30 / 52
第5章 シードの正体
5
しおりを挟む
ランシード殿下とは城のすぐ近くで合流したため、わたしたちを乗せた馬車はすぐに城門を抜けて城の敷地内に入った。
幼い頃に何度か登城したことはあるけれど、大人になってからは初めてだと気が付いた。
「俺と母上はロロゾフ王国の両陛下に挨拶してくる。セフィリアは迎賓館のほうで待っててくれ。ゲストを連れて行くことは連絡しているから対応してくれるはずだ。馬車もこのまま迎賓館に向かわせるから。困ったことがあったら、ディエルに言ってくれ」
「わたしはこれからどうなるんです?」
「挨拶を終えて自由になったらすぐに行くから、改めてその時に詳しく話そう。あと、母上にも紹介する。婚約の手続きをしないとな」
「あの、ランシード殿下、もう一つだけお聞きしたいんですが!」
馬車から降りようとするランシード殿下を慌てて引き止める。
「どうした?」
「わたしは一度、家に戻ったほうが良いのではないですか?」
「ここにいてくれたほうが安全だ」
「……わかりました。お話が終わるのをお待ちしております」
頷くと、ランシード殿下は急いで馬車を降りた。
その後すぐに、ディエル様が馬車の外から声を掛けてきたので、外を見てみた。
すると、金色の肩まであるストレートの髪を揺らしてディエル様が深々と頭を下げた。
「殿下がご迷惑をおかけして申し訳ございません。ところで、セフィリア様」
「何でしょうか?」
「ランシード殿下の歌声を聞いて無事だった人はいないんです。しばらくは幻聴や幻覚に悩まされるんです。私は耐性がついてきているんですが、先日の御者は寝込んでしまいました。セフィリア様は大丈夫ですか?」
本気で心配そうな顔をして聞いてくるから、笑ってしまいそうになるのを何とか堪えた。
*****
わたしたちの国の迎賓館は見た目はシンプルではあるけれど、とても大きな建物だった。
白亜の二階建てで、中に入るとロビーがあり、その一角にある赤いふわふわのソファに腰掛けて待つことになった。
その間に、花冠を手にとって見つめながら考える。
デスタやロビースト様と結婚するよりもランシード殿下と結婚したほうが絶対に良い。
そんなことは理解できる。
でも、どうしてこんなことになったのかしら?
しかも、他国の王太子妃なんて、わたしで大丈夫なの?
これも、お父様の計画の一つなの?
お父様は一体、何を考えているの?
そうだわ。
エルファとマディアスはきっと心配しているでしょうね。
ディエル様に頼んで連絡だけしてもらおうかしら。
「ご気分が優れないようでしたら横になられますか?」
そう話しかけてきたのは、金髪の長いストレートの髪をポニーテールにした気が強そうだけど、可愛らしい顔立ちの少女だった。
騎士の格好をしているから、一瞬、大人びて見えたけれど、まだ若そうだ。
「それとも家に逃げ帰りますか?」
「はい?」
言い方や言葉に棘があると感じて聞き返すと、十五、六歳に見える少女はにっこりと笑みを浮かべる。
「弱小国で屑に統治されてる国のご令嬢にランシード殿下の妻なんて務まりませんわ」
「どうしてそんなことを言われないといけないのです?」
さすがに頭にきてしまい、感情的にならないように気を付けて聞き返した。
「あなたは何も知らずにのうのうと生きてきたくせに、これから何か出来ると思っているんですか?」
少女が金色の瞳を向けて、意味のわからないことを聞いてきた時だった。
「ノノルー!」
ディエル様がやって来ると、彼女の腕を掴む。
「いい加減にしてくれ! この方はランシード殿下の婚約者だぞ!」
「まだ婚約者じゃないわ! 国は違うけれど、同じ公爵令嬢よ! お兄様だって知っているでしょう! わたしはロロゾフ王国が大嫌いなのよ!」
「じゃあ、どうしてここにいるんだ! 王妃陛下もランシード殿下も、お前には来なくて良いと言ったはずだろ!」
「新しい情報を掴んだから知らせないといけないと思ってきたの! 馬車の周りを警備する騎士に交代してもらったのよ」
「お前のせいでその騎士はクビになるだろうね。ああ、その前に、頼むから落ち着いてセフィリア様に謝ってくれ」
少女の腕を掴んでディエル様はそう言うと、わたしに向かって深々と頭を下げる。
「彼女は私の妹です。周りの騎士は彼女が私の妹だと知っている為、中に入れてしまったようです。誠に申し訳ございません」
花冠をソファに置いて立ち上がり、ディエル様に声をかける。
「今回は許します。そのかわり、教えてもらいたいことがあります」
「何でしょうか」
「何も知らずにのうのうと生きてきたというのはどういうことなのです?」
ノノルー様を見て尋ねると、彼女は少し冷静になったのか頭を下げる。
「無礼を働いてしまい申し訳ございませんでした。寛大な御心にに感謝いたします」
そう言ってから、ノノルー様は頭を上げて、私の質問に答えてくれる。
「ロロゾフの王妃陛下は、人を自殺に追い込んでいます」
「……どういうことです?」
「あなたのお父様について色々と調べさせていただきました。そこでわかったのですが、ある女性が容姿のことで目をつけられて、いじめに遭いました。そして、約10年前に自ら命を絶ったのです」
「……まさか」
心臓がまるで耳の近くにあるのかと思うくらいに、鼓動の音が大きく聞こえる。
お母様の死因はなんだった?
ただ、死んだとしか聞かされていない。
最悪な考えが頭に浮かんで、息を上手く吸うことができなくなった。
「おい! 何してるんだ!」
その時、ランシード殿下の声が聞こえ、わたしのもとへ駆け寄ってきた。
「どうした? 何があった?」
ランシード殿下はわたしを抱きしめると、背中を優しく撫でてくれる。
「過呼吸だな。もう大丈夫だ。安心していい。座れるか?」
背中を撫でられたからか、それとも抱きしめられたからなのかはわからない。
安堵感のおかげで、呼吸することがだいぶ楽になってきた。
小さく頷くと、ランシード殿下はゆっくりとわたしをソファに座らせてくれた。
「ノノルー! どうしてお前がここにいる?」
ランシード殿下はわたしの背中を撫でることはやめずに、ノノルー様に厳しい口調で尋ねた。
そんな彼の腕を掴んで、わたしが答える。
「ランシード殿下、わたしの母は王妃陛下に……」
だから、お父様は王家が潰れても良いと言っていたんだわ。
お母様はお姉様と同じでぽっちゃり体型だった。
ロビースト様は反王家派だから、王家主催のパーティーに呼ばれても出席しなかった。
だから、結婚しても、王妃陛下や王女殿下に接触する機会がないから、お姉様がいじめに遭うことはない。
お父様なりに、お姉様を守っていたというの?
そして、王女殿下がデスタに目を付けたのは、わたしへの嫌がらせなんだわ。
幼い頃に何度か登城したことはあるけれど、大人になってからは初めてだと気が付いた。
「俺と母上はロロゾフ王国の両陛下に挨拶してくる。セフィリアは迎賓館のほうで待っててくれ。ゲストを連れて行くことは連絡しているから対応してくれるはずだ。馬車もこのまま迎賓館に向かわせるから。困ったことがあったら、ディエルに言ってくれ」
「わたしはこれからどうなるんです?」
「挨拶を終えて自由になったらすぐに行くから、改めてその時に詳しく話そう。あと、母上にも紹介する。婚約の手続きをしないとな」
「あの、ランシード殿下、もう一つだけお聞きしたいんですが!」
馬車から降りようとするランシード殿下を慌てて引き止める。
「どうした?」
「わたしは一度、家に戻ったほうが良いのではないですか?」
「ここにいてくれたほうが安全だ」
「……わかりました。お話が終わるのをお待ちしております」
頷くと、ランシード殿下は急いで馬車を降りた。
その後すぐに、ディエル様が馬車の外から声を掛けてきたので、外を見てみた。
すると、金色の肩まであるストレートの髪を揺らしてディエル様が深々と頭を下げた。
「殿下がご迷惑をおかけして申し訳ございません。ところで、セフィリア様」
「何でしょうか?」
「ランシード殿下の歌声を聞いて無事だった人はいないんです。しばらくは幻聴や幻覚に悩まされるんです。私は耐性がついてきているんですが、先日の御者は寝込んでしまいました。セフィリア様は大丈夫ですか?」
本気で心配そうな顔をして聞いてくるから、笑ってしまいそうになるのを何とか堪えた。
*****
わたしたちの国の迎賓館は見た目はシンプルではあるけれど、とても大きな建物だった。
白亜の二階建てで、中に入るとロビーがあり、その一角にある赤いふわふわのソファに腰掛けて待つことになった。
その間に、花冠を手にとって見つめながら考える。
デスタやロビースト様と結婚するよりもランシード殿下と結婚したほうが絶対に良い。
そんなことは理解できる。
でも、どうしてこんなことになったのかしら?
しかも、他国の王太子妃なんて、わたしで大丈夫なの?
これも、お父様の計画の一つなの?
お父様は一体、何を考えているの?
そうだわ。
エルファとマディアスはきっと心配しているでしょうね。
ディエル様に頼んで連絡だけしてもらおうかしら。
「ご気分が優れないようでしたら横になられますか?」
そう話しかけてきたのは、金髪の長いストレートの髪をポニーテールにした気が強そうだけど、可愛らしい顔立ちの少女だった。
騎士の格好をしているから、一瞬、大人びて見えたけれど、まだ若そうだ。
「それとも家に逃げ帰りますか?」
「はい?」
言い方や言葉に棘があると感じて聞き返すと、十五、六歳に見える少女はにっこりと笑みを浮かべる。
「弱小国で屑に統治されてる国のご令嬢にランシード殿下の妻なんて務まりませんわ」
「どうしてそんなことを言われないといけないのです?」
さすがに頭にきてしまい、感情的にならないように気を付けて聞き返した。
「あなたは何も知らずにのうのうと生きてきたくせに、これから何か出来ると思っているんですか?」
少女が金色の瞳を向けて、意味のわからないことを聞いてきた時だった。
「ノノルー!」
ディエル様がやって来ると、彼女の腕を掴む。
「いい加減にしてくれ! この方はランシード殿下の婚約者だぞ!」
「まだ婚約者じゃないわ! 国は違うけれど、同じ公爵令嬢よ! お兄様だって知っているでしょう! わたしはロロゾフ王国が大嫌いなのよ!」
「じゃあ、どうしてここにいるんだ! 王妃陛下もランシード殿下も、お前には来なくて良いと言ったはずだろ!」
「新しい情報を掴んだから知らせないといけないと思ってきたの! 馬車の周りを警備する騎士に交代してもらったのよ」
「お前のせいでその騎士はクビになるだろうね。ああ、その前に、頼むから落ち着いてセフィリア様に謝ってくれ」
少女の腕を掴んでディエル様はそう言うと、わたしに向かって深々と頭を下げる。
「彼女は私の妹です。周りの騎士は彼女が私の妹だと知っている為、中に入れてしまったようです。誠に申し訳ございません」
花冠をソファに置いて立ち上がり、ディエル様に声をかける。
「今回は許します。そのかわり、教えてもらいたいことがあります」
「何でしょうか」
「何も知らずにのうのうと生きてきたというのはどういうことなのです?」
ノノルー様を見て尋ねると、彼女は少し冷静になったのか頭を下げる。
「無礼を働いてしまい申し訳ございませんでした。寛大な御心にに感謝いたします」
そう言ってから、ノノルー様は頭を上げて、私の質問に答えてくれる。
「ロロゾフの王妃陛下は、人を自殺に追い込んでいます」
「……どういうことです?」
「あなたのお父様について色々と調べさせていただきました。そこでわかったのですが、ある女性が容姿のことで目をつけられて、いじめに遭いました。そして、約10年前に自ら命を絶ったのです」
「……まさか」
心臓がまるで耳の近くにあるのかと思うくらいに、鼓動の音が大きく聞こえる。
お母様の死因はなんだった?
ただ、死んだとしか聞かされていない。
最悪な考えが頭に浮かんで、息を上手く吸うことができなくなった。
「おい! 何してるんだ!」
その時、ランシード殿下の声が聞こえ、わたしのもとへ駆け寄ってきた。
「どうした? 何があった?」
ランシード殿下はわたしを抱きしめると、背中を優しく撫でてくれる。
「過呼吸だな。もう大丈夫だ。安心していい。座れるか?」
背中を撫でられたからか、それとも抱きしめられたからなのかはわからない。
安堵感のおかげで、呼吸することがだいぶ楽になってきた。
小さく頷くと、ランシード殿下はゆっくりとわたしをソファに座らせてくれた。
「ノノルー! どうしてお前がここにいる?」
ランシード殿下はわたしの背中を撫でることはやめずに、ノノルー様に厳しい口調で尋ねた。
そんな彼の腕を掴んで、わたしが答える。
「ランシード殿下、わたしの母は王妃陛下に……」
だから、お父様は王家が潰れても良いと言っていたんだわ。
お母様はお姉様と同じでぽっちゃり体型だった。
ロビースト様は反王家派だから、王家主催のパーティーに呼ばれても出席しなかった。
だから、結婚しても、王妃陛下や王女殿下に接触する機会がないから、お姉様がいじめに遭うことはない。
お父様なりに、お姉様を守っていたというの?
そして、王女殿下がデスタに目を付けたのは、わたしへの嫌がらせなんだわ。
69
お気に入りに追加
3,470
あなたにおすすめの小説
今日も旦那は愛人に尽くしている~なら私もいいわよね?~
コトミ
恋愛
結婚した夫には愛人がいた。辺境伯の令嬢であったビオラには男兄弟がおらず、子爵家のカールを婿として屋敷に向かい入れた。半年の間は良かったが、それから事態は急速に悪化していく。伯爵であり、領地も統治している夫に平民の愛人がいて、屋敷の隣にその愛人のための別棟まで作って愛人に尽くす。こんなことを我慢できる夫人は私以外に何人いるのかしら。そんな考えを巡らせながら、ビオラは毎日夫の代わりに領地の仕事をこなしていた。毎晩夫のカールは愛人の元へ通っている。その間ビオラは休む暇なく仕事をこなした。ビオラがカールに反論してもカールは「君も愛人を作ればいいじゃないか」の一点張り。我慢の限界になったビオラはずっと大切にしてきた屋敷を飛び出した。
そしてその飛び出した先で出会った人とは?
(できる限り毎日投稿を頑張ります。誤字脱字、世界観、ストーリー構成、などなどはゆるゆるです)
hotランキング1位入りしました。ありがとうございます
ほらやっぱり、結局貴方は彼女を好きになるんでしょう?
望月 或
恋愛
ベラトリクス侯爵家のセイフィーラと、ライオロック王国の第一王子であるユークリットは婚約者同士だ。二人は周りが羨むほどの相思相愛な仲で、通っている学園で日々仲睦まじく過ごしていた。
ある日、セイフィーラは落馬をし、その衝撃で《前世》の記憶を取り戻す。ここはゲームの中の世界で、自分は“悪役令嬢”だということを。
転入生のヒロインにユークリットが一目惚れをしてしまい、セイフィーラは二人の仲に嫉妬してヒロインを虐め、最後は『婚約破棄』をされ修道院に送られる運命であることを――
そのことをユークリットに告げると、「絶対にその彼女に目移りなんてしない。俺がこの世で愛しているのは君だけなんだ」と真剣に言ってくれたのだが……。
その日の朝礼後、ゲームの展開通り、ヒロインのリルカが転入してくる。
――そして、セイフィーラは見てしまった。
目を見開き、頬を紅潮させながらリルカを見つめているユークリットの顔を――
※作者独自の世界設定です。ゆるめなので、突っ込みは心の中でお手柔らかに願います……。
※たまに第三者視点が入ります。(タイトルに記載)
御機嫌ようそしてさようなら ~王太子妃の選んだ最悪の結末
Hinaki
恋愛
令嬢の名はエリザベス。
生まれた瞬間より両親達が創る公爵邸と言う名の箱庭の中で生きていた。
全てがその箱庭の中でなされ、そして彼女は箱庭より外へは出される事はなかった。
ただ一つ月に一度彼女を訪ねる5歳年上の少年を除いては……。
時は流れエリザベスが15歳の乙女へと成長し未来の王太子妃として半年後の結婚を控えたある日に彼女を包み込んでいた世界は崩壊していく。
ゆるふわ設定の短編です。
完結済みなので予約投稿しています。
妹に人生を狂わされた代わりに、ハイスペックな夫が出来ました
コトミ
恋愛
子爵令嬢のソフィアは成人する直前に婚約者に浮気をされ婚約破棄を告げられた。そしてその婚約者を奪ったのはソフィアの妹であるミアだった。ミアや周りの人間に散々に罵倒され、元婚約者にビンタまでされ、何も考えられなくなったソフィアは屋敷から逃げ出した。すぐに追いつかれて屋敷に連れ戻されると覚悟していたソフィアは一人の青年に助けられ、屋敷で一晩を過ごす。その後にその青年と…
【完結】もう誰にも恋なんてしないと誓った
Mimi
恋愛
声を出すこともなく、ふたりを見つめていた。
わたしにとって、恋人と親友だったふたりだ。
今日まで身近だったふたりは。
今日から一番遠いふたりになった。
*****
伯爵家の後継者シンシアは、友人アイリスから交際相手としてお薦めだと、幼馴染みの侯爵令息キャメロンを紹介された。
徐々に親しくなっていくシンシアとキャメロンに婚約の話がまとまり掛ける。
シンシアの誕生日の婚約披露パーティーが近付いた夏休み前のある日、シンシアは急ぐキャメロンを見掛けて彼の後を追い、そして見てしまった。
お互いにただの幼馴染みだと口にしていた恋人と親友の口づけを……
* 無自覚の上から目線
* 幼馴染みという特別感
* 失くしてからの後悔
幼馴染みカップルの当て馬にされてしまった伯爵令嬢、してしまった親友視点のお話です。
中盤は略奪した親友側の視点が続きますが、当て馬令嬢がヒロインです。
本編完結後に、力量不足故の幕間を書き加えており、最終話と重複しています。
ご了承下さいませ。
他サイトにも公開中です
妹に一度殺された。明日結婚するはずの死に戻り公爵令嬢は、もう二度と死にたくない。
たかたちひろ【令嬢節約ごはん23日発売】
恋愛
婚約者アルフレッドとの結婚を明日に控えた、公爵令嬢のバレッタ。
しかしその夜、無惨にも殺害されてしまう。
それを指示したのは、妹であるエライザであった。
姉が幸せになることを憎んだのだ。
容姿が整っていることから皆や父に気に入られてきた妹と、
顔が醜いことから蔑まされてきた自分。
やっとそのしがらみから逃れられる、そう思った矢先の突然の死だった。
しかし、バレッタは甦る。死に戻りにより、殺される数時間前へと時間を遡ったのだ。
幸せな結婚式を迎えるため、己のこれまでを精算するため、バレッタは妹、協力者である父を捕まえ処罰するべく動き出す。
もう二度と死なない。
そう、心に決めて。
婚約破棄直前に倒れた悪役令嬢は、愛を抱いたまま退場したい
矢口愛留
恋愛
【全11話】
学園の卒業パーティーで、公爵令嬢クロエは、第一王子スティーブに婚約破棄をされそうになっていた。
しかし、婚約破棄を宣言される前に、クロエは倒れてしまう。
クロエの余命があと一年ということがわかり、スティーブは、自身の感じていた違和感の元を探り始める。
スティーブは真実にたどり着き、クロエに一つの約束を残して、ある選択をするのだった。
※一話あたり短めです。
※ベリーズカフェにも投稿しております。
【完結】愛され公爵令嬢は穏やかに微笑む
綾雅(りょうが)祝!コミカライズ
恋愛
「シモーニ公爵令嬢、ジェラルディーナ! 私はお前との婚約を破棄する。この宣言は覆らぬと思え!!」
婚約者である王太子殿下ヴァレンテ様からの突然の拒絶に、立ち尽くすしかありませんでした。王妃になるべく育てられた私の、存在価値を否定するお言葉です。あまりの衝撃に意識を手放した私は、もう生きる意味も分からくなっていました。
婚約破棄されたシモーニ公爵令嬢ジェラルディーナ、彼女のその後の人生は思わぬ方向へ転がり続ける。優しい彼女の功績に助けられた人々による、恩返しが始まった。まるで童話のように、受け身の公爵令嬢は次々と幸運を手にしていく。
ハッピーエンド確定
【同時掲載】小説家になろう、アルファポリス、カクヨム、エブリスタ
2022/10/01 FUNGUILD、Webtoon原作シナリオ大賞、二次選考通過
2022/07/29 FUNGUILD、Webtoon原作シナリオ大賞、一次選考通過
2022/02/15 小説家になろう 異世界恋愛(日間)71位
2022/02/12 完結
2021/11/30 小説家になろう 異世界恋愛(日間)26位
2021/11/29 アルファポリス HOT2位
2021/12/03 カクヨム 恋愛(週間)6位
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる