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36 本当に愛する人とすること
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診療所まではミオ様とフェリックスが付いてきてくれた。
病室には私だけが行くことになり、先生に案内された病室は、これで衛生状態が保たれているのかと疑いたくなるくらいに悪臭の漂う薄汚れた部屋だった。
ベッドが左右の壁に沿って5床ずつ所狭しと詰められるように置かれていて、人一人がやっと通れるくらいの隙間しかない。
仕切りもないため、ミシェルの向かい側にいる老婆の姿を見ると「痛い、痛い」と涙を流していた。
痛み止めはとても高いので、平民が払える金額ではない。
お金を払わずに逃げる人が多いため、先払いでしか痛み止めを打たないのだと、先生は教えてくれた。
ミシェルは窓際のベッドで横になっていた。
しかも、動かないようにか下半身はロープでベッドに巻かれている状態だった。
先生に連れられて足元にやって来た私を見て、やせ細ったミシェルはゆっくりと口を開く。
「あ……、シェ……ル」
上手く言葉が発せないようで、言葉が聞き取りにくい。
でも、私に話しかけているのだということはわかった。
「私に話したいことって何なの」
「わた……が……、なひを……ひた……っ……言うの」
「……悪いことをしたとは思っていないの?」
ミシェルは私の問いかけにゆっくり首を横に振った。
「こんな……思ひを、しりゃ……ければ……なりゃない……らい、悪いこと……ひまひたか?」
こんな思いをしなければならないくらい悪いことをしたのか聞きたいようだった。
私が答える前に先生が話してくれる。
「毎日、反省しろと夢を見るんだそうです。懺悔し、この国のルールに則り、罰を受けるようにと」
そんな夢を見るのは、ミシェルにある罪悪感からなのか、それとも本当に神のお告げなのかわからない。
ミシェルから目を逸らして先生に尋ねてみる。
「彼女は健康体とまではならなくても、少しは回復するのでしょうか」
「雷が近くに落ちたという人も少ないので事例が少ないのも確かですが、ミシェルさんのような事例は初めてです。ですので、今はどちらとも言えません」
白衣を着た若い男性のお医者様は、苦笑して言葉を付け加える。
「こんなことは医者が言うことではないのかもしれませんけど、反省したら治るような気もしますね」
神様が症状を左右してしまうならば、お医者様の存在は意味がないことになる。
でも、ミシェルの場合は、刑務所に入れるために治してくれそうな気がしてしまう。
「ミシェルさん、答えはもうわかっているでしょう。あなたは甥っ子の命を奪おうとしていたのよ」
「しりゃ……なかった」
「知ってようが知っていまいが関係ないわ。あなたは人としてやってはいけないことをしたの。夢に出てくるのは、少しはあなたが悪いことをしたと思っているからなんじゃないの?」
「たしゅ……けて」
ミシェルの頬から涙がこぼれ落ちた。
「ミシェルさん、その言葉は私には絶対に言うもんじゃないわ」
冷たく言い放つと、私は背を向けて歩き出す。
「ま、待……って!」
ミシェルの叫ぶ声が聞こえてきたけれど、私は振り返ることもなく病室を出た。
ミシェルのことは別として、酷い環境だった。
体を拭いてもらえていないのか、部屋の中は悪臭で漂っていた。
たとえ、ボランティアに近い形で診療所を開いているにしても、この環境では家にいたほうが良いのではないかと思ってしまう。
「もっと、うちにお金があれば良いのですがねぇ」
この時の表情が悲しそうだったり、悔しそうだったりしているのならば疑わなかったと思う。
でも、お医者様の表情がニヤついていて、明らかに私に支援するよう求めているように見えたのが、何だか引っかかった。
*****
どうしても様子が気になった私が、フェリックスとミオ様にその話をしてみると、お医者様を調べてもらえることになった。
それを理由に調べ終わるまでは、フェリックスは別邸に滞在することになった。
ミオ様は「別邸で待たなくても良いでしょう」と呆れ返った顔をしたけれど、フェリックスは気にしなかった。
その分、彼の側近が大変な思いをすることになったので、今度、会った時には謝ろうと思う。
2日後、調査結果が届いたので、談話室でフェリックスに教えてもらうことになった。
「ロータスの領地でもエイト公爵家の領地でもなかったから、詳しくは調べてなかったが、ミシェルのいる診療所は平民の間では、お金は他に比べても高額なのにヤブ医者だと有名らしい」
「有名なのに取り締まりはなかったの?」
「自分が診てもらうわけでもないし、あの診療所が無くなったら困る人間もいるらしい」
詳しい話を聞いてみると、平民だけではなく貴族で厄介者扱いされている人間も、あの診療所に押し込まれているとのことだった。
「あの診療所には強制的に立ち入りが入るだろう。この国にはこれといった基準があるわけじゃないが、環境が劣悪すぎる」
「ミシェルがあの診療所に行ったことによって明るみになったのよね」
「医者側は金づるが来たと思っただろうけどな」
失笑するフェリックスに苦笑して頷く。
「そうね。私のこともそんな風に思っていたから、わざわざ代筆してまで、ミシェルに会わせようとしたんでしょう」
大きく息を吐いてから、ソファに座って考える。
周りに普通の人がいなかったから、私もおかしくなっていた。
でも、外に出たことによって気が付いたことがたくさんあった。
ありえない話かもしれないけれど、診療所のことといい、神様が色々と導いてくれたような気もしてしまう。
「フェリックス」
「ん?」
「待っていてくれて、本当にありがとう」
「どういたしまして、っつーか、俺が未練がましかっただけだ」
「次はあまり待たせないように気をつけるわ」
「……それってどういうことだよ」
フェリックスが聞き返してきた時、ミオ様が談話室にやって来た。
「シェリル、エルンベル男爵と奥様との離婚が決まったらしいわ」
「……そうなんですね」
かかわっていないとはいえ、義理の両親が自分の夫を恨んで可愛い息子を殺そうとしたんだから、縁を切りたくなる気持ちもわからないでもない。
でも、エルンベル男爵が他人のことも思いやれる人になれれば、また、新たな家庭を築けるのではないか、そう思った。
******
次の日、ミシェルは診療所を追い出され、それと同時に警察に捕まった。
裁判が行われた時には、彼女の後遺症はだいぶ軽くなっていて、普通に話ができるようになっていた。
でも、態度に反省の色が見られないということで、懲役5年の実刑判決となった。
判決から100日が経った今、ミシェルの話を聞いてみると、刑務所内で平民に対する差別発言を繰り返した彼女は共同生活することになった女性に暴力をふるわれて、毎日、怯えながら暮らしているとのことだった。
彼女ももう平民なのに、いつまで貴族のつもりでいるのかはわからない。
刑務所を出た時の彼女は、一体どうするつもりなのかしら。
……って、もう、彼女のことは考えなくても良いわよね。
きっと、彼女の両親と同じような末路を辿るだけだから。
「シェリル、明日は楽しみにしてるから」
フェリックスとの結婚式を明日に控え、今日はエイト公爵家とシド公爵家の面々で夕食をとった。
その後、私の部屋にやって来たフェリックスが、そんな風に話しかけてきたから首を傾げる。
「楽しみは楽しみだけど、緊張するわ」
「何が?」
「結婚式のことを言ってるんでしょう?」
「違う。お前とリグマ元伯爵がしなかったことを楽しみにしてる」
「……私とロン様がしなかったこと?」
聞き返したあと、それが何だかわかって、フェリックスを睨む。
「そんなことを言われたらもっと緊張するじゃないの! というか破廉恥だわ!」
「それだけ楽しみにしてると思ってくれたらいいだろ」
「思えません!」
満面の笑みを浮かべるフェリックスの頬をつねっても、彼は表情を変えない。
初夜を拒否されてから、まだ1年も経っていない。
それなのに離婚して再婚だなんて、普通の貴族ではありえないことだ。
でも、これだけは自信を持って言える。
わたしはこれから本当に愛する人と幸せに暮らしていくのだと。
*****
最後までお読みいただきありがとうございました。
お気に入り、しおり、エール、いいねも励みになりました。
ありがとうございます!
新作を投稿しておりますので、気が向かれましたら、そちらでお会いできますと幸いです。
もし、こんな番外編読みたい、こいつのざまぁ、どうなった? などありましたら攻撃的ではなく、優しく教えていただけたらなと思います。
※追記
番外編として読みたいお話をリクエストいただきましたので、完結を連載中に変更させていただきました。
本編以外のお話もお付き合いくださる方は、お気に入りはそのままにしていただけますと幸いです。
以下はあとがきとなります。
お付き合いいただける方は、スクロールをお願いいたします。
私の書いた作品の中で一番ドロドロしたお話になったかなと思います。
そして、相変わらずイライラさせてしまい申し訳ございません!
本当に理解してくれない人は理解してくれないんです!
一番困るのは、自分の考えを押し付けているということに気づかないことなのですよね。
「◯◯だと思う」というのはその人の意見であり、そう思わない人もいるわけで、「あなたはこんな考えみたいだけど、わたしはこんな考えだよ」ということで納得してくれたら良いんですが、「いや、私の考えが正しい。あなたが間違っている!」というような考え方の人は実際にいます。
ミシェルもそんな感じです。
「わたしの考えが正しい。周りがおかしい」なんですよね。
そんな人間にわかってもらうには本当に難しいです。
ミシェルのやったことは絶対に良くないし、書いている間もイライラしっぱなしでした。
そのため、短編にしようと考えたんですが、文章がまとまりきらず長編になってしまい申し訳ございませんでした。
あと、ヒロインが甘い、と思われた方もいらっしゃるかと思いますが、これはヒロインだからです。
私の中でのヒロインは人一倍?優しい人であってほしいなと思っております。(いやいや、結構、厳しかったよと思われた方がいたらごめんなさい)
実際、ミシェルが目の前にいたら、私だったら……ですからね!
ク◯だらけのお話だったので、新作「許してもらえるだなんて本当に思っているのですか?」では可愛いク◯(ク◯に可愛い奴はいないのですかね)を目指してました。
……が、実際、書き進めてみて可愛くないかもしれん、と震えております。
すでに投稿しておりますので、よろしければ、確認していただけると幸いです。
また、何かの作品でお会いできますように!
ここまでお読みいただき、本当にありがとうございました!
病室には私だけが行くことになり、先生に案内された病室は、これで衛生状態が保たれているのかと疑いたくなるくらいに悪臭の漂う薄汚れた部屋だった。
ベッドが左右の壁に沿って5床ずつ所狭しと詰められるように置かれていて、人一人がやっと通れるくらいの隙間しかない。
仕切りもないため、ミシェルの向かい側にいる老婆の姿を見ると「痛い、痛い」と涙を流していた。
痛み止めはとても高いので、平民が払える金額ではない。
お金を払わずに逃げる人が多いため、先払いでしか痛み止めを打たないのだと、先生は教えてくれた。
ミシェルは窓際のベッドで横になっていた。
しかも、動かないようにか下半身はロープでベッドに巻かれている状態だった。
先生に連れられて足元にやって来た私を見て、やせ細ったミシェルはゆっくりと口を開く。
「あ……、シェ……ル」
上手く言葉が発せないようで、言葉が聞き取りにくい。
でも、私に話しかけているのだということはわかった。
「私に話したいことって何なの」
「わた……が……、なひを……ひた……っ……言うの」
「……悪いことをしたとは思っていないの?」
ミシェルは私の問いかけにゆっくり首を横に振った。
「こんな……思ひを、しりゃ……ければ……なりゃない……らい、悪いこと……ひまひたか?」
こんな思いをしなければならないくらい悪いことをしたのか聞きたいようだった。
私が答える前に先生が話してくれる。
「毎日、反省しろと夢を見るんだそうです。懺悔し、この国のルールに則り、罰を受けるようにと」
そんな夢を見るのは、ミシェルにある罪悪感からなのか、それとも本当に神のお告げなのかわからない。
ミシェルから目を逸らして先生に尋ねてみる。
「彼女は健康体とまではならなくても、少しは回復するのでしょうか」
「雷が近くに落ちたという人も少ないので事例が少ないのも確かですが、ミシェルさんのような事例は初めてです。ですので、今はどちらとも言えません」
白衣を着た若い男性のお医者様は、苦笑して言葉を付け加える。
「こんなことは医者が言うことではないのかもしれませんけど、反省したら治るような気もしますね」
神様が症状を左右してしまうならば、お医者様の存在は意味がないことになる。
でも、ミシェルの場合は、刑務所に入れるために治してくれそうな気がしてしまう。
「ミシェルさん、答えはもうわかっているでしょう。あなたは甥っ子の命を奪おうとしていたのよ」
「しりゃ……なかった」
「知ってようが知っていまいが関係ないわ。あなたは人としてやってはいけないことをしたの。夢に出てくるのは、少しはあなたが悪いことをしたと思っているからなんじゃないの?」
「たしゅ……けて」
ミシェルの頬から涙がこぼれ落ちた。
「ミシェルさん、その言葉は私には絶対に言うもんじゃないわ」
冷たく言い放つと、私は背を向けて歩き出す。
「ま、待……って!」
ミシェルの叫ぶ声が聞こえてきたけれど、私は振り返ることもなく病室を出た。
ミシェルのことは別として、酷い環境だった。
体を拭いてもらえていないのか、部屋の中は悪臭で漂っていた。
たとえ、ボランティアに近い形で診療所を開いているにしても、この環境では家にいたほうが良いのではないかと思ってしまう。
「もっと、うちにお金があれば良いのですがねぇ」
この時の表情が悲しそうだったり、悔しそうだったりしているのならば疑わなかったと思う。
でも、お医者様の表情がニヤついていて、明らかに私に支援するよう求めているように見えたのが、何だか引っかかった。
*****
どうしても様子が気になった私が、フェリックスとミオ様にその話をしてみると、お医者様を調べてもらえることになった。
それを理由に調べ終わるまでは、フェリックスは別邸に滞在することになった。
ミオ様は「別邸で待たなくても良いでしょう」と呆れ返った顔をしたけれど、フェリックスは気にしなかった。
その分、彼の側近が大変な思いをすることになったので、今度、会った時には謝ろうと思う。
2日後、調査結果が届いたので、談話室でフェリックスに教えてもらうことになった。
「ロータスの領地でもエイト公爵家の領地でもなかったから、詳しくは調べてなかったが、ミシェルのいる診療所は平民の間では、お金は他に比べても高額なのにヤブ医者だと有名らしい」
「有名なのに取り締まりはなかったの?」
「自分が診てもらうわけでもないし、あの診療所が無くなったら困る人間もいるらしい」
詳しい話を聞いてみると、平民だけではなく貴族で厄介者扱いされている人間も、あの診療所に押し込まれているとのことだった。
「あの診療所には強制的に立ち入りが入るだろう。この国にはこれといった基準があるわけじゃないが、環境が劣悪すぎる」
「ミシェルがあの診療所に行ったことによって明るみになったのよね」
「医者側は金づるが来たと思っただろうけどな」
失笑するフェリックスに苦笑して頷く。
「そうね。私のこともそんな風に思っていたから、わざわざ代筆してまで、ミシェルに会わせようとしたんでしょう」
大きく息を吐いてから、ソファに座って考える。
周りに普通の人がいなかったから、私もおかしくなっていた。
でも、外に出たことによって気が付いたことがたくさんあった。
ありえない話かもしれないけれど、診療所のことといい、神様が色々と導いてくれたような気もしてしまう。
「フェリックス」
「ん?」
「待っていてくれて、本当にありがとう」
「どういたしまして、っつーか、俺が未練がましかっただけだ」
「次はあまり待たせないように気をつけるわ」
「……それってどういうことだよ」
フェリックスが聞き返してきた時、ミオ様が談話室にやって来た。
「シェリル、エルンベル男爵と奥様との離婚が決まったらしいわ」
「……そうなんですね」
かかわっていないとはいえ、義理の両親が自分の夫を恨んで可愛い息子を殺そうとしたんだから、縁を切りたくなる気持ちもわからないでもない。
でも、エルンベル男爵が他人のことも思いやれる人になれれば、また、新たな家庭を築けるのではないか、そう思った。
******
次の日、ミシェルは診療所を追い出され、それと同時に警察に捕まった。
裁判が行われた時には、彼女の後遺症はだいぶ軽くなっていて、普通に話ができるようになっていた。
でも、態度に反省の色が見られないということで、懲役5年の実刑判決となった。
判決から100日が経った今、ミシェルの話を聞いてみると、刑務所内で平民に対する差別発言を繰り返した彼女は共同生活することになった女性に暴力をふるわれて、毎日、怯えながら暮らしているとのことだった。
彼女ももう平民なのに、いつまで貴族のつもりでいるのかはわからない。
刑務所を出た時の彼女は、一体どうするつもりなのかしら。
……って、もう、彼女のことは考えなくても良いわよね。
きっと、彼女の両親と同じような末路を辿るだけだから。
「シェリル、明日は楽しみにしてるから」
フェリックスとの結婚式を明日に控え、今日はエイト公爵家とシド公爵家の面々で夕食をとった。
その後、私の部屋にやって来たフェリックスが、そんな風に話しかけてきたから首を傾げる。
「楽しみは楽しみだけど、緊張するわ」
「何が?」
「結婚式のことを言ってるんでしょう?」
「違う。お前とリグマ元伯爵がしなかったことを楽しみにしてる」
「……私とロン様がしなかったこと?」
聞き返したあと、それが何だかわかって、フェリックスを睨む。
「そんなことを言われたらもっと緊張するじゃないの! というか破廉恥だわ!」
「それだけ楽しみにしてると思ってくれたらいいだろ」
「思えません!」
満面の笑みを浮かべるフェリックスの頬をつねっても、彼は表情を変えない。
初夜を拒否されてから、まだ1年も経っていない。
それなのに離婚して再婚だなんて、普通の貴族ではありえないことだ。
でも、これだけは自信を持って言える。
わたしはこれから本当に愛する人と幸せに暮らしていくのだと。
*****
最後までお読みいただきありがとうございました。
お気に入り、しおり、エール、いいねも励みになりました。
ありがとうございます!
新作を投稿しておりますので、気が向かれましたら、そちらでお会いできますと幸いです。
もし、こんな番外編読みたい、こいつのざまぁ、どうなった? などありましたら攻撃的ではなく、優しく教えていただけたらなと思います。
※追記
番外編として読みたいお話をリクエストいただきましたので、完結を連載中に変更させていただきました。
本編以外のお話もお付き合いくださる方は、お気に入りはそのままにしていただけますと幸いです。
以下はあとがきとなります。
お付き合いいただける方は、スクロールをお願いいたします。
私の書いた作品の中で一番ドロドロしたお話になったかなと思います。
そして、相変わらずイライラさせてしまい申し訳ございません!
本当に理解してくれない人は理解してくれないんです!
一番困るのは、自分の考えを押し付けているということに気づかないことなのですよね。
「◯◯だと思う」というのはその人の意見であり、そう思わない人もいるわけで、「あなたはこんな考えみたいだけど、わたしはこんな考えだよ」ということで納得してくれたら良いんですが、「いや、私の考えが正しい。あなたが間違っている!」というような考え方の人は実際にいます。
ミシェルもそんな感じです。
「わたしの考えが正しい。周りがおかしい」なんですよね。
そんな人間にわかってもらうには本当に難しいです。
ミシェルのやったことは絶対に良くないし、書いている間もイライラしっぱなしでした。
そのため、短編にしようと考えたんですが、文章がまとまりきらず長編になってしまい申し訳ございませんでした。
あと、ヒロインが甘い、と思われた方もいらっしゃるかと思いますが、これはヒロインだからです。
私の中でのヒロインは人一倍?優しい人であってほしいなと思っております。(いやいや、結構、厳しかったよと思われた方がいたらごめんなさい)
実際、ミシェルが目の前にいたら、私だったら……ですからね!
ク◯だらけのお話だったので、新作「許してもらえるだなんて本当に思っているのですか?」では可愛いク◯(ク◯に可愛い奴はいないのですかね)を目指してました。
……が、実際、書き進めてみて可愛くないかもしれん、と震えております。
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