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第6章 王族との接触
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お父様はわたしの王女殿下を会わせたくないようだった。
でも、わたしは意思を変えずに、王女殿下と会うことにした。
わたしには後ろ盾があるんだから、かなり有利だ。
それなら、弱いものをいじめて優越感を得るような人に負けたくない。
わたしが戦えば、誰かが傷付かずに済むかもしれない。
わたしはわたしに出来ることをしようと思った。
*****
次の日、わたしは王女殿下に会うために登城した。
通された場所は謁見の間で、王女殿下が玉座に座ってふんぞり返っていた。
「小さい頃に会っているようだけど、あまり記憶がないの。だから、はじめまして、セフィリア。わたくしがロロゾフ王国の王女のポーラよ」
「王女殿下にお会いできて光栄です」
紺色のプリンセスラインのドレスの裾を軽くつまんでカーテシーをする。
王女殿下は氷の美女と言われるだけあって、息を呑むくらいの美貌の持ち主だった。
プラチナブロンドのサラサラのストレートの髪に、燃えるような赤い瞳。
グラマーな体型で痩せているのに、出るところは出ていて、わたしの貧相な胸を思うと少しだけ切なくなる。
女性は体型だけで決まるものじゃないわ。
そう、自分を慰めてから、王女殿下に意識を集中させる。
強気にいきたいところだけれど、相手は王女殿下だから、礼儀を欠くのも良くない。
わたしが無礼な発言をしても、許されるような状況に持っていかなくちゃ。
「会えて嬉しいわ、セフィリア。わたくしね、会ってみたかったのよ、デスタの元婚約者に」
王女殿下はふふふと冷たい笑みを浮かべる。
そして、玉座から立ち上がると、階段を下りて、わたしに近づいてくる。
「それから、ランシード殿下との婚約おめでとう。早速聞かせてもらうけれど、どうして、デスタじゃ駄目だったのかしら? 聞かせてちょうだい?」
王女殿下は無口だと聞いていた。
でも、まったくそのようには思えない。
粘着質なそうな目だし、今にも舌が長く伸びて、わたしに絡みついてきそうな印象を受ける。
王女殿下は跪いているわたしの顎を掴んで上げさせて言う。
「気に入らないのよ。こたえなさいな」
「デスタが浮気をしていました。だから、婚約を破棄したのです」
「ふざけないで!」
王女殿下はわたしの顎を強く掴んで、言葉を続ける。
「デスタが浮気したんじゃなくて、あなたが浮気されたのよ! 自分のせいなのに人のせいにするのはやめなさい!」
「わたしの努力不足だったとしても、浮気しても良い理由にはなりません」
「あなたが公爵令嬢だから言えなかったのよ!」
「そうなのでしょうね。だから、身を引いたのです。それの何がいけないことなのでしょうか?」
睨んでくる王女殿下を睨み返す。
すると、顎を掴んでいた手を離して、右手を振り上げた。
「わたしに乱暴されましたら、テイルス王国になるとのことです」
わたしの言葉を聞いた王女殿下の動きが止まった。
「テイルス王国が動くですって?」
「はい。信じられないのであれば、試していただいて結構です」
王女殿下は悔しそうな顔をして、振り上げたままだった手を下ろしたのだった。
でも、わたしは意思を変えずに、王女殿下と会うことにした。
わたしには後ろ盾があるんだから、かなり有利だ。
それなら、弱いものをいじめて優越感を得るような人に負けたくない。
わたしが戦えば、誰かが傷付かずに済むかもしれない。
わたしはわたしに出来ることをしようと思った。
*****
次の日、わたしは王女殿下に会うために登城した。
通された場所は謁見の間で、王女殿下が玉座に座ってふんぞり返っていた。
「小さい頃に会っているようだけど、あまり記憶がないの。だから、はじめまして、セフィリア。わたくしがロロゾフ王国の王女のポーラよ」
「王女殿下にお会いできて光栄です」
紺色のプリンセスラインのドレスの裾を軽くつまんでカーテシーをする。
王女殿下は氷の美女と言われるだけあって、息を呑むくらいの美貌の持ち主だった。
プラチナブロンドのサラサラのストレートの髪に、燃えるような赤い瞳。
グラマーな体型で痩せているのに、出るところは出ていて、わたしの貧相な胸を思うと少しだけ切なくなる。
女性は体型だけで決まるものじゃないわ。
そう、自分を慰めてから、王女殿下に意識を集中させる。
強気にいきたいところだけれど、相手は王女殿下だから、礼儀を欠くのも良くない。
わたしが無礼な発言をしても、許されるような状況に持っていかなくちゃ。
「会えて嬉しいわ、セフィリア。わたくしね、会ってみたかったのよ、デスタの元婚約者に」
王女殿下はふふふと冷たい笑みを浮かべる。
そして、玉座から立ち上がると、階段を下りて、わたしに近づいてくる。
「それから、ランシード殿下との婚約おめでとう。早速聞かせてもらうけれど、どうして、デスタじゃ駄目だったのかしら? 聞かせてちょうだい?」
王女殿下は無口だと聞いていた。
でも、まったくそのようには思えない。
粘着質なそうな目だし、今にも舌が長く伸びて、わたしに絡みついてきそうな印象を受ける。
王女殿下は跪いているわたしの顎を掴んで上げさせて言う。
「気に入らないのよ。こたえなさいな」
「デスタが浮気をしていました。だから、婚約を破棄したのです」
「ふざけないで!」
王女殿下はわたしの顎を強く掴んで、言葉を続ける。
「デスタが浮気したんじゃなくて、あなたが浮気されたのよ! 自分のせいなのに人のせいにするのはやめなさい!」
「わたしの努力不足だったとしても、浮気しても良い理由にはなりません」
「あなたが公爵令嬢だから言えなかったのよ!」
「そうなのでしょうね。だから、身を引いたのです。それの何がいけないことなのでしょうか?」
睨んでくる王女殿下を睨み返す。
すると、顎を掴んでいた手を離して、右手を振り上げた。
「わたしに乱暴されましたら、テイルス王国になるとのことです」
わたしの言葉を聞いた王女殿下の動きが止まった。
「テイルス王国が動くですって?」
「はい。信じられないのであれば、試していただいて結構です」
王女殿下は悔しそうな顔をして、振り上げたままだった手を下ろしたのだった。
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