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16 アットホームな職場
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ディード様と一緒に来ていた魔道士の二人と私で、一つのテーブルを囲んだ。
外食は久しぶりなので、少し緊張する。
今までは、ヤバス様とバニャ様が二人で外食をすることはあっても、くりくりの髪の毛の私と一緒にいるのは恥ずかしいと言って、私だけ連れてきてもらえなかったのだ。
今となっては、一緒に外食をしたいと思わないから、魔法の威力というのはすごいものね。
これは絶対に取り締まってもらわないといけないものだわ。
「今頃は私が浮気していると騒いでいるのでしょうね」
「思い込みの激しい人たちなんですね」
ディード様が苦笑すると、青のローブを着た魔道士が尋ねる。
「ディード様、あの者たちをどうするおつもりですか?」
「うーん。そうだね。とにかく鑑定魔法をかけてもらって黒だったなら、バニャさんはマジルカに連れて帰らないと駄目だね。入手経路を調べて、全部潰していかないといけない」
「面倒な仕事になりそうですわね」
二人の内のもう一人、ピンクのローブを着たローブと同じ色の長い髪をツインテールにしている女性の魔道士が大きな息を吐いた。
「マジルカから魔導具として闇ルートで流れている可能性が高い。ちゃんと処理しないといけないよ」
「わかっておりますわ」
女性の魔道士は話を聞いて困った顔をしている私に笑顔で話しかけてくる。
「シア様は大変でしたわね。長年、魔法をかけられた方は中々、魔法の効果が抜けないんですの」
「私の場合はディード様が助けてくださいましたので」
「まあまあ! ディード様ったら! 女性に興味がないと思っていましたが、既婚者がお好みなのですわね!」
「ミラ、そんなんじゃない。放っておけなかっただけだよ」
ディード様は白い頬をピンク色に染めたあと、私に謝ってくる。
「申し訳ございません。僕は色恋に縁のない人間なので、周りは僕の反応を見て楽しんでいるんです」
「魔道士協会では私が先輩ですのよ。この食事の時間も仕事ですから時給は出ますの。普段はこんなことを言いませんので誤解なさらないでくださいね」
ミラさんは私に微笑みかけてきた。
なんというか、アットホームな職場といった感じなのかもしれない。
魔道士協会の中では王太子殿下という立場は関係ないのね。
「ヤバスさんの件に関しては決めつけたり思い込んだりする人は世の中にはいますから、何か言うようでしたら、僕が対応しましょう。それから、ご安心ください。ちゃんとシアさんが離婚できる状況に持っていきますから」
「ディード様が責任を取ると言った時、僕はディード様がシア様と結婚なさるつもりなのかと思いましたよ」
男性の魔道士が呆れた顔で言うと、ディード様は顔を真っ赤にして謝ってくる。
「そ、そんなわけないじゃないですか! でも、誤解させるような発言をしてしまい申し訳ございません」
「いえ。私としては浮気したと思いこんでヤバス様がすんなり離婚してくれると有り難いんですが」
苦笑して答えたあと、気になっていたことを聞いてみる。
「バニャ様が今のうちに逃走していたら、どうされるおつもりですか?」
「それについては大丈夫です。本人の持ち物があれば魔法で追跡できますから」
「短時間のうちに全てを持って逃げられないですものね」
「それに、これがありますから」
ディード様はそう言って、バニャ様からお借りした人形を見せてくれた。
食事をおえた後は、とりあえず、私はどんな様子か確認するためにエビン公爵邸に戻ることにした。
外食は久しぶりなので、少し緊張する。
今までは、ヤバス様とバニャ様が二人で外食をすることはあっても、くりくりの髪の毛の私と一緒にいるのは恥ずかしいと言って、私だけ連れてきてもらえなかったのだ。
今となっては、一緒に外食をしたいと思わないから、魔法の威力というのはすごいものね。
これは絶対に取り締まってもらわないといけないものだわ。
「今頃は私が浮気していると騒いでいるのでしょうね」
「思い込みの激しい人たちなんですね」
ディード様が苦笑すると、青のローブを着た魔道士が尋ねる。
「ディード様、あの者たちをどうするおつもりですか?」
「うーん。そうだね。とにかく鑑定魔法をかけてもらって黒だったなら、バニャさんはマジルカに連れて帰らないと駄目だね。入手経路を調べて、全部潰していかないといけない」
「面倒な仕事になりそうですわね」
二人の内のもう一人、ピンクのローブを着たローブと同じ色の長い髪をツインテールにしている女性の魔道士が大きな息を吐いた。
「マジルカから魔導具として闇ルートで流れている可能性が高い。ちゃんと処理しないといけないよ」
「わかっておりますわ」
女性の魔道士は話を聞いて困った顔をしている私に笑顔で話しかけてくる。
「シア様は大変でしたわね。長年、魔法をかけられた方は中々、魔法の効果が抜けないんですの」
「私の場合はディード様が助けてくださいましたので」
「まあまあ! ディード様ったら! 女性に興味がないと思っていましたが、既婚者がお好みなのですわね!」
「ミラ、そんなんじゃない。放っておけなかっただけだよ」
ディード様は白い頬をピンク色に染めたあと、私に謝ってくる。
「申し訳ございません。僕は色恋に縁のない人間なので、周りは僕の反応を見て楽しんでいるんです」
「魔道士協会では私が先輩ですのよ。この食事の時間も仕事ですから時給は出ますの。普段はこんなことを言いませんので誤解なさらないでくださいね」
ミラさんは私に微笑みかけてきた。
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魔道士協会の中では王太子殿下という立場は関係ないのね。
「ヤバスさんの件に関しては決めつけたり思い込んだりする人は世の中にはいますから、何か言うようでしたら、僕が対応しましょう。それから、ご安心ください。ちゃんとシアさんが離婚できる状況に持っていきますから」
「ディード様が責任を取ると言った時、僕はディード様がシア様と結婚なさるつもりなのかと思いましたよ」
男性の魔道士が呆れた顔で言うと、ディード様は顔を真っ赤にして謝ってくる。
「そ、そんなわけないじゃないですか! でも、誤解させるような発言をしてしまい申し訳ございません」
「いえ。私としては浮気したと思いこんでヤバス様がすんなり離婚してくれると有り難いんですが」
苦笑して答えたあと、気になっていたことを聞いてみる。
「バニャ様が今のうちに逃走していたら、どうされるおつもりですか?」
「それについては大丈夫です。本人の持ち物があれば魔法で追跡できますから」
「短時間のうちに全てを持って逃げられないですものね」
「それに、これがありますから」
ディード様はそう言って、バニャ様からお借りした人形を見せてくれた。
食事をおえた後は、とりあえず、私はどんな様子か確認するためにエビン公爵邸に戻ることにした。
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