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1 裏切り行為
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私が住んでいる国、シレスファン王国は世界に三十以上ある王国の中では、土地面積だけでなく、経済や人口の多さも含めて大国と呼ばれている。
エヴァンス辺境伯家は王都から南の位置にあり、エヴァンス辺境伯領と隣接している国は一カ国だけだ。
今から3年前の私が14歳の時に両親が事故で亡くなり、3歳年上の兄、ローファンが爵位を継いだ。私には爵位がなかったが、特例として結婚するまで、もしくは20歳までは、辺境伯令嬢を名乗ることを、国王陛下によって許された。
20歳になっても結婚していない場合は、子爵としての爵位を授けてもらえることになっている。
私にはタオズクという子爵令息の婚約者がいるから、彼と結婚するだろうと、私を含め、周りの人もそれを信じて疑わなかった。でも、タオズクの浮気を知ったあの日から、私は婚約を破棄することばかり考えていた。
浮気現場を目撃した数日後に、仕事紹介所で頼んだ密偵から報告書が届いた。内容を確認してみると、案の定、黒だった。
証拠が揃ったのだから、婚約の破棄を認めてもらえるでしょう。
そう思い、私は早速、兄の執務室に向かった。
ノックの後に返事があり、名を名乗ると、女性秘書が扉を開けてくれた。込み入った話をしたいというと、その女性は私と入れ替わるように執務室から出ていった。
「お兄様、お話があります」
「……どうした」
お兄様はどこか虚ろな目で私を見つめた。
私と同じ紺色の髪に同じ色の瞳。腰まである長い髪を私はハーフアップにしていて、お兄様は後ろで一つにまとめている。二重の大きな目に鼻筋の通った顔立ちのお兄様と私は、周りからよく似ていると言われていたし、私も兄妹だなと感じてはいた。
それなのに、今のお兄様と私は全く似ていると思えなかった。
働き詰めているせいか、お兄様の顔色はとても悪く、生気も感じられない。仕事を手伝ってはいるが、最近、お兄様と顔を合わせずに手伝っていた。こんなことになっているのなら、もっと私に仕事を回してもらったほうが良さそうだ。
私が黙っているからか、お兄様は苛立った様子で急かしてくる。
「忙しいんだ。早く話せ」
「申し訳ございません。あの、仕事量をもう少し増やしてほしいことと、私の婚約について話したいことがあります」
「……婚約? すでに婚約者はいるだろう」
「タオズクは、私が親友だと思っていた女性と何度も逢瀬を重ねています」
「そんな馬鹿なことがあるはずないだろ。しかも、お前の親友だなんて。普通の人間は親友の婚約者と浮気なんてしない」
「普通はそうでしょう。ですから、親友だと思っていた人だと言いました」
一度、言葉を区切り、調査報告書をお兄様の目の前に置く。
「これが証拠です」
お兄様は持っていたペンをペン挿しに戻すと、眉間に皺を寄せて報告書を手に取った。そして、報告書を読み終えると、私を見つめた。
「浮気をしていることは間違いないということはわかった。で、この、令嬢というのが、お前の知り合いか」
「はい。私の親友だった人です」
「お前とその親友もどきは学園で知り合ったのか?」
「はい。今も、登校日は毎日、ランチを共にしています」
「本人はなんと言っているんだ?」
「まだ、確認していません。証拠が揃ってからと思い、今まで通りに接しています」
私の答えを聞いたお兄様は報告書を投げるように手から離すと、こめかみを押さえる。
「我慢しろ」
「我慢しろですって!?」
「ああ、そうだ。俺の立場も考えてくれ! 若くして爵位を継いで、ただでさえ舐められているのに、妹が婚約者に浮気されていたなんて知られたら、我が家の恥だ!」
「悪いのは向こうです! お兄様の恥にはならないでしょう!」
「では聞くが、お前はまったく悪くないと言えるのか?」
お兄様はよっぽど周りに知られたくないのか、今までに見たことのないくらい、冷たい表情で私に尋ねた。
浮気する原因が私にもあるのではないかと言いたいらしい。お兄様がそう思っていなくても、周りからはそう思われる可能性がある。それに、私だって完璧ではない。
「もちろん、不満に思っていたことがあるのでしょう。だから、浮気したんだと思います」
私はお兄様に近づきながら訴える。
「でも、それは浮気を正当化するものではありません。まずは、話し合うべきです。そして、どうしても合わないというのなら、婚約を解消してから、他の人と付き合えば良いのです」
「なら、話し合え。向こうが浮気を認め、婚約を解消したいというのならば認めてやる」
お兄様は冷たく言い放つと、話は終わりだと言わんばかりに書類に目を戻した。
お兄様の立場もわかるけど、そんな言い方しなくてもいいじゃない。
不満を感じつつも、これ以上何か言っても無駄だと思い、大人しく執務室を出た。
まずは、学園で必ず顔を合わせる、親友だと思っていた人物、ナターシャに確認してみることにした。
******
次の日の昼休み、教室でナターシャに休みの日は何をしているのか聞いてみた。
「私はいつも家に閉じこもっているわ。いきなり、どうしたの?」
ナターシャは金色のストレートの長い髪をハーフツインにしている、小柄で可愛らしい見た目の少女だ。青色の大きな瞳を私に向けて、小首を傾げる彼女に尋ねる。
「先日、あなたとダオズクが歩いているのを見かけたから、何をしていたのかと思ったのよ」
「……なんの話?」
「10日ほど前、あなたは平民の格好をしてダオズクと繁華街を歩いていたわよね。それから、一昨日も」
一昨日については、私は見ていないけれど、報告書に書かれていたから間違いない。
「その日はわたしは家にいたわ! タオズク様と会ってなんかない!」
「本当にそう? 私があなたたちを見間違えるわけがないって自信があるんだけど」
「……な、何を言ってるのよ。私は家にいたって言ってるじゃない」
「ナターシャ、正直に話してくれない? 今なら、婚約の解消で済むわよ」
「婚約の解消で済むって、どういう意味?」
「あなたたちが浮気を認めないのなら、婚約を破棄するわ。そして、二人に慰謝料を請求する」
お兄様が許してくれるはずがないけど、これくらい言わなければ、真実を言わないのではないかと思った。
「やめてよ! 馬鹿なことを言わないで! 友人の言葉を信じないなんて最低!」
ナターシャはすごい剣幕でまくし立てると、もうすぐ一限目が始まるというのに教室を出ていった。そして、その日は、そのまま家に帰ったのか、姿を見かけることはなかった。
次の日、どんな顔をして登校してくるのかと思ったら、昨日のことなんて、何もなかったかのように話しかけてきた。
「おはよう、ソア。昨日の授業内容について教えてくれない?」
「おはよう。ねえ、ナターシャ。浮気を認めてくれない?」
二人が浮気をしているのは確実だということはわかっている。報告書の控えを見せると、ナターシャは微笑む。
「ああ、それね。あなたへのプレゼントを買いに行っていたのよ。なかなか、決まらなくて、改めて行くことになったの。タオズク様が内緒にしてくれって言うから言えなかったの。本当にごめんなさい。でも、親友を疑ったんだから、今度、何かご馳走してよね!」
ナターシャは口を尖らせて言うと、私の返事を待たずに自分の席に歩いていった。
そしてこの日から、ナターシャたちは逢瀬を重ねるのをやめた。タオズクも、誤解だと言って譲らなかった。そのため、お兄様はダオズクと私の婚約は解消しないと言い切った。
タオズクは「疑わせるような真似をしてごめん」と言い、休みの日は私との約束を取り付けるようになった。
そんな時、隣国であるテイルシードとの戦争が始まった。自国であるエフロス王国とテイルシードの境目になっている山は鉱山であり、その山を獲得するために隣国が侵入してきたのだ。
お兄様は指揮官として幼馴染の第二王子と共に戦地に向かうことになったのだった。
エヴァンス辺境伯家は王都から南の位置にあり、エヴァンス辺境伯領と隣接している国は一カ国だけだ。
今から3年前の私が14歳の時に両親が事故で亡くなり、3歳年上の兄、ローファンが爵位を継いだ。私には爵位がなかったが、特例として結婚するまで、もしくは20歳までは、辺境伯令嬢を名乗ることを、国王陛下によって許された。
20歳になっても結婚していない場合は、子爵としての爵位を授けてもらえることになっている。
私にはタオズクという子爵令息の婚約者がいるから、彼と結婚するだろうと、私を含め、周りの人もそれを信じて疑わなかった。でも、タオズクの浮気を知ったあの日から、私は婚約を破棄することばかり考えていた。
浮気現場を目撃した数日後に、仕事紹介所で頼んだ密偵から報告書が届いた。内容を確認してみると、案の定、黒だった。
証拠が揃ったのだから、婚約の破棄を認めてもらえるでしょう。
そう思い、私は早速、兄の執務室に向かった。
ノックの後に返事があり、名を名乗ると、女性秘書が扉を開けてくれた。込み入った話をしたいというと、その女性は私と入れ替わるように執務室から出ていった。
「お兄様、お話があります」
「……どうした」
お兄様はどこか虚ろな目で私を見つめた。
私と同じ紺色の髪に同じ色の瞳。腰まである長い髪を私はハーフアップにしていて、お兄様は後ろで一つにまとめている。二重の大きな目に鼻筋の通った顔立ちのお兄様と私は、周りからよく似ていると言われていたし、私も兄妹だなと感じてはいた。
それなのに、今のお兄様と私は全く似ていると思えなかった。
働き詰めているせいか、お兄様の顔色はとても悪く、生気も感じられない。仕事を手伝ってはいるが、最近、お兄様と顔を合わせずに手伝っていた。こんなことになっているのなら、もっと私に仕事を回してもらったほうが良さそうだ。
私が黙っているからか、お兄様は苛立った様子で急かしてくる。
「忙しいんだ。早く話せ」
「申し訳ございません。あの、仕事量をもう少し増やしてほしいことと、私の婚約について話したいことがあります」
「……婚約? すでに婚約者はいるだろう」
「タオズクは、私が親友だと思っていた女性と何度も逢瀬を重ねています」
「そんな馬鹿なことがあるはずないだろ。しかも、お前の親友だなんて。普通の人間は親友の婚約者と浮気なんてしない」
「普通はそうでしょう。ですから、親友だと思っていた人だと言いました」
一度、言葉を区切り、調査報告書をお兄様の目の前に置く。
「これが証拠です」
お兄様は持っていたペンをペン挿しに戻すと、眉間に皺を寄せて報告書を手に取った。そして、報告書を読み終えると、私を見つめた。
「浮気をしていることは間違いないということはわかった。で、この、令嬢というのが、お前の知り合いか」
「はい。私の親友だった人です」
「お前とその親友もどきは学園で知り合ったのか?」
「はい。今も、登校日は毎日、ランチを共にしています」
「本人はなんと言っているんだ?」
「まだ、確認していません。証拠が揃ってからと思い、今まで通りに接しています」
私の答えを聞いたお兄様は報告書を投げるように手から離すと、こめかみを押さえる。
「我慢しろ」
「我慢しろですって!?」
「ああ、そうだ。俺の立場も考えてくれ! 若くして爵位を継いで、ただでさえ舐められているのに、妹が婚約者に浮気されていたなんて知られたら、我が家の恥だ!」
「悪いのは向こうです! お兄様の恥にはならないでしょう!」
「では聞くが、お前はまったく悪くないと言えるのか?」
お兄様はよっぽど周りに知られたくないのか、今までに見たことのないくらい、冷たい表情で私に尋ねた。
浮気する原因が私にもあるのではないかと言いたいらしい。お兄様がそう思っていなくても、周りからはそう思われる可能性がある。それに、私だって完璧ではない。
「もちろん、不満に思っていたことがあるのでしょう。だから、浮気したんだと思います」
私はお兄様に近づきながら訴える。
「でも、それは浮気を正当化するものではありません。まずは、話し合うべきです。そして、どうしても合わないというのなら、婚約を解消してから、他の人と付き合えば良いのです」
「なら、話し合え。向こうが浮気を認め、婚約を解消したいというのならば認めてやる」
お兄様は冷たく言い放つと、話は終わりだと言わんばかりに書類に目を戻した。
お兄様の立場もわかるけど、そんな言い方しなくてもいいじゃない。
不満を感じつつも、これ以上何か言っても無駄だと思い、大人しく執務室を出た。
まずは、学園で必ず顔を合わせる、親友だと思っていた人物、ナターシャに確認してみることにした。
******
次の日の昼休み、教室でナターシャに休みの日は何をしているのか聞いてみた。
「私はいつも家に閉じこもっているわ。いきなり、どうしたの?」
ナターシャは金色のストレートの長い髪をハーフツインにしている、小柄で可愛らしい見た目の少女だ。青色の大きな瞳を私に向けて、小首を傾げる彼女に尋ねる。
「先日、あなたとダオズクが歩いているのを見かけたから、何をしていたのかと思ったのよ」
「……なんの話?」
「10日ほど前、あなたは平民の格好をしてダオズクと繁華街を歩いていたわよね。それから、一昨日も」
一昨日については、私は見ていないけれど、報告書に書かれていたから間違いない。
「その日はわたしは家にいたわ! タオズク様と会ってなんかない!」
「本当にそう? 私があなたたちを見間違えるわけがないって自信があるんだけど」
「……な、何を言ってるのよ。私は家にいたって言ってるじゃない」
「ナターシャ、正直に話してくれない? 今なら、婚約の解消で済むわよ」
「婚約の解消で済むって、どういう意味?」
「あなたたちが浮気を認めないのなら、婚約を破棄するわ。そして、二人に慰謝料を請求する」
お兄様が許してくれるはずがないけど、これくらい言わなければ、真実を言わないのではないかと思った。
「やめてよ! 馬鹿なことを言わないで! 友人の言葉を信じないなんて最低!」
ナターシャはすごい剣幕でまくし立てると、もうすぐ一限目が始まるというのに教室を出ていった。そして、その日は、そのまま家に帰ったのか、姿を見かけることはなかった。
次の日、どんな顔をして登校してくるのかと思ったら、昨日のことなんて、何もなかったかのように話しかけてきた。
「おはよう、ソア。昨日の授業内容について教えてくれない?」
「おはよう。ねえ、ナターシャ。浮気を認めてくれない?」
二人が浮気をしているのは確実だということはわかっている。報告書の控えを見せると、ナターシャは微笑む。
「ああ、それね。あなたへのプレゼントを買いに行っていたのよ。なかなか、決まらなくて、改めて行くことになったの。タオズク様が内緒にしてくれって言うから言えなかったの。本当にごめんなさい。でも、親友を疑ったんだから、今度、何かご馳走してよね!」
ナターシャは口を尖らせて言うと、私の返事を待たずに自分の席に歩いていった。
そしてこの日から、ナターシャたちは逢瀬を重ねるのをやめた。タオズクも、誤解だと言って譲らなかった。そのため、お兄様はダオズクと私の婚約は解消しないと言い切った。
タオズクは「疑わせるような真似をしてごめん」と言い、休みの日は私との約束を取り付けるようになった。
そんな時、隣国であるテイルシードとの戦争が始まった。自国であるエフロス王国とテイルシードの境目になっている山は鉱山であり、その山を獲得するために隣国が侵入してきたのだ。
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