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08. 聖女の声
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結局、オーブリーはその日は帰って来ず、夫の住んでいる家に行っていたようだった。
日付が変わる前に、フェナンもトールに助けられて、教会の敷地内にある別邸に戻っていた。
パーティーの次の日の朝、神官長にフェナンの話をしたリリアナとアッシュだったが、神官長は婚約の解消は認められないとリリアナに告げた。
「どうしてだよ。明らかにフェナンは最低な奴だぞ」
「それでも神様が認めた聖騎士様なのです。私達には聖なる力は使えません」
アッシュが抗議したが、神官長は取り付く島もなかった。
神が決めた決断に、どうする事もできないという事は、リリアナにも理解できたので、怒っているアッシュを連れて神官長の部屋を出た。
「聖騎士に何も言えないんじゃなくて、公爵家に何も言えないだけだろう」
「フェナンは長男だっけ?」
「ああ。公爵家も継ぐつもりみたいだ」
「ちょっと待って。じゃあ私は」
「次期公爵夫人って事になるな」
「……私と結婚する事に決めたのは、自分の家のためでもあるのね?」
「今の当主はどうしてもそうしたいみたいだな」
アッシュは小さく息を吐いてから、隣を歩くリリアナを見た。
「リリアナはどうしたいんだ?」
「私は…、そうね。フェナンに私との婚約を解消してほしいわ。だけど、聖女と聖騎士が結ばれないといけない事は決まっている事なのよね?」
「何代か前からそうなったらしい。もしかしたら理由があるのかもしれないが…」
「3の数字を持つ聖騎士様が現れてくれたら、私はフェナンと結婚しなくても良いかもしれないけれど、色々と事情がお有りみたいだし、名乗り出たくないのなら、それはそれでしょうがないと思うの。だから、フェナンと結婚しないといけないのなら諦めるしかないわ」
「……それは、違うだろ」
祈りの間の前の廊下を通り過ぎた時だった。
女性の悲鳴が聞こえて、リリアナ達は足を止めた。
「何だ?」
「わからないけど、行ってみましょ」
アッシュが祈りの間の扉を開けて先に中に入って安全を確認すると、リリアナを中に招き入れた。
祈りの間の奥にはオーブリーがおり、石膏像に向かって叫んでいる。
「どうして応えてくれないんですか? 今までは応えてくださったじゃないですか!」
オーブリーは1の数字を持つ聖女の石膏像に向かって半狂乱になって叫んでいる。
「どうして今回は許してもらえなかったんです!? 子供を奪うだなんて酷すぎます!」
オーブリーはリリアナ達の存在に気付いておらず、泣きながら叫び続ける。
「もう、あの様な事は致しません! ですから、子供だけは奪わないで下さい!」
リリアナとアッシュは彼女の言葉に顔を見合わせた。
彼女の言い方からすれば、オーブリーの夫は彼女と離婚し、子供は彼が引き取る様にした様だった。
(そんなに簡単に親権が決まるものかしら? もしかして、前々からビリオンさんは離婚準備をすすめていたって事?)
その時、オーブリーがリリアナ達の方に顔を向けた。
すると、涙でぐちゃぐちゃの顔を歪めて、オーブリーがリリアナの元にやって来る。
「あんたのせいよ!」
そう言って、オーブリーはリリアナに手をあげようとしたが、アッシュに腕を掴まれて止められる。
「はなしてよ! リリアナのせいで私は子供を奪われたのよ!」
「ふざけんな。お前のせいだろ。リリアナは関係ない」
「偉そうに言わないでよ! 大体、あなただって、どうしてあんな所に来たのよ! あんた達が来なければ今まで通りに過ごせたのよ!?」
「最初からそんな事をしなければ良かったんだろうが。何を被害者ぶってんだ」
アッシュがオーブリーの腕を掴む力を強めると、彼女は痛みで悲鳴を上げた。
「な、何よ! 力が強すぎる…って…、何よこれ!」
アッシュから逃れたオーブリーは、自分の手首を見て叫んだ。
オーブリーの1という数字は右手首に浮かんでいたのだが、その数字が薄くなっていたのだ。
「オーブリー、あなた…」
「声が聞こえないのはそういう事なの!? ねえ! どうしたら良いの! あなたから聖女様に聞いてよ!」
「話を聞くって…、どういう事?」
その時、初めてリリアナはオーブリーから、祈りの間で自分の持っている数字と同じ聖女の像に祈りを捧げれば、聖女達を通して神の声が聞こえるのだと聞いた。
「どうして今まで教えてくれなかったの?」
「だってあなたの力が最弱だから、信仰心が薄くて聞こえないと思ったのよ」
「聖女の力って信仰心が必要なの!? それなら――」
「違うわ! そうじゃないけど、カトリーヌが…」
オーブリーはそこまで言って、リリアナから視線をそらして口を閉ざした。
「何なの、気になるじゃない、そこまで言ったなら言ってよ!」
リリアナが叫び、アッシュが無言でオーブリーを睨むと、彼女はリリアナに交換条件を出してくる。
「教えてあげるから、そのかわり、聖女様に伝えてくれない? 私は悪くないと」
「あなたが悪くないという事はないから、それに関しては無理よ。それを頼むならカトリーヌに頼めばいいわ。私は絶対にあなたの事が悪くないなんて言わない」
(自分の浮気を私やアッシュのせいにしてきておいて、よくもそんな都合の良い事を言えるわね)
リリアナがイライラしながらも答えると、オーブリーは大きく息を吐いてから、疲れ切った様な表情を見せて頷いた。
「まあいいわ。これに関しては私が悪いわけではないし」
ふん、とオーブリーは鼻を鳴らした後、リリアナに向かって意地悪な笑みを浮かべて言った。
「カトリーヌが言ったのよ。こんなに力の弱い子なら、戦場ですぐに死ぬだろうから、聖女様を介して神様と会話が出来るなんて事を話す必要はないでしょう、って」
「話す事によって、その死が回避できるかもしれないだろ。それなのに伝えなかったのか?」
アッシュが非難の声を上げると、オーブリーはお手上げのポーズを取って答える。
「だって代わりがいるじゃない。死ねば新しい聖女が現れるわ。リリアナみたいに力の弱い聖女より、私達のような平均的な力を持つ聖女が現れた方がいいに決まってる」
「私の聖女の力が弱い事に、何か意味があるとは思わなかったの?」
リリアナに尋ねられ、オーブリーは初めてその事に気が付いたようだった。
「そう言われれば、そうかもしれないわね」
オーブリーの言葉を聞き、リリアナとアッシュは顔を見合わせて大きくため息を吐いた。
(とにかく、神様の声が聞こえるのかもしれないなら、私も聞いてみたいわ)
そう考えたリリアナはオーブリーに尋ねる。
「あなたの事をどうこう言うつもりはないけれど、一度、試してみるわ。どうすればいいの?」
「3の数字を持つ聖女様の像の前で祈りを捧げて話しかければいいだけよ。ただ、あなたは力が弱いから、一度話をしたら、次は30日後くらいにしか話をする事が出来ないわよ?」
「力が強ければ頻繁に会話が出来るの?」
「私達だと5日に1回くらいかしら」
オーブリーの言葉に頷いた後、リリアナは3の数字を持つ聖女の石膏像の前に立って見上げた後、すぐに跪いて祈りを捧げた。
すると、彼女の耳に優しいけれど、どこか悲しげな声が聞こえてきた。
『リリアナ、あなたは闇に落ちないで。真相は、3の数字を持つ聖女が――』
話の途中だったが声が途切れてしまった。
なぜかというと、祈りの間の扉が乱暴に開かれ、入ってきたフェナンがリリアナの名を何度も呼んだせいで、リリアナの意識がそちらに向いてしまったからだった。
「リリアナ! 聞いてくれ、誤解なんだ! リリアナ、頼むから無視をするのは止めてくれ!」
「いいかげんにしろ! リリアナは」
「アッシュ! もう遅いわ」
リリアナはため息を吐いて立ち上がり、近付いてきたフェナンを睨みつけた。
「フェナン、いいかげんにして。そんなに性欲がおさえられないというのなら、私と婚約解消できるように神官長に話をして。そうすればとりあえず、私には謝らなくてすむわよ?」
(私と婚約解消しても女遊びをするのなら、いつかは神様から罰が与えられるでしょうけど)
リリアナの言葉にフェナンはショックを受けた顔をしたのだった。
日付が変わる前に、フェナンもトールに助けられて、教会の敷地内にある別邸に戻っていた。
パーティーの次の日の朝、神官長にフェナンの話をしたリリアナとアッシュだったが、神官長は婚約の解消は認められないとリリアナに告げた。
「どうしてだよ。明らかにフェナンは最低な奴だぞ」
「それでも神様が認めた聖騎士様なのです。私達には聖なる力は使えません」
アッシュが抗議したが、神官長は取り付く島もなかった。
神が決めた決断に、どうする事もできないという事は、リリアナにも理解できたので、怒っているアッシュを連れて神官長の部屋を出た。
「聖騎士に何も言えないんじゃなくて、公爵家に何も言えないだけだろう」
「フェナンは長男だっけ?」
「ああ。公爵家も継ぐつもりみたいだ」
「ちょっと待って。じゃあ私は」
「次期公爵夫人って事になるな」
「……私と結婚する事に決めたのは、自分の家のためでもあるのね?」
「今の当主はどうしてもそうしたいみたいだな」
アッシュは小さく息を吐いてから、隣を歩くリリアナを見た。
「リリアナはどうしたいんだ?」
「私は…、そうね。フェナンに私との婚約を解消してほしいわ。だけど、聖女と聖騎士が結ばれないといけない事は決まっている事なのよね?」
「何代か前からそうなったらしい。もしかしたら理由があるのかもしれないが…」
「3の数字を持つ聖騎士様が現れてくれたら、私はフェナンと結婚しなくても良いかもしれないけれど、色々と事情がお有りみたいだし、名乗り出たくないのなら、それはそれでしょうがないと思うの。だから、フェナンと結婚しないといけないのなら諦めるしかないわ」
「……それは、違うだろ」
祈りの間の前の廊下を通り過ぎた時だった。
女性の悲鳴が聞こえて、リリアナ達は足を止めた。
「何だ?」
「わからないけど、行ってみましょ」
アッシュが祈りの間の扉を開けて先に中に入って安全を確認すると、リリアナを中に招き入れた。
祈りの間の奥にはオーブリーがおり、石膏像に向かって叫んでいる。
「どうして応えてくれないんですか? 今までは応えてくださったじゃないですか!」
オーブリーは1の数字を持つ聖女の石膏像に向かって半狂乱になって叫んでいる。
「どうして今回は許してもらえなかったんです!? 子供を奪うだなんて酷すぎます!」
オーブリーはリリアナ達の存在に気付いておらず、泣きながら叫び続ける。
「もう、あの様な事は致しません! ですから、子供だけは奪わないで下さい!」
リリアナとアッシュは彼女の言葉に顔を見合わせた。
彼女の言い方からすれば、オーブリーの夫は彼女と離婚し、子供は彼が引き取る様にした様だった。
(そんなに簡単に親権が決まるものかしら? もしかして、前々からビリオンさんは離婚準備をすすめていたって事?)
その時、オーブリーがリリアナ達の方に顔を向けた。
すると、涙でぐちゃぐちゃの顔を歪めて、オーブリーがリリアナの元にやって来る。
「あんたのせいよ!」
そう言って、オーブリーはリリアナに手をあげようとしたが、アッシュに腕を掴まれて止められる。
「はなしてよ! リリアナのせいで私は子供を奪われたのよ!」
「ふざけんな。お前のせいだろ。リリアナは関係ない」
「偉そうに言わないでよ! 大体、あなただって、どうしてあんな所に来たのよ! あんた達が来なければ今まで通りに過ごせたのよ!?」
「最初からそんな事をしなければ良かったんだろうが。何を被害者ぶってんだ」
アッシュがオーブリーの腕を掴む力を強めると、彼女は痛みで悲鳴を上げた。
「な、何よ! 力が強すぎる…って…、何よこれ!」
アッシュから逃れたオーブリーは、自分の手首を見て叫んだ。
オーブリーの1という数字は右手首に浮かんでいたのだが、その数字が薄くなっていたのだ。
「オーブリー、あなた…」
「声が聞こえないのはそういう事なの!? ねえ! どうしたら良いの! あなたから聖女様に聞いてよ!」
「話を聞くって…、どういう事?」
その時、初めてリリアナはオーブリーから、祈りの間で自分の持っている数字と同じ聖女の像に祈りを捧げれば、聖女達を通して神の声が聞こえるのだと聞いた。
「どうして今まで教えてくれなかったの?」
「だってあなたの力が最弱だから、信仰心が薄くて聞こえないと思ったのよ」
「聖女の力って信仰心が必要なの!? それなら――」
「違うわ! そうじゃないけど、カトリーヌが…」
オーブリーはそこまで言って、リリアナから視線をそらして口を閉ざした。
「何なの、気になるじゃない、そこまで言ったなら言ってよ!」
リリアナが叫び、アッシュが無言でオーブリーを睨むと、彼女はリリアナに交換条件を出してくる。
「教えてあげるから、そのかわり、聖女様に伝えてくれない? 私は悪くないと」
「あなたが悪くないという事はないから、それに関しては無理よ。それを頼むならカトリーヌに頼めばいいわ。私は絶対にあなたの事が悪くないなんて言わない」
(自分の浮気を私やアッシュのせいにしてきておいて、よくもそんな都合の良い事を言えるわね)
リリアナがイライラしながらも答えると、オーブリーは大きく息を吐いてから、疲れ切った様な表情を見せて頷いた。
「まあいいわ。これに関しては私が悪いわけではないし」
ふん、とオーブリーは鼻を鳴らした後、リリアナに向かって意地悪な笑みを浮かべて言った。
「カトリーヌが言ったのよ。こんなに力の弱い子なら、戦場ですぐに死ぬだろうから、聖女様を介して神様と会話が出来るなんて事を話す必要はないでしょう、って」
「話す事によって、その死が回避できるかもしれないだろ。それなのに伝えなかったのか?」
アッシュが非難の声を上げると、オーブリーはお手上げのポーズを取って答える。
「だって代わりがいるじゃない。死ねば新しい聖女が現れるわ。リリアナみたいに力の弱い聖女より、私達のような平均的な力を持つ聖女が現れた方がいいに決まってる」
「私の聖女の力が弱い事に、何か意味があるとは思わなかったの?」
リリアナに尋ねられ、オーブリーは初めてその事に気が付いたようだった。
「そう言われれば、そうかもしれないわね」
オーブリーの言葉を聞き、リリアナとアッシュは顔を見合わせて大きくため息を吐いた。
(とにかく、神様の声が聞こえるのかもしれないなら、私も聞いてみたいわ)
そう考えたリリアナはオーブリーに尋ねる。
「あなたの事をどうこう言うつもりはないけれど、一度、試してみるわ。どうすればいいの?」
「3の数字を持つ聖女様の像の前で祈りを捧げて話しかければいいだけよ。ただ、あなたは力が弱いから、一度話をしたら、次は30日後くらいにしか話をする事が出来ないわよ?」
「力が強ければ頻繁に会話が出来るの?」
「私達だと5日に1回くらいかしら」
オーブリーの言葉に頷いた後、リリアナは3の数字を持つ聖女の石膏像の前に立って見上げた後、すぐに跪いて祈りを捧げた。
すると、彼女の耳に優しいけれど、どこか悲しげな声が聞こえてきた。
『リリアナ、あなたは闇に落ちないで。真相は、3の数字を持つ聖女が――』
話の途中だったが声が途切れてしまった。
なぜかというと、祈りの間の扉が乱暴に開かれ、入ってきたフェナンがリリアナの名を何度も呼んだせいで、リリアナの意識がそちらに向いてしまったからだった。
「リリアナ! 聞いてくれ、誤解なんだ! リリアナ、頼むから無視をするのは止めてくれ!」
「いいかげんにしろ! リリアナは」
「アッシュ! もう遅いわ」
リリアナはため息を吐いて立ち上がり、近付いてきたフェナンを睨みつけた。
「フェナン、いいかげんにして。そんなに性欲がおさえられないというのなら、私と婚約解消できるように神官長に話をして。そうすればとりあえず、私には謝らなくてすむわよ?」
(私と婚約解消しても女遊びをするのなら、いつかは神様から罰が与えられるでしょうけど)
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