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3−1 連絡
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結局、ロンバートには必要経費としてお金をいくらか渡し、身なりを整えさせ、オルザベートと再会しても、彼女が気持ち悪がらない様な格好にさせた。
オルザベートは汚らしい格好をしている男性が嫌いだったから、あのままで再会したら、知らないふりをするに決まっている。
ロンバートはちゃんとしていれば、見た目はカッコ良い方だと思う。
逆にオラエル先生は、こんな事を言っては悪いけれど、冴えない感じだし、オルザベートの好みではないはず。
特にそう思うのは、あまり清潔にしているタイプじゃないから。
学園時代に聞いた話だけれど、お風呂に入るのが嫌いらしく、同僚の先生から臭うと言われるまで、お風呂に入ったり、シャワーを浴びなかったらしい。
オルザベートはその話を聞いて、すごく嫌そうな顔をしていたのを覚えている。
だから、きちんとした格好のロンバートとオラエル先生ならロンバートを選ぶはず。
ああ、思い出してみると、私の思い出の中に、オルザベートがほとんど存在しているわ…。
考えてみれば、私もオルザベートと一緒にいすぎたのね。
オルザベートには友達がいないから、私だけでも一緒にいてあげようと思った私は、今、考えると、人として最低だわ。
「大丈夫、エアリス?」
「え!?」
「何か、こめかみをおさえて難しい顔をしてたから。頭痛でもするの?」
「あ、ううん。何でもない。オルザベートの事を考えてたらちょっと…。私のせいでもあったのかな、って」
「まあ、今となって考えてみたら、あなた達、クラスは違ったのに一緒にいる事が多かったものね」
ビアラが顎に手を当てながら頷いた。
今日はディラン様に魔法を教えてもらうために、ビアラもカイジス邸にやって来ていた。
今は、休憩時間で、ディラン様はエドの所に行っているから、今は部屋にはビアラと私だけだ。
「そうなのよ。普通なら、ルームメイトであるビアラと一緒にいそうなものなのに」
「四六時中、一緒にいても嫌になるかなと思って、私が無理に声を掛けなかったのもあるわね。一番の原因はトゥッチだけど」
「ビアラには色々と迷惑かけてたのね…。本当にごめん!」
「本気で迷惑だったならエアリスにも言ってたと思う。相手にしなきゃいいだけだったし気にしないで」
「でも、今回の事だって…」
「気にしないでいいってば。私だって学園時代に何も出来なかったんだから。学園時代にちゃんと動いていれば、ロードウェルとエアリスが結婚しなくて済んだかもしれないのに」
ビアラの口からロンバートの話題が出たので、彼女にロンバートがオルザベートとやり直そうとしていることや、エドが彼を飼いならす事にした話をすると、大きな声で聞き返してくる。
「本気なの!?」
「もちろん、この屋敷の中に入れたりしないわよ? いつ裏切ってくるかわからないという前提ででもあるし、信用した訳でもない。ただ、血眼になって探してくれそうだからって事で。あと、彼には伝えていないけれど、彼が逃げても彼の居場所がわかるように彼自身に魔法をかけてるみたいよ」
「その居場所がわかるのは、エドワード様だけなの?」
「魔法をかけたのはディラン様だから、ディラン様もわかるんじゃないかしら。あと、ロンバートを利用すると決めた時に、エドが悪い顔をしていたし、何か考えがあるんだと思う。だから、エドを信じようかなって」
私がそう言うと、ビアラは小さく息を吐いてから頷く。
「まあ、私がどうこう言える立場でもないわよね。とにかく、トゥッチとエアリスが接触できない状態になるのが一番だと思うし」
「そうね、無理だとは思うけど、ロンバートがオルザベートと上手くいけば、私の心配はなくなると思うしね」
そうすれば、ビアラへの恨みもきっとなくなるわよね。
こんな事を言ったらなんだけど、オルザベートは一度に色々な事を考えられる程、賢くはない。
其の都度、思い立った事をやるだけ。
「ロンバート、頑張ってくれないかしら」
「望みは薄そうだけど、エドワード様に何か考えがあるみたいだし、信じるしかないんじゃない?」
「そうね。とにかく、早くオルザベートが見つかればいいんだけどな。どこにいるかわからないと思うと落ち着かないのよ」
「私も同僚に頼んで、トゥッチやオラエルらしき人間を見つけたら教えてもらうようにしてるから」
「ありがとう、ビアラ」
「どういたしまして」
微笑んでお礼を言うと、ビアラもにっこり笑ってくれた。
オルザベートは汚らしい格好をしている男性が嫌いだったから、あのままで再会したら、知らないふりをするに決まっている。
ロンバートはちゃんとしていれば、見た目はカッコ良い方だと思う。
逆にオラエル先生は、こんな事を言っては悪いけれど、冴えない感じだし、オルザベートの好みではないはず。
特にそう思うのは、あまり清潔にしているタイプじゃないから。
学園時代に聞いた話だけれど、お風呂に入るのが嫌いらしく、同僚の先生から臭うと言われるまで、お風呂に入ったり、シャワーを浴びなかったらしい。
オルザベートはその話を聞いて、すごく嫌そうな顔をしていたのを覚えている。
だから、きちんとした格好のロンバートとオラエル先生ならロンバートを選ぶはず。
ああ、思い出してみると、私の思い出の中に、オルザベートがほとんど存在しているわ…。
考えてみれば、私もオルザベートと一緒にいすぎたのね。
オルザベートには友達がいないから、私だけでも一緒にいてあげようと思った私は、今、考えると、人として最低だわ。
「大丈夫、エアリス?」
「え!?」
「何か、こめかみをおさえて難しい顔をしてたから。頭痛でもするの?」
「あ、ううん。何でもない。オルザベートの事を考えてたらちょっと…。私のせいでもあったのかな、って」
「まあ、今となって考えてみたら、あなた達、クラスは違ったのに一緒にいる事が多かったものね」
ビアラが顎に手を当てながら頷いた。
今日はディラン様に魔法を教えてもらうために、ビアラもカイジス邸にやって来ていた。
今は、休憩時間で、ディラン様はエドの所に行っているから、今は部屋にはビアラと私だけだ。
「そうなのよ。普通なら、ルームメイトであるビアラと一緒にいそうなものなのに」
「四六時中、一緒にいても嫌になるかなと思って、私が無理に声を掛けなかったのもあるわね。一番の原因はトゥッチだけど」
「ビアラには色々と迷惑かけてたのね…。本当にごめん!」
「本気で迷惑だったならエアリスにも言ってたと思う。相手にしなきゃいいだけだったし気にしないで」
「でも、今回の事だって…」
「気にしないでいいってば。私だって学園時代に何も出来なかったんだから。学園時代にちゃんと動いていれば、ロードウェルとエアリスが結婚しなくて済んだかもしれないのに」
ビアラの口からロンバートの話題が出たので、彼女にロンバートがオルザベートとやり直そうとしていることや、エドが彼を飼いならす事にした話をすると、大きな声で聞き返してくる。
「本気なの!?」
「もちろん、この屋敷の中に入れたりしないわよ? いつ裏切ってくるかわからないという前提ででもあるし、信用した訳でもない。ただ、血眼になって探してくれそうだからって事で。あと、彼には伝えていないけれど、彼が逃げても彼の居場所がわかるように彼自身に魔法をかけてるみたいよ」
「その居場所がわかるのは、エドワード様だけなの?」
「魔法をかけたのはディラン様だから、ディラン様もわかるんじゃないかしら。あと、ロンバートを利用すると決めた時に、エドが悪い顔をしていたし、何か考えがあるんだと思う。だから、エドを信じようかなって」
私がそう言うと、ビアラは小さく息を吐いてから頷く。
「まあ、私がどうこう言える立場でもないわよね。とにかく、トゥッチとエアリスが接触できない状態になるのが一番だと思うし」
「そうね、無理だとは思うけど、ロンバートがオルザベートと上手くいけば、私の心配はなくなると思うしね」
そうすれば、ビアラへの恨みもきっとなくなるわよね。
こんな事を言ったらなんだけど、オルザベートは一度に色々な事を考えられる程、賢くはない。
其の都度、思い立った事をやるだけ。
「ロンバート、頑張ってくれないかしら」
「望みは薄そうだけど、エドワード様に何か考えがあるみたいだし、信じるしかないんじゃない?」
「そうね。とにかく、早くオルザベートが見つかればいいんだけどな。どこにいるかわからないと思うと落ち着かないのよ」
「私も同僚に頼んで、トゥッチやオラエルらしき人間を見つけたら教えてもらうようにしてるから」
「ありがとう、ビアラ」
「どういたしまして」
微笑んでお礼を言うと、ビアラもにっこり笑ってくれた。
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