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22 自分勝手な思い込み ②
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セイブル伯爵の話を聞いてみたところ、彼はメイナーのために、レディシト様の両親と連絡を取っているとのことでした。
「リブトラル伯爵のことを未だに娘は忘れられません。でも、彼は元妻が戻ってくるから、他の女性とは会うことはできない。しかも、メイナーに対しては自分を騙したような女性となんて会いたくないというのです」
「自分を騙したような女性と会いたくないという気持ちはわかるが、元妻が戻って来るというのは、どういうことだ?」
シルーク侯爵が尋ねると、セイブル伯爵は首を何度も横に振る。
「それは私にもわかりません。何か根拠があるのでは無いでしょうか」
「わからないなら、しょうがない。話を変えるが、どうして、キリュウを狙う話になるんだ?」
「推測でしかないのですが、トイズ辺境伯が元妻を脅して捕まえているのだと思い込んでいるのではないでしょうか。ですから、自分は良い行動をするのだと思っているのだと思います」
セイブル伯爵の話を聞いて、レディシト様は手紙では諦めてくれないのだとわかりました。
レディシト様には会いたくありませんが、会って、話をするしかないのでしょうか。
「情報を教えてくれてありがとう」
シルーク侯爵が微笑むと、セイブル伯爵は安堵の表情を浮かべる。
「で、では、娘が待っておりますので、本日は失礼させていただきます」
「今日はパーティーに出席いただき、ありがとうございました。迷惑料の請求書は後日、送らせていただきますわね」
「そ、そんな! 侯爵家からの請求だなんて莫大なものになるでしょう!? そこまで我が家は裕福ではありません! なにとぞ、勘弁していただけないでしょうか」
セイブル伯爵が泣きそうな顔でお願いすると、元より、請求書を送るつもりはなかったのか、夫人は迷うことなく微笑んで頷きます。
「今回はしょうがありませんわね。どこのパーティーであれ、二度と同じような真似はしないでくださいませね」
「ありがとうございます! では、失礼いたします!」
夫人の返答は待たずに、セイブル伯爵は急いで部屋から出ていく。
少し間をおいてから、シルーク侯爵夫人に話しかけます。
「シルーク侯爵夫人、あの、本当によろしかったのですか?」
「かまいません。正直に言いますと、主役なんて最初と最後に入れば良いだけですからね」
「そ、そんなものなのでしょうか」
「私たちが主催するパーティーはそんなものですわ。もし、気になるようでしたら、シルーク侯爵夫人ではなく、レイティアと呼んでくださいませ。シルーク侯爵夫人と呼ばれても、しばらくは自分のことだとは思いませんので」
「おい。慣れる努力をしろ」
わたしが答える前に、シルーク侯爵が文句を言うと「彼のことはジェドと呼んでくださいね」と、レイティア様は笑顔でわたしに言った。
******
結局、メイナーは引き出物はもらえないまま、セイブル伯爵と一緒に帰っていった。
レイティア様に聞いてみたところ、セイブル伯爵に招待状を送っていたため、奥様と来ると思っていたらしい。
だから、引き出物はティアトレイではないので、違うものを伯爵家に送っておくと教えてくれた。
その時のことを思い出して、帰りの馬車の中でキリュウ様に話しかけます。
「レイティア様は、学生時代にわたしをいじめていたタイプの人たちと同じで、見た目は気が強そうに見えますが、中身はとても、優しい方なのですね」
「あれを優しいというのかはわからないが、ジェドと同じで世話焼きなんだろう」
「ジェド様も世話焼きなのですか?」
「レイティア嬢と結婚するくらいなんだから、世話焼きなんじゃないか?」
そう言われてみればそうかもしれません。
レイティア様はトラブルに巻き込まれるだけでなく、自分から首を突っ込みにいく方のようですから、ジェド様はそれに付き合える性格だということです。
ということは、ジェド様も世話焼きということなのでしょう。
そう納得したところで、大事なことを思い出します。
「命が狙われているという件なのですが、わたしのせいで申し訳ございません」
「アーシャのせいじゃない。馬鹿なことを考えるリブトラル伯爵たちが悪いんだ」
「……わたしはどうすれば良いのでしょうか」
しゅんと肩を落とすと、向かいに座るキリュウ様は小さく首を傾げる。
「帰り際にレイティア嬢に相談していただろう。彼女はなんて言っていたんだ?」
「あ……、えーとですね」
少し言葉に詰まってから、正直に伝えます。
「口で言い聞かせられないなら、ぶん殴ったらよろしいのよ、と」
「……レイティア嬢ならできることだろうな」
引き出物のティアトレイはラッピングされた箱の中に入っていますので、今は全貌はわかりませんが、見た目は普通のシルバートレイと聞いています。
引き出物を手に取り、キリュウ様に報告します。
「レイティア様はこれで殴れば良いと言っておられました」
「……ということは会って話をするつもりなのか?」
「はい」
覚悟を決めて頷きましたが、すぐに「駄目だ」とキリュウ様に却下されてしまう。
「どうしてですか」
「婚約者を元夫で、しかも危険人物と思われるような奴に会わせるような男なんて最低だろう」
「婚約者が危険な目に遭うかもしれませんのに、黙っている女性もおかしいと思います!」
馬車の中で軽い口論をしている内に、ジェド様たちが用意してくれた高級宿にたどり着いたのでした。
◇◆◇◆◇◆
(メイナー視点)
披露パーティーのあとは、本当に最悪な気分だった。
お父様はレディシト様のことを諦めろと言うし、アーシャの悪口は言うなと言い始めたからだ。
結局、レイティア様を味方につけることはできなかったし、逆に今頃はアーシャの味方になっているかもしれない。
キリュウ様を奪うこともできそうにないし、本当に腹が立つ!
モヤモヤした気持ちを抱えたまま、2日後に家に帰ると、お客様が来ていると言われた。
「誰が来てるの? しかも、約束もなしだなんて帰らせればいいじゃないの!」
厳しい口調で言うと、メイドは怯えながら答える。
「リブトラル伯爵のご両親がお見えになっているんです」
「レディシト様のご両親が!? 早く言いなさいよ!」
私はその場で飛び跳ねて喜び、義理の両親になるはずの二人が待っているという応接室に向かった。
きっと、復縁してほしいというお願いね!
イライラしていた気持ちがどこかへ吹き飛ぶような気がした。
でも、すぐにそんな明るい気持ちは、また暗いものに引き戻される。
「あなたはレディシトのことが好きなのよね? それなら、私たちの願いを聞いてくれないかしら」
義母はその後、私でさえ不快になる計画を話し始めたのだった。
「リブトラル伯爵のことを未だに娘は忘れられません。でも、彼は元妻が戻ってくるから、他の女性とは会うことはできない。しかも、メイナーに対しては自分を騙したような女性となんて会いたくないというのです」
「自分を騙したような女性と会いたくないという気持ちはわかるが、元妻が戻って来るというのは、どういうことだ?」
シルーク侯爵が尋ねると、セイブル伯爵は首を何度も横に振る。
「それは私にもわかりません。何か根拠があるのでは無いでしょうか」
「わからないなら、しょうがない。話を変えるが、どうして、キリュウを狙う話になるんだ?」
「推測でしかないのですが、トイズ辺境伯が元妻を脅して捕まえているのだと思い込んでいるのではないでしょうか。ですから、自分は良い行動をするのだと思っているのだと思います」
セイブル伯爵の話を聞いて、レディシト様は手紙では諦めてくれないのだとわかりました。
レディシト様には会いたくありませんが、会って、話をするしかないのでしょうか。
「情報を教えてくれてありがとう」
シルーク侯爵が微笑むと、セイブル伯爵は安堵の表情を浮かべる。
「で、では、娘が待っておりますので、本日は失礼させていただきます」
「今日はパーティーに出席いただき、ありがとうございました。迷惑料の請求書は後日、送らせていただきますわね」
「そ、そんな! 侯爵家からの請求だなんて莫大なものになるでしょう!? そこまで我が家は裕福ではありません! なにとぞ、勘弁していただけないでしょうか」
セイブル伯爵が泣きそうな顔でお願いすると、元より、請求書を送るつもりはなかったのか、夫人は迷うことなく微笑んで頷きます。
「今回はしょうがありませんわね。どこのパーティーであれ、二度と同じような真似はしないでくださいませね」
「ありがとうございます! では、失礼いたします!」
夫人の返答は待たずに、セイブル伯爵は急いで部屋から出ていく。
少し間をおいてから、シルーク侯爵夫人に話しかけます。
「シルーク侯爵夫人、あの、本当によろしかったのですか?」
「かまいません。正直に言いますと、主役なんて最初と最後に入れば良いだけですからね」
「そ、そんなものなのでしょうか」
「私たちが主催するパーティーはそんなものですわ。もし、気になるようでしたら、シルーク侯爵夫人ではなく、レイティアと呼んでくださいませ。シルーク侯爵夫人と呼ばれても、しばらくは自分のことだとは思いませんので」
「おい。慣れる努力をしろ」
わたしが答える前に、シルーク侯爵が文句を言うと「彼のことはジェドと呼んでくださいね」と、レイティア様は笑顔でわたしに言った。
******
結局、メイナーは引き出物はもらえないまま、セイブル伯爵と一緒に帰っていった。
レイティア様に聞いてみたところ、セイブル伯爵に招待状を送っていたため、奥様と来ると思っていたらしい。
だから、引き出物はティアトレイではないので、違うものを伯爵家に送っておくと教えてくれた。
その時のことを思い出して、帰りの馬車の中でキリュウ様に話しかけます。
「レイティア様は、学生時代にわたしをいじめていたタイプの人たちと同じで、見た目は気が強そうに見えますが、中身はとても、優しい方なのですね」
「あれを優しいというのかはわからないが、ジェドと同じで世話焼きなんだろう」
「ジェド様も世話焼きなのですか?」
「レイティア嬢と結婚するくらいなんだから、世話焼きなんじゃないか?」
そう言われてみればそうかもしれません。
レイティア様はトラブルに巻き込まれるだけでなく、自分から首を突っ込みにいく方のようですから、ジェド様はそれに付き合える性格だということです。
ということは、ジェド様も世話焼きということなのでしょう。
そう納得したところで、大事なことを思い出します。
「命が狙われているという件なのですが、わたしのせいで申し訳ございません」
「アーシャのせいじゃない。馬鹿なことを考えるリブトラル伯爵たちが悪いんだ」
「……わたしはどうすれば良いのでしょうか」
しゅんと肩を落とすと、向かいに座るキリュウ様は小さく首を傾げる。
「帰り際にレイティア嬢に相談していただろう。彼女はなんて言っていたんだ?」
「あ……、えーとですね」
少し言葉に詰まってから、正直に伝えます。
「口で言い聞かせられないなら、ぶん殴ったらよろしいのよ、と」
「……レイティア嬢ならできることだろうな」
引き出物のティアトレイはラッピングされた箱の中に入っていますので、今は全貌はわかりませんが、見た目は普通のシルバートレイと聞いています。
引き出物を手に取り、キリュウ様に報告します。
「レイティア様はこれで殴れば良いと言っておられました」
「……ということは会って話をするつもりなのか?」
「はい」
覚悟を決めて頷きましたが、すぐに「駄目だ」とキリュウ様に却下されてしまう。
「どうしてですか」
「婚約者を元夫で、しかも危険人物と思われるような奴に会わせるような男なんて最低だろう」
「婚約者が危険な目に遭うかもしれませんのに、黙っている女性もおかしいと思います!」
馬車の中で軽い口論をしている内に、ジェド様たちが用意してくれた高級宿にたどり着いたのでした。
◇◆◇◆◇◆
(メイナー視点)
披露パーティーのあとは、本当に最悪な気分だった。
お父様はレディシト様のことを諦めろと言うし、アーシャの悪口は言うなと言い始めたからだ。
結局、レイティア様を味方につけることはできなかったし、逆に今頃はアーシャの味方になっているかもしれない。
キリュウ様を奪うこともできそうにないし、本当に腹が立つ!
モヤモヤした気持ちを抱えたまま、2日後に家に帰ると、お客様が来ていると言われた。
「誰が来てるの? しかも、約束もなしだなんて帰らせればいいじゃないの!」
厳しい口調で言うと、メイドは怯えながら答える。
「リブトラル伯爵のご両親がお見えになっているんです」
「レディシト様のご両親が!? 早く言いなさいよ!」
私はその場で飛び跳ねて喜び、義理の両親になるはずの二人が待っているという応接室に向かった。
きっと、復縁してほしいというお願いね!
イライラしていた気持ちがどこかへ吹き飛ぶような気がした。
でも、すぐにそんな明るい気持ちは、また暗いものに引き戻される。
「あなたはレディシトのことが好きなのよね? それなら、私たちの願いを聞いてくれないかしら」
義母はその後、私でさえ不快になる計画を話し始めたのだった。
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