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13 もう終わりよ!
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「せ、責任を取るってどういうことなの!?」
バニャ様が尋ねると、ディード様は笑顔で答える。
「シアさんには僕と変な噂を立てられて迷惑をかけてしまいましたから、そのお詫びとして、シアさんの望むようにヤバスさんと離婚できるようにして差し上げようかと」
「そんなことさせるわけないでしょう!」
バニャ様は部屋から出てきたかと思うと、ディード様に掴みかかった。
ディード様は避けることなく、バニャ様に自分の襟首を掴ませる。
「部屋に入らせていただきます」
すると、ディード様と一緒に来ていた魔道士の人がそう言って、バニャ様の部屋の中に入っていった。
「ちょっと待ちなさいよ!」
バニャ様は慌ててディード様から手を離し、部屋に入ってきた魔道士を追いかけようとしたけれど、突然、バニャ様の動きが止まった。
「ど、どうして動けないのよ!?」
バニャ様が困惑の声を上げる。
どうやら、口は動かせるようだけれど、体を動かすことが出来ないみたいだった。
「魔法で動きを止めさせていただきました」
ディード様が乱れた服を直しながらバニャ様に言うと、声を荒らげてバニャ様は言う。
「なんてことをするのよ!? 私は公爵の母親なのよ! 元公爵夫人なの! 魔道士風情がこんなことをして良いと思っているの!?」
「あなたのことは存じ上げておりますよ。ですが、こちらはレティカ王国の国王陛下から、エビン公爵邸の中を調べても良いという許可を得ております。しかも、頑なに部屋の中を調べられるのを嫌がるのですから、逆に調べる根拠にはなるでしょう?」
「なるわけないでしょう! こんなことをして、あとでどうなるかわかっているの!?」
「どうなるのでしょう?」
ディード様はなぜだか嬉しそうに微笑んで、バニャ様に聞き返した。
ディード様は優しそうに見えるけれど、実際は腹黒い人なのだということがよくわかった。
王太子なのだから、これくらいで良いのかしら。
何も言わずに様子を見守っていると、バニャ様は訴える。
「ヤバスも言っていたけれど、魔道士協会に抗議をするわ! いいえ、それだけじゃなく、マジルカ王国の王家に苦情を入れてやるんだから! あなたはもう終わりよ!」
「それは楽しみですね」
ディード様はバニャ様ではなく、私に顔を向けて言ってきた。
ここで頷けば、私も性格が悪いということになるかもしれない。
でも、別にバニャ様やヤバス様、パオラさんにどう思われても良かった。
「そうですね。どんなことになるのか楽しみです」
私が頷いた時、中に入っていた魔道士から、怪しい魔道具を見つけたという報告があった。
バニャ様が尋ねると、ディード様は笑顔で答える。
「シアさんには僕と変な噂を立てられて迷惑をかけてしまいましたから、そのお詫びとして、シアさんの望むようにヤバスさんと離婚できるようにして差し上げようかと」
「そんなことさせるわけないでしょう!」
バニャ様は部屋から出てきたかと思うと、ディード様に掴みかかった。
ディード様は避けることなく、バニャ様に自分の襟首を掴ませる。
「部屋に入らせていただきます」
すると、ディード様と一緒に来ていた魔道士の人がそう言って、バニャ様の部屋の中に入っていった。
「ちょっと待ちなさいよ!」
バニャ様は慌ててディード様から手を離し、部屋に入ってきた魔道士を追いかけようとしたけれど、突然、バニャ様の動きが止まった。
「ど、どうして動けないのよ!?」
バニャ様が困惑の声を上げる。
どうやら、口は動かせるようだけれど、体を動かすことが出来ないみたいだった。
「魔法で動きを止めさせていただきました」
ディード様が乱れた服を直しながらバニャ様に言うと、声を荒らげてバニャ様は言う。
「なんてことをするのよ!? 私は公爵の母親なのよ! 元公爵夫人なの! 魔道士風情がこんなことをして良いと思っているの!?」
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「なるわけないでしょう! こんなことをして、あとでどうなるかわかっているの!?」
「どうなるのでしょう?」
ディード様はなぜだか嬉しそうに微笑んで、バニャ様に聞き返した。
ディード様は優しそうに見えるけれど、実際は腹黒い人なのだということがよくわかった。
王太子なのだから、これくらいで良いのかしら。
何も言わずに様子を見守っていると、バニャ様は訴える。
「ヤバスも言っていたけれど、魔道士協会に抗議をするわ! いいえ、それだけじゃなく、マジルカ王国の王家に苦情を入れてやるんだから! あなたはもう終わりよ!」
「それは楽しみですね」
ディード様はバニャ様ではなく、私に顔を向けて言ってきた。
ここで頷けば、私も性格が悪いということになるかもしれない。
でも、別にバニャ様やヤバス様、パオラさんにどう思われても良かった。
「そうですね。どんなことになるのか楽しみです」
私が頷いた時、中に入っていた魔道士から、怪しい魔道具を見つけたという報告があった。
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