3 / 23
2 怪しい夫
しおりを挟む
深呼吸して気持ちを落ち着かせる。
そして、妻というものは、そうたくさん必要なものなのかと冷静に考えみた。
跡継ぎが生まれなくて、側妃を迎えるという話はよく聞く話だ。
でも、それは結婚してしばらく経っても子供に恵まれなかった時に取る手段であって、結婚前から側妃がいるという話は初めて聞いた。
そんな話が出る前から、私を含めて9人も妻は必要なのだろうか。
他に8人も妻がいるのに、どうして私と結婚したのかもわからない。
8人もいるならば、誰か一人くらいはサレナール王国に嫁入りできる人がいるはずだ。
「ターズ様、失礼を承知でお聞きしますが、8人も妻がいるにもかかわらず、私と結婚する必要はあったのでしょうか」
「そんなことを言うだろうから、今まで君には話さなかったんだ」
ターズ様は柔らかな笑みを浮かべると、私の額に口づける。
「リリララ、君は9番目の妻になっただけで順番は関係ない。正妃は君だ。君はサレナール王国の民で、僕はサレナールの王太子だからね」
順番は関係ないと言うけれど、9番目と言う時点で関係があるんじゃないの?
言いたくなる気持ちを抑えて、少し考える。
では、私がサレナール王国の民じゃなくなれば、離婚することは可能なのだろうか。
あと8人いる妻の国を調べて、その国に行き、私の国籍をその国のものに変えれば妻である資格を失うから、妻が私である必要はなくなる。
そうすれば、離婚できるのでは?
そんな考えが頭に浮かんだ。
でも、すぐに無理だとわかる。
そんなことができたとしても、その後、どうやって暮らしていくのだろうか。
政略結婚に愛を求めることが間違っているのだということも、十分理解しているつもりだ。
それなら、諦めるしかないのだろうか。
「子供を生んでくれれば君の勝ちだよ。さっきも言ったけれど、君が正妃なんだ。正妃の君を優先するつもりだから何も心配しなくていい」
「子供を生めば勝ちだとおっしゃいましたが、私に子供ができなかった場合はどうなるのですか」
「その時は他の姫が生んだ子供をサレナールの王子にすれば良い」
「その場合、私は負けたということですね」
眉根を寄せて尋ねると、ターズ様は苦笑する。
「君は細かいことを気にするんだね」
「細かいことではありません。大事なことです。それから、他の8人の妻の方々は本当に納得しているのですか」
「そうだよ。それでも僕が良い。僕の妻になりたいと言うんだ」
ターズ様の瞳に捉えられると、目を離すことができなくなる。
そして、見つめ合っている内に、今まで考えていたことが馬鹿らしくなってくる。
そうよ。
私は正妃で、ターズ様に一番に大事にしてもらえるのよ。
そんな考えた頭を支配する。
急に不安な気持ちが消え去って、ターズ様に微笑みかける。
「……私はターズ様のお傍にいられるだけで幸せですわ」
彼の胸に頬を寄せると、満足そうな声が返ってくる。
「わかってくれて嬉しいよ。これで言いやすくなった」
「言いやすくなった……とは?」
「実は十番目の妻になりたいという女性が現れたんだ。だから、妻に迎えてもいいよね」
「いいわけがありません!」
押し退けるようにしてターズ様から離れると、私はバルコニーから寝室に戻った。
9番目の妻だということでもショックなのに、これ以上増やすですって?
許そうと思っていた気持ちはどこかに吹き飛び、嫌悪感しかなくなった。
こんなに一瞬で、人の気持は変わるものなのだろうか。
ターズ様が追いかけてきて、私の腕を掴んで訴える。
「リリララ、聞いてくれ。僕の妻になりたいという人は、君との結婚後も後を絶たないんだ」
「まだ、結婚して5日目ですが、結婚後に何人の女性とお会いになったんですか?」
「そう多くはない。それに妻になりたいと言っている人物は、君との結婚前から言ってきていたんだ。君に悪いからと言って、10番目になるのだと言ってきた」
「そんなに結婚したければすれば良いかと思います。ただ、それだけの女性のお相手をするのであれば、仕事に手を付けられないのではないのですか」
吐き捨てるように言うと、ターズ様は後ろから抱きしめてきた。
「仕事は頑張るつもりだよ。でも、どうしても無理な場合は、君にお願いしたいんだ。僕のサポートは君の仕事でもあるだろう?」
「仕事と側妃、どちらを優先にするおつもりなんですか」
「それは、もちろん妻だろう。仕事は僕以外の人間でもできる。君だって僕の代わりができる一人だ」
「私が仕事をしている間に、あなたは他の妻と会うと言うのですよね」
「しょうがないじゃないか。断ると国際問題になるんだ」
「今の状況だって国際問題になってもおかしくない状況です! 複数の国の王家の女性を妻にするだなんて!」
「王家ばかりじゃない。君のような公爵令嬢もいるよ」
今は我慢できていても、誰かが均衡を破ればどうなるかわからない。
国家間の争いが起きる可能性もあるのに、どうしてそんなに平気でいられるの!?
「リリララ、僕を信じてくれ。決して悪いことにはならないよ」
ターズ様は前に回り込んでくると、私の目を見つめてくる。
目を見たら許してしまう。
いつもそうなのだ。
だから今は、絶対に目を合わせないことにした。
「信じられませんわ。国際問題に発展する可能性が高いのに呑気にしていられません」
「国際問題にはならないと言っているじゃないか。結婚は各国の国王陛下が認めているんだから」
ターズ様は私を抱きしめ、耳元で囁く。
「リリララ、僕から逃げようだなんて馬鹿なことを考えてはいけないよ。僕は君と離婚をするつもりはないし、君が僕から離れるだなんてあってはいけないことなんだ」
「……それはなぜなのでしょうか」
「君が僕から離れるということは、僕が君に捨てられたということになる。そんなことになったら、僕は君の家を潰してしまうかもしれない」
ターズ様の私を抱きしめる腕の力が強くなった。
「わかってるよね。僕が良いと言わない限り、君は僕から逃げられない」
「……どうして私なんですか」
「君は僕に惑わされないから」
「……どういうことでしょうか」
「君は答えを知ってるだろう。だから、僕を見ない」
やっぱり、ターズ様には何か秘密があるんだわ。
このことを知っていると思われることは良くないと判断した私はとぼけてみる。
「何のことでしょうか。ターズ様と目が合うと恥ずかしくなるから見れないだけなのですが、何か意味があるのですか?」
「……そうだね。意味があるんだよ」
ターズ様は私を横抱きすると、顔を近づけてくる。
「君はワガママを言わないよね。他の妻たちとも仲良くやってくれると信じているよ」
「……承知いたしました。ですが、頭の中を整理したいので、今晩は部屋に戻らせてください」
「部屋というのはここだろう」
「寝室ではなく私個人に用意していただいた部屋です」
私個人の部屋にもベッドは置いてあるので眠ることはできる。
今日は絶対にターズ様と眠りたくなかった。
「別々に眠るということ?」
「そうです。申し訳ございません」
目を逸らして謝ると、ターズ様は私に顔を近づけてきた。
見ないようにするんじゃない。
恥ずかしくて見れない仕草をするのよ。
一瞬だけ目を合わせ、すぐに逸らして俯いて見せる。
すると、納得してくれたのか、ターズ様は私の額に口づけた。
「しょうがないな。それで僕を許してくれるのなら良いよ。一人で眠るのは寂しいけど、今晩は我慢するね」
「……ありがとうございます、ターズ様」
その後、遠慮したにもかかわらず、ダーズ様は私を横抱きしたまま部屋まで運んだ。
そのせいで侍女たちには体調が悪いのかと心配されてしまった。
ターズ様は一体、何を考えているのかしら。
サレナール王国の民で正式な婚約者だったから、私に執着しているのかと思ったけど、そうではないみたい。
ターズ様の不思議な魅力に屈しないから面白がられているだけなの?
ターズ様が隠している何かを知りたいという気持ちもあるけれど、知ってしまったら離婚できなくなる気がした。
どうしたら自然に彼と離婚できるのかを考えていると、気が付いた時には空が明るくなっていた。
そして、妻というものは、そうたくさん必要なものなのかと冷静に考えみた。
跡継ぎが生まれなくて、側妃を迎えるという話はよく聞く話だ。
でも、それは結婚してしばらく経っても子供に恵まれなかった時に取る手段であって、結婚前から側妃がいるという話は初めて聞いた。
そんな話が出る前から、私を含めて9人も妻は必要なのだろうか。
他に8人も妻がいるのに、どうして私と結婚したのかもわからない。
8人もいるならば、誰か一人くらいはサレナール王国に嫁入りできる人がいるはずだ。
「ターズ様、失礼を承知でお聞きしますが、8人も妻がいるにもかかわらず、私と結婚する必要はあったのでしょうか」
「そんなことを言うだろうから、今まで君には話さなかったんだ」
ターズ様は柔らかな笑みを浮かべると、私の額に口づける。
「リリララ、君は9番目の妻になっただけで順番は関係ない。正妃は君だ。君はサレナール王国の民で、僕はサレナールの王太子だからね」
順番は関係ないと言うけれど、9番目と言う時点で関係があるんじゃないの?
言いたくなる気持ちを抑えて、少し考える。
では、私がサレナール王国の民じゃなくなれば、離婚することは可能なのだろうか。
あと8人いる妻の国を調べて、その国に行き、私の国籍をその国のものに変えれば妻である資格を失うから、妻が私である必要はなくなる。
そうすれば、離婚できるのでは?
そんな考えが頭に浮かんだ。
でも、すぐに無理だとわかる。
そんなことができたとしても、その後、どうやって暮らしていくのだろうか。
政略結婚に愛を求めることが間違っているのだということも、十分理解しているつもりだ。
それなら、諦めるしかないのだろうか。
「子供を生んでくれれば君の勝ちだよ。さっきも言ったけれど、君が正妃なんだ。正妃の君を優先するつもりだから何も心配しなくていい」
「子供を生めば勝ちだとおっしゃいましたが、私に子供ができなかった場合はどうなるのですか」
「その時は他の姫が生んだ子供をサレナールの王子にすれば良い」
「その場合、私は負けたということですね」
眉根を寄せて尋ねると、ターズ様は苦笑する。
「君は細かいことを気にするんだね」
「細かいことではありません。大事なことです。それから、他の8人の妻の方々は本当に納得しているのですか」
「そうだよ。それでも僕が良い。僕の妻になりたいと言うんだ」
ターズ様の瞳に捉えられると、目を離すことができなくなる。
そして、見つめ合っている内に、今まで考えていたことが馬鹿らしくなってくる。
そうよ。
私は正妃で、ターズ様に一番に大事にしてもらえるのよ。
そんな考えた頭を支配する。
急に不安な気持ちが消え去って、ターズ様に微笑みかける。
「……私はターズ様のお傍にいられるだけで幸せですわ」
彼の胸に頬を寄せると、満足そうな声が返ってくる。
「わかってくれて嬉しいよ。これで言いやすくなった」
「言いやすくなった……とは?」
「実は十番目の妻になりたいという女性が現れたんだ。だから、妻に迎えてもいいよね」
「いいわけがありません!」
押し退けるようにしてターズ様から離れると、私はバルコニーから寝室に戻った。
9番目の妻だということでもショックなのに、これ以上増やすですって?
許そうと思っていた気持ちはどこかに吹き飛び、嫌悪感しかなくなった。
こんなに一瞬で、人の気持は変わるものなのだろうか。
ターズ様が追いかけてきて、私の腕を掴んで訴える。
「リリララ、聞いてくれ。僕の妻になりたいという人は、君との結婚後も後を絶たないんだ」
「まだ、結婚して5日目ですが、結婚後に何人の女性とお会いになったんですか?」
「そう多くはない。それに妻になりたいと言っている人物は、君との結婚前から言ってきていたんだ。君に悪いからと言って、10番目になるのだと言ってきた」
「そんなに結婚したければすれば良いかと思います。ただ、それだけの女性のお相手をするのであれば、仕事に手を付けられないのではないのですか」
吐き捨てるように言うと、ターズ様は後ろから抱きしめてきた。
「仕事は頑張るつもりだよ。でも、どうしても無理な場合は、君にお願いしたいんだ。僕のサポートは君の仕事でもあるだろう?」
「仕事と側妃、どちらを優先にするおつもりなんですか」
「それは、もちろん妻だろう。仕事は僕以外の人間でもできる。君だって僕の代わりができる一人だ」
「私が仕事をしている間に、あなたは他の妻と会うと言うのですよね」
「しょうがないじゃないか。断ると国際問題になるんだ」
「今の状況だって国際問題になってもおかしくない状況です! 複数の国の王家の女性を妻にするだなんて!」
「王家ばかりじゃない。君のような公爵令嬢もいるよ」
今は我慢できていても、誰かが均衡を破ればどうなるかわからない。
国家間の争いが起きる可能性もあるのに、どうしてそんなに平気でいられるの!?
「リリララ、僕を信じてくれ。決して悪いことにはならないよ」
ターズ様は前に回り込んでくると、私の目を見つめてくる。
目を見たら許してしまう。
いつもそうなのだ。
だから今は、絶対に目を合わせないことにした。
「信じられませんわ。国際問題に発展する可能性が高いのに呑気にしていられません」
「国際問題にはならないと言っているじゃないか。結婚は各国の国王陛下が認めているんだから」
ターズ様は私を抱きしめ、耳元で囁く。
「リリララ、僕から逃げようだなんて馬鹿なことを考えてはいけないよ。僕は君と離婚をするつもりはないし、君が僕から離れるだなんてあってはいけないことなんだ」
「……それはなぜなのでしょうか」
「君が僕から離れるということは、僕が君に捨てられたということになる。そんなことになったら、僕は君の家を潰してしまうかもしれない」
ターズ様の私を抱きしめる腕の力が強くなった。
「わかってるよね。僕が良いと言わない限り、君は僕から逃げられない」
「……どうして私なんですか」
「君は僕に惑わされないから」
「……どういうことでしょうか」
「君は答えを知ってるだろう。だから、僕を見ない」
やっぱり、ターズ様には何か秘密があるんだわ。
このことを知っていると思われることは良くないと判断した私はとぼけてみる。
「何のことでしょうか。ターズ様と目が合うと恥ずかしくなるから見れないだけなのですが、何か意味があるのですか?」
「……そうだね。意味があるんだよ」
ターズ様は私を横抱きすると、顔を近づけてくる。
「君はワガママを言わないよね。他の妻たちとも仲良くやってくれると信じているよ」
「……承知いたしました。ですが、頭の中を整理したいので、今晩は部屋に戻らせてください」
「部屋というのはここだろう」
「寝室ではなく私個人に用意していただいた部屋です」
私個人の部屋にもベッドは置いてあるので眠ることはできる。
今日は絶対にターズ様と眠りたくなかった。
「別々に眠るということ?」
「そうです。申し訳ございません」
目を逸らして謝ると、ターズ様は私に顔を近づけてきた。
見ないようにするんじゃない。
恥ずかしくて見れない仕草をするのよ。
一瞬だけ目を合わせ、すぐに逸らして俯いて見せる。
すると、納得してくれたのか、ターズ様は私の額に口づけた。
「しょうがないな。それで僕を許してくれるのなら良いよ。一人で眠るのは寂しいけど、今晩は我慢するね」
「……ありがとうございます、ターズ様」
その後、遠慮したにもかかわらず、ダーズ様は私を横抱きしたまま部屋まで運んだ。
そのせいで侍女たちには体調が悪いのかと心配されてしまった。
ターズ様は一体、何を考えているのかしら。
サレナール王国の民で正式な婚約者だったから、私に執着しているのかと思ったけど、そうではないみたい。
ターズ様の不思議な魅力に屈しないから面白がられているだけなの?
ターズ様が隠している何かを知りたいという気持ちもあるけれど、知ってしまったら離婚できなくなる気がした。
どうしたら自然に彼と離婚できるのかを考えていると、気が付いた時には空が明るくなっていた。
1,249
お気に入りに追加
2,623
あなたにおすすめの小説
義妹に婚約者を寝取られた病弱令嬢、幼馴染の公爵様に溺愛される
つくも
恋愛
病弱な令嬢アリスは伯爵家の子息カルロスと婚約していた。
しかし、アリスが病弱な事を理由ににカルロスに婚約破棄され、義妹アリシアに寝取られてしまう。
途方に暮れていたアリスを救ったのは幼馴染である公爵様だった。二人は婚約する事に。
一方その頃、カルロスは義妹アリシアの我儘っぷりに辟易するようになっていた。
頭を抱えるカルロスはアリスの方がマシだったと嘆き、復縁を迫るが……。
これは病弱な令嬢アリスが幼馴染の公爵様と婚約し、幸せになるお話です。
必要ないものは「いりません」と言うことにしました
風見ゆうみ
恋愛
ミドレス国の国王になる人に愛される人には聖なる力が神様から授けられ、王妃になっても聖なる力は持続されるという言い伝えがある。
幼い頃から聖なる力が使えるわたしは、いつか王太子殿下に愛される存在になるのだと言われ、5歳の時に彼の婚約者になった。
それから十三年後、結婚式が近づいてきたある日、浮気を疑われたわたしは王太子殿下から婚約破棄されてしまう。
嘘の話を伝えたのは、わたしの親友の伯爵令嬢で、彼女は王太子殿下だけでなく、第ニ王子をも虜にしていた。
追い出されたわたしは、家族からも拒否され市井で暮らすことに決めた。
なぜか使える聖なる力のおかげで、暮らしに困らなかったわたしだったけど、ある日、国王陛下の遣いがやって来て連れ戻されてしまう。その日のうちに行われたパーティーで、国王陛下はこう宣言した。
「次の国王はソナルナ伯爵家の長女、リアンナを妻にした者とする」
ソナルナ伯爵家のリアンナとは、わたしのことだった。
※作者独特の異世界の世界観であり、設定はゆるゆるで、ご都合主義です。
※誤字脱字など見直して気を付けているつもりですが、やはりございます。申し訳ございません。教えていただけますと有り難いです。
必要ないと判断したのはそちらでしょう?
風見ゆうみ
恋愛
守護の聖女であるわたし、リンファ・テラエル伯爵令嬢は、ある日、婚約者である、アウトン国のサウロン陛下から婚約破棄を告げられる。
陛下は癒やしの聖女と呼ばれているチーチルと恋仲だったため、彼女と結婚したかったのだ。
陛下に未練などないわたしは、婚約破棄を認め、自分の家族の元へ帰る事に決めた。
わたしが旅立ってから、静かになっていた魔物の動きがアウトン国の周りでだけ活発になり、わたしを呼び戻そうと焦る陛下達。
一方、その頃のわたしは祖国の幼なじみである第二王子と再会し、そこで聖獣を名乗る犬と出会う。
※8月25日完結予定です。
※作者独自の異世界の世界観であり、設定はゆるゆるで、ご都合主義です。
※誤字脱字など見直して気を付けているつもりですが、やはりございます。申し訳ございません。
好きな事を言うのは勝手ですが、後悔するのはあなたです
風見ゆうみ
恋愛
「ごめん。婚約を解消してほしい。彼女に子供が出来たんだ」
「……彼女…? 子供…?」
7日に一度のデートの日。
私、アンジェ・ティーノ子爵令嬢は、婚約者であるハック・エルビー伯爵令息に、満席のカフェの中で、そんな話をされたのだった。
彼が浮気をしたのは全て私のせいらしい…。
悪いのはハックじゃないの…?
※ベリーズカフェ様にも投稿しています。
※史実とは関係なく、設定もゆるゆるでご都合主義です。テンプレ展開ですので、さらっとお読みください。
※中世〜近世ヨーロッパ風で貴族制度はありますが、法律、武器、食べ物など、その他諸々は現代風です。話を進めるにあたり、都合の良いものとなっています。
王妃様は死にました~今さら後悔しても遅いです~
由良
恋愛
クリスティーナは四歳の頃、王子だったラファエルと婚約を結んだ。
両親が事故に遭い亡くなったあとも、国王が大病を患い隠居したときも、ラファエルはクリスティーナだけが自分の妻になるのだと言って、彼女を守ってきた。
そんなラファエルをクリスティーナは愛し、生涯を共にすると誓った。
王妃となったあとも、ただラファエルのためだけに生きていた。
――彼が愛する女性を連れてくるまでは。
許してもらえるだなんて本気で思っているのですか?
風見ゆうみ
恋愛
ネイロス伯爵家の次女であるわたしは、幼い頃から変わった子だと言われ続け、家族だけじゃなく、周りの貴族から馬鹿にされ続けてきた。
そんなわたしを公爵である伯父はとても可愛がってくれていた。
ある日、伯父がお医者様から余命を宣告される。
それを聞いたわたしの家族は、子供のいない伯父の財産が父に入ると考えて豪遊し始める。
わたしの婚約者も伯父の遺産を当てにして、姉に乗り換え、姉は姉で伯父が選んでくれた自分の婚約者をわたしに押し付けてきた。
伯父が亡くなったあと、遺言書が公開され、そこには「遺留分以外の財産全てをリウ・ネイロスに、家督はリウ・ネイロスの婚約者に譲る」と書かれていた。
そのことを知った家族たちはわたしのご機嫌伺いを始める。
え……、許してもらえるだなんて本気で思ってるんですか?
※独特の異世界の世界観であり、設定はゆるゆるで、ご都合主義です。
※誤字脱字など見直して気を付けているつもりですが、やはりございます。申し訳ございません。教えていただけますと有り難いです。
ここはあなたの家ではありません
風見ゆうみ
恋愛
「明日からミノスラード伯爵邸に住んでくれ」
婚約者にそう言われ、ミノスラード伯爵邸に行ってみたはいいものの、婚約者のケサス様は弟のランドリュー様に家督を譲渡し、子爵家の令嬢と駆け落ちしていた。
わたくしを家に呼んだのは、捨てられた令嬢として惨めな思いをさせるためだった。
実家から追い出されていたわたくしは、ランドリュー様の婚約者としてミノスラード伯爵邸で暮らし始める。
そんなある日、駆け落ちした令嬢と破局したケサス様から家に戻りたいと連絡があり――
そんな人を家に入れてあげる必要はないわよね?
※誤字脱字など見直しているつもりですが、やはりございます。申し訳ございません。教えていただけますと有り難いです。
婚約解消しろ? 頼む相手を間違えていますよ?
風見ゆうみ
恋愛
伯爵令嬢である、私、リノア・ブルーミングは元婚約者から婚約破棄をされてすぐに、ラルフ・クラーク辺境伯から求婚され、新たな婚約者が出来ました。そんなラルフ様の家族から、結婚前に彼の屋敷に滞在する様に言われ、そうさせていただく事になったのですが、初日、ラルフ様のお母様から「嫌な思いをしたくなければ婚約を解消しなさい。あと、ラルフにこの事を話したら、あなたの家がどうなるかわかってますね?」と脅されました。彼のお母様だけでなく、彼のお姉様や弟君も結婚には反対のようで、かげで嫌がらせをされる様になってしまいます。ですけど、この婚約、私はともかく、ラルフ様は解消する気はなさそうですが?
※拙作の「どうして私にこだわるんですか!?」の続編になりますが、細かいキャラ設定は気にしない!という方は未読でも大丈夫かと思います。
独自の世界観のため、ご都合主義で設定はゆるいです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる