?」
「そうですね。エイド様と襲われそうになった私の友人は関わりがありますし」
サラとエイドの詳しい話はエレイン様に教えていないので曖昧に言うと、深く聞いてくることはなく、エレイン様は言う。
「大切なご友人を傷つけようとしたのでしたら、ミゲスダット卿が怒る気持ちは理解できますわ。でも、普段からはそんな様子がまったく想像できませんけど」
「エイド様は普段は飄々としていますものね」
デザートまで一緒に食べ終えてから、話は尽きないけれど、夜も遅くなってきたので、それぞれの部屋に戻った。
私とエレイン様が話をしている間に、ロキが訪ねてきてくれていたようで、コニーが伝言を預かってくれていた。
そこには、司法取引をした結果、警察に捕まっていた男たちがポスティム公爵家の執事からサラの家に忍び込み、彼女を襲うように指示されたと話をしたと書かれていた。
そして、現在、王家側も真意を調べているところで、証拠が見つかれば、執事のやったこととはいえ、ポスティム公爵令嬢は王太子妃候補から外されるだろうとのことだった。
王太子妃の実技試験で、ポスティム公爵令嬢に負けるつもりはない。
できれば、正々堂々と戦って王太子妃の座を勝ち取りたいとは思う。
だけど、悪いことをしようとした以上、罰されることは絶対に必要だから、今後、彼女がどうなるのか結果を待とうと思って、その日は眠りについた。
そして、次の日の朝、ダンスのレッスンに向かうため、朝食後にダンスホールに向かっていた時、私の目の前にポスティム公爵令嬢が立ちはだかったのだった。
サラもやはり落ち着かなかったのか、約束よりも少し早い時間に来てくれた。
私と二人で会う予定だったけれど、エイドがいるし、お邪魔かと思って席を立とうとしたけれど、二人に止められたので三人で話をすることになった。
サラからは私のせいではないから、絶対に気にしないようにと何度も言われた。
そして、どうしても気になるようなら、王太子妃になったとしても友達でいてほしいと言われた。
本当に良い友達を持ったと思った。
その後は他愛のない話をしていると、すぐに時間が経ち、午後のレッスンに間に合うように、サラを家まで送り届けてから別邸に戻った。
ポスティム公爵令嬢のせいで、休暇らしい休暇にならなかったのは残念だったけれど、家族やサラ、エディーさんたちに会えたので満足しておくことにする。
別邸に戻って、ダンスのレッスンをするための用意をしていると、エレイン様のメイドが訪ねてきた。
エレイン様がお話をしたいと言っているから、都合の良い時間を教えてほしいというので、今日中のほうが良いのであれば、レッスンが終わってから伺うと伝えると、夕食を一緒にとろうということになった。
そして、夜、いつもよりも少し遅めの夕食をエレインさまととることになった。
「ポスティム公爵令嬢が卑怯な手を使ったようですわね。すぐにバレるようなことをして、自分の立場が悪くなるとは思わないのでしょうか」
「そんなことが頭に浮かぶような人なら、最初からしないのではないかと思います」
「……そう言われればそうですわね。ワガママに育ってきたようですから、何をしても許されると思っているのかもしれませんわね」
エレイン様は大きく息を吐いてから、話を続ける。
「アイラ様だけでなく、お友達やご家族もご無事で、本当に良かったです」
「ありがとうございます。でも、どうしてエレイン様がそのことを知っておられるのですか?」
まだ、ポスティム公爵家がやったとは公にされていないので、どうしてサラたちのことを知っているのかと思ったら、社交界にそのような噂が流れているとのことだった。
「きっと、ミゲスダット公爵家が動いたのでしょうね。アイラ様とミゲスダット卿はお友達なのでしょう?」
「そうですね。エイド様と襲われそうになった私の友人は関わりがありますし」
サラとエイドの詳しい話はエレイン様に教えていないので曖昧に言うと、深く聞いてくることはなく、エレイン様は言う。
「大切なご友人を傷つけようとしたのでしたら、ミゲスダット卿が怒る気持ちは理解できますわ。でも、普段からはそんな様子がまったく想像できませんけど」
「エイド様は普段は飄々としていますものね」
デザートまで一緒に食べ終えてから、話は尽きないけれど、夜も遅くなってきたので、それぞれの部屋に戻った。
私とエレイン様が話をしている間に、ロキが訪ねてきてくれていたようで、コニーが伝言を預かってくれていた。
そこには、司法取引をした結果、警察に捕まっていた男たちがポスティム公爵家の執事からサラの家に忍び込み、彼女を襲うように指示されたと話をしたと書かれていた。
そして、現在、王家側も真意を調べているところで、証拠が見つかれば、執事のやったこととはいえ、ポスティム公爵令嬢は王太子妃候補から外されるだろうとのことだった。
王太子妃の実技試験で、ポスティム公爵令嬢に負けるつもりはない。
できれば、正々堂々と戦って王太子妃の座を勝ち取りたいとは思う。
だけど、悪いことをしようとした以上、罰されることは絶対に必要だから、今後、彼女がどうなるのか結果を待とうと思って、その日は眠りについた。
そして、次の日の朝、ダンスのレッスンに向かうため、朝食後にダンスホールに向かっていた時、私の目の前にポスティム公爵令嬢が立ちはだかったのだった。
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