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第1話 婚約者の女遊び
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ノルドグレン国の国王アバホカ・ミリゴウは柔らかな亜麻色の長い髪を後ろに一つにまとめた、体型は痩せ型でとても背が高く、透き通る様な白い肌にピンク色の頬、丸くて大きな目に爽やかな青い瞳を持つ、整った顔立ちの美男子で婚約者の他に3人の愛人がいます。
先代の国王陛下と王妃殿下は流行病にかかり、今から5年前、現在の陛下が15歳の時に夫婦共に他界されました。
そして、それと同時に当時王太子殿下だった、アバホカ陛下が国王になったのですが、陛下は目も当てられない程に言葉遣いが悪く女性好きの男性で、国王としての職務よりも女性遊びを優先していました。
女性遊びについては私からも何度か注意をさせていただきましたが、相手にもされませんでしたので口にするのはやめました。
悲しい事に彼の周りの他の人間は彼の好きな様にさせていれば、自分は何もせずとも甘い汁を吸える為、彼の行動を咎める事なく、5年経った現在に至っても上級の役職についている人間は楽をして、彼らの下で働く多くの人間が寝る間も惜しんで働いてくれています。
ノルドグレン国は官僚の多くが王族の親族であり、頑張って働いている多くは異国出身者が多いのが現状です。
陛下の女性好きは他国にも知れ渡っていて、外交で他の国に出かければ、陛下と一緒に愛人が付いていっていようとも相手側からの彼への接待は男性を悦ばせる商売をされている女性を彼の寝室に招く事でした。
そして、彼もその接待を拒まず喜んで受け入れ、愛人がそれに対して怒ると、不敬だと言って愛人を部屋から放り出してまで楽しんでおりました。
そのせいで愛人が愛想を尽かす事も多々あり、現在3人というわけです。
ちなみに一番多い時は8人程いました。
アバホカ陛下は即位と同時に、本来ならば結婚する事になっておりました。
そんな最低な男の妻になるだなんて、その人が可哀想だと思って下さる方が1人でもいてくだされば嬉しいものです。
なぜなら私、リーシャ・ノーウィンが、その男の妻にならないといけない事になっているからです。
侯爵家の次女として生まれた私は、元々は王妃になる予定などありませんでした。
なぜなら、長女である私のお姉様、シルフィーが陛下と結婚する予定だったからです。
ですが、その当時17歳だったお姉様は陛下と結婚しなければならないとわかってすぐに、やっぱり殿下との結婚は無理だと書き置きを残し、私と私より2つ年上の兄、ノルガ兄様を置いて、両親と自分の恋人だった男性と一緒に逃亡しました。
腹の立つ事に駆け落ちした相手は私の婚約者でした。
しかも家に置いてあった現金や高価な宝石も全て持ち去られており、突発的に夜逃げしたのではなく計画的なものの様でした。
なぜ私とお兄様を置いて逃げたかというと、お兄様には侯爵の爵位を継いでもらいノーウィン家の血筋を絶やさない様にする為で、私の場合は姉の代わりに陛下の婚約者にさせる為だと、両親が残した手紙には書かれていました。
そうすれば、王家に迷惑がかからず追っ手が来ないと考えたのでしょう。
普通なら、そんなわけありませんよね。
ですが、この国ではそれがまかり通ってしまうのです。
なぜなら、陛下がバ…、んんっ!
これ以上は言ってはいけませんね。
不敬になりますから。
元々、私は両親にはあまり可愛がられていなかった上に、特に両親は姉をねこかわいがりしておりました。
ある日、いわれのないことで怒られていた私をお兄様が庇った事により、お兄様も両親に疎まれる様になってしまいました。
正直、両親は姉が幸せであれば、私やお兄様がどうなっても良かったのでしょう。
目が覚めた時に家族が自分とお兄様を置いて夜逃げした事を使用人から聞かされましたが、当時12歳の私と14歳のメルガ兄様にはどうする事も出来ませんでした。
親戚はおりましたが、侯爵家の当主が娘が結婚を嫌がるからといって一緒に逃げるだなんて事は普通はありえませんから、そんな無責任な親戚とは縁を切ると言い、私達の事も一緒に見捨てました。
屋敷にいた使用人も執事やメイド長などは、お父様達から前々から話を聞いていたのでしょう。
お父様達が逃げた日の朝にはいなくなっておりました。
屋敷に残ってくれていたのは平民の使用人ばかり。
どうしたら良いかわからなかった私は、事情を知った陛下に言われるがまま、置き手紙の通り姉の代わりに婚約者になる事しか出来なかったのです。
宰相達もその時は、前国王陛下夫妻の葬儀やアバホカ陛下の即位などに追われていて、私が婚約者になる事に対しても難色を示さず、その代わり王妃教育をするといって私を城に呼び寄せました。
王族が結婚できる年齢に決まりはありませんが、それ以外の女性が結婚できるのは、ノルドグレン国では16歳からです。
本来ならば、現在17歳になった私はアバホカ陛下と結婚していなければならないのですが、私に任された仕事が多すぎてそれどころではありませんし、何より陛下も結婚を望んではいませんでした。
まだまだ女性遊びがしたいようです。
肌艶の良い陛下に対し婚約者である私の方は、昔は艶のあった綺麗な黒髪は今ではすっかり傷んでいるのでシニヨンにして傷んでいる事が少しでもわからない様にしています。
アーモンド型の目の下にはクマが出来ていて、何とか化粧で誤魔化していますが、コケてしまった頬は何ともなりません。
紺色の瞳にも覇気がなく、最近は自分の顔や痩せ細った自分の体を鏡で見る事も嫌になっています。
自分で言うのもなんですが、昔は可愛いとよく言われていたのですが、その面影は一切ありません。
寝る間も食事をする間も惜しんで、時にはお手洗いも限界まで我慢してまで、さばかなければいけない仕事をやってまいりました。
なぜなら、私は王家に拾われた身だからです。
ノルドグレン国は失踪後3年で失踪宣告される為、2年前にお兄様が侯爵になられたので、現在の私は侯爵令嬢扱いではないのですが、なぜか陛下が私を妻にすると言ってきかないのだそうです。
もしかすると、こき使える人間がいなくなるのが嫌なのかもしれません。
王妃教育といって呼ばれましたが、結局やらされているのは宰相や執政官がやらなければいけない仕事ばかりだからです。
でも、助けていただかなければ、私はお姉様の責任を取って死ななければならなかったかもしれません。
そう思って助けられた恩を返そうと、一緒に頑張って働いてくれている人達の負担を軽減させようと今までは頑張ってきました。
ただ最近は、仕事が山積みすぎて嫁入りするまでに過労死しそうです。
でも、私がやらなければ一緒に頑張ってくれているたくさんの人達に迷惑がかかってしまいますので、やるしかありません。
いざとなった時に頼れる強い権限を持った上にまともな思考の人間が、私の周りにはメルガ兄様くらいしかいないのですから。
「リーシャ様!」
お手洗いを済ませて机に戻ると、執務室の部屋の外から名前を呼ばれました。
「何でしょう?」
「失礼いたします!」
返事を返すと、乱暴なノックの後に部屋に入ってきたのは赤茶色のくせ毛の短髪、大きな丸い目を持つシーンウッドです。
私のお手伝いをしてくれている子爵令息の彼は執事服を着た大柄な少年で、時に私のボディーガードにもなってくれています。
普段は礼儀を重んじる少年なのですが、中に入ってくるなり挨拶もなしに叫びます。
「大変です! アバホカ陛下がアッセルフェナム国のアーミテム公爵の婚約者だという女性に手を出したという報告が入ってまいりました!」
「は、はい? アッセルフェナムの公爵の婚約者に手を出した!?」
驚いてシーンウッドに聞き返した時でした。
閉められていた扉がノックもなしに開かれ、白のシャツに赤のパンツ、背中には赤いマントを羽織った、まるでヒーローに憧れている子供の様な格好をした陛下が部屋に入ってきたかと思うと、私が何か言う前に手をあわせて言います。
「悪い! やらかしちまった! リーシャ、悪いけど、ちょっとアッセルフェナムに嫁にいってくれねぇかな!?」
「はあ? 何を言っていらっしゃるんです?」
にしし、と笑う陛下に聞き返すと、先程、シーンウッドが教えてくれた言葉を笑いながら言ったのです。
「いやぁ、可愛いと思って手を出したら、その子、隣国の公爵の婚約者だったんだよ。やっちまったなあ。恋人はいないなんて言うから手を出したのに、恋人はいないけど親に決められた婚約者はいたんだってさ」
だってさ、じゃないですよ!!
近くにあった本を投げつけたくなりましたが、ここは我慢です。
とりあえず、怒りをおさえて詳しい話を聞く事にしたのでした。
先代の国王陛下と王妃殿下は流行病にかかり、今から5年前、現在の陛下が15歳の時に夫婦共に他界されました。
そして、それと同時に当時王太子殿下だった、アバホカ陛下が国王になったのですが、陛下は目も当てられない程に言葉遣いが悪く女性好きの男性で、国王としての職務よりも女性遊びを優先していました。
女性遊びについては私からも何度か注意をさせていただきましたが、相手にもされませんでしたので口にするのはやめました。
悲しい事に彼の周りの他の人間は彼の好きな様にさせていれば、自分は何もせずとも甘い汁を吸える為、彼の行動を咎める事なく、5年経った現在に至っても上級の役職についている人間は楽をして、彼らの下で働く多くの人間が寝る間も惜しんで働いてくれています。
ノルドグレン国は官僚の多くが王族の親族であり、頑張って働いている多くは異国出身者が多いのが現状です。
陛下の女性好きは他国にも知れ渡っていて、外交で他の国に出かければ、陛下と一緒に愛人が付いていっていようとも相手側からの彼への接待は男性を悦ばせる商売をされている女性を彼の寝室に招く事でした。
そして、彼もその接待を拒まず喜んで受け入れ、愛人がそれに対して怒ると、不敬だと言って愛人を部屋から放り出してまで楽しんでおりました。
そのせいで愛人が愛想を尽かす事も多々あり、現在3人というわけです。
ちなみに一番多い時は8人程いました。
アバホカ陛下は即位と同時に、本来ならば結婚する事になっておりました。
そんな最低な男の妻になるだなんて、その人が可哀想だと思って下さる方が1人でもいてくだされば嬉しいものです。
なぜなら私、リーシャ・ノーウィンが、その男の妻にならないといけない事になっているからです。
侯爵家の次女として生まれた私は、元々は王妃になる予定などありませんでした。
なぜなら、長女である私のお姉様、シルフィーが陛下と結婚する予定だったからです。
ですが、その当時17歳だったお姉様は陛下と結婚しなければならないとわかってすぐに、やっぱり殿下との結婚は無理だと書き置きを残し、私と私より2つ年上の兄、ノルガ兄様を置いて、両親と自分の恋人だった男性と一緒に逃亡しました。
腹の立つ事に駆け落ちした相手は私の婚約者でした。
しかも家に置いてあった現金や高価な宝石も全て持ち去られており、突発的に夜逃げしたのではなく計画的なものの様でした。
なぜ私とお兄様を置いて逃げたかというと、お兄様には侯爵の爵位を継いでもらいノーウィン家の血筋を絶やさない様にする為で、私の場合は姉の代わりに陛下の婚約者にさせる為だと、両親が残した手紙には書かれていました。
そうすれば、王家に迷惑がかからず追っ手が来ないと考えたのでしょう。
普通なら、そんなわけありませんよね。
ですが、この国ではそれがまかり通ってしまうのです。
なぜなら、陛下がバ…、んんっ!
これ以上は言ってはいけませんね。
不敬になりますから。
元々、私は両親にはあまり可愛がられていなかった上に、特に両親は姉をねこかわいがりしておりました。
ある日、いわれのないことで怒られていた私をお兄様が庇った事により、お兄様も両親に疎まれる様になってしまいました。
正直、両親は姉が幸せであれば、私やお兄様がどうなっても良かったのでしょう。
目が覚めた時に家族が自分とお兄様を置いて夜逃げした事を使用人から聞かされましたが、当時12歳の私と14歳のメルガ兄様にはどうする事も出来ませんでした。
親戚はおりましたが、侯爵家の当主が娘が結婚を嫌がるからといって一緒に逃げるだなんて事は普通はありえませんから、そんな無責任な親戚とは縁を切ると言い、私達の事も一緒に見捨てました。
屋敷にいた使用人も執事やメイド長などは、お父様達から前々から話を聞いていたのでしょう。
お父様達が逃げた日の朝にはいなくなっておりました。
屋敷に残ってくれていたのは平民の使用人ばかり。
どうしたら良いかわからなかった私は、事情を知った陛下に言われるがまま、置き手紙の通り姉の代わりに婚約者になる事しか出来なかったのです。
宰相達もその時は、前国王陛下夫妻の葬儀やアバホカ陛下の即位などに追われていて、私が婚約者になる事に対しても難色を示さず、その代わり王妃教育をするといって私を城に呼び寄せました。
王族が結婚できる年齢に決まりはありませんが、それ以外の女性が結婚できるのは、ノルドグレン国では16歳からです。
本来ならば、現在17歳になった私はアバホカ陛下と結婚していなければならないのですが、私に任された仕事が多すぎてそれどころではありませんし、何より陛下も結婚を望んではいませんでした。
まだまだ女性遊びがしたいようです。
肌艶の良い陛下に対し婚約者である私の方は、昔は艶のあった綺麗な黒髪は今ではすっかり傷んでいるのでシニヨンにして傷んでいる事が少しでもわからない様にしています。
アーモンド型の目の下にはクマが出来ていて、何とか化粧で誤魔化していますが、コケてしまった頬は何ともなりません。
紺色の瞳にも覇気がなく、最近は自分の顔や痩せ細った自分の体を鏡で見る事も嫌になっています。
自分で言うのもなんですが、昔は可愛いとよく言われていたのですが、その面影は一切ありません。
寝る間も食事をする間も惜しんで、時にはお手洗いも限界まで我慢してまで、さばかなければいけない仕事をやってまいりました。
なぜなら、私は王家に拾われた身だからです。
ノルドグレン国は失踪後3年で失踪宣告される為、2年前にお兄様が侯爵になられたので、現在の私は侯爵令嬢扱いではないのですが、なぜか陛下が私を妻にすると言ってきかないのだそうです。
もしかすると、こき使える人間がいなくなるのが嫌なのかもしれません。
王妃教育といって呼ばれましたが、結局やらされているのは宰相や執政官がやらなければいけない仕事ばかりだからです。
でも、助けていただかなければ、私はお姉様の責任を取って死ななければならなかったかもしれません。
そう思って助けられた恩を返そうと、一緒に頑張って働いてくれている人達の負担を軽減させようと今までは頑張ってきました。
ただ最近は、仕事が山積みすぎて嫁入りするまでに過労死しそうです。
でも、私がやらなければ一緒に頑張ってくれているたくさんの人達に迷惑がかかってしまいますので、やるしかありません。
いざとなった時に頼れる強い権限を持った上にまともな思考の人間が、私の周りにはメルガ兄様くらいしかいないのですから。
「リーシャ様!」
お手洗いを済ませて机に戻ると、執務室の部屋の外から名前を呼ばれました。
「何でしょう?」
「失礼いたします!」
返事を返すと、乱暴なノックの後に部屋に入ってきたのは赤茶色のくせ毛の短髪、大きな丸い目を持つシーンウッドです。
私のお手伝いをしてくれている子爵令息の彼は執事服を着た大柄な少年で、時に私のボディーガードにもなってくれています。
普段は礼儀を重んじる少年なのですが、中に入ってくるなり挨拶もなしに叫びます。
「大変です! アバホカ陛下がアッセルフェナム国のアーミテム公爵の婚約者だという女性に手を出したという報告が入ってまいりました!」
「は、はい? アッセルフェナムの公爵の婚約者に手を出した!?」
驚いてシーンウッドに聞き返した時でした。
閉められていた扉がノックもなしに開かれ、白のシャツに赤のパンツ、背中には赤いマントを羽織った、まるでヒーローに憧れている子供の様な格好をした陛下が部屋に入ってきたかと思うと、私が何か言う前に手をあわせて言います。
「悪い! やらかしちまった! リーシャ、悪いけど、ちょっとアッセルフェナムに嫁にいってくれねぇかな!?」
「はあ? 何を言っていらっしゃるんです?」
にしし、と笑う陛下に聞き返すと、先程、シーンウッドが教えてくれた言葉を笑いながら言ったのです。
「いやぁ、可愛いと思って手を出したら、その子、隣国の公爵の婚約者だったんだよ。やっちまったなあ。恋人はいないなんて言うから手を出したのに、恋人はいないけど親に決められた婚約者はいたんだってさ」
だってさ、じゃないですよ!!
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