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1 妻を悪者にする夫
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エルンベル伯爵家の長女であり、19歳になった私、シェリルは5年近く婚約関係にあった、ロン・リグマ伯爵と結婚した。
私より一つ年上のロン様は結婚と同時に伯爵位を継いだ。
ロン様が伯爵位を継いだことにより、義父母は邸からは離れた静養地で隠居生活を送ることになった。
リグマ伯爵邸は大きな邸なので同居をするのかと思っていたら、ロン様が同居を嫌がったのだ。
リグマ伯爵家には子供はロン様しかいない。
そのこともあり、義父母はロン様のことを目に入れても痛くないくらいに可愛がっていた。
ロン様だって、何かあれば「両親に聞かなければ」というくらいに義父母の意見を優先していた。
だから、その時は同居を嫌がる理由が、さっぱりわからなかった。
結婚式後、邸に戻り、一息ついていた私の所に義父母がやって来て言った。
「結婚おめでとう。シェリル、お前はもうリグマ家の人間だ。丈夫な男の子を生むんだぞ」
「良い報告を待っているわ。孫のことを思うと、今から楽しみでしょうがないの」
「……あの、お義父様、お義母様、申し訳ございませんが、子どものことはそう急ぐ必要もないとロン様から言われているのです」
私は子供を生まなければいけないというプレッシャーを今から感じることが嫌だったので、正直に話をした。
すると、義父母は首を横に振る。
「何を言っているんだ。子供を生まなければ何のために結婚したのかわからないだろう。呑気にしていると子供を生めなくなるぞ」
「もしかして、跡継ぎが生まれなかった時のことが怖いの? 大丈夫よ、シェリルさん。一人目が女の子でも次に男の子を生めばいいんだから」
二人はまったく悪びれる様子もなく言った。
私たちの住む国は爵位は男性にしか継げない。
だから、男の子に恵まれなかった場合は、どこからか養子をもらうことになる。
お二人が孫を、特に男の子の孫をほしがる気持ちはわからないでもない。
でも、子供は授かりものだ。
焦ってどうにかなるものではない。
まずは、ロン様にこの話を相談しましょう。
それからは、子供に関する義父母の言葉は聞き流し、まずは痛いと噂の初夜を乗り越えようと考えた。
*****
その日の晩、体を念入りに洗われ、脱がせやすいピンク色の寝間着に着替えさせられた私は、メイドに連れられて寝室に向かった。
寝室にはすでに寝間着姿ではなく、部屋着姿のロン様がでベッドの上に座っていた。
その表情は幸せな初夜を迎える夫にしては、あまりにも重すぎる。
何かあったのかしら。
腰まであるダークブラウンのストレートの髪を揺らして、私はロン様に近寄っていく。
「どうかされましたか」
尋ねると、ロン様は悲しそうな顔をして、金色の長い前髪の隙間から見える碧色の瞳を私の赤色の瞳に合わせるように向けてきた。
「あの、ロン様?」
長い沈黙のあと、彼は目を逸らし、暗い表情のまま口を開く。
「今日は初夜だよな」
「はい」
「……君のことは大好きだけど、そういうことをしたいとは思えないんだ。本当にごめん」
「……どういうことですか」
「ほら、体の相性が良くなくて離婚とかいう話を聞いたことがないか」
「申し訳ございませんが、私は耳にしたことはありません」
撥ねつけるような口調で言うと、ロン様は眉尻を下げた。
子供が云々の話の前に、こんな障害にぶつかるとは思っていなかった。
ショックを受けて何も言えないでいると、ロン様は問いかけてくる。
「君はそんなに僕と子作りがしたいのか?」
「そういうことではありません! 今は良いかもしれませんが、跡継ぎはどうされるのです?」
「ちゃんと考えているよ」
「……ちゃんと考えての発言だとは思えませんが」
ロン様からの思いもよらぬ発言を聞いて、彼が同居を望まなかった理由がわかった。
前々から、義父母に孫のことを言われ続けていたのかもしれない。
だから、プレッシャーになってそういうことをする気になくなったとか?
でも、それならそれで、どうして結婚前に相談してくれなかったのかしら。
子供のことは一人で考えるべき問題じゃないのに。
「お義父様とお義母様には、なんと言うおつもりですか」
この状態のロン様を責めてもしょうがないので、どうするつもりなのか尋ねると、ロン様は苦笑する。
「相手にしなければ良いよ。そのうち諦めるだろうからさ。それに、僕の気持ちだって変わるかもしれない」
まるで他人事のような発言に苛立ちを覚えた。
結婚初日から、こんなことになるだなんて思ってもいなかった。
ロン様はそれで良いと思う。
だけど、今日の義父母の様子を考えると、そう呑気にしていられない気がした。
「ロン様、そういうことができないのは私に魅力がないからですか」
「そんなんじゃない。僕は君のことを愛している」
「……なら、どうして、初夜を迎えてくださらないのですか」
私は痩せ型で、胸やお尻が特別大きいわけではない。
やはり、女性としての魅力がないから、こんなことを言われてしまうのだろうか。
「シェリル、君のことが大事だからだよ。君を傷つけたくないんだ」
「私の心はもうすでに傷ついています!」
「……シェリル、本当にすまない。どうしても君を抱くことはできない」
そう言って、ロン様はベッドからおりると、私の肩に手を置いた。
「君は僕の妻だ。それを忘れないように」
私が言い返す前に、ロン様は寝室を出て行った。
*****
初夜を迎えられなかったものの、それ以外は新婚夫婦のような生活を送っていた。
もやもやする気持ちはあるけれど、そこは何とか我慢して日々を送っていた。
結婚してから10日後、義父母が邸に訪ねてきた。
応接室にお通しして、メイドがお茶を淹れて出ていくと、二人は早速、本題に入った。
「二人共、仲良くやっている?」
「孫の顔を見るのを今から楽しみにしているんだ。良い報告を期待しているからな」
口づけさえもしたことがないのに、子供なんてできるはずもない。
それに、初夜を迎えていたとしても、10日でわかるはずがない。
黙って話を聞き流そうとした時、ロン様は義父母に言った。
「僕は子供を望んでるんだけど、シェリルがまだ二人で過ごしたいって言うんだ。ごめんね、父さん、母さん。僕はシェリルの気持ちを優先させたいんだ」
そう言って、優しい目を向けてきたロン様に、この時の私は殺意とまではいかずとも、黒い感情が胸に湧き上がるのを感じた。
「私はそんなことを言っていません」
「母さんと父さんの前だからって嘘をつかないでくれよ」
「嘘なんてついていません!」
苦笑するロン様に叫ぶと、義父母が渋い顔をして言う。
「シェリルさん、そんなことを言っていたら、子供が生めなくなってしまうわよ」
「そうだ。嫁としての責任を果たしなさい」
「母さん、父さん、シェリルを責めるのはやめてください。きっと、近い内に考えも変わりますから」
「ロン、お前は優しすぎるぞ」
「そうよ。シェリルさん、ロンの優しさに甘えていては駄目よ」
家族3人で私を悪者にして笑っている姿を見て、私は黙っていられずに訴える。
「子供を望んでいないのはロン様です!」
「そんなわけないだろう! ロンは子供が好きなんだぞ!」
「そうよ! シェリルさん、人のせいにするのはやめなさい」
「違います! 本当に私は子供を望んでるんです!」
こんな風に責められるくらいなら、痛い思いをしたってかまわない。
ロン様の子供を生みたい!
そう訴えた。
でも、何を言っても義父母は私の言うことを信じてくれず、ロン様のせいにするなと責め続けてきた。
ロン様は真実を話すこともせず、責められている私を助けてもくれなかった。
私はこの結婚生活をいつまで続けられるのだろうか。
私より一つ年上のロン様は結婚と同時に伯爵位を継いだ。
ロン様が伯爵位を継いだことにより、義父母は邸からは離れた静養地で隠居生活を送ることになった。
リグマ伯爵邸は大きな邸なので同居をするのかと思っていたら、ロン様が同居を嫌がったのだ。
リグマ伯爵家には子供はロン様しかいない。
そのこともあり、義父母はロン様のことを目に入れても痛くないくらいに可愛がっていた。
ロン様だって、何かあれば「両親に聞かなければ」というくらいに義父母の意見を優先していた。
だから、その時は同居を嫌がる理由が、さっぱりわからなかった。
結婚式後、邸に戻り、一息ついていた私の所に義父母がやって来て言った。
「結婚おめでとう。シェリル、お前はもうリグマ家の人間だ。丈夫な男の子を生むんだぞ」
「良い報告を待っているわ。孫のことを思うと、今から楽しみでしょうがないの」
「……あの、お義父様、お義母様、申し訳ございませんが、子どものことはそう急ぐ必要もないとロン様から言われているのです」
私は子供を生まなければいけないというプレッシャーを今から感じることが嫌だったので、正直に話をした。
すると、義父母は首を横に振る。
「何を言っているんだ。子供を生まなければ何のために結婚したのかわからないだろう。呑気にしていると子供を生めなくなるぞ」
「もしかして、跡継ぎが生まれなかった時のことが怖いの? 大丈夫よ、シェリルさん。一人目が女の子でも次に男の子を生めばいいんだから」
二人はまったく悪びれる様子もなく言った。
私たちの住む国は爵位は男性にしか継げない。
だから、男の子に恵まれなかった場合は、どこからか養子をもらうことになる。
お二人が孫を、特に男の子の孫をほしがる気持ちはわからないでもない。
でも、子供は授かりものだ。
焦ってどうにかなるものではない。
まずは、ロン様にこの話を相談しましょう。
それからは、子供に関する義父母の言葉は聞き流し、まずは痛いと噂の初夜を乗り越えようと考えた。
*****
その日の晩、体を念入りに洗われ、脱がせやすいピンク色の寝間着に着替えさせられた私は、メイドに連れられて寝室に向かった。
寝室にはすでに寝間着姿ではなく、部屋着姿のロン様がでベッドの上に座っていた。
その表情は幸せな初夜を迎える夫にしては、あまりにも重すぎる。
何かあったのかしら。
腰まであるダークブラウンのストレートの髪を揺らして、私はロン様に近寄っていく。
「どうかされましたか」
尋ねると、ロン様は悲しそうな顔をして、金色の長い前髪の隙間から見える碧色の瞳を私の赤色の瞳に合わせるように向けてきた。
「あの、ロン様?」
長い沈黙のあと、彼は目を逸らし、暗い表情のまま口を開く。
「今日は初夜だよな」
「はい」
「……君のことは大好きだけど、そういうことをしたいとは思えないんだ。本当にごめん」
「……どういうことですか」
「ほら、体の相性が良くなくて離婚とかいう話を聞いたことがないか」
「申し訳ございませんが、私は耳にしたことはありません」
撥ねつけるような口調で言うと、ロン様は眉尻を下げた。
子供が云々の話の前に、こんな障害にぶつかるとは思っていなかった。
ショックを受けて何も言えないでいると、ロン様は問いかけてくる。
「君はそんなに僕と子作りがしたいのか?」
「そういうことではありません! 今は良いかもしれませんが、跡継ぎはどうされるのです?」
「ちゃんと考えているよ」
「……ちゃんと考えての発言だとは思えませんが」
ロン様からの思いもよらぬ発言を聞いて、彼が同居を望まなかった理由がわかった。
前々から、義父母に孫のことを言われ続けていたのかもしれない。
だから、プレッシャーになってそういうことをする気になくなったとか?
でも、それならそれで、どうして結婚前に相談してくれなかったのかしら。
子供のことは一人で考えるべき問題じゃないのに。
「お義父様とお義母様には、なんと言うおつもりですか」
この状態のロン様を責めてもしょうがないので、どうするつもりなのか尋ねると、ロン様は苦笑する。
「相手にしなければ良いよ。そのうち諦めるだろうからさ。それに、僕の気持ちだって変わるかもしれない」
まるで他人事のような発言に苛立ちを覚えた。
結婚初日から、こんなことになるだなんて思ってもいなかった。
ロン様はそれで良いと思う。
だけど、今日の義父母の様子を考えると、そう呑気にしていられない気がした。
「ロン様、そういうことができないのは私に魅力がないからですか」
「そんなんじゃない。僕は君のことを愛している」
「……なら、どうして、初夜を迎えてくださらないのですか」
私は痩せ型で、胸やお尻が特別大きいわけではない。
やはり、女性としての魅力がないから、こんなことを言われてしまうのだろうか。
「シェリル、君のことが大事だからだよ。君を傷つけたくないんだ」
「私の心はもうすでに傷ついています!」
「……シェリル、本当にすまない。どうしても君を抱くことはできない」
そう言って、ロン様はベッドからおりると、私の肩に手を置いた。
「君は僕の妻だ。それを忘れないように」
私が言い返す前に、ロン様は寝室を出て行った。
*****
初夜を迎えられなかったものの、それ以外は新婚夫婦のような生活を送っていた。
もやもやする気持ちはあるけれど、そこは何とか我慢して日々を送っていた。
結婚してから10日後、義父母が邸に訪ねてきた。
応接室にお通しして、メイドがお茶を淹れて出ていくと、二人は早速、本題に入った。
「二人共、仲良くやっている?」
「孫の顔を見るのを今から楽しみにしているんだ。良い報告を期待しているからな」
口づけさえもしたことがないのに、子供なんてできるはずもない。
それに、初夜を迎えていたとしても、10日でわかるはずがない。
黙って話を聞き流そうとした時、ロン様は義父母に言った。
「僕は子供を望んでるんだけど、シェリルがまだ二人で過ごしたいって言うんだ。ごめんね、父さん、母さん。僕はシェリルの気持ちを優先させたいんだ」
そう言って、優しい目を向けてきたロン様に、この時の私は殺意とまではいかずとも、黒い感情が胸に湧き上がるのを感じた。
「私はそんなことを言っていません」
「母さんと父さんの前だからって嘘をつかないでくれよ」
「嘘なんてついていません!」
苦笑するロン様に叫ぶと、義父母が渋い顔をして言う。
「シェリルさん、そんなことを言っていたら、子供が生めなくなってしまうわよ」
「そうだ。嫁としての責任を果たしなさい」
「母さん、父さん、シェリルを責めるのはやめてください。きっと、近い内に考えも変わりますから」
「ロン、お前は優しすぎるぞ」
「そうよ。シェリルさん、ロンの優しさに甘えていては駄目よ」
家族3人で私を悪者にして笑っている姿を見て、私は黙っていられずに訴える。
「子供を望んでいないのはロン様です!」
「そんなわけないだろう! ロンは子供が好きなんだぞ!」
「そうよ! シェリルさん、人のせいにするのはやめなさい」
「違います! 本当に私は子供を望んでるんです!」
こんな風に責められるくらいなら、痛い思いをしたってかまわない。
ロン様の子供を生みたい!
そう訴えた。
でも、何を言っても義父母は私の言うことを信じてくれず、ロン様のせいにするなと責め続けてきた。
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