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18 迷惑な存在
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『自分たちが悪いことをしたと反省して、わたしに謝りに行ったけれど、何の貢物もなく訪ねてくるなんてありえないと言われて会ってもらえなかったんだ』
テングット子爵の話ではお父様は、こんな風に説明したという。
実際、この数日の間に家族はわたしを訪ねてきていたし、会わなかったことも確かだ。
だけど、貢物なんて求めていない。
二度と来ないでほしいと伝えてもらっただけだ。
大体、公爵家の財産が手に入ったのに、貢物をしろだなんておかしいでしょう。
どうしても欲しいものがあったら、伯父様の墓前に行って話をしたあと、レイ様に相談してから買うわ。
……って、今ここでイライラしても意味がない。
それに子爵は被害者よね。
普通の人の感覚なら、お世話になっている家のお金を盗もうだなんて思わない。
借用書を書くような人たちでもないし、元々、お金を返す気もないんでしょう。
子爵はもっと怒っても良いし、レイ様に言われなくてもネイロス家を追い出すべきだった。
気が付いた時にはかなり使われていて、泣き寝入りもできない状態になったというところかしら。
……まさか、またギャンブルに使っているんじゃないでしょうね。
その可能性はある。
詳しく聞いてみると、金庫が開けられていたという。
子爵も夫人も執事も番号を教えていないそうだから、否定はしているそうだけど、フサス様しか考えられない。
フサス様のことだから、このお金が何倍になるとか言われて、金庫の番号を教えたに違いないわ。
その時に番号を知ったお父様たちが、それぞれ少しずつ抜いていっているんでしょう。
警察に相談しても、この状態だと息子が悪いで終わるし、お金は返ってこない。
だから、わたしに助けを求めに来たのかしら。
テングット子爵家に非がないわけではない。
でも、一番悪いのはお金を持っていった人だわ。
気持ちを落ち着かせるために深呼吸してから、頭を下げる。
「家族が本当に申し訳ございませんでした」
「いえ。よく考えてみたら貢物をしろだなんて、リウ様がそんなことを言うはずありません。お金を持ち出された時点で追い出すべきでした」
子爵は何度も首を横に振った。
人が良いことは素敵だとは思う。
でも、傷ついてしまうのなら自分の心を守るためにも人を疑う心も持ってほしいと思った。
「わたしは貢物はもらっていませんから、それは今どこにあるんでしょうね」
「貢物だといって自分のものを買っているのでしょうか。それなら余計に酷い話です。うちは裕福というわけではありませんから」
わたしと子爵が話をしている間に、メイドが小切手帳を持ってきて、レイ様に手渡した。
「テングット子爵、こちらも調べさせてもらいますが、今はあなたの言っていることが嘘ではないと信じてお支払いします。ですが、ファーシバル家がお金を支払ったことは口外しないでください。そして、必ず、ネイロス家を追い出すように、子息の監視もお願いします」
「承知いたしました」
金額は合計で100万イェンだから、公爵家にしてみれば大した額ではない。
でも、子爵家には痛い金額だ。
レイ様は請求金額に迷惑料を上乗せした分の金額を記入して、子爵に手渡したのだった。
******
「申し訳ございません、レイ様」
テングット子爵を見送ったあと、執務室に向かって歩きながら、わたしはレイ様に謝った。
「……何の話だ?」
「家族のことです。縁を切られて、こちらからも切ったつもりでいたのに、なんだかんだと繋がってしまっています」
「まだ、リウはリウ・ネイロスなんだからしょうがない」
「レイ様の元に嫁げば、もっと強く出ても良いでしょうか」
できれば、四角いシルバートレイの角をお父様たちの頭に振り下ろしたい。
傷害罪で捕まりたくないから、実際はできないけど、それくらいに腹が立つ。
「君は公爵夫人になるんだから良いに決まってるだろ」
レイ様はわたしの頭を撫でながら続ける。
「結婚するんなら式も挙げたいだろうし、新婚旅行に行くのも普通だろう。だけど、今はそんな余裕がないんだ。悪いけど、もう少し落ち着くまで待ってほしい」
「それはかまいません! あの、もし、式を挙げるなら学生時代の友人も呼びたいです」
「かまわない」
レイ様が優しい目でわたしを見つめて頷いた。
レイ様のことは昔から好きだった。
でも、それは恋愛感情ではなくて、手が届かないとわかっている人に対する好きだった。
でも、今は手が届く距離にいる。
何だか変な感じだわ。
ぎゅっとレイ様のシャツの袖を握ると、レイ様が足を止める。
「……どうしたんだ。ネイロス伯爵たちのことは手を打つから気にするな。どうせ、子爵家から奪ったお金を元にギャンブルでもして負けているんだろう」
「家族が鬱陶しいのは確かなんですが、お父様が自分の仕事をしているのかも気になります」
嫌な予感がして言ってみると、レイ様は大きな息を吐いた。
「仕事はしてない。だから、近い内に伯爵の爵位を剥奪されるんじゃないかと言われてる」
「近い内ではなく、今すぐにでも剥奪してしまったら良いんです! ……となると、わたしとレイ様の身分差がかなり開いてしまうんですね」
「……そうならないように書類上だけでも先に夫婦になるか」
「ええっ!?」
「……そんなに嫌なのか」
「い、嫌ではないです! レイ様と結婚できるなら喜びを踊りで表現します!」
興奮して叫んだからか、レイ様は顔を背けて噴き出した。
……別に踊る必要はないわね。
******
テングット子爵と会った次の日、コーミナ先生と一緒に相続の手続きのため銀行にやって来た。
馬車から降りて中に入ると、すぐに銀行員が駆け寄ってきて、応接室に案内された。
担当者が来るのを待っている間に、先生が話しかけてくる。
「ネイロス家の件ですが、色々と大変なようですね」
「……そうなんです。親子の縁を切ることは難しいのでしょうか」
「あなたがネイロス家の子供であることは紛れもない事実ですからね」
「そうですよね」
「何か問題でもありましたか」
「問題と言いますか、式を挙げる時にはあの家族を呼ばないのかといけないのかと思いまして」
嫌すぎて頭を抱えると、先生が慰めてくれる。
「呼ばなくても、招待客の人はわかってくださいますよ」
「ありがとうございます」
お礼を言った時、銀行員が部屋の中に入ってきて会話はそこで終わった。
手続きを終えて、先生と騎士と一緒に馬車に向かうと、聞き覚えのある声が耳に飛び込んできた。
「金を! お金を貸してくれ! このままだと殺されてしまう!」
今はまだ窓口が開いている時間で、内部には人が多くいる。
注目を浴びていることなどおかまいなしに、お父様がカウンターの女性に叫ぶ。
「私は、ファーシバル公爵の婚約者の父親なんだぞ! 金を貸してくれと言っているんだ!」
「申し訳ございませんが、そのようなことを仰る方が現れても、お金は貸さないようにと、ファーシバル公爵家から連絡をいただいているのです」
「何だと!? 私が誰だかわからないのか!? あのリウ様の父親なんだぞ! 私が彼女を育てたんだ! そして、私は先代のファーシバル公爵の実弟だぞ!」
最悪だわ。
できることなら、地中深くに埋めてやりたい。
今回の件で警察に捕まるでしょうし、少しは大人しくなってくれないかしら。
「……リウ様、お帰りください。あなたのお父様と少しお話をさせていただこうと思います。あんなことをされましたら、ファーシバル家の名誉を傷つけられているようなものですからね」
先生はわたしに一礼すると、お父様に向かって歩き出したのだった。
テングット子爵の話ではお父様は、こんな風に説明したという。
実際、この数日の間に家族はわたしを訪ねてきていたし、会わなかったことも確かだ。
だけど、貢物なんて求めていない。
二度と来ないでほしいと伝えてもらっただけだ。
大体、公爵家の財産が手に入ったのに、貢物をしろだなんておかしいでしょう。
どうしても欲しいものがあったら、伯父様の墓前に行って話をしたあと、レイ様に相談してから買うわ。
……って、今ここでイライラしても意味がない。
それに子爵は被害者よね。
普通の人の感覚なら、お世話になっている家のお金を盗もうだなんて思わない。
借用書を書くような人たちでもないし、元々、お金を返す気もないんでしょう。
子爵はもっと怒っても良いし、レイ様に言われなくてもネイロス家を追い出すべきだった。
気が付いた時にはかなり使われていて、泣き寝入りもできない状態になったというところかしら。
……まさか、またギャンブルに使っているんじゃないでしょうね。
その可能性はある。
詳しく聞いてみると、金庫が開けられていたという。
子爵も夫人も執事も番号を教えていないそうだから、否定はしているそうだけど、フサス様しか考えられない。
フサス様のことだから、このお金が何倍になるとか言われて、金庫の番号を教えたに違いないわ。
その時に番号を知ったお父様たちが、それぞれ少しずつ抜いていっているんでしょう。
警察に相談しても、この状態だと息子が悪いで終わるし、お金は返ってこない。
だから、わたしに助けを求めに来たのかしら。
テングット子爵家に非がないわけではない。
でも、一番悪いのはお金を持っていった人だわ。
気持ちを落ち着かせるために深呼吸してから、頭を下げる。
「家族が本当に申し訳ございませんでした」
「いえ。よく考えてみたら貢物をしろだなんて、リウ様がそんなことを言うはずありません。お金を持ち出された時点で追い出すべきでした」
子爵は何度も首を横に振った。
人が良いことは素敵だとは思う。
でも、傷ついてしまうのなら自分の心を守るためにも人を疑う心も持ってほしいと思った。
「わたしは貢物はもらっていませんから、それは今どこにあるんでしょうね」
「貢物だといって自分のものを買っているのでしょうか。それなら余計に酷い話です。うちは裕福というわけではありませんから」
わたしと子爵が話をしている間に、メイドが小切手帳を持ってきて、レイ様に手渡した。
「テングット子爵、こちらも調べさせてもらいますが、今はあなたの言っていることが嘘ではないと信じてお支払いします。ですが、ファーシバル家がお金を支払ったことは口外しないでください。そして、必ず、ネイロス家を追い出すように、子息の監視もお願いします」
「承知いたしました」
金額は合計で100万イェンだから、公爵家にしてみれば大した額ではない。
でも、子爵家には痛い金額だ。
レイ様は請求金額に迷惑料を上乗せした分の金額を記入して、子爵に手渡したのだった。
******
「申し訳ございません、レイ様」
テングット子爵を見送ったあと、執務室に向かって歩きながら、わたしはレイ様に謝った。
「……何の話だ?」
「家族のことです。縁を切られて、こちらからも切ったつもりでいたのに、なんだかんだと繋がってしまっています」
「まだ、リウはリウ・ネイロスなんだからしょうがない」
「レイ様の元に嫁げば、もっと強く出ても良いでしょうか」
できれば、四角いシルバートレイの角をお父様たちの頭に振り下ろしたい。
傷害罪で捕まりたくないから、実際はできないけど、それくらいに腹が立つ。
「君は公爵夫人になるんだから良いに決まってるだろ」
レイ様はわたしの頭を撫でながら続ける。
「結婚するんなら式も挙げたいだろうし、新婚旅行に行くのも普通だろう。だけど、今はそんな余裕がないんだ。悪いけど、もう少し落ち着くまで待ってほしい」
「それはかまいません! あの、もし、式を挙げるなら学生時代の友人も呼びたいです」
「かまわない」
レイ様が優しい目でわたしを見つめて頷いた。
レイ様のことは昔から好きだった。
でも、それは恋愛感情ではなくて、手が届かないとわかっている人に対する好きだった。
でも、今は手が届く距離にいる。
何だか変な感じだわ。
ぎゅっとレイ様のシャツの袖を握ると、レイ様が足を止める。
「……どうしたんだ。ネイロス伯爵たちのことは手を打つから気にするな。どうせ、子爵家から奪ったお金を元にギャンブルでもして負けているんだろう」
「家族が鬱陶しいのは確かなんですが、お父様が自分の仕事をしているのかも気になります」
嫌な予感がして言ってみると、レイ様は大きな息を吐いた。
「仕事はしてない。だから、近い内に伯爵の爵位を剥奪されるんじゃないかと言われてる」
「近い内ではなく、今すぐにでも剥奪してしまったら良いんです! ……となると、わたしとレイ様の身分差がかなり開いてしまうんですね」
「……そうならないように書類上だけでも先に夫婦になるか」
「ええっ!?」
「……そんなに嫌なのか」
「い、嫌ではないです! レイ様と結婚できるなら喜びを踊りで表現します!」
興奮して叫んだからか、レイ様は顔を背けて噴き出した。
……別に踊る必要はないわね。
******
テングット子爵と会った次の日、コーミナ先生と一緒に相続の手続きのため銀行にやって来た。
馬車から降りて中に入ると、すぐに銀行員が駆け寄ってきて、応接室に案内された。
担当者が来るのを待っている間に、先生が話しかけてくる。
「ネイロス家の件ですが、色々と大変なようですね」
「……そうなんです。親子の縁を切ることは難しいのでしょうか」
「あなたがネイロス家の子供であることは紛れもない事実ですからね」
「そうですよね」
「何か問題でもありましたか」
「問題と言いますか、式を挙げる時にはあの家族を呼ばないのかといけないのかと思いまして」
嫌すぎて頭を抱えると、先生が慰めてくれる。
「呼ばなくても、招待客の人はわかってくださいますよ」
「ありがとうございます」
お礼を言った時、銀行員が部屋の中に入ってきて会話はそこで終わった。
手続きを終えて、先生と騎士と一緒に馬車に向かうと、聞き覚えのある声が耳に飛び込んできた。
「金を! お金を貸してくれ! このままだと殺されてしまう!」
今はまだ窓口が開いている時間で、内部には人が多くいる。
注目を浴びていることなどおかまいなしに、お父様がカウンターの女性に叫ぶ。
「私は、ファーシバル公爵の婚約者の父親なんだぞ! 金を貸してくれと言っているんだ!」
「申し訳ございませんが、そのようなことを仰る方が現れても、お金は貸さないようにと、ファーシバル公爵家から連絡をいただいているのです」
「何だと!? 私が誰だかわからないのか!? あのリウ様の父親なんだぞ! 私が彼女を育てたんだ! そして、私は先代のファーシバル公爵の実弟だぞ!」
最悪だわ。
できることなら、地中深くに埋めてやりたい。
今回の件で警察に捕まるでしょうし、少しは大人しくなってくれないかしら。
「……リウ様、お帰りください。あなたのお父様と少しお話をさせていただこうと思います。あんなことをされましたら、ファーシバル家の名誉を傷つけられているようなものですからね」
先生はわたしに一礼すると、お父様に向かって歩き出したのだった。
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