15 / 61
14 親友との再会も突然に
しおりを挟む
向かい合って座っていたけれど、ロキのお願いで彼の隣に座ってから話しかける。
「王太子としての仕事はどうなの?」
「本格的にやっているわけじゃないから、大変ではあるけど何とかやれてるよ」
「学生時代よりも疲れているように見えるけど、体調は大丈夫なの?」
「それはしょうがない。色々と気を遣うし、まだ慣れないことばかりだから。でも、寝てることは寝てるから大丈夫だよ」
お茶を飲みながら話し始めたばかりだけど、ロキは学生時代のような溌剌とした感じが見えない。
だから、早速、考えていたことを口にする。
「ちゃんと寝ているように思えないから、良かったら、今はお昼寝タイムにしない?」
「……君が添い寝してくれるのかな?」
ロキに聞き返されて気が付いた。
そ、そうよね!
そんな風にとられてもおかしくないわよね!
そういうつもりじゃなかったから焦る。
「え、えっと! 添い寝は無理だけど、ロキの傍にはいるわ!」
「気持ちは有り難いけど、寝顔をみられるのはちょっと」
「どうして?」
苦笑したロキに聞いてみると、彼は視線を逸らして答える。
「恥ずかしいだろ。それに、せっかく君と話せる機会なのに寝ていたらもったいないし」
「体を休めることも大事よ」
「それはわかってる。だけど、君と過ごすのを楽しみにしてたんだよ。学生時代だって二人で出かけたりなんてしたことはなかっただろ? 君には婚約者がいたから僕と二人で出かけるなんて無理だったじゃないか」
不貞腐れたような顔をするロキに言う。
「でも、ロキは私を諦めようとしていたんでしょう? それなら、出かけたりしないほうが良いじゃない」
「だから言っているだろう。君には婚約者がいたから諦めようとしていたんだ。婚約破棄になるってわかっていたら、また違っていたと思う。さすがに、エイドのようなことはできないけどさ」
「エイドはやり過ぎよ」
「まあな。それはサラにも言われたみたいだから、これ以上は強引なことはしないだろう」
ロキが呆れた顔で言うから、まだサラに会えていないことを伝える。
「まだ、サラに詳しい話を聞けていないのよ。お互いに忙しくて会えなくて」
「サラが来れる日時がわかったら教えてくれないか。都合が合うなら僕も会って話がしたい」
「わかったわ。ロキの都合の良い日に合わせてもらうわね。そうだ、都合の良い日時を教えてくれる?」
「かまわないが、それで大丈夫なのか?」
「そりゃあ、王太子殿下の都合が優先に決まっているでしょう」
「まあ、そうだな」
ロキが笑って頷いた時だった。
扉がノックされたので返事を返すと、エイドが勢い良く中に入ってきた。
「エイドじゃない。ちょうどエイドの話をしていたのよ。メインはサラの話だけど」
「それが……」
エイドはなぜか浮かない顔で、私とロキを見る。
「まさか」
ロキはエイドの様子で何か気付いたみたいだった。
エイドは浮かない表情のままで口を開く。
「気を遣ったつもりでしたが、気に食わなかったみたいで言葉の暴力を受けました」
「相手がサラなんだから、そんなことになるくらい考えなくてもわかってただろうに」
「どういうこと?」
ロキとエイドの会話の意味がわからなくて聞いてみると、閉まっていた扉が静かに開いた。
そして、その向こうには難しい顔をしているサラの姿が見えた。
「サラじゃない! どうしたの? 何かあったの?」
「どうしたもこうしたもないわ。エイドに呼び出されたのよ」
今日のサラはモスグリーンの膝下丈のドレスに身を包み、髪には花のコサージュを付けて正装をしていた。
いつもの元気なイメージのサラも可愛いけど、今日のサラは女の子らしい気がして、また違う可愛さだ。
「王太子殿下にお会いできて光栄です」
サラは部屋の中に入ってくると、ロキに向かってカーテシーをした。
「久しぶりだな。楽にしてくれていい。僕たちだけなら敬語もいらないよ」
ロキは苦笑してから、サラに向かって言葉を続ける。
「サラ、ちょうど君と話をしたいと思っていたんだ」
「ロキ様が王太子殿下だったということでしょうか」
「そうだね。隠していたことを謝るよ。悪かった」
「それはしょうがないでしょう。教えてはいけないことを教えるほうがおかしいですから」
サラは小さく息を吐いたあと、敬語だと怒っているようにとられると思ったのか、笑顔で言う。
「そんなことでロキに怒るつもりはないわ。どこぞの誰かさんについては別だけど」
「散々謝ったじゃないですか」
サラの横に立っているエイドが困った顔をすると、サラは怒る。
「今回のことに特に怒ってるのよ! さっき、メイドの人から聞いたけど、今日はロキとアイラが二人で過ごさないといけない日なんでしょう? それなのに私を呼ぶだなんてどうかしてるわ!」
「そのほうが効率的でしょう」
「ああ、そう。私は今、あなたの顔を見ると腹が立つから、あなたがいないほうが話をするのには効率的かもしれないわ!」
「意味がわかりませんよ」
エイドの言葉を聞いたサラは、彼を軽く睨んでから言う。
「あなたは外に出ていてくれる? 私はアイラとロキと話をしたいの」
「ど、どうしてですか」
「言ったでしょう。あなたがいないほうが効率的だから」
そう答えるたサラはエイドの腕を掴むと、彼を引っ張って部屋から廊下に押し出すと、すぐに扉を閉めて鍵をかけた。
そして、呆気に取られている私たちに謝ってくる。
「勝手なことをしてごめんね。せっかくここまで来ただし、伝えたい話をしたらすぐに帰るから」
「サラの時間が許されるなら、ゆっくりでいいわよ」
「そうだよ、サラ。久しぶりに話さないか。サラがどうしているか気になってたんだ」
「色々とあったけれど元気にしていたのは確かね。ロキには感謝してるわ。あなたが学生時代からエイドの暴走を止めてくれていたのね」
サラの言葉にロキは肯定も否定もせずに苦笑してから、立ったままで話をしているサラを促す。
「とにかく座って話そうか」
ティーポットのお茶は冷めきってしまっていたけれど、今、扉を開けると、エイドが中に入ってこようとするかもしれない。
だから、冷えた紅茶とクッキーをつまみながら話を聞いた結果、サラは私とロキから話したいことがあると言われてエイドから呼び出されたらしい。
「それって自分が会いたかっただけじゃないの」
「だろうな」
私が呟くとロキも大きく頷いた。
向かいに座るサラはロキに尋ねる。
「ロキ、聞きたいんだけれど、エイドはあなたの側近なの?」
「いや、まだ執事みたいなものかな。側近は別にいるよ。将来は側近にと考えていたけど、しばらくは無理そうだな」
ロキがサラの質問に遠い目をしながら答えた。
サラはロキの顔を見て笑ったあと、すぐに重々しい表情になって口を開く。
「二人に話したいことがあって」
「どうした?」
「実はマグナが毎日、ケーキ屋に通ってくるの。しかも店のお客さんに、この家のオーナーの娘は自分の元婚約者だったって話しかけてるの。それは嘘じゃないからけれど、フッたのは自分だって言ったりして、お客様に迷惑をかけているのよ」
「婚約破棄されたからフラレたって言われたらそうなのかもしれないけど、お客様にわざわざ話しかけて言うものじゃないわ」
私がテーブルを軽く叩いて言うと、ロキが言う。
「サラ、教えてくれてありがとう。そんな奴がいたら業務の邪魔にもなるよな。それに、アイラやキャスティー家の人々にも良くない。だから、対応させてもらうよ」
「そうしてもらえると助かるわ。それから、あの男、アイラが王太子妃候補から脱落したら、自分が婚約者に戻るつもりみたいよ。そんなことを皆に話しまくっているのと、アイラの賞金も狙っているみたいだから気を付けたほうがいいわ」
マグナは、どれだけお金が好きなのよ!
というか、よくもあんなことを言った相手とよりを戻せるだなんて思えるものね!
口には出さずにイライラしていると、ロキが笑顔でサラに言う。
「教えてくれてありがとう。彼は調子にのっているようだから、少し痛い目に遭ってもらおうかな」
そう言ったロキの目は全く笑っていなかった。
「王太子としての仕事はどうなの?」
「本格的にやっているわけじゃないから、大変ではあるけど何とかやれてるよ」
「学生時代よりも疲れているように見えるけど、体調は大丈夫なの?」
「それはしょうがない。色々と気を遣うし、まだ慣れないことばかりだから。でも、寝てることは寝てるから大丈夫だよ」
お茶を飲みながら話し始めたばかりだけど、ロキは学生時代のような溌剌とした感じが見えない。
だから、早速、考えていたことを口にする。
「ちゃんと寝ているように思えないから、良かったら、今はお昼寝タイムにしない?」
「……君が添い寝してくれるのかな?」
ロキに聞き返されて気が付いた。
そ、そうよね!
そんな風にとられてもおかしくないわよね!
そういうつもりじゃなかったから焦る。
「え、えっと! 添い寝は無理だけど、ロキの傍にはいるわ!」
「気持ちは有り難いけど、寝顔をみられるのはちょっと」
「どうして?」
苦笑したロキに聞いてみると、彼は視線を逸らして答える。
「恥ずかしいだろ。それに、せっかく君と話せる機会なのに寝ていたらもったいないし」
「体を休めることも大事よ」
「それはわかってる。だけど、君と過ごすのを楽しみにしてたんだよ。学生時代だって二人で出かけたりなんてしたことはなかっただろ? 君には婚約者がいたから僕と二人で出かけるなんて無理だったじゃないか」
不貞腐れたような顔をするロキに言う。
「でも、ロキは私を諦めようとしていたんでしょう? それなら、出かけたりしないほうが良いじゃない」
「だから言っているだろう。君には婚約者がいたから諦めようとしていたんだ。婚約破棄になるってわかっていたら、また違っていたと思う。さすがに、エイドのようなことはできないけどさ」
「エイドはやり過ぎよ」
「まあな。それはサラにも言われたみたいだから、これ以上は強引なことはしないだろう」
ロキが呆れた顔で言うから、まだサラに会えていないことを伝える。
「まだ、サラに詳しい話を聞けていないのよ。お互いに忙しくて会えなくて」
「サラが来れる日時がわかったら教えてくれないか。都合が合うなら僕も会って話がしたい」
「わかったわ。ロキの都合の良い日に合わせてもらうわね。そうだ、都合の良い日時を教えてくれる?」
「かまわないが、それで大丈夫なのか?」
「そりゃあ、王太子殿下の都合が優先に決まっているでしょう」
「まあ、そうだな」
ロキが笑って頷いた時だった。
扉がノックされたので返事を返すと、エイドが勢い良く中に入ってきた。
「エイドじゃない。ちょうどエイドの話をしていたのよ。メインはサラの話だけど」
「それが……」
エイドはなぜか浮かない顔で、私とロキを見る。
「まさか」
ロキはエイドの様子で何か気付いたみたいだった。
エイドは浮かない表情のままで口を開く。
「気を遣ったつもりでしたが、気に食わなかったみたいで言葉の暴力を受けました」
「相手がサラなんだから、そんなことになるくらい考えなくてもわかってただろうに」
「どういうこと?」
ロキとエイドの会話の意味がわからなくて聞いてみると、閉まっていた扉が静かに開いた。
そして、その向こうには難しい顔をしているサラの姿が見えた。
「サラじゃない! どうしたの? 何かあったの?」
「どうしたもこうしたもないわ。エイドに呼び出されたのよ」
今日のサラはモスグリーンの膝下丈のドレスに身を包み、髪には花のコサージュを付けて正装をしていた。
いつもの元気なイメージのサラも可愛いけど、今日のサラは女の子らしい気がして、また違う可愛さだ。
「王太子殿下にお会いできて光栄です」
サラは部屋の中に入ってくると、ロキに向かってカーテシーをした。
「久しぶりだな。楽にしてくれていい。僕たちだけなら敬語もいらないよ」
ロキは苦笑してから、サラに向かって言葉を続ける。
「サラ、ちょうど君と話をしたいと思っていたんだ」
「ロキ様が王太子殿下だったということでしょうか」
「そうだね。隠していたことを謝るよ。悪かった」
「それはしょうがないでしょう。教えてはいけないことを教えるほうがおかしいですから」
サラは小さく息を吐いたあと、敬語だと怒っているようにとられると思ったのか、笑顔で言う。
「そんなことでロキに怒るつもりはないわ。どこぞの誰かさんについては別だけど」
「散々謝ったじゃないですか」
サラの横に立っているエイドが困った顔をすると、サラは怒る。
「今回のことに特に怒ってるのよ! さっき、メイドの人から聞いたけど、今日はロキとアイラが二人で過ごさないといけない日なんでしょう? それなのに私を呼ぶだなんてどうかしてるわ!」
「そのほうが効率的でしょう」
「ああ、そう。私は今、あなたの顔を見ると腹が立つから、あなたがいないほうが話をするのには効率的かもしれないわ!」
「意味がわかりませんよ」
エイドの言葉を聞いたサラは、彼を軽く睨んでから言う。
「あなたは外に出ていてくれる? 私はアイラとロキと話をしたいの」
「ど、どうしてですか」
「言ったでしょう。あなたがいないほうが効率的だから」
そう答えるたサラはエイドの腕を掴むと、彼を引っ張って部屋から廊下に押し出すと、すぐに扉を閉めて鍵をかけた。
そして、呆気に取られている私たちに謝ってくる。
「勝手なことをしてごめんね。せっかくここまで来ただし、伝えたい話をしたらすぐに帰るから」
「サラの時間が許されるなら、ゆっくりでいいわよ」
「そうだよ、サラ。久しぶりに話さないか。サラがどうしているか気になってたんだ」
「色々とあったけれど元気にしていたのは確かね。ロキには感謝してるわ。あなたが学生時代からエイドの暴走を止めてくれていたのね」
サラの言葉にロキは肯定も否定もせずに苦笑してから、立ったままで話をしているサラを促す。
「とにかく座って話そうか」
ティーポットのお茶は冷めきってしまっていたけれど、今、扉を開けると、エイドが中に入ってこようとするかもしれない。
だから、冷えた紅茶とクッキーをつまみながら話を聞いた結果、サラは私とロキから話したいことがあると言われてエイドから呼び出されたらしい。
「それって自分が会いたかっただけじゃないの」
「だろうな」
私が呟くとロキも大きく頷いた。
向かいに座るサラはロキに尋ねる。
「ロキ、聞きたいんだけれど、エイドはあなたの側近なの?」
「いや、まだ執事みたいなものかな。側近は別にいるよ。将来は側近にと考えていたけど、しばらくは無理そうだな」
ロキがサラの質問に遠い目をしながら答えた。
サラはロキの顔を見て笑ったあと、すぐに重々しい表情になって口を開く。
「二人に話したいことがあって」
「どうした?」
「実はマグナが毎日、ケーキ屋に通ってくるの。しかも店のお客さんに、この家のオーナーの娘は自分の元婚約者だったって話しかけてるの。それは嘘じゃないからけれど、フッたのは自分だって言ったりして、お客様に迷惑をかけているのよ」
「婚約破棄されたからフラレたって言われたらそうなのかもしれないけど、お客様にわざわざ話しかけて言うものじゃないわ」
私がテーブルを軽く叩いて言うと、ロキが言う。
「サラ、教えてくれてありがとう。そんな奴がいたら業務の邪魔にもなるよな。それに、アイラやキャスティー家の人々にも良くない。だから、対応させてもらうよ」
「そうしてもらえると助かるわ。それから、あの男、アイラが王太子妃候補から脱落したら、自分が婚約者に戻るつもりみたいよ。そんなことを皆に話しまくっているのと、アイラの賞金も狙っているみたいだから気を付けたほうがいいわ」
マグナは、どれだけお金が好きなのよ!
というか、よくもあんなことを言った相手とよりを戻せるだなんて思えるものね!
口には出さずにイライラしていると、ロキが笑顔でサラに言う。
「教えてくれてありがとう。彼は調子にのっているようだから、少し痛い目に遭ってもらおうかな」
そう言ったロキの目は全く笑っていなかった。
174
お気に入りに追加
1,743
あなたにおすすめの小説
お飾りの側妃ですね?わかりました。どうぞ私のことは放っといてください!
水川サキ
恋愛
クオーツ伯爵家の長女アクアは17歳のとき、王宮に側妃として迎えられる。
シルバークリス王国の新しい王シエルは戦闘能力がずば抜けており、戦の神(野蛮な王)と呼ばれている男。
緊張しながら迎えた謁見の日。
シエルから言われた。
「俺がお前を愛することはない」
ああ、そうですか。
結構です。
白い結婚大歓迎!
私もあなたを愛するつもりなど毛頭ありません。
私はただ王宮でひっそり楽しく過ごしたいだけなのです。
地味で器量の悪い公爵令嬢は政略結婚を拒んでいたのだが
克全
恋愛
「アルファポリス」「カクヨム」「小説家になろう」に同時投稿しています。
心優しいエヴァンズ公爵家の長女アマーリエは自ら王太子との婚約を辞退した。幼馴染でもある王太子の「ブスの癖に図々しく何時までも婚約者の座にいるんじゃない、絶世の美女である妹に婚約者の座を譲れ」という雄弁な視線に耐えられなかったのだ。それにアマーリエにも自覚があった。自分が社交界で悪口陰口を言われるほどブスであることを。だから王太子との婚約を辞退してからは、壁の花に徹していた。エヴァンズ公爵家てもつながりが欲しい貴族家からの政略結婚の申し込みも断り続けていた。このまま静かに領地に籠って暮らしていこうと思っていた。それなのに、常勝無敗、騎士の中の騎士と称えられる王弟で大将軍でもあるアラステアから結婚を申し込まれたのだ。

役立たずのお飾り令嬢だと婚約破棄されましたが、田舎で幼馴染領主様を支えて幸せに暮らします
水都 ミナト
恋愛
伯爵令嬢であるクリスティーナは、婚約者であるフィリップに「役立たずなお飾り令嬢」と蔑まれ、婚約破棄されてしまう。
事業が波に乗り調子付いていたフィリップにうんざりしていたクリスティーヌは快く婚約解消を受け入れ、幼い頃に頻繁に遊びに行っていた田舎のリアス領を訪れることにする。
かつては緑溢れ、自然豊かなリアスの地は、土地が乾いてすっかり寂れた様子だった。
そこで再会したのは幼馴染のアルベルト。彼はリアスの領主となり、リアスのために奔走していた。
クリスティーナは、彼の力になるべくリアスの地に残ることにするのだが…
★全7話★
※なろう様、カクヨム様でも公開中です。

婚約者を譲れと姉に「お願い」されました。代わりに軍人侯爵との結婚を押し付けられましたが、私は形だけの妻のようです。
ナナカ
恋愛
メリオス伯爵の次女エレナは、幼い頃から姉アルチーナに振り回されてきた。そんな姉に婚約者ロエルを譲れと言われる。さらに自分の代わりに結婚しろとまで言い出した。結婚相手は貴族たちが成り上がりと侮蔑する軍人侯爵。伯爵家との縁組が目的だからか、エレナに入れ替わった結婚も承諾する。
こうして、ほとんど顔を合わせることない別居生活が始まった。冷め切った関係になるかと思われたが、年の離れた侯爵はエレナに丁寧に接してくれるし、意外に優しい人。エレナも数少ない会話の機会が楽しみになっていく。
(本編、番外編、完結しました)
【完結】欲しがり義妹に王位を奪われ偽者花嫁として嫁ぎました。バレたら処刑されるとドキドキしていたらイケメン王に溺愛されてます。
美咲アリス
恋愛
【Amazonベストセラー入りしました(長編版)】「国王陛下!わたくしは偽者の花嫁です!どうぞわたくしを処刑してください!!」「とりあえず、落ち着こうか?(にっこり)」意地悪な義母の策略で義妹の代わりに辺境国へ嫁いだオメガ王女のフウル。正直な性格のせいで嘘をつくことができずに命を捨てる覚悟で夫となる国王に真実を告げる。だが美貌の国王リオ・ナバはなぜかにっこりと微笑んだ。そしてフウルを甘々にもてなしてくれる。「きっとこれは処刑前の罠?」不幸生活が身についたフウルはビクビクしながら城で暮らすが、実は国王にはある考えがあって⋯⋯?

【完結】断罪後の悪役令嬢は、精霊たちと生きていきます!
らんか
恋愛
あれ?
何で私が悪役令嬢に転生してるの?
えっ!
しかも、断罪後に思い出したって、私の人生、すでに終わってるじゃん!
国外追放かぁ。
娼館送りや、公開処刑とかじゃなくて良かったけど、これからどうしよう……。
そう思ってた私の前に精霊達が現れて……。
愛し子って、私が!?
普通はヒロインの役目じゃないの!?

旦那様は離縁をお望みでしょうか
村上かおり
恋愛
ルーベンス子爵家の三女、バーバラはアルトワイス伯爵家の次男であるリカルドと22歳の時に結婚した。
けれど最初の顔合わせの時から、リカルドは不機嫌丸出しで、王都に来てもバーバラを家に一人残して帰ってくる事もなかった。
バーバラは行き遅れと言われていた自分との政略結婚が気に入らないだろうと思いつつも、いずれはリカルドともいい関係を築けるのではないかと待ち続けていたが。

出来レースだった王太子妃選に落選した公爵令嬢 役立たずと言われ家を飛び出しました でもあれ? 意外に外の世界は快適です
流空サキ
恋愛
王太子妃に選ばれるのは公爵令嬢であるエステルのはずだった。結果のわかっている出来レースの王太子妃選。けれど結果はまさかの敗北。
父からは勘当され、エステルは家を飛び出した。頼ったのは屋敷を出入りする商人のクレト・ロエラだった。
無一文のエステルはクレトの勧めるままに彼の邸で暮らし始める。それまでほとんど外に出たことのなかったエステルが初めて目にする外の世界。クレトのもとで仕事をしながら過ごすうち、恩人だった彼のことが次第に気になりはじめて……。
純真な公爵令嬢と、ある秘密を持つ商人との恋愛譚。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる