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16 妹の企みを潰す姉
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怪我をしている私を抱きかかえて馬車まで運んでくれたのは、騎士隊長だった。
人の目のことを考えると、フェリックス様よりも騎士のほうが良いという話になったからだ。
フェリックス様を連れてきてくれたミオ様は、私たちが感動の再会を果たしたと思い込んでいたようで、馬車の扉を開けると笑顔で出迎えてくれた。
でも、私の様子を見て小さく悲鳴を上げた。
「シェ、シェリル! 一体、何があったんですの!? まさか、お兄様が襲おうとしたんじゃないですわよね?」
「そんなわけないだろ」
私がミオ様の隣に座ると、フェリックス様が馬車の中に入ってきて、私の向かい側に腰を下ろした。
それと同時に馬車がゆっくりと動き出す。
「様子を見に行ったら、馬鹿がシェリルに酷いことをしようとしてたんだよ」
「一体、酷いことって何があったんですの? しかも裁判所の中でそんなことが起こり得るのですか?」
ミオ様が泣きそうな顔で、私の腕を掴んで聞いてくる。
簡単に説明をすると、聞いただけでもショックだったのか、ミオ様は両手で顔を覆った。
私はもう落ち着いてきていたので、フェリックス様に問いかける。
「ミシェルが手を回したようですけど、きっとミシェルは自分の関与を否定するでしょうね」
「警備員の買収も、てずからはやっていないだろう。義実家にいる彼女が自由に動けるはずがないからな」
「警備員の多くはデイクスに協力していたみたいですが、その人から話を聞けるでしょうか」
「簡単に話すような奴らは雇わないだろう。だから、話す奴がいたとしたら捨て駒だろうな。それにサンニ子爵令息に頼まれたと嘘をつく可能性が高い」
どんなにデイクスが否定しても、私を襲おうとしたのは彼だ。
警備員が彼に頼まれたと嘘をつけば、証拠がない限り、それが真実だと受け止められる可能性が高い。
普通の人は被害者の妹であり、加害者の妻であるミシェルが、この件にかかわっているだなんて思いもしないでしょう。
ミオ様が顔から手を離して聞いてくる。
「シェリル、どうせ裁判が始まれば噂を聞きつけて裁判を傍聴しに来る人がいるでしょう。周りに話をしていっても大丈夫かしら」
「……そうですね。恥ずかしい話ではありますが、どうせ知られることですし、変な噂をたてられる前に話をしておいたほうが良いかとも思っています」
「サンニ子爵令息の件はサンニ子爵が交渉代理人を立ててくるだろう。重い罪にならないようにシェリル……、じゃなくてリグマ伯爵夫人に接触してこようとするだろうから、その時はトーマツ女史に頼めば良い」
「ありがとうございます」
私が浮かない顔でいたからか、ミオ様が顔を覗き込んでくる。
「シェリル、辛いなら今日は考えるのはやめて、気持ちが落ち着いてからにしたらどうかしら。サンニ子爵令息のことはお兄様に任せましょう」
「お気遣いありがとうございます。ですが、このままミシェルは何の罪にも問われないのかと思うと許せなくて」
「何の罪に問われないかはまだ謎だが、どうせ遅かれ早かれ彼女は尻尾を見せるはずだ」
「……どういうことでしょうか」
尋ねると、フェリックス様は苦虫を噛み潰したような顔になる。
「サンニ子爵令息の夫人は俺に興味があるらしい」
「……ミシェルはデイクスと離婚して、フェリックス様にアプローチするでしょうね」
「迷惑な話だから、ここは離婚させない方向に持っていくのはどうだろうか」
「……そういう手もありますね。デイクスの罪は問わなければなりませんが、離婚とは別物です」
納得して頷くと、理解できていないミオ様が尋ねてくる。
「2人だけで納得しないで、私にも教えてくださいませ」
「リグマ伯爵夫人が離婚できていないから、俺は彼女にアプローチできない。俺がそんなことをすれば、リグマ伯爵夫人も浮気を疑われる可能性があるからだ」
「……ということは、離婚できなければミシェルもお兄様にアプローチできませんわね」
ミオ様は納得したように頷いたけれど、すぐに首を傾げる。
「ですが、それって何の意味がありますの?」
「ミシェルはフェリックス様が好きだから離婚したくて、デイクスを罠に嵌めたんでしょう。でしたら、離婚できなければ彼女の目論見は失敗に終わります」
私が答えると、ミオ様は心配そうに聞き返してくる。
「でも、そうなったらもっと過激なことをしてくるのではありませんか」
「そうなった時は彼女は終わりだ」
「シェリルが危険な目に遭うかもしれませんのよ。それで良いのですか?」
「リグマ伯爵夫人は俺が守る」
ミオ様が心配してくれる気持ちとフェリックス様の気持ちは嬉しく思う。
「フェリックス様、お気持ちはありがたいですが、あなたに守られなくて済むように動こうと思います」
「どうするつもりだ?」
「まずはサンニ子爵家に連絡して、今回の件はデイクスがミシェルに踊らされただけなのだと伝え、彼女からの提案には耳を貸さないようにお願いするつもりです」
「示談に持ち込むつもりか?」
「はい。ちょうど裁判費用が欲しかったので、慰謝料を多くもらいます。そして、私に接近できないように一筆も書いてもらいます」
「罰を与えなくて良いんですの?」
ミオ様が不満そうに聞いてきたので苦笑する。
「デイクスは今頃酷い目に遭っています。罰はそれで十分かと」
フェリックス様を見ながら答えると、彼は肯定するように無言で頷いた。
昔、フェリックス様から聞いたことがある。
この国の刑務所は基本、男女別になっていて、女性だけのところは女性刑務所とも呼ばれている。
刑務所は男性ばかりの生活のため、新入りはベテランの性のはけ口になることもあるのだという。
看守が見ていないところで行われるため、本当かどうかはわからないとも言われているが、フェリックス様は有り得る話だと言っていた。
フェリックス様は刑務所ではないけれど、そんな環境に置かれた男性たちのところに、デイクスを送ったのだと思う。
これから彼は酷い目に遭わされるでしょう。
私が味わった、もしくはそれ以上の恐怖を感じるはず。
「できれば、心が壊れる前に止めてください。壊れてしまうと、正常な判断ができない状態として離婚が認められる可能性があります」
「わかってる。それから、俺は俺で動いても良いか? リグマ伯爵夫人の実家には色々と世話になったんでな」
「お願いいたします」
フェリックス様と私の会話の意味がわからないミオ様は、ずっと不思議そうな顔のままだった。
※
次の話はミシェル視点になります。
人の目のことを考えると、フェリックス様よりも騎士のほうが良いという話になったからだ。
フェリックス様を連れてきてくれたミオ様は、私たちが感動の再会を果たしたと思い込んでいたようで、馬車の扉を開けると笑顔で出迎えてくれた。
でも、私の様子を見て小さく悲鳴を上げた。
「シェ、シェリル! 一体、何があったんですの!? まさか、お兄様が襲おうとしたんじゃないですわよね?」
「そんなわけないだろ」
私がミオ様の隣に座ると、フェリックス様が馬車の中に入ってきて、私の向かい側に腰を下ろした。
それと同時に馬車がゆっくりと動き出す。
「様子を見に行ったら、馬鹿がシェリルに酷いことをしようとしてたんだよ」
「一体、酷いことって何があったんですの? しかも裁判所の中でそんなことが起こり得るのですか?」
ミオ様が泣きそうな顔で、私の腕を掴んで聞いてくる。
簡単に説明をすると、聞いただけでもショックだったのか、ミオ様は両手で顔を覆った。
私はもう落ち着いてきていたので、フェリックス様に問いかける。
「ミシェルが手を回したようですけど、きっとミシェルは自分の関与を否定するでしょうね」
「警備員の買収も、てずからはやっていないだろう。義実家にいる彼女が自由に動けるはずがないからな」
「警備員の多くはデイクスに協力していたみたいですが、その人から話を聞けるでしょうか」
「簡単に話すような奴らは雇わないだろう。だから、話す奴がいたとしたら捨て駒だろうな。それにサンニ子爵令息に頼まれたと嘘をつく可能性が高い」
どんなにデイクスが否定しても、私を襲おうとしたのは彼だ。
警備員が彼に頼まれたと嘘をつけば、証拠がない限り、それが真実だと受け止められる可能性が高い。
普通の人は被害者の妹であり、加害者の妻であるミシェルが、この件にかかわっているだなんて思いもしないでしょう。
ミオ様が顔から手を離して聞いてくる。
「シェリル、どうせ裁判が始まれば噂を聞きつけて裁判を傍聴しに来る人がいるでしょう。周りに話をしていっても大丈夫かしら」
「……そうですね。恥ずかしい話ではありますが、どうせ知られることですし、変な噂をたてられる前に話をしておいたほうが良いかとも思っています」
「サンニ子爵令息の件はサンニ子爵が交渉代理人を立ててくるだろう。重い罪にならないようにシェリル……、じゃなくてリグマ伯爵夫人に接触してこようとするだろうから、その時はトーマツ女史に頼めば良い」
「ありがとうございます」
私が浮かない顔でいたからか、ミオ様が顔を覗き込んでくる。
「シェリル、辛いなら今日は考えるのはやめて、気持ちが落ち着いてからにしたらどうかしら。サンニ子爵令息のことはお兄様に任せましょう」
「お気遣いありがとうございます。ですが、このままミシェルは何の罪にも問われないのかと思うと許せなくて」
「何の罪に問われないかはまだ謎だが、どうせ遅かれ早かれ彼女は尻尾を見せるはずだ」
「……どういうことでしょうか」
尋ねると、フェリックス様は苦虫を噛み潰したような顔になる。
「サンニ子爵令息の夫人は俺に興味があるらしい」
「……ミシェルはデイクスと離婚して、フェリックス様にアプローチするでしょうね」
「迷惑な話だから、ここは離婚させない方向に持っていくのはどうだろうか」
「……そういう手もありますね。デイクスの罪は問わなければなりませんが、離婚とは別物です」
納得して頷くと、理解できていないミオ様が尋ねてくる。
「2人だけで納得しないで、私にも教えてくださいませ」
「リグマ伯爵夫人が離婚できていないから、俺は彼女にアプローチできない。俺がそんなことをすれば、リグマ伯爵夫人も浮気を疑われる可能性があるからだ」
「……ということは、離婚できなければミシェルもお兄様にアプローチできませんわね」
ミオ様は納得したように頷いたけれど、すぐに首を傾げる。
「ですが、それって何の意味がありますの?」
「ミシェルはフェリックス様が好きだから離婚したくて、デイクスを罠に嵌めたんでしょう。でしたら、離婚できなければ彼女の目論見は失敗に終わります」
私が答えると、ミオ様は心配そうに聞き返してくる。
「でも、そうなったらもっと過激なことをしてくるのではありませんか」
「そうなった時は彼女は終わりだ」
「シェリルが危険な目に遭うかもしれませんのよ。それで良いのですか?」
「リグマ伯爵夫人は俺が守る」
ミオ様が心配してくれる気持ちとフェリックス様の気持ちは嬉しく思う。
「フェリックス様、お気持ちはありがたいですが、あなたに守られなくて済むように動こうと思います」
「どうするつもりだ?」
「まずはサンニ子爵家に連絡して、今回の件はデイクスがミシェルに踊らされただけなのだと伝え、彼女からの提案には耳を貸さないようにお願いするつもりです」
「示談に持ち込むつもりか?」
「はい。ちょうど裁判費用が欲しかったので、慰謝料を多くもらいます。そして、私に接近できないように一筆も書いてもらいます」
「罰を与えなくて良いんですの?」
ミオ様が不満そうに聞いてきたので苦笑する。
「デイクスは今頃酷い目に遭っています。罰はそれで十分かと」
フェリックス様を見ながら答えると、彼は肯定するように無言で頷いた。
昔、フェリックス様から聞いたことがある。
この国の刑務所は基本、男女別になっていて、女性だけのところは女性刑務所とも呼ばれている。
刑務所は男性ばかりの生活のため、新入りはベテランの性のはけ口になることもあるのだという。
看守が見ていないところで行われるため、本当かどうかはわからないとも言われているが、フェリックス様は有り得る話だと言っていた。
フェリックス様は刑務所ではないけれど、そんな環境に置かれた男性たちのところに、デイクスを送ったのだと思う。
これから彼は酷い目に遭わされるでしょう。
私が味わった、もしくはそれ以上の恐怖を感じるはず。
「できれば、心が壊れる前に止めてください。壊れてしまうと、正常な判断ができない状態として離婚が認められる可能性があります」
「わかってる。それから、俺は俺で動いても良いか? リグマ伯爵夫人の実家には色々と世話になったんでな」
「お願いいたします」
フェリックス様と私の会話の意味がわからないミオ様は、ずっと不思議そうな顔のままだった。
※
次の話はミシェル視点になります。
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