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第1章 1度目の婚約破棄
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私とお父様が睨み合っていると、フィーナお姉さまと弟のテックが心配そうな表情で、私に話しかけてきた。
「どうかしたの、セフィリア」
「セフィリア姉様、まさか、またロイアン伯爵令息はお姉さまを置いて帰ったのですか?」
「そうよ、テック。悪いけど、デスタの件でお父様と話があるから、お姉様を連れて移動してちょうだい?」
お父様に似て痩せ型のわたしとテックは、これでもお父様に可愛がられているほうだった。
フィーナお姉様は亡きお母様の血を色濃く受け継いでいて、性格もそうだが、色白でふくよかな体型は、生前のお母様を思い出させる。
丸顔で青色の瞳にぱっちりとした目がとても可愛らしく、赤色のストレートの髪だって艶があり、髪のセットに時間がかかる私にしてみれば羨ましかった。
でも、お父様はふくよかな体型の女性が嫌いだった。
お姉様は何度もダイエットを試みたけれど、運動を嫌うことや遺伝もあるのか、痩せるどころか太っていってしまっていた。
お父様は、そんなお姉様に、より強く当たるようになっていた。
だから、この場にいれば、お姉様もとばっちりを食らうかもしれないので、離れてもらおうと思った。
「私は大丈夫よ」
でも、お姉様はその場を動こうとしなかった。
だから、いつまでも睨み合っているわけにもいかず、お父様との話をこのまま続けさせてもらうことにした。
「あの二人が恋仲だったということも知っておられたのですよね?」
「……ただでさえ、お前が婚約に不満がありそうなのに、わざわざ気持ちを後ろ向きにさせる話を言うほうがおかしいだろう」
「結婚後にわたしがどんな思いをするかは考えてくださらないんですか」
「そこは上手くやれと言っているだろう。小娘に気を取られている馬鹿な夫を上手く操れば良い」
「わたしに乗っ取りの片棒を担がせるおつもりですか?」
睨みながら尋ねると、お父様は口元に笑みを浮かべる。
「お前は言わなくても、私の考えていることをわかってくれるから助かっている。フィーナと違ってな」
「お父様! 今はお姉様の話をしているのではありません!」
「……申し訳ございません」
わたしが言い返したと同時に、お姉様は頭を下げて謝った。
「お姉様、謝らなくても良いのです!」
「ううん。私が太っていて、段取りも悪いからいけないのよ。だから、ロビースト様にまで嫌われるの」
お姉様は両手で顔を覆って泣き始めてしまった。
ロビースト様というのは、お姉様の婚約者の名前で、ラソウエ公爵家の若き当主だ。
神経質そうな顔立ちの長身痩躯の男性で、人を小馬鹿にしたりすることが多いので、わたしは苦手だった。
でも、お姉様はロビースト様に恋をしていた。
ロビースト様もデスタと同じで、こちらが引こうとすると優しくなる。
そして、ロビースト様はデスタほど馬鹿じゃないから、お姉様の気持ちが彼に戻るまで優しくするのだ。
デスタの件で冷静になって、今、そのことがわかったような気がする。
姉妹揃って駄目な男性が好きだと思うと、憂鬱な気持ちになる。
「ロビースト様に嫌われているだと?」
お父様が聞き返すと、お姉様は泣きながら叫ぶ。
「申し訳ございません、お父様! 痩せるまでは結婚できないと言われてしまいました」
「何だと!?」
ロビースト様とお姉様との婚約は政略結婚というよりかは派閥の関係だった。
お父様やラソウエ公爵家は反王家派だ。
昔のお父様やロビースト様のお父様には野心があり、この国を小国のままで終わらせず、戦争をして領土を増やそうと考えていた。
今のお父様は昔よりも年を取ったこともあり、戦争を起こすことに関しては良しとしておらず、ロイアン家にこだわっている。
現当主のロビースト様は先代の意志を受け継いでいるのかは、まだわからない。
ラソウエ公爵家との繋がりを絶ちたくないお父様は、お姉様の話を聞いて血相を変えた。
「お前は自分のことをいくつだと思ってるんだ! もう20歳なんだぞ!」
「申し訳ございません、お父様! すぐに痩せるように努力いたします!」
お姉様はそう叫ぶと、泣きながら部屋のほうに向かって走っていく。
その後姿を見て、やっぱり、部屋に戻ってもらってから話をすれば良かったと後悔した。
でも、まさか、お姉様とのロビースト様の関係が、ここまでこじれていたなんて知らなかった。
黙っていたテックが、お姉様のことは追わずに、わたしを庇うように立って叫ぶ。
「父上! もういい加減にしてください! お姉様だちは父上の駒じゃないんです!」
「ロック、公爵として生きていくには、時には辛い決断をしなければならないものなんだ」
まだ育ち盛りだからか、テックはわたしと同じくらいの背丈しかない。
だから、高長身のお父様に見下ろされて、びくりと体を震わせた。
「お父様、わたしのことはわたしで考えさせていただきます。それから、ロビースト様の件に関しましては、お父様がどうにかしてさしあげたらどうなのです? 娘を好きな相手と結婚させてあげる力もないのですか?」
「それを言うなら、お前も婚約破棄など出来ないぞ!」
「わたしにだって考えがあります」
このままの関係をダラダラと続けているわけにはいかない。
近い内にこの家で、テックの誕生日パーティーを開くことになっている。
デスタを招待することは決まっているから、この日にわたしはデスタとの婚約を破棄することに決めた。
きっと、わたしは家を追い出されることになるでしょう。
でも、それでも良い。
お父様の駒のままでいたくない。
家を出るまでに、出来る限りの恩返しはさせてもらう。
テックとお姉様のことは気がかりだけど、お姉様はロビースト様と結婚したいみたいだから、お父様の邪魔にはならないはず。
テックの誕生日パーティーまでに、この家を出ていく段取りをしなくちゃいけない。
「どうするつもりだ?」
「お父様にお話するつもりはございません」
冷たく言い放ったあと、テックを促して、その場を離れる。
「セフィリアお姉様」
「……ごめんなさい。嫌な話を聞かせてしまったわね」
「いえ、いいんです。ただ、これだけ言わせてください」
テックはわたし達の部屋がある方向に一緒に歩きながら、顔を下に向けて話を続ける。
「フィーナお姉様はダイエットなんてしてません」
「……え?」
「セフィリアお姉様の前ではダイエットしているふりをしているだけで、セフィリアお姉様が出かけている間は、ずっと食べているんです。それを、ロビースト様や父上は知っているんだと思います。あの、別に僕は父上の肩を持ちたいわけではありません。ただ、フィーナお姉様の言葉を全面的に信用しないでください」
「わかったわ。教えてくれてありがとう」
その後、わたしの部屋で、これからのことについてテックに話しておくことにした。
「どうかしたの、セフィリア」
「セフィリア姉様、まさか、またロイアン伯爵令息はお姉さまを置いて帰ったのですか?」
「そうよ、テック。悪いけど、デスタの件でお父様と話があるから、お姉様を連れて移動してちょうだい?」
お父様に似て痩せ型のわたしとテックは、これでもお父様に可愛がられているほうだった。
フィーナお姉様は亡きお母様の血を色濃く受け継いでいて、性格もそうだが、色白でふくよかな体型は、生前のお母様を思い出させる。
丸顔で青色の瞳にぱっちりとした目がとても可愛らしく、赤色のストレートの髪だって艶があり、髪のセットに時間がかかる私にしてみれば羨ましかった。
でも、お父様はふくよかな体型の女性が嫌いだった。
お姉様は何度もダイエットを試みたけれど、運動を嫌うことや遺伝もあるのか、痩せるどころか太っていってしまっていた。
お父様は、そんなお姉様に、より強く当たるようになっていた。
だから、この場にいれば、お姉様もとばっちりを食らうかもしれないので、離れてもらおうと思った。
「私は大丈夫よ」
でも、お姉様はその場を動こうとしなかった。
だから、いつまでも睨み合っているわけにもいかず、お父様との話をこのまま続けさせてもらうことにした。
「あの二人が恋仲だったということも知っておられたのですよね?」
「……ただでさえ、お前が婚約に不満がありそうなのに、わざわざ気持ちを後ろ向きにさせる話を言うほうがおかしいだろう」
「結婚後にわたしがどんな思いをするかは考えてくださらないんですか」
「そこは上手くやれと言っているだろう。小娘に気を取られている馬鹿な夫を上手く操れば良い」
「わたしに乗っ取りの片棒を担がせるおつもりですか?」
睨みながら尋ねると、お父様は口元に笑みを浮かべる。
「お前は言わなくても、私の考えていることをわかってくれるから助かっている。フィーナと違ってな」
「お父様! 今はお姉様の話をしているのではありません!」
「……申し訳ございません」
わたしが言い返したと同時に、お姉様は頭を下げて謝った。
「お姉様、謝らなくても良いのです!」
「ううん。私が太っていて、段取りも悪いからいけないのよ。だから、ロビースト様にまで嫌われるの」
お姉様は両手で顔を覆って泣き始めてしまった。
ロビースト様というのは、お姉様の婚約者の名前で、ラソウエ公爵家の若き当主だ。
神経質そうな顔立ちの長身痩躯の男性で、人を小馬鹿にしたりすることが多いので、わたしは苦手だった。
でも、お姉様はロビースト様に恋をしていた。
ロビースト様もデスタと同じで、こちらが引こうとすると優しくなる。
そして、ロビースト様はデスタほど馬鹿じゃないから、お姉様の気持ちが彼に戻るまで優しくするのだ。
デスタの件で冷静になって、今、そのことがわかったような気がする。
姉妹揃って駄目な男性が好きだと思うと、憂鬱な気持ちになる。
「ロビースト様に嫌われているだと?」
お父様が聞き返すと、お姉様は泣きながら叫ぶ。
「申し訳ございません、お父様! 痩せるまでは結婚できないと言われてしまいました」
「何だと!?」
ロビースト様とお姉様との婚約は政略結婚というよりかは派閥の関係だった。
お父様やラソウエ公爵家は反王家派だ。
昔のお父様やロビースト様のお父様には野心があり、この国を小国のままで終わらせず、戦争をして領土を増やそうと考えていた。
今のお父様は昔よりも年を取ったこともあり、戦争を起こすことに関しては良しとしておらず、ロイアン家にこだわっている。
現当主のロビースト様は先代の意志を受け継いでいるのかは、まだわからない。
ラソウエ公爵家との繋がりを絶ちたくないお父様は、お姉様の話を聞いて血相を変えた。
「お前は自分のことをいくつだと思ってるんだ! もう20歳なんだぞ!」
「申し訳ございません、お父様! すぐに痩せるように努力いたします!」
お姉様はそう叫ぶと、泣きながら部屋のほうに向かって走っていく。
その後姿を見て、やっぱり、部屋に戻ってもらってから話をすれば良かったと後悔した。
でも、まさか、お姉様とのロビースト様の関係が、ここまでこじれていたなんて知らなかった。
黙っていたテックが、お姉様のことは追わずに、わたしを庇うように立って叫ぶ。
「父上! もういい加減にしてください! お姉様だちは父上の駒じゃないんです!」
「ロック、公爵として生きていくには、時には辛い決断をしなければならないものなんだ」
まだ育ち盛りだからか、テックはわたしと同じくらいの背丈しかない。
だから、高長身のお父様に見下ろされて、びくりと体を震わせた。
「お父様、わたしのことはわたしで考えさせていただきます。それから、ロビースト様の件に関しましては、お父様がどうにかしてさしあげたらどうなのです? 娘を好きな相手と結婚させてあげる力もないのですか?」
「それを言うなら、お前も婚約破棄など出来ないぞ!」
「わたしにだって考えがあります」
このままの関係をダラダラと続けているわけにはいかない。
近い内にこの家で、テックの誕生日パーティーを開くことになっている。
デスタを招待することは決まっているから、この日にわたしはデスタとの婚約を破棄することに決めた。
きっと、わたしは家を追い出されることになるでしょう。
でも、それでも良い。
お父様の駒のままでいたくない。
家を出るまでに、出来る限りの恩返しはさせてもらう。
テックとお姉様のことは気がかりだけど、お姉様はロビースト様と結婚したいみたいだから、お父様の邪魔にはならないはず。
テックの誕生日パーティーまでに、この家を出ていく段取りをしなくちゃいけない。
「どうするつもりだ?」
「お父様にお話するつもりはございません」
冷たく言い放ったあと、テックを促して、その場を離れる。
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「……ごめんなさい。嫌な話を聞かせてしまったわね」
「いえ、いいんです。ただ、これだけ言わせてください」
テックはわたし達の部屋がある方向に一緒に歩きながら、顔を下に向けて話を続ける。
「フィーナお姉様はダイエットなんてしてません」
「……え?」
「セフィリアお姉様の前ではダイエットしているふりをしているだけで、セフィリアお姉様が出かけている間は、ずっと食べているんです。それを、ロビースト様や父上は知っているんだと思います。あの、別に僕は父上の肩を持ちたいわけではありません。ただ、フィーナお姉様の言葉を全面的に信用しないでください」
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