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54 お譲りできない人
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おめでたいものであるはずの婚約披露パーティーはレジーノ様が婚約破棄されてしまっただけのパーティーになってしまった数日後、警察がヨウビル家まで現在までにわかったことを知らせに来てくれた。
私も一応、事情聴取をされていたから、その時の担当者が来てくれて、詳しい話を聞かせてもらったところ、テイン様がすべての罪を告白したらしかった。
事の経緯としては伯爵家で働いていたテイン様の元に、レジーノ様から手紙が届き、二人で私に復讐しようと誘ってきたんだそう。
その時のテイン様は自暴自棄になっていたから、レジーノ様の誘いに乗り、私にどんな嫌がらせをしようか考えた。
そこで、伯爵家の使用人の一人に女性が嫌がることは何だろうと相談したところ、柄の悪い人達を紹介してもらい、気付いた時には強盗団の一員になっていたらしい。
そこまでなるまで気付かないというのもどうかと思うけれど、気付くのが早くても、そういう集団からは抜け出しにくかったのかもしれない。
あのブレスレットはやはり盗品で、テイン様は
仲間のアジトを警察に伝えたらしいけれど、もうすでにいなくなっていて、テイン様がやったということにするためか、盗品が残されていたらしい。
警察は逃げた男達の足取りを追っているということだった。
もちろん、テイン様に盗賊団を紹介した使用人は捕まったそうだ。
テイン様は伯爵家をクビになった上に、彼の面倒を見てくれる人がいないため、刑務所での刑期を終えたあとは、彼がどう生きていくかはわからない。
警察の人達はそこまで私に話し終えてから、時間を取らせたと詫びてから屋敷を後にした。
その後、ジェリー様とお茶をしながら話をすることになった。
「一段落ついたようにも思えますが、これから、レナス家もどうなっていくのかわかりません」
「そうだな。だが、ソルトのことだから上手くやるだろう。ヨウビル家もサポートするつもりだ」
「ありがとうございます」
隣に座るジェリー様に甘えるように頭を寄せると、ジェリー様は私を抱き寄せてくれた。
レジーノ様は大きな罪には問われなかったけれど、彼女の評判がガタ落ちした。
自分の婚約披露パーティーに元婚約者を呼ぶこともそうだけれど、私のものだから欲しいとブレスレットを奪うような真似をした行為が下品だとみなされた。
ここ最近のレナス侯爵家は離婚などで慌ただしく、今回の件でレナス家自体の評判がより悪化してしまったため、お父様は世間に対して、自分が当主の座を退くことを発表した。
ソルトの学園生活はまだ残っているけれど、最終学年は就職活動などが主になるため、当主の座が決まっているソルトは、学園に登校する必要もなかった。
その為、ソルトがレナス侯爵家を継ぐ日が早まったのだ。
ソルトは自分が跡を継げばレジーノ様を家から追い出すことを決め、彼女の就職先も見つけた。
彼女の就職先はイアーラ様がいる側室の世話係だった。
最近、ジェリー様がイアーラ様の様子を見に行くと、昔の面影はなくなりげっそりしていて、ジェリー様を見るとガタガタと震えて、何度も謝り命乞いまでしてきたらしく、よほど、劣悪な環境にいるのだと思われた。
彼女は死ぬまで、そこで働かされることになっているけれど、レジーノ様も同じ運命を辿ることになるのでしょうね。
「レナス侯爵は隠居したあとは、君達にはもう関わらないと言っている」
「……そうですか」
正直、今となっては、お父様には何の感情もない。
強いて言えば、今まで育ててきてもらった恩を感じることと愛人のためにだけ生きてきて、愛人に捨てられてやっと、家族に目を向けられるようになった可哀想な人だと思うくらいだ。
暴力をふるわれているのに見て見ぬふりをされていたことに関して許すつもりはない。
お父様がどうなるかは、彼のこれからの行動次第のような気がした。
「複雑か?」
「そうですね。ソルトのお母様に捨てられてからは目を覚ましてくれたような気もしますし」
「そうか」
ジェリー様が私の頭に頬を寄せてきた。
彼はなんだかんだと私の前だけでは甘えん坊で、普段のクールさはどこへやらといった感じだ。
頬が離れたので不思議に思って見上げると、ジェリー様がキスをしてきた。
「……どうかしましたか?」
「いや、結婚式が待ち遠しいなと思ったんだ」
「どうしてです?」
「もっと君に触れられるだろう?」
「触れてるじゃないですか」
話をしている間にも何度も啄むようなキスをしてくるジェリー様の口を手で抑える。
「もっと……かな」
にこりと微笑んだあと、ジェリー様がまた顔を近付けてくるので目を閉じる。
すると、廊下を誰かが走ってくる足音が聞こえてきたので、私もジェリー様も目を開けた。
トントンと部屋の扉がノックされ、廊下からメイドの声が聞こえてくる。
「ミリエル様、ソルト様がお見えでございます」
「えっ!? ああ、大変! もうこんな時間だわ!」
壁に掛けられている時計を見て、慌てて立ち上がる。
「セイ様の話を聞くことになっているんです。よろしければジェリー様もご一緒にどうですか?」
「迷惑でなければ」
「迷惑だなんてことはございません!」
「そうか」
ジェリー様は微笑んで、私が伸ばした手を取って、優しく握ってくれる。
レジーノ様に譲ってばかりの人生だったけれど、これからはそんなことはしない。
譲りたいものは譲るけれど、譲りたくないものは譲らない。
私を大事にしてくれる、この人のことだけは、嫌われない限り、絶対に譲らないと心に誓った。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
最後までお読みいただき、ありがとうございました!
感想を開きますが、プライベートや執筆などでバタバタしており、返信が返せないことをご了承くださいませ。
あと、他の読者様が不快になる恐れがある感想(悪口や他の読者様への意見など)に関しましては非承認にさせていただきますことも合わせてご了承くださいませ。
ここからは、あとがきになります!
ざまぁ対象キャラがどうなったかはさらっとしか書いておりませんが、レジーノに関しましては、イアーラと同じ環境に置かれます。
セイとレナス侯爵に関しては、セイが刑期を終えたあと、この二人の間でひと悶着あり、後味の悪い最後を迎えることになりますので、わざと書いておりません。
私的には血は繋がらなくても家族にはなれるはず、というテーマを裏に持ってきていたお話です。
血が繋がっていても……という場合もありますし、それだけじゃないかなと。
サブタイトルを「父、母、妹、姉」などをいれることにこだわっていたため、気付いてくださっていた方には、ヒロインが呼び方にこだわった理由がわかっていただけていたかな、と思います。(最終話は違いますが……)
色々と書きましたが、楽しんで読んでもらえていれば幸せです。
そして、またもや、新作を投稿しました。
タイトルは「一家の恥と言われていた令嬢は嫁ぎ先で本領発揮する」になります。
読んでいただけますと嬉しいです。
お気に入り登録、エール、しおりをはさんでくださった方、本当に励みになりました。
上記の方も含め、最後まで読んでくださった読者の皆様、本当にありがとうございました。
また、どこかでお会いできたら幸せです。
風見ゆうみ
私も一応、事情聴取をされていたから、その時の担当者が来てくれて、詳しい話を聞かせてもらったところ、テイン様がすべての罪を告白したらしかった。
事の経緯としては伯爵家で働いていたテイン様の元に、レジーノ様から手紙が届き、二人で私に復讐しようと誘ってきたんだそう。
その時のテイン様は自暴自棄になっていたから、レジーノ様の誘いに乗り、私にどんな嫌がらせをしようか考えた。
そこで、伯爵家の使用人の一人に女性が嫌がることは何だろうと相談したところ、柄の悪い人達を紹介してもらい、気付いた時には強盗団の一員になっていたらしい。
そこまでなるまで気付かないというのもどうかと思うけれど、気付くのが早くても、そういう集団からは抜け出しにくかったのかもしれない。
あのブレスレットはやはり盗品で、テイン様は
仲間のアジトを警察に伝えたらしいけれど、もうすでにいなくなっていて、テイン様がやったということにするためか、盗品が残されていたらしい。
警察は逃げた男達の足取りを追っているということだった。
もちろん、テイン様に盗賊団を紹介した使用人は捕まったそうだ。
テイン様は伯爵家をクビになった上に、彼の面倒を見てくれる人がいないため、刑務所での刑期を終えたあとは、彼がどう生きていくかはわからない。
警察の人達はそこまで私に話し終えてから、時間を取らせたと詫びてから屋敷を後にした。
その後、ジェリー様とお茶をしながら話をすることになった。
「一段落ついたようにも思えますが、これから、レナス家もどうなっていくのかわかりません」
「そうだな。だが、ソルトのことだから上手くやるだろう。ヨウビル家もサポートするつもりだ」
「ありがとうございます」
隣に座るジェリー様に甘えるように頭を寄せると、ジェリー様は私を抱き寄せてくれた。
レジーノ様は大きな罪には問われなかったけれど、彼女の評判がガタ落ちした。
自分の婚約披露パーティーに元婚約者を呼ぶこともそうだけれど、私のものだから欲しいとブレスレットを奪うような真似をした行為が下品だとみなされた。
ここ最近のレナス侯爵家は離婚などで慌ただしく、今回の件でレナス家自体の評判がより悪化してしまったため、お父様は世間に対して、自分が当主の座を退くことを発表した。
ソルトの学園生活はまだ残っているけれど、最終学年は就職活動などが主になるため、当主の座が決まっているソルトは、学園に登校する必要もなかった。
その為、ソルトがレナス侯爵家を継ぐ日が早まったのだ。
ソルトは自分が跡を継げばレジーノ様を家から追い出すことを決め、彼女の就職先も見つけた。
彼女の就職先はイアーラ様がいる側室の世話係だった。
最近、ジェリー様がイアーラ様の様子を見に行くと、昔の面影はなくなりげっそりしていて、ジェリー様を見るとガタガタと震えて、何度も謝り命乞いまでしてきたらしく、よほど、劣悪な環境にいるのだと思われた。
彼女は死ぬまで、そこで働かされることになっているけれど、レジーノ様も同じ運命を辿ることになるのでしょうね。
「レナス侯爵は隠居したあとは、君達にはもう関わらないと言っている」
「……そうですか」
正直、今となっては、お父様には何の感情もない。
強いて言えば、今まで育ててきてもらった恩を感じることと愛人のためにだけ生きてきて、愛人に捨てられてやっと、家族に目を向けられるようになった可哀想な人だと思うくらいだ。
暴力をふるわれているのに見て見ぬふりをされていたことに関して許すつもりはない。
お父様がどうなるかは、彼のこれからの行動次第のような気がした。
「複雑か?」
「そうですね。ソルトのお母様に捨てられてからは目を覚ましてくれたような気もしますし」
「そうか」
ジェリー様が私の頭に頬を寄せてきた。
彼はなんだかんだと私の前だけでは甘えん坊で、普段のクールさはどこへやらといった感じだ。
頬が離れたので不思議に思って見上げると、ジェリー様がキスをしてきた。
「……どうかしましたか?」
「いや、結婚式が待ち遠しいなと思ったんだ」
「どうしてです?」
「もっと君に触れられるだろう?」
「触れてるじゃないですか」
話をしている間にも何度も啄むようなキスをしてくるジェリー様の口を手で抑える。
「もっと……かな」
にこりと微笑んだあと、ジェリー様がまた顔を近付けてくるので目を閉じる。
すると、廊下を誰かが走ってくる足音が聞こえてきたので、私もジェリー様も目を開けた。
トントンと部屋の扉がノックされ、廊下からメイドの声が聞こえてくる。
「ミリエル様、ソルト様がお見えでございます」
「えっ!? ああ、大変! もうこんな時間だわ!」
壁に掛けられている時計を見て、慌てて立ち上がる。
「セイ様の話を聞くことになっているんです。よろしければジェリー様もご一緒にどうですか?」
「迷惑でなければ」
「迷惑だなんてことはございません!」
「そうか」
ジェリー様は微笑んで、私が伸ばした手を取って、優しく握ってくれる。
レジーノ様に譲ってばかりの人生だったけれど、これからはそんなことはしない。
譲りたいものは譲るけれど、譲りたくないものは譲らない。
私を大事にしてくれる、この人のことだけは、嫌われない限り、絶対に譲らないと心に誓った。
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最後までお読みいただき、ありがとうございました!
感想を開きますが、プライベートや執筆などでバタバタしており、返信が返せないことをご了承くださいませ。
あと、他の読者様が不快になる恐れがある感想(悪口や他の読者様への意見など)に関しましては非承認にさせていただきますことも合わせてご了承くださいませ。
ここからは、あとがきになります!
ざまぁ対象キャラがどうなったかはさらっとしか書いておりませんが、レジーノに関しましては、イアーラと同じ環境に置かれます。
セイとレナス侯爵に関しては、セイが刑期を終えたあと、この二人の間でひと悶着あり、後味の悪い最後を迎えることになりますので、わざと書いておりません。
私的には血は繋がらなくても家族にはなれるはず、というテーマを裏に持ってきていたお話です。
血が繋がっていても……という場合もありますし、それだけじゃないかなと。
サブタイトルを「父、母、妹、姉」などをいれることにこだわっていたため、気付いてくださっていた方には、ヒロインが呼び方にこだわった理由がわかっていただけていたかな、と思います。(最終話は違いますが……)
色々と書きましたが、楽しんで読んでもらえていれば幸せです。
そして、またもや、新作を投稿しました。
タイトルは「一家の恥と言われていた令嬢は嫁ぎ先で本領発揮する」になります。
読んでいただけますと嬉しいです。
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上記の方も含め、最後まで読んでくださった読者の皆様、本当にありがとうございました。
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風見ゆうみ
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