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13 離婚したくない夫 ②
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「お待たせしているのでしたら、すぐに向かわなければなりませんね」
「駄目だ。君の体の調子が良くないと断らせてもらう」
レンジロード様はそう言って部屋を出て行った。車椅子に乗って後を追おうとすると、部屋の前にいた兵士に止められる。
「レンジロード様の許可がおりていません」
「わたしがどう動こうと自由でしょう! それに、トファス公爵閣下はわたしに会いに来ているのよ!」
「私共はレンジロード様から、リコット様を部屋から出すなと命令されています」
「……なら」
お母様を見ると、意図を察してくれたのか頷く。
「私が行くわ。私は行動を制限されていないでしょう?」
「は……はあ、それは……」
兵士二人は戸惑った様子だったけれど、お母様を無理に止めることはなかった。お母様もこの屋敷の中では、お客様に当たるからかもしれない。
わたしだけ自分の部屋で待つことになったが、その間にできる範囲で荷造りを始めた。
まずは実家に戻ろう!
このままじゃ堂々巡りだわ!
わたしが実家に帰ったら、レンジロード様はお父様に経済的な制裁をかけてくるかもしれない。
そうなる前に何か手を打っておかなくちゃ駄目ね。
それにしても、恋に落ちている時って、本当に何でも素敵に見えてしまうのね! 今となれば、どうして、レンジロード様が好きだったのかわからないわ!
……そういえば、レンジロード様とわたしはどうして婚約者になったのかしら。
政略結婚というわけではなさそうだし、余りもの同士だったから……とか?
わたしもワガママなところがあったから、婚約者に選んでもらえなかったけれど、レンジロード様のほうが酷いわ。他の令嬢に断られ続けていたのかも!
昔のわたしがもっと、精神的に大人だったら、こんなことにならなかったのに……!
荷造りをしている手を止めて頭を抱えた時、扉が叩かれ、わたしに呼びかける声が聞こえてきた。
「リコットさん、入ってもいいかしら」
ピアーナ様の声だった。普段はこの屋敷から、少し離れた場所にある別邸に暮らしているピアーナ様だが、結婚式が中止になった日から、ここに滞在している。
元々、ここに住んでいた人だから、屋敷の中を好き勝手歩いていても止める人はいない。それに止めても勝手に動くような人だ。みんな、何か言うことのほうが無駄だと思っている。
「……どうぞ」
「ありがとう」
返事をすると、ピアーナ様は部屋の中に入ってきて、珍しそうに辺りを見回す。自分の部屋をジロジロと見られることはあまり気分が良くないので話しかける。
「あの、何か御用でしょうか」
「御用というか、止めに来たのよ」
「止めに来た?」
「ええ。あなた、レンジロードと離婚したいと言っているそうね」
「はい。どう聞いておられるかわかりませんが、わたしはレンジロード様に殺されそうになったんです」
「話は聞いたわ。いかにも、レンジロードのやりそうなことね」
ピアーナ様は鼻で笑ってから話を続ける。
「だけど、レンジロードと離婚するのはやめてちょうだい。こんなに早くに離婚だなんて、ブロスコフ侯爵家の恥になるわ」
「レンジロード様のやったことを叱りもしないのですね」
「だって、あの子は私の息子だもの。あんな性格になってしまったのは、私にも責任があるわ」
「でしたら、離婚に応じるようにするのが普通なのではないですか? いくら、ブロスコフ侯爵家の恥になるとはいえ、殺人未遂でもあるんですよ。世間に知られては困るのでは?」
「殺人未遂だなんて言っているのはあなただけ」
ピアーナ様はわざとらしいため息を吐いて、首を横に振った。
「わたしが階段から足を踏み外したと証言しているのも、レンジロード様一人だけではないですか」
「この屋敷に勤めている人間がどちらの言葉を信用すると思うの?」
「この屋敷内に関係ないところでしたら、わたしの言葉を信じてくれる人もいるはずです!」
「どちらの証言も証拠はないの」
ピアーナ様はにこりと微笑んで続ける。
「あなたがこれ以上、危険な目に遭わないようにしてあげるから我慢なさい。結婚生活なんて、時には我慢も必要なのよ。少しくらいのことで別れていたら大変だわ」
「命の危険にさらされているのに、少しくらいだなんて思えません!」
「だから、我慢なさいと言っているの。言うことを聞かないなら、あなたの両親が苦しい思いをするわよ」
「両親は関係ないでしょう!」
「あるわよ。あなたのワガママを止められないんだから」
何がおかしいのかわからないけれど、ピアーナ様は大きな声で笑い始めた。
「普通の親なら命の危険がある家に、子どもを置いておくなんてしません。あなただって、親ならその気持ちがわかるのでは?」
「あなたのご両親の気持ちはわかるわ。だけどね、私は波風を立てられるのが嫌いなの」
「では、こんなことになる前に止めておけば良かったでしょう!」
語気を強めると、ピアーナ様は肩を竦める。
「……あのね、リコットさん。こちらから婚約を申し込んだ理由を知っている? レンジロードのためよ」
「……レンジロード様のため?」
「ええ。詳しい話は聞いていないけど、そう言われたわ。知りたければ主人に聞いてちょうだい。……といっても、死んでるから聞けないけど」
ピアーナ様は勝手に安楽椅子に座って話し続ける。
「私が聞いたのは、レンジロードにとって都合の良い女がリコットさんだったってことだけ。ねえ、リコットさん。あなたが我慢すれば、みんなが幸せになれるのよ」
「わたしは幸せにならなくても良いとおっしゃるのですか!?」
「私の幸せに何かの犠牲が必要と言うのなら、あなたが幸せにならなくても、私は困らないわ」
「では、わたしはピアーナ様が幸せにならなくても困りませんので、好きにさせていただきます」
「あなた……、私に逆らうの?」
ピアーナ様が表情を歪めた時、廊下が騒がしくなった。
「お待ちください!」
「待てないから来たんだろ」
レンジロード様の焦る声と、シリュウ兄さまの呆れた声が聞こえた時、扉が勢いよく開け放たれた。
「リコット、出る準備はできたか」
呆気にとられているピアーナ様を一瞥したあと、わたしに視線を移し、艶のある黒髪と紫色の瞳を持つトファス公爵閣下が尋ねてきた。
準備万端というわけではないけれど、どうしても持っていきたいものは鞄に詰めている。
目が合ったシリュウ兄さまがにこりと微笑んでくれたので、わたしはここから出られるのだと確信した。
「はい!」
力強く返事をすると、レンジロード様は悔しそうに唇を噛んだ、
「駄目だ。君の体の調子が良くないと断らせてもらう」
レンジロード様はそう言って部屋を出て行った。車椅子に乗って後を追おうとすると、部屋の前にいた兵士に止められる。
「レンジロード様の許可がおりていません」
「わたしがどう動こうと自由でしょう! それに、トファス公爵閣下はわたしに会いに来ているのよ!」
「私共はレンジロード様から、リコット様を部屋から出すなと命令されています」
「……なら」
お母様を見ると、意図を察してくれたのか頷く。
「私が行くわ。私は行動を制限されていないでしょう?」
「は……はあ、それは……」
兵士二人は戸惑った様子だったけれど、お母様を無理に止めることはなかった。お母様もこの屋敷の中では、お客様に当たるからかもしれない。
わたしだけ自分の部屋で待つことになったが、その間にできる範囲で荷造りを始めた。
まずは実家に戻ろう!
このままじゃ堂々巡りだわ!
わたしが実家に帰ったら、レンジロード様はお父様に経済的な制裁をかけてくるかもしれない。
そうなる前に何か手を打っておかなくちゃ駄目ね。
それにしても、恋に落ちている時って、本当に何でも素敵に見えてしまうのね! 今となれば、どうして、レンジロード様が好きだったのかわからないわ!
……そういえば、レンジロード様とわたしはどうして婚約者になったのかしら。
政略結婚というわけではなさそうだし、余りもの同士だったから……とか?
わたしもワガママなところがあったから、婚約者に選んでもらえなかったけれど、レンジロード様のほうが酷いわ。他の令嬢に断られ続けていたのかも!
昔のわたしがもっと、精神的に大人だったら、こんなことにならなかったのに……!
荷造りをしている手を止めて頭を抱えた時、扉が叩かれ、わたしに呼びかける声が聞こえてきた。
「リコットさん、入ってもいいかしら」
ピアーナ様の声だった。普段はこの屋敷から、少し離れた場所にある別邸に暮らしているピアーナ様だが、結婚式が中止になった日から、ここに滞在している。
元々、ここに住んでいた人だから、屋敷の中を好き勝手歩いていても止める人はいない。それに止めても勝手に動くような人だ。みんな、何か言うことのほうが無駄だと思っている。
「……どうぞ」
「ありがとう」
返事をすると、ピアーナ様は部屋の中に入ってきて、珍しそうに辺りを見回す。自分の部屋をジロジロと見られることはあまり気分が良くないので話しかける。
「あの、何か御用でしょうか」
「御用というか、止めに来たのよ」
「止めに来た?」
「ええ。あなた、レンジロードと離婚したいと言っているそうね」
「はい。どう聞いておられるかわかりませんが、わたしはレンジロード様に殺されそうになったんです」
「話は聞いたわ。いかにも、レンジロードのやりそうなことね」
ピアーナ様は鼻で笑ってから話を続ける。
「だけど、レンジロードと離婚するのはやめてちょうだい。こんなに早くに離婚だなんて、ブロスコフ侯爵家の恥になるわ」
「レンジロード様のやったことを叱りもしないのですね」
「だって、あの子は私の息子だもの。あんな性格になってしまったのは、私にも責任があるわ」
「でしたら、離婚に応じるようにするのが普通なのではないですか? いくら、ブロスコフ侯爵家の恥になるとはいえ、殺人未遂でもあるんですよ。世間に知られては困るのでは?」
「殺人未遂だなんて言っているのはあなただけ」
ピアーナ様はわざとらしいため息を吐いて、首を横に振った。
「わたしが階段から足を踏み外したと証言しているのも、レンジロード様一人だけではないですか」
「この屋敷に勤めている人間がどちらの言葉を信用すると思うの?」
「この屋敷内に関係ないところでしたら、わたしの言葉を信じてくれる人もいるはずです!」
「どちらの証言も証拠はないの」
ピアーナ様はにこりと微笑んで続ける。
「あなたがこれ以上、危険な目に遭わないようにしてあげるから我慢なさい。結婚生活なんて、時には我慢も必要なのよ。少しくらいのことで別れていたら大変だわ」
「命の危険にさらされているのに、少しくらいだなんて思えません!」
「だから、我慢なさいと言っているの。言うことを聞かないなら、あなたの両親が苦しい思いをするわよ」
「両親は関係ないでしょう!」
「あるわよ。あなたのワガママを止められないんだから」
何がおかしいのかわからないけれど、ピアーナ様は大きな声で笑い始めた。
「普通の親なら命の危険がある家に、子どもを置いておくなんてしません。あなただって、親ならその気持ちがわかるのでは?」
「あなたのご両親の気持ちはわかるわ。だけどね、私は波風を立てられるのが嫌いなの」
「では、こんなことになる前に止めておけば良かったでしょう!」
語気を強めると、ピアーナ様は肩を竦める。
「……あのね、リコットさん。こちらから婚約を申し込んだ理由を知っている? レンジロードのためよ」
「……レンジロード様のため?」
「ええ。詳しい話は聞いていないけど、そう言われたわ。知りたければ主人に聞いてちょうだい。……といっても、死んでるから聞けないけど」
ピアーナ様は勝手に安楽椅子に座って話し続ける。
「私が聞いたのは、レンジロードにとって都合の良い女がリコットさんだったってことだけ。ねえ、リコットさん。あなたが我慢すれば、みんなが幸せになれるのよ」
「わたしは幸せにならなくても良いとおっしゃるのですか!?」
「私の幸せに何かの犠牲が必要と言うのなら、あなたが幸せにならなくても、私は困らないわ」
「では、わたしはピアーナ様が幸せにならなくても困りませんので、好きにさせていただきます」
「あなた……、私に逆らうの?」
ピアーナ様が表情を歪めた時、廊下が騒がしくなった。
「お待ちください!」
「待てないから来たんだろ」
レンジロード様の焦る声と、シリュウ兄さまの呆れた声が聞こえた時、扉が勢いよく開け放たれた。
「リコット、出る準備はできたか」
呆気にとられているピアーナ様を一瞥したあと、わたしに視線を移し、艶のある黒髪と紫色の瞳を持つトファス公爵閣下が尋ねてきた。
準備万端というわけではないけれど、どうしても持っていきたいものは鞄に詰めている。
目が合ったシリュウ兄さまがにこりと微笑んでくれたので、わたしはここから出られるのだと確信した。
「はい!」
力強く返事をすると、レンジロード様は悔しそうに唇を噛んだ、
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