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18 妻の罠①
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昼前ということもあり、レオは執務室にいた。
シュミノ様から連絡が来たから相談したいと言うと、仕事の手を止めて中に入れてくれた。
昨日の話はすでにしてあるので、手紙の内容だけ簡単に話すと、レオは訝しげな顔になった。
どうして、シュミノ様が私にこんな手紙を送ってくるのかわからないんでしょうね。
……わからなくて当然な気もする。
レオのためだと言うけど、私にとっては嫌がらせされているようなものだもの。
ターズ様に会わなければいけないのは確かだから会うことにすると言うと、レオは眉間の皺を深くした。
「話し合いの場を設けると言うが、どうすると言ってるんだ?」
「公爵家が開くパーティーに私たちを招待すると言ってるわ」
「離婚のことがあるから、ターズ殿下に会うのはしょうがないにしても、2人で話すなよ」
「2人きりで会うつもりはないわ。人の多い所かサーディンが付いてきてくれる所で話すつもり」
本当は他の人も交えたほうが良いんでしょうけど、両親を頼っても離婚するなと言われるだけでしょうしね。
「それから、国王陛下のことも聞いてみるつもりよ」
「何を聞くつもりなんだ?」
「探りを入れてみるだけよ。世界を自分のものにするだなんてことを、まだ諦めていないのか、それともさすがに諦めたのかどうか確認したいの」
今は大人しくしているみたいだけど、ターズ様の他の妻と離婚させていないのが気になるのよね。
私と離婚していないのは、ターズ様が勝手に拒んでいるだけの可能性が高い。
野望を諦めたのであれば、言い方は悪いけど他の妻は必要ないはずだわ。
「大丈夫か? リリララだって一時はターズ殿下の魅了にかかっていただろ?」
「それを言われると辛いのだけど、危ないとわかっているから目を合わせないように気をつける、というか、絶対に惑わされはしないわ」
今は嫌悪感があるから、目を合わせる気にならないもの。
「油断はするなよ」
「わかっているわ。心配してくれてありがとう。そういえば、レオは惑わされたことはあるの?」
「今のところはないな。前にも言ったかもしれないが、ターズ殿下や国王陛下と見つめ合うことはないんだ」
「でも、他の国王陛下だって、ターズ様や国王陛下と見つめ合う必要性はないわよね」
「それはターズ殿下たちがわざと見つめたからじゃないのか。何だろうと思って目を合わせるだろ」
「そう言われてみればそうね。私の時も都合が悪くなれば目を見てきていたもの」
納得していると、レオが話題を変える。
「それにしても、どうして、ネグトホール公爵令嬢はリリララとターズ殿下のことがそんなに気になるんだ?」
「……想像つくでしょう?」
「……どういうことだ?」
レオはこんな嘘はつかないだろうから、本当にわかっていないみたい。
私から伝えて良い……わけないわよね。
私がシュミノ様の立場だったら、勝手に自分の気持ちを伝えられたら、かなり腹が立つ。
「私が言うべきことじゃないから、自分で気がついてちょうだい。それよりも、どうすべきだと思う?」
「離婚はすべきだと思うが、会う必要はないと思うけどな」
「でも、ゼブラナ様がいつまで経っても離婚できないわ」
「別居状態が続けば何とかなるだろ」
「そうとは思えないから言っているんじゃないの。それにその理屈がまかり通るなら、私も何とかなるということになるわ」
「それは困るだろう」
「困るのはセブラナ様も一緒じゃないの」
「いや、それはそうなんだが、俺が言っているのはそういうことではなくて」
困った顔をするレオを見つめて小首を傾げる。
レオが何を言おうとしているのかさっぱりわからない。
困惑していると、2人きりになってはいけないということで、一緒に中に入ってくれていたサーディンの妹のセレスがクスクス笑う。
「サーディンが2人の話を皆にした理由がわかりますね」
セレスはサーディンの双子の妹で、私と同じ年の19歳だ。
サーディンとは違い、言葉遣いや立ち居振る舞いは貴族のものとそう変わらないこともあり、最近は彼女が私の専属メイドになってくれている。
普段はサーディンのことを兄と呼んでいるけど、私たちだけの前だから普段の呼び方になっているみたいだ。
ダークブラウンの長い髪をポニーテールにした、可愛らしい顔立ちのセレスに尋ねる。
「どういう理由なの?」
「レオ殿下が女性と楽しそうに話をしているなんて、王妃陛下かセブラナ様以外に見たことがありません」
「セレスとも話すでしょう」
「私はレオ殿下の部下ですから」
「私も部下のようなものじゃないの」
眉根を寄せて言うと、レオは呆れた顔をして言う。
「部下ならけじめをつけるために敬語を使わせてるよ」
「サーディンは?」
「あいつは、あれで精一杯なんだよ。 それに、幼い頃からの付き合いだからな。今更、セレスと同じような話し方をされても気持ち悪い」
「酷いっす!」
天井のほうからサーディンの声が聞こえてきた。
来るなと言われる以外は、サーディンはレオの近くにいる。
だから、今も天井裏にいて、話を聞いていたみたい。
「ちょっと、サーディン! 私の部屋の天井裏には来ないでね!」
「さすがにレディの部屋の天井裏には潜まないっす! あ、護衛業務の時とかは別っすよ。その時はちゃんとお伝えしますんで!」
「プライベートな時はやめてほしいわ」
「わかってるっす!」
部屋の端の天井の一部が開いて、ひょこりとサーディンが顔を出した。
天井裏にいるのにホコリが付いていないのは、よく出入りしているということなんでしょうね。
レオが驚いている様子は見えないし、いつものことなんでしょう。
王太子だから命を狙われたりすることもあるでしょうし、プライベートで落ち着ける時って中々ないんでしょうね。
でも、せめて城内では心を安らげるようにしてほしいけど、中々そうもいかないというところかしら。
「サレナール王国の警備はライレフ王国みたいに厳しくなかったわ。もしかして、ほとんどの人がターズ様たちの不思議な力にコントロールされてしまっているのかしら」
「そうだろうな。リリララを連れて逃げる時にすんなり逃げられたのも、ターズ殿下の命令がなかったからかもしれない」
「……でも」
「たぶんですけど、ターズ殿下はリリララ様に危害を加えないように命令していたかもっすね」
天井裏から部屋に入ったきたサーディンは、ベッドのサイドテーブルに置かれていた水差しからカップに水を注いで飲んで言った。
レオが呆れた顔をしているから、これもいつものことなんでしょう。
王太子と部下がこんな関係なんて、本当はありえないんでしょうけど、サーディンはちゃんとレオのことを尊敬しているから許されているのかもしれない。
「ちょっと、サーディン! やめなさいよ! あなたが馬鹿なことをしたら、妹であるあたしもあんたと同じように思われるんだからやめてよね!」
「別に思わないと思うっす」
兄妹喧嘩を始めた2人を放っておいて、レオに話しかける。
「とにかくターズ様に会ってみるつもりよ。レオもパーティーには出席するわよね?」
「招待状はもらってないが、その内来るだろう。こなかったとしても、リリララのパートナーとして参加する。それから、もう一度言うが、ターズ殿下と2人で話すのは無しだ」
「わかってるわ。だけど、向こうは2人で話したがるでしょう。その時はサーディン、よろしくね」
「了解っす!」
サーディンは喧嘩をやめ、真剣な表情で頷いた。
*****
普通ならば王族を他国の公爵家が招待することは難しい。
もしかすると、ターズ様が仕組んだことなのかもしれない。
今になって、そんな風に思うようになった。
ターズ様はやりたい放題できるものね。
パーティー当日、招待状が送られてきたレオと一緒に、ネグトホール公爵家にやって来た。
ドレスはレオから贈ってもらったもので、瞳の色と同じ色のドレスで、初めて紫色のドレスを見て綺麗だと思えた。
シュミノ様や公爵閣下に挨拶後、レオが他の人と話をしている間にターズ様から話しかけられた。
一緒に来てくれていたレオの姿を探すと、ターズ様が仕組んだのか、大勢の人に囲まれていたので声を掛けるのはやめておいた。
何かあれば、サーディンが連絡してくれるはずだから大丈夫だ。
「2人で話をしないか」
「どのような話でしょうか」
「場所を変えよう」
「ここで話すのは駄目なのでしょうか」
「他の人に聞かれたくないんだ」
「……承知しました」
もう一度、レオに目を向けると、私たちに気がついているようだったので、ターズ様と一緒にサーディンのいるバルコニーに向かった。
シュミノ様から連絡が来たから相談したいと言うと、仕事の手を止めて中に入れてくれた。
昨日の話はすでにしてあるので、手紙の内容だけ簡単に話すと、レオは訝しげな顔になった。
どうして、シュミノ様が私にこんな手紙を送ってくるのかわからないんでしょうね。
……わからなくて当然な気もする。
レオのためだと言うけど、私にとっては嫌がらせされているようなものだもの。
ターズ様に会わなければいけないのは確かだから会うことにすると言うと、レオは眉間の皺を深くした。
「話し合いの場を設けると言うが、どうすると言ってるんだ?」
「公爵家が開くパーティーに私たちを招待すると言ってるわ」
「離婚のことがあるから、ターズ殿下に会うのはしょうがないにしても、2人で話すなよ」
「2人きりで会うつもりはないわ。人の多い所かサーディンが付いてきてくれる所で話すつもり」
本当は他の人も交えたほうが良いんでしょうけど、両親を頼っても離婚するなと言われるだけでしょうしね。
「それから、国王陛下のことも聞いてみるつもりよ」
「何を聞くつもりなんだ?」
「探りを入れてみるだけよ。世界を自分のものにするだなんてことを、まだ諦めていないのか、それともさすがに諦めたのかどうか確認したいの」
今は大人しくしているみたいだけど、ターズ様の他の妻と離婚させていないのが気になるのよね。
私と離婚していないのは、ターズ様が勝手に拒んでいるだけの可能性が高い。
野望を諦めたのであれば、言い方は悪いけど他の妻は必要ないはずだわ。
「大丈夫か? リリララだって一時はターズ殿下の魅了にかかっていただろ?」
「それを言われると辛いのだけど、危ないとわかっているから目を合わせないように気をつける、というか、絶対に惑わされはしないわ」
今は嫌悪感があるから、目を合わせる気にならないもの。
「油断はするなよ」
「わかっているわ。心配してくれてありがとう。そういえば、レオは惑わされたことはあるの?」
「今のところはないな。前にも言ったかもしれないが、ターズ殿下や国王陛下と見つめ合うことはないんだ」
「でも、他の国王陛下だって、ターズ様や国王陛下と見つめ合う必要性はないわよね」
「それはターズ殿下たちがわざと見つめたからじゃないのか。何だろうと思って目を合わせるだろ」
「そう言われてみればそうね。私の時も都合が悪くなれば目を見てきていたもの」
納得していると、レオが話題を変える。
「それにしても、どうして、ネグトホール公爵令嬢はリリララとターズ殿下のことがそんなに気になるんだ?」
「……想像つくでしょう?」
「……どういうことだ?」
レオはこんな嘘はつかないだろうから、本当にわかっていないみたい。
私から伝えて良い……わけないわよね。
私がシュミノ様の立場だったら、勝手に自分の気持ちを伝えられたら、かなり腹が立つ。
「私が言うべきことじゃないから、自分で気がついてちょうだい。それよりも、どうすべきだと思う?」
「離婚はすべきだと思うが、会う必要はないと思うけどな」
「でも、ゼブラナ様がいつまで経っても離婚できないわ」
「別居状態が続けば何とかなるだろ」
「そうとは思えないから言っているんじゃないの。それにその理屈がまかり通るなら、私も何とかなるということになるわ」
「それは困るだろう」
「困るのはセブラナ様も一緒じゃないの」
「いや、それはそうなんだが、俺が言っているのはそういうことではなくて」
困った顔をするレオを見つめて小首を傾げる。
レオが何を言おうとしているのかさっぱりわからない。
困惑していると、2人きりになってはいけないということで、一緒に中に入ってくれていたサーディンの妹のセレスがクスクス笑う。
「サーディンが2人の話を皆にした理由がわかりますね」
セレスはサーディンの双子の妹で、私と同じ年の19歳だ。
サーディンとは違い、言葉遣いや立ち居振る舞いは貴族のものとそう変わらないこともあり、最近は彼女が私の専属メイドになってくれている。
普段はサーディンのことを兄と呼んでいるけど、私たちだけの前だから普段の呼び方になっているみたいだ。
ダークブラウンの長い髪をポニーテールにした、可愛らしい顔立ちのセレスに尋ねる。
「どういう理由なの?」
「レオ殿下が女性と楽しそうに話をしているなんて、王妃陛下かセブラナ様以外に見たことがありません」
「セレスとも話すでしょう」
「私はレオ殿下の部下ですから」
「私も部下のようなものじゃないの」
眉根を寄せて言うと、レオは呆れた顔をして言う。
「部下ならけじめをつけるために敬語を使わせてるよ」
「サーディンは?」
「あいつは、あれで精一杯なんだよ。 それに、幼い頃からの付き合いだからな。今更、セレスと同じような話し方をされても気持ち悪い」
「酷いっす!」
天井のほうからサーディンの声が聞こえてきた。
来るなと言われる以外は、サーディンはレオの近くにいる。
だから、今も天井裏にいて、話を聞いていたみたい。
「ちょっと、サーディン! 私の部屋の天井裏には来ないでね!」
「さすがにレディの部屋の天井裏には潜まないっす! あ、護衛業務の時とかは別っすよ。その時はちゃんとお伝えしますんで!」
「プライベートな時はやめてほしいわ」
「わかってるっす!」
部屋の端の天井の一部が開いて、ひょこりとサーディンが顔を出した。
天井裏にいるのにホコリが付いていないのは、よく出入りしているということなんでしょうね。
レオが驚いている様子は見えないし、いつものことなんでしょう。
王太子だから命を狙われたりすることもあるでしょうし、プライベートで落ち着ける時って中々ないんでしょうね。
でも、せめて城内では心を安らげるようにしてほしいけど、中々そうもいかないというところかしら。
「サレナール王国の警備はライレフ王国みたいに厳しくなかったわ。もしかして、ほとんどの人がターズ様たちの不思議な力にコントロールされてしまっているのかしら」
「そうだろうな。リリララを連れて逃げる時にすんなり逃げられたのも、ターズ殿下の命令がなかったからかもしれない」
「……でも」
「たぶんですけど、ターズ殿下はリリララ様に危害を加えないように命令していたかもっすね」
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王太子と部下がこんな関係なんて、本当はありえないんでしょうけど、サーディンはちゃんとレオのことを尊敬しているから許されているのかもしれない。
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「とにかくターズ様に会ってみるつもりよ。レオもパーティーには出席するわよね?」
「招待状はもらってないが、その内来るだろう。こなかったとしても、リリララのパートナーとして参加する。それから、もう一度言うが、ターズ殿下と2人で話すのは無しだ」
「わかってるわ。だけど、向こうは2人で話したがるでしょう。その時はサーディン、よろしくね」
「了解っす!」
サーディンは喧嘩をやめ、真剣な表情で頷いた。
*****
普通ならば王族を他国の公爵家が招待することは難しい。
もしかすると、ターズ様が仕組んだことなのかもしれない。
今になって、そんな風に思うようになった。
ターズ様はやりたい放題できるものね。
パーティー当日、招待状が送られてきたレオと一緒に、ネグトホール公爵家にやって来た。
ドレスはレオから贈ってもらったもので、瞳の色と同じ色のドレスで、初めて紫色のドレスを見て綺麗だと思えた。
シュミノ様や公爵閣下に挨拶後、レオが他の人と話をしている間にターズ様から話しかけられた。
一緒に来てくれていたレオの姿を探すと、ターズ様が仕組んだのか、大勢の人に囲まれていたので声を掛けるのはやめておいた。
何かあれば、サーディンが連絡してくれるはずだから大丈夫だ。
「2人で話をしないか」
「どのような話でしょうか」
「場所を変えよう」
「ここで話すのは駄目なのでしょうか」
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