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第1話 どういう了見なの!?
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伯爵令嬢であるわたし、リリアーナ・モルセクは、現在16歳。
カルカロフ国に住んでいる貴族であるならば、この年になると大体の人には婚約者が決まっていて、もちろん、わたしにも婚約者がいる。
婚約者の名前は、ローリー・エルゼバンという子爵令息だ。
金色のくりくりの髪にエメラルドグリーンの瞳。
透き通るな白い肌で、顔立ちも女の子みたいに可愛くて、ふにゃんとした笑顔を見ると、いつも癒やされる。
わたしはダークブラウンの髪に軽いウェーブのかかった長い髪を、いつもはハーフアップにしている。
髪色と同じダークブラウンの少し大きめの瞳で、顔立ちとしては可もなく不可もなくといった平凡な顔立ちだとわたしは勝手に思っている。
だから、ローリーの様な可愛らしい男性に、特に可愛くもないモルセク伯爵令嬢は似合わないだとか色々と陰口を叩かれているのは知っていた。
でも、気にならなかったのは、ローリーがわたしの事を可愛いと言ってくれていたから。
「ねえ、ローリー」
「なんだい、僕の可愛いリリアーナ」
「あなたはモテるから先に言っておくわ。浮気しそうになったら、浮気をしてしまう前に、わたしとの婚約を解消してね? わたし、心変わりをするのは理解できても浮気をする人は大嫌いなのよ」
「もちろんだよ。リリアーナよりも可愛い子が現れる事なんてないと思うけど、もし、他に素敵な人に出会ったら、君とはすぐに婚約解消するよ。だけど、心配しないで僕のリリアーナ。そんな事は一生ないからね。僕の心や頭の中は君でいっぱいだよ」
3年前のローリーがニコニコ可愛い笑顔で、そう言ってくれたのを覚えている。
ローリーとの結婚はわたしが19歳になる誕生日とまで決まっていて、今の今まで、わたし達の関係は良好だと思っていた。
それなのに…!
「リリアーナ、あなたにとって聞きたくない話かもしれないけれど、知っていて言わないのもなんだから伝えても良いかしら」
「……どうかしたの、ジュナお姉様?」
学園が休みの日、部屋でゆっくりしていたわたしの所へやってきた、3つ年上で世間では美女として有名なジュナお姉様に尋ねると、お姉様は長い金色のストレートの髪をさらりと揺らして悲しげな顔をして話をしてくれた。
「ローリーが婚活パーティーに出席していたみたいなの」
「ローリーが、婚活パーティーに!?」
カルカロフ国では婚約者がいない、もしくは恋人ができない男女の結婚を促すため、50日に1度、婚約者を探す為のパーティーが行われている。
会場は年齢ごとにわけられ10代、20代前半、20代後半、30代以上と30代以上はかなりアバウトになっている。
もちろん、年齢関係なく集まれる会場もあり、年上好きや年下好きの人などは、そちらに行ける様になっているけれど、どのパーティーも16歳以上でないと参加できない。
お姉様が言うには、16歳になったローリーが、最近行われた婚活パーティーに出席していて、パーティー会場にいた女性に声をかけまくっていたという話をしてくれた。
お姉様には婚約者がいるけれど、お姉様の友人に婚約者がいらっしゃらない方がいて、その方がローリーに声を掛けられたんだそう。
その際に、「あなたには婚約者がいらっしゃるのでは?」と聞いて下さったところ、ローリーはこう答えたらしい。
「浮気ではありませんから良いのです」
婚約者がいるのに婚活パーティーに出て、しかも女性に声をかけまくっているのに浮気じゃないとは、どういう了見なの!?
お姉様からその話を聞いたわたしは、すぐにローリーの家に行って真偽を確かめてみる事にした。
事前報告をしたとはいえ、突然のわたしの訪問にも関わらず、彼の家の使用人は笑顔でわたしを出迎えてくれて、彼が待っているというティールームに案内してくれた。
彼のお母様の趣味でピンク色の小物やカーテンなど、メルヘンチックなティールームで、白シャツに黒のサスペンダーを着たローリーがわたしを笑顔で出迎えてくれた。
「やあ、可愛い、僕のリリアーナ。君がこんな風に会いに来てくれるなんて嬉しいよ」
「ごきげんよう。どうしてもお話したい事があったの。いきなりやって来てしまってごめんなさい」
「かまわないよ。君の訪問ならいつだって歓迎さ!」
ローリーは満面の笑みを浮かべてわたしの手を取ってテーブルの方まで案内すると、手を離して、今度は白い椅子を引いてくれた。
お礼を言ってから椅子に座り、彼が向かい側に座るのを待ってから、早速、本題に入った。
「ローリー! あなた、婚活パーティーに行っていたって本当なの?」
「あ! 言ってなかったね。そうだよ。知り合いが参加するって聞いて、行ってみたいって言ったら許可してくれたんだ。別に婚約者がいたら参加してはいけないという規約もなかったしね。それに僕が行ったから、たくさんの女性が喜んでくれていたよ?」
「喜んでくれていたよ? じゃないわ! あなたにはわたしという婚約者がいるのよね? それなのに、どうして婚活パーティーなんかに行く必要があるのよ!?」
「可愛い可愛いリリアーナ。そんなに怒らないでおくれよ。可愛い顔が台無しだよ。ほら、笑って」
ローリーは天使の様なあどけない可愛らしい笑顏を見せて立ち上がると、興奮しているわたしの横まで来て、わたしの頬に触れて続ける。
「僕のスイートハートは君だけだから、安心しておくれよ」
「す、すいーとはーと?」
「異国の言葉で、恋人や愛する人の事を言うんだそうだよ」
「そ、そんな言葉で騙されたりしないわ!」
手を振り払って叫ぶと、ローリーはエメラルドグリーンの瞳を揺らめかせ、悲しげな顔をする。
「リリアーナ。僕を信じてくれないのかい?」
「……え?」
「前に約束したじゃないか。他に素敵な人に出会ったら婚約を解消するって。今の僕は婚約を解消なんてするつもりはない。だって、君の事を愛しているから!」
「それとこれとは別よ。浮気も嫌なの!」
「リリアーナ…」
ローリーはしゃがんで私の両手をとって優しく握りながら続ける。
「不安にさせてしまったみたいでごめんね。謝るよ。でも安心して? 君が心配するような事は起こらないから。だから信じてほしいんだ」
「じゃあ、もう婚活パーティーに行かないと誓ってくれる?」
「努力はするよ」
「どういう事!?」
聞き返すと、ローリーはお手上げのポーズをして言う。
「わかったよ。婚活パーティーには行かない」
この時のわたしは、ローリーの言葉を良いように受け取っていた。
今後は浮気と思われる様な行動はしないと勝手に思い込んでいた。
改めて考えてみたら、すぐにわかるのだけれど、彼は婚活パーティーには行かないと言っただけだったのだ。
カルカロフ国に住んでいる貴族であるならば、この年になると大体の人には婚約者が決まっていて、もちろん、わたしにも婚約者がいる。
婚約者の名前は、ローリー・エルゼバンという子爵令息だ。
金色のくりくりの髪にエメラルドグリーンの瞳。
透き通るな白い肌で、顔立ちも女の子みたいに可愛くて、ふにゃんとした笑顔を見ると、いつも癒やされる。
わたしはダークブラウンの髪に軽いウェーブのかかった長い髪を、いつもはハーフアップにしている。
髪色と同じダークブラウンの少し大きめの瞳で、顔立ちとしては可もなく不可もなくといった平凡な顔立ちだとわたしは勝手に思っている。
だから、ローリーの様な可愛らしい男性に、特に可愛くもないモルセク伯爵令嬢は似合わないだとか色々と陰口を叩かれているのは知っていた。
でも、気にならなかったのは、ローリーがわたしの事を可愛いと言ってくれていたから。
「ねえ、ローリー」
「なんだい、僕の可愛いリリアーナ」
「あなたはモテるから先に言っておくわ。浮気しそうになったら、浮気をしてしまう前に、わたしとの婚約を解消してね? わたし、心変わりをするのは理解できても浮気をする人は大嫌いなのよ」
「もちろんだよ。リリアーナよりも可愛い子が現れる事なんてないと思うけど、もし、他に素敵な人に出会ったら、君とはすぐに婚約解消するよ。だけど、心配しないで僕のリリアーナ。そんな事は一生ないからね。僕の心や頭の中は君でいっぱいだよ」
3年前のローリーがニコニコ可愛い笑顔で、そう言ってくれたのを覚えている。
ローリーとの結婚はわたしが19歳になる誕生日とまで決まっていて、今の今まで、わたし達の関係は良好だと思っていた。
それなのに…!
「リリアーナ、あなたにとって聞きたくない話かもしれないけれど、知っていて言わないのもなんだから伝えても良いかしら」
「……どうかしたの、ジュナお姉様?」
学園が休みの日、部屋でゆっくりしていたわたしの所へやってきた、3つ年上で世間では美女として有名なジュナお姉様に尋ねると、お姉様は長い金色のストレートの髪をさらりと揺らして悲しげな顔をして話をしてくれた。
「ローリーが婚活パーティーに出席していたみたいなの」
「ローリーが、婚活パーティーに!?」
カルカロフ国では婚約者がいない、もしくは恋人ができない男女の結婚を促すため、50日に1度、婚約者を探す為のパーティーが行われている。
会場は年齢ごとにわけられ10代、20代前半、20代後半、30代以上と30代以上はかなりアバウトになっている。
もちろん、年齢関係なく集まれる会場もあり、年上好きや年下好きの人などは、そちらに行ける様になっているけれど、どのパーティーも16歳以上でないと参加できない。
お姉様が言うには、16歳になったローリーが、最近行われた婚活パーティーに出席していて、パーティー会場にいた女性に声をかけまくっていたという話をしてくれた。
お姉様には婚約者がいるけれど、お姉様の友人に婚約者がいらっしゃらない方がいて、その方がローリーに声を掛けられたんだそう。
その際に、「あなたには婚約者がいらっしゃるのでは?」と聞いて下さったところ、ローリーはこう答えたらしい。
「浮気ではありませんから良いのです」
婚約者がいるのに婚活パーティーに出て、しかも女性に声をかけまくっているのに浮気じゃないとは、どういう了見なの!?
お姉様からその話を聞いたわたしは、すぐにローリーの家に行って真偽を確かめてみる事にした。
事前報告をしたとはいえ、突然のわたしの訪問にも関わらず、彼の家の使用人は笑顔でわたしを出迎えてくれて、彼が待っているというティールームに案内してくれた。
彼のお母様の趣味でピンク色の小物やカーテンなど、メルヘンチックなティールームで、白シャツに黒のサスペンダーを着たローリーがわたしを笑顔で出迎えてくれた。
「やあ、可愛い、僕のリリアーナ。君がこんな風に会いに来てくれるなんて嬉しいよ」
「ごきげんよう。どうしてもお話したい事があったの。いきなりやって来てしまってごめんなさい」
「かまわないよ。君の訪問ならいつだって歓迎さ!」
ローリーは満面の笑みを浮かべてわたしの手を取ってテーブルの方まで案内すると、手を離して、今度は白い椅子を引いてくれた。
お礼を言ってから椅子に座り、彼が向かい側に座るのを待ってから、早速、本題に入った。
「ローリー! あなた、婚活パーティーに行っていたって本当なの?」
「あ! 言ってなかったね。そうだよ。知り合いが参加するって聞いて、行ってみたいって言ったら許可してくれたんだ。別に婚約者がいたら参加してはいけないという規約もなかったしね。それに僕が行ったから、たくさんの女性が喜んでくれていたよ?」
「喜んでくれていたよ? じゃないわ! あなたにはわたしという婚約者がいるのよね? それなのに、どうして婚活パーティーなんかに行く必要があるのよ!?」
「可愛い可愛いリリアーナ。そんなに怒らないでおくれよ。可愛い顔が台無しだよ。ほら、笑って」
ローリーは天使の様なあどけない可愛らしい笑顏を見せて立ち上がると、興奮しているわたしの横まで来て、わたしの頬に触れて続ける。
「僕のスイートハートは君だけだから、安心しておくれよ」
「す、すいーとはーと?」
「異国の言葉で、恋人や愛する人の事を言うんだそうだよ」
「そ、そんな言葉で騙されたりしないわ!」
手を振り払って叫ぶと、ローリーはエメラルドグリーンの瞳を揺らめかせ、悲しげな顔をする。
「リリアーナ。僕を信じてくれないのかい?」
「……え?」
「前に約束したじゃないか。他に素敵な人に出会ったら婚約を解消するって。今の僕は婚約を解消なんてするつもりはない。だって、君の事を愛しているから!」
「それとこれとは別よ。浮気も嫌なの!」
「リリアーナ…」
ローリーはしゃがんで私の両手をとって優しく握りながら続ける。
「不安にさせてしまったみたいでごめんね。謝るよ。でも安心して? 君が心配するような事は起こらないから。だから信じてほしいんだ」
「じゃあ、もう婚活パーティーに行かないと誓ってくれる?」
「努力はするよ」
「どういう事!?」
聞き返すと、ローリーはお手上げのポーズをして言う。
「わかったよ。婚活パーティーには行かない」
この時のわたしは、ローリーの言葉を良いように受け取っていた。
今後は浮気と思われる様な行動はしないと勝手に思い込んでいた。
改めて考えてみたら、すぐにわかるのだけれど、彼は婚活パーティーには行かないと言っただけだったのだ。
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