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18.5 頭が良いのかしら!(レニス視点)
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※ イラッとさせる可能性がございます。レニスが嫌いな方は読み飛ばすことをオススメ致します。
「こういう奴いるよな」と流せる方はどうぞ!
お久しぶりね、レニスよ。
わたしが人と違っているからといって、驚いている人が多いと聞いたわ。
でもね、それを聞いて、こっちが驚いてしまったわ。
だって、わたしが人と違うのは当たり前じゃない?
それに多くの人の思っていることって、わたしへの嫉妬からくるものなのでしょう。
まあ、わたしに嫉妬してしまう気持ちはわかるわ。
だって、わたしは色んな人から愛されているんだもの。
特に女性はムカついちゃうわよね。
イライラしていても、わたしのことを気にしちゃうんだから、その人たちもなんだかんだ言って、結局はわたしの虜になってしまっていると気づかないのよ。
わたしに興味がなければ見なきゃいいんだから。
もしかして、わたしは一種のカリスマ性があるのかもしれないわ。
それにしても、さっきは本当に本当に怖かったわ!
魔王だと思っていたロード様が実は人間で、わたしに興味があるみたいだったから、一緒に住んであげようと思ったのに駄目だった。
だって、あそこにはモンスターがいるんだもの。
そのことに気が付いて、また思い出した。
ロード様はわたしよりも、あのモンスターたちのほうが可愛いんだったわ。
危ない、危ない。
騙されちゃうところだったわ。
わたしでも気付けるのに、どうしてミレニアはあの犬たちがモンスターだってことに気づかないのかしら。
ミレニアはまだまだ子供ね。
やっぱり、わたしが面倒をみてあげないといけないわ。
「はあ、それにしても本当に怖かったわ」
ソファにもたれかかってため息を吐くと、クラッシュ様が心配そうな顔をして近寄ってきて、わたしの隣に座った。
「どうした、レニス。また、ロードたちに何かされたのか?」
「そうなんですぅ」
目を潤ませて上目遣いで見上げると、クラッシュ様はだらしのない顔になって、わたしの体に触れてこようとするから、上手く避けた。
クラッシュ様は何かとスキンシップをしてこようとするから苦手なのよね。
わたしはお触り人形じゃないのよ。
それに、この人には奥さんがいる。
不倫をしたら、慰謝料を取られるって聞いたわ。
お金を取られるだなんて、そんなことは絶対に許されない。
わたしは取られる側じゃなくて、与えられる側にならないといけないんだから。
慰謝料だなんだとか揉める人に、わたしは興味はないの。
クラッシュ様ともなるべく近づきたくないのだけど、今はわたしの味方はこの人しかいないのよね。
クラッシュ様の奥様は、わたしの本当の気持ちを理解してくれない。
クラッシュ様のことは諦めて、ジーギス様と結婚しろだなんてことを言い出すんだから。
ジーギス様と結婚して、わたしに何のメリットがあるのかしら。
生き遅れだと言われているのは知っているけれど、嫁にいかないことが皆への優しさだと思うの。
だから、ジーギス様は夫ではなくて、わたしを養ってくれる人でいいのよね。
そういえば、ジーギス様は今頃はどうしているのかしら。
看病に来てくれと手紙をもらったけれど、それって、わたしがしなくちゃいけないことなの?
違うわよね。
看病なんてメイドの仕事だわ!
なら、わたしはここで帰りを待っているだけでいいわよね。
しかも、山を越えてまで会いにいかなくちゃいけないなんて面倒だもの。
それにしても、ミレニアはどうしてわたしよりもモンスターたちを選んでしまったのかしら。
そんなことってありえるの?
ああ、疑問ばかりが浮かんでしまうわ。
もしかして、ミレニアはロード様のことが好きだから一緒にいたいけど、その言葉を発するのが恥ずかしくてモンスターたちと一緒にいたいと言っているとか?
……ロード様は顔は良いかもしれないけれど、それ以外に何か良いところがあるのかしら。
そうだわ。
ミレニアに新しい婚約者を見つけてあげたら良いんじゃないかしら。
というか、わたしったら本当に馬鹿だわ!
今になって、やっと思いつくだなんて!
ロード様とミレニアの婚約はクラッシュ様が決めたのよね?
なら、婚約の解消もクラッシュ様が決めちゃえばいいんじゃない?
そうよ!
ジーギス様とミレニアの婚約を復活させちゃいましょう!
ジーギス様はわたしといることを望んでいるんだから、ミレニアとジーギス様が結婚したら、わたしも、その家に一緒に住んだら良いんだもの。
そうすれば、ジーギス様も幸せになれる。
これで全て丸くおさまるわ!
なんて、わたしは頭が良いのかしら!
「こういう奴いるよな」と流せる方はどうぞ!
お久しぶりね、レニスよ。
わたしが人と違っているからといって、驚いている人が多いと聞いたわ。
でもね、それを聞いて、こっちが驚いてしまったわ。
だって、わたしが人と違うのは当たり前じゃない?
それに多くの人の思っていることって、わたしへの嫉妬からくるものなのでしょう。
まあ、わたしに嫉妬してしまう気持ちはわかるわ。
だって、わたしは色んな人から愛されているんだもの。
特に女性はムカついちゃうわよね。
イライラしていても、わたしのことを気にしちゃうんだから、その人たちもなんだかんだ言って、結局はわたしの虜になってしまっていると気づかないのよ。
わたしに興味がなければ見なきゃいいんだから。
もしかして、わたしは一種のカリスマ性があるのかもしれないわ。
それにしても、さっきは本当に本当に怖かったわ!
魔王だと思っていたロード様が実は人間で、わたしに興味があるみたいだったから、一緒に住んであげようと思ったのに駄目だった。
だって、あそこにはモンスターがいるんだもの。
そのことに気が付いて、また思い出した。
ロード様はわたしよりも、あのモンスターたちのほうが可愛いんだったわ。
危ない、危ない。
騙されちゃうところだったわ。
わたしでも気付けるのに、どうしてミレニアはあの犬たちがモンスターだってことに気づかないのかしら。
ミレニアはまだまだ子供ね。
やっぱり、わたしが面倒をみてあげないといけないわ。
「はあ、それにしても本当に怖かったわ」
ソファにもたれかかってため息を吐くと、クラッシュ様が心配そうな顔をして近寄ってきて、わたしの隣に座った。
「どうした、レニス。また、ロードたちに何かされたのか?」
「そうなんですぅ」
目を潤ませて上目遣いで見上げると、クラッシュ様はだらしのない顔になって、わたしの体に触れてこようとするから、上手く避けた。
クラッシュ様は何かとスキンシップをしてこようとするから苦手なのよね。
わたしはお触り人形じゃないのよ。
それに、この人には奥さんがいる。
不倫をしたら、慰謝料を取られるって聞いたわ。
お金を取られるだなんて、そんなことは絶対に許されない。
わたしは取られる側じゃなくて、与えられる側にならないといけないんだから。
慰謝料だなんだとか揉める人に、わたしは興味はないの。
クラッシュ様ともなるべく近づきたくないのだけど、今はわたしの味方はこの人しかいないのよね。
クラッシュ様の奥様は、わたしの本当の気持ちを理解してくれない。
クラッシュ様のことは諦めて、ジーギス様と結婚しろだなんてことを言い出すんだから。
ジーギス様と結婚して、わたしに何のメリットがあるのかしら。
生き遅れだと言われているのは知っているけれど、嫁にいかないことが皆への優しさだと思うの。
だから、ジーギス様は夫ではなくて、わたしを養ってくれる人でいいのよね。
そういえば、ジーギス様は今頃はどうしているのかしら。
看病に来てくれと手紙をもらったけれど、それって、わたしがしなくちゃいけないことなの?
違うわよね。
看病なんてメイドの仕事だわ!
なら、わたしはここで帰りを待っているだけでいいわよね。
しかも、山を越えてまで会いにいかなくちゃいけないなんて面倒だもの。
それにしても、ミレニアはどうしてわたしよりもモンスターたちを選んでしまったのかしら。
そんなことってありえるの?
ああ、疑問ばかりが浮かんでしまうわ。
もしかして、ミレニアはロード様のことが好きだから一緒にいたいけど、その言葉を発するのが恥ずかしくてモンスターたちと一緒にいたいと言っているとか?
……ロード様は顔は良いかもしれないけれど、それ以外に何か良いところがあるのかしら。
そうだわ。
ミレニアに新しい婚約者を見つけてあげたら良いんじゃないかしら。
というか、わたしったら本当に馬鹿だわ!
今になって、やっと思いつくだなんて!
ロード様とミレニアの婚約はクラッシュ様が決めたのよね?
なら、婚約の解消もクラッシュ様が決めちゃえばいいんじゃない?
そうよ!
ジーギス様とミレニアの婚約を復活させちゃいましょう!
ジーギス様はわたしといることを望んでいるんだから、ミレニアとジーギス様が結婚したら、わたしも、その家に一緒に住んだら良いんだもの。
そうすれば、ジーギス様も幸せになれる。
これで全て丸くおさまるわ!
なんて、わたしは頭が良いのかしら!
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