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23 妹の襲撃
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動揺もしたけれど、サマンサとの時間は本当に楽しくて、時間は、あっという間に過ぎてしまった。
名残惜しいし、まだ話し足りないけれど、今度はどちらかの家で、もっとゆっくり話そうと約束して別れた。
リアム様はまだ仕事中のようで、護衛騎士の人と一緒に待ってくれていたトーイに、話が終わった旨を伝えた。
トーイがリアム様を呼びに行ってくれるというので、その間に下着を見に行きたくて、店の名前だけ伝えると、トーイはその名前を聞いただけで察してくれたようだった。
「では、どうしましょうか。リアム様には、ゆっくり向かうようにしていただきましょうか?」
「そうですね。待っておられると思うと、ゆっくり選べないので」
「承知しました」
トーイは頭を下げると、護衛騎士は私に付けたまま歩いていく。
その姿を見送ったあと、ここからそう遠くない女性用の下着専門店に向かった。
店に入り、自分好みの下着を物色しつつ、店内にいる他のお客さんを見てみると、夫婦なのだろうか、男性と一緒に下着を選んでいる若い人達が何組かいた。
高位貴族ともなると、個室に良さそうなものを持ってきてもらうみたいだけれど、そうでない場合は、こうやって2人で選ぶのが今は人気らしかった。
仲が良いのは羨ましいけれど、私は自分一人で選びたいタイプだわ。
というよりか、私には選んでくれる人もいないので、そういう人が出来ていれば違ってくるのかしら?
そんな事を思うと、先程の、サマンサとの会話を思い出す。
サマンサのおかげで、自分の気持ちには気付けたけれど、それでは駄目だということも自覚した。
リアム様は私が彼を好きにならないと思ったから、私を選んでくれたんだもの。
この気持ちは、これ以上大きくさせてはいけないし、忘れていかなければいけない。
下着を選びながら、そんなことを考えていた時、とんとんと誰かに肩を叩かれた。
無意識に振り返り、相手が誰だか確認した瞬間、驚きで一瞬、声が出せなかった。
「お姉様、お久しぶりね!」
「コ、ココル…。どうしてここにいるの?」
「じゃーん、驚いた!? お姉さまを驚かせようとして待っていたの! マオニール公爵領の繁華街で下着専門店はこの店しかないから!」
「どういう事…? どうして、ココルがそんな事を知ってるの?」
「彼が教えてくれたのよ」
「……彼? ロバートのこと?」
尋ねると、ココルは胸を張り、笑顔でそれを否定する。
「違うわ! 実はね、私、恋人ができたの」
「恋人!?」
初耳だったので、驚いて尋ねると、ココルはうっとりした表情で言う。
「ええ。昨日くらいに、この街に家族でやって来たのよ。その時に、とても良い人がいたの。だから付き合ってあげようとかと思ってるのよ」
「付き合ってあげようって……。恋人ができたわけではないのね?」
眉を寄せて聞き返すと、ココルは頬をふくらませる。
「私が狙っているんだから、恋人になるに決まっているじゃない。それにしてもお姉様だけずるいわ。こんな良いお店に来れるなんて。私も贅沢したい! だから、恋人が出来たお祝いにお金をくれない? あ、お祝いをもらえないなら、お姉さまのお家に住まわせてよ!」
「馬鹿な事を言わないで!」
元々、常識知らずな子だとは思っていたけれど、今回については酷すぎる。
「ココル、あなた、自分が何を言ってるのかわかってるの? 私がいなくなってから、あなたはお父様達にどんなことを吹き込まれたのよ!?」
彼女のイタズラには困ってはいたけれど、ここまで訳のわからないことを言う子ではなかった。
そう思って聞くと、ココルは首を傾げる。
「うーん。そうね。別に、お父様に何か言われたとか、そんなことではないわね。ただ、ずーっとお姉様のことが羨ましいって思い続けていたくらい」
ココルはそこで言葉を区切り、私の耳元に口を持ってきて続ける。
「お姉様のことを知っている人はみんな、お姉様よりも私のほうが可愛いって言うの。今回の彼だって、そう思うと思うわ。そうよ、それに、マオニール公爵閣下だって、パーティーの時にはあんなことを言っていたけれど、もう機嫌は直っているんじゃない? だから、私を見たら私を選ぶはずよ」
「リアム様は、その時の機嫌で人のことをどうこう言うような人じゃないわ。あの時の言葉がリアム様の本心よ」
「お姉様、だから言っているでしょう。お姉様と私のことを知っている男性は、皆、私のほうが良いって言うんだって」
「どうせ、あなたのことを好きだと言う男性にしか聞いていないのでしょう?」
「そんなことはないわよ! というか、お姉様、本当にマオニール公爵閣下に愛されてるの? パーティーの時はそんな風には見えなかったけど? だって、あの時に初めて会ったんでしょう?」
ココルのくせに痛いところをついてきた。
私がお飾りの妻だなんてことは知らないのでしょうけれど、きっと、私なんかがリアム様に愛されるわけがないと思っているからだ。
そして、それは間違っていない。
「あなたに、どうこう言われたくないわ」
「家族なんだから、何か言ってもいいはずよ!」
「私にとってあなたはもう家族じゃない!」
ここがお店の中だという事を忘れて叫んでしまった。
そのせいで、店内が一斉に静まり返り、視線が私達に集まるのを感じた。
「騒がしくしてしまい、申し訳ございません。ココル、ご迷惑だから外へ出ましょう」
店の人や店内にいる他のお客様に頭を下げたあと、ココルを促すと、彼女は首を横に振る。
「何をムキになってるのよ。もしかして、図星だった? あ、そういえば、全員ではなかったわ。ロバートはお姉様の事を未だに忘れられないみたいよ? お姉様、ロバートとよりを戻してさしあげたら? 私と彼は何もないわ。だって、本当に悪戯のために協力し合っただけなんだから」
「あんなのは悪戯なんかじゃないわ」
ココルが一向に店から出る気配がないので、彼女が動き出すのを待たずに、店の出入り口に向かって歩き出す。
「お姉様、そんなに私にマオニール公爵閣下をとられるのが怖いの? まあ、私のほうが可愛いし、男性に人気もあるから、気持ちはわからなくはないけど」
「そんなんじゃないわ。 それに、リアム様は…、リアムはあなたなんか好きになるようなバカじゃないもの」
リアム様がココルにバカにされている様な気がして、立ち止まってココルの方に振り返り、大きな声を出さないよう、怒りを押し殺して静かに言葉を返した。
すると、ココルがなぜか、私の後ろを見て、ぽかんと口を大きく開けた。
「……?」
意味がわからなくて、振り返ろうとした時だった。
「アイリス、よく出来ました」
それと同時、後ろから抱きしめられ、耳元で囁かれた声は、相手が誰だか聞かなくてもわかった
「リ……、リアム様」
いつから、話を聞いてたの!?
しかも、手がお腹に回されているし、それに、本当に近いです!!
名残惜しいし、まだ話し足りないけれど、今度はどちらかの家で、もっとゆっくり話そうと約束して別れた。
リアム様はまだ仕事中のようで、護衛騎士の人と一緒に待ってくれていたトーイに、話が終わった旨を伝えた。
トーイがリアム様を呼びに行ってくれるというので、その間に下着を見に行きたくて、店の名前だけ伝えると、トーイはその名前を聞いただけで察してくれたようだった。
「では、どうしましょうか。リアム様には、ゆっくり向かうようにしていただきましょうか?」
「そうですね。待っておられると思うと、ゆっくり選べないので」
「承知しました」
トーイは頭を下げると、護衛騎士は私に付けたまま歩いていく。
その姿を見送ったあと、ここからそう遠くない女性用の下着専門店に向かった。
店に入り、自分好みの下着を物色しつつ、店内にいる他のお客さんを見てみると、夫婦なのだろうか、男性と一緒に下着を選んでいる若い人達が何組かいた。
高位貴族ともなると、個室に良さそうなものを持ってきてもらうみたいだけれど、そうでない場合は、こうやって2人で選ぶのが今は人気らしかった。
仲が良いのは羨ましいけれど、私は自分一人で選びたいタイプだわ。
というよりか、私には選んでくれる人もいないので、そういう人が出来ていれば違ってくるのかしら?
そんな事を思うと、先程の、サマンサとの会話を思い出す。
サマンサのおかげで、自分の気持ちには気付けたけれど、それでは駄目だということも自覚した。
リアム様は私が彼を好きにならないと思ったから、私を選んでくれたんだもの。
この気持ちは、これ以上大きくさせてはいけないし、忘れていかなければいけない。
下着を選びながら、そんなことを考えていた時、とんとんと誰かに肩を叩かれた。
無意識に振り返り、相手が誰だか確認した瞬間、驚きで一瞬、声が出せなかった。
「お姉様、お久しぶりね!」
「コ、ココル…。どうしてここにいるの?」
「じゃーん、驚いた!? お姉さまを驚かせようとして待っていたの! マオニール公爵領の繁華街で下着専門店はこの店しかないから!」
「どういう事…? どうして、ココルがそんな事を知ってるの?」
「彼が教えてくれたのよ」
「……彼? ロバートのこと?」
尋ねると、ココルは胸を張り、笑顔でそれを否定する。
「違うわ! 実はね、私、恋人ができたの」
「恋人!?」
初耳だったので、驚いて尋ねると、ココルはうっとりした表情で言う。
「ええ。昨日くらいに、この街に家族でやって来たのよ。その時に、とても良い人がいたの。だから付き合ってあげようとかと思ってるのよ」
「付き合ってあげようって……。恋人ができたわけではないのね?」
眉を寄せて聞き返すと、ココルは頬をふくらませる。
「私が狙っているんだから、恋人になるに決まっているじゃない。それにしてもお姉様だけずるいわ。こんな良いお店に来れるなんて。私も贅沢したい! だから、恋人が出来たお祝いにお金をくれない? あ、お祝いをもらえないなら、お姉さまのお家に住まわせてよ!」
「馬鹿な事を言わないで!」
元々、常識知らずな子だとは思っていたけれど、今回については酷すぎる。
「ココル、あなた、自分が何を言ってるのかわかってるの? 私がいなくなってから、あなたはお父様達にどんなことを吹き込まれたのよ!?」
彼女のイタズラには困ってはいたけれど、ここまで訳のわからないことを言う子ではなかった。
そう思って聞くと、ココルは首を傾げる。
「うーん。そうね。別に、お父様に何か言われたとか、そんなことではないわね。ただ、ずーっとお姉様のことが羨ましいって思い続けていたくらい」
ココルはそこで言葉を区切り、私の耳元に口を持ってきて続ける。
「お姉様のことを知っている人はみんな、お姉様よりも私のほうが可愛いって言うの。今回の彼だって、そう思うと思うわ。そうよ、それに、マオニール公爵閣下だって、パーティーの時にはあんなことを言っていたけれど、もう機嫌は直っているんじゃない? だから、私を見たら私を選ぶはずよ」
「リアム様は、その時の機嫌で人のことをどうこう言うような人じゃないわ。あの時の言葉がリアム様の本心よ」
「お姉様、だから言っているでしょう。お姉様と私のことを知っている男性は、皆、私のほうが良いって言うんだって」
「どうせ、あなたのことを好きだと言う男性にしか聞いていないのでしょう?」
「そんなことはないわよ! というか、お姉様、本当にマオニール公爵閣下に愛されてるの? パーティーの時はそんな風には見えなかったけど? だって、あの時に初めて会ったんでしょう?」
ココルのくせに痛いところをついてきた。
私がお飾りの妻だなんてことは知らないのでしょうけれど、きっと、私なんかがリアム様に愛されるわけがないと思っているからだ。
そして、それは間違っていない。
「あなたに、どうこう言われたくないわ」
「家族なんだから、何か言ってもいいはずよ!」
「私にとってあなたはもう家族じゃない!」
ここがお店の中だという事を忘れて叫んでしまった。
そのせいで、店内が一斉に静まり返り、視線が私達に集まるのを感じた。
「騒がしくしてしまい、申し訳ございません。ココル、ご迷惑だから外へ出ましょう」
店の人や店内にいる他のお客様に頭を下げたあと、ココルを促すと、彼女は首を横に振る。
「何をムキになってるのよ。もしかして、図星だった? あ、そういえば、全員ではなかったわ。ロバートはお姉様の事を未だに忘れられないみたいよ? お姉様、ロバートとよりを戻してさしあげたら? 私と彼は何もないわ。だって、本当に悪戯のために協力し合っただけなんだから」
「あんなのは悪戯なんかじゃないわ」
ココルが一向に店から出る気配がないので、彼女が動き出すのを待たずに、店の出入り口に向かって歩き出す。
「お姉様、そんなに私にマオニール公爵閣下をとられるのが怖いの? まあ、私のほうが可愛いし、男性に人気もあるから、気持ちはわからなくはないけど」
「そんなんじゃないわ。 それに、リアム様は…、リアムはあなたなんか好きになるようなバカじゃないもの」
リアム様がココルにバカにされている様な気がして、立ち止まってココルの方に振り返り、大きな声を出さないよう、怒りを押し殺して静かに言葉を返した。
すると、ココルがなぜか、私の後ろを見て、ぽかんと口を大きく開けた。
「……?」
意味がわからなくて、振り返ろうとした時だった。
「アイリス、よく出来ました」
それと同時、後ろから抱きしめられ、耳元で囁かれた声は、相手が誰だか聞かなくてもわかった
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