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第一章 転生したけど死にそう
急募! 森から出る方法②
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『一夫多妻』。
レベルに応じて複数の女性と結婚することができる。
この加護がなかれば、何もする前に人生終了になるところだった。
「でもこれ、まだ十人しか結婚できないぞ?」
「レベルが足りないからですよ」
「加護にもレベルがあるのか……どうやったら上がるんだ?」
「そっちのレベルは世界への貢献度で上がります。世界にとっていいことをすればポイントが溜まるので、誰か助けたり、魔王でも倒せばいいんじゃないですか」
簡単に言いやがるな。
一つ目はともかく、魔王倒すとか無理だろ。
そもそも魔王がいるのか?
どうやら加護と肉体で別々のレベルが存在するらしい。
肉体のほうは、モンスターを倒して経験値を得ると上昇するとか。
他のも加護以外にスキルや魔法が存在しているが、今のままだと習得もできない。
習得するには戦うことが仕事である騎士か冒険者になる必要がある。
その手続きをするためにも、まずはどこかの街に行きたいところだが……。
「ここがどこかもわからないんだよなぁ……」
俺たちが強制転移されたのは過酷な森の中だ。
道らしい道はなく、探索するにも強力なモンスターがうじゃうじゃいて、無暗に外へ出れば殺されるのがオチだ。
「なんとかしてモンスターを避けつつ、森の外に出られないか?」
「じゃあ偵察に行ってください。ついでに食料も取ってきてくれると嬉しいです」
「よしわかった。逃げ道が見つかってもお前はここに置いていく」
「ちょっとごめんなさい! 冗談です! 見捨てないでくださいよー!」
穴から出て行こうとした俺の身体に、情けなくサラスが抱き着いてくる。
「うるさいひっつくな! 天使ならモンスターくらい倒せるだろ!」
「無理ですよ! 天使だから癒す力はあっても戦う力はないんですから! 馬鹿なんですか!」
「こいつ……」
マジでここに置き去りにしようかな。
とか、罵り合いをしていられる状況でもない。
事実、俺もサラスも限界が近い。
食料はほとんどない。
近くにあったまっずい木の実で空腹をしのいでいたけど、ついになくなってしまった。
このままじゃ一か月を待たず餓死する。
やはり早急に、このどこだかわからない森を抜ける必要がある。
「よし……行くぞ」
「え? どこにですか?」
「どこでもいい。とにかく森を出るんだよ!」
「出るって、道もわからないのに? 迷子になっておしまいですよ」
「だったらお前はここに残れ。俺一人で出るから」
「いやー! 一人にしないでくださいよぉ!」
腕に絡みつくダメ天使を引きずりながら、俺は隠れていた木の根の穴を出る。
周りにモンスターの気配はない。
慎重に、できるだけ音を立てず、気配を殺して進んでいく。
こういう時、千里眼とか未来視とか。
森の出口がわかる力を持っていたら便利なんだけど……。
あいにく女神様から貰ったもう一つの加護は、道案内には使えない。
どころか普通の戦闘でも、今のままじゃ役に立つか微妙だ。
「くそっ、なんかもっとこう、ドカーンと一発でかい攻撃ができる加護とかくれよ」
「あなたの才能の無さが原因じゃないですか?」
「なんだとてめぇ!」
「く、首絞め……事実を言っただけじゃないですかぁ……」
とことん失礼な発言を繰り返すクソ天使をどうしようか考えていると、どこからかドシンと大きな音が聞こえた。
俺とサラスはビクッと身体を震わせる。
明らかにモンスターの足音だ。
しかも大きくて、近い。
「は、離れるぞ」
「早く行きましょうよ!」
鉢合わせないように逃げようとした矢先、悲劇は起こる。
近い近いとは思っていたけど、まさか……もう目の前にいるなんて思わないだろ?
俺たちの眼前に、一つ目の巨人が仁王立ちしていた。
視線を下げて、俺たちに気づく。
「う、うおおおおおおおおおおおおおお」
「嫌あああああああああああああ」
俺たちは一斉に逃げた。
こういう時、俺たちの行動は一貫している。
とにかく逃げる。
まっすぐ背を向けて、全速力で。
それ以外に生き残る方法はなかったから。
ただし相手は巨大なモンスター、一回の跳躍で俺たちが逃げる方向へと飛び、立ちふさがる。
「う、嘘だろ!」
この巨体で俺たちより速く移動できるのかよ!
一つ目に青い肌、手にはこん棒?
ゲームで何度か見たけど、たぶんサイクロプスとかいうモンスターだろ!
「どど、どうするんですか! 追いつかれちゃいましたよ!」
「っ……」
逃げてもまた追いつかれる。
こうなったら……。
「やってやるよコンチクショー!」
サイクロプスがなんぼのもんじゃい!
こっちには女神様から授かった加護があるんじゃ!
俺は両目を見開く。
第一の加護『弱点開示』。
その効果は文字通り、相手の弱点を見つけることができる。
加護を発動した俺の眼は青く光る。
視界にはうっすらと、サイクロプスの弱点が視覚化されていた。
光っているのは目だ。
それ以上の情報は……ない。
レベルが低いと一か所しか表示されないらしい。
目なんて誰でも弱点だろ!
と、心の中で盛大にツッコミを入れる。
「あーもう! こうなったらやけだ!」
俺は近くに転がっていた大きめの石を拾い上げる。
昔から、コントロールには自信があるんだ。
大きく振りかぶって、相手の弱点に向かって石を思いっきり上げ飛ばした。
「おりゃああああああああ!」
投げ飛ばされた石はサイクロプスの弱点である眼球に直撃する。
目を瞑って痛がるサイクロプスに俺は吠える。
「どうだがこらぁ!」
「――ウゥ……グオオオオオオオオオオオオオオオ!」
サイクロプスは激怒した。
それはもう、激しく怒っていらっしゃった。
まぁ当然だよね?
石ぶつけた程度で倒せるとか、弱点でもありえないよね。
うん、わかってたよ。
「ちょっと何してるんですか! 全然効いてない上に怒らせてどうするんです!」
「うるさいな! これが俺の精一杯なんだよ!」
「これだから童貞は!」
「今童貞関係ねーだろうが!」
無意味に罵り合っていると、怒れるサイクロプスがこん棒を振り上げる。
「「ぎゃああああああああああ! 誰か助けてええええええええええ!」」
俺とサラスは涙目になりながら抱き合い、心の底から助けを呼んだ。
どこかもわからない森の中だ。
助けを呼んだところで誰もこない。
ほとんど諦めムードだ。
短かったな……俺の新しい人生。
「おっ! なんかみーつけたっ!」
「……へ?」
レベルに応じて複数の女性と結婚することができる。
この加護がなかれば、何もする前に人生終了になるところだった。
「でもこれ、まだ十人しか結婚できないぞ?」
「レベルが足りないからですよ」
「加護にもレベルがあるのか……どうやったら上がるんだ?」
「そっちのレベルは世界への貢献度で上がります。世界にとっていいことをすればポイントが溜まるので、誰か助けたり、魔王でも倒せばいいんじゃないですか」
簡単に言いやがるな。
一つ目はともかく、魔王倒すとか無理だろ。
そもそも魔王がいるのか?
どうやら加護と肉体で別々のレベルが存在するらしい。
肉体のほうは、モンスターを倒して経験値を得ると上昇するとか。
他のも加護以外にスキルや魔法が存在しているが、今のままだと習得もできない。
習得するには戦うことが仕事である騎士か冒険者になる必要がある。
その手続きをするためにも、まずはどこかの街に行きたいところだが……。
「ここがどこかもわからないんだよなぁ……」
俺たちが強制転移されたのは過酷な森の中だ。
道らしい道はなく、探索するにも強力なモンスターがうじゃうじゃいて、無暗に外へ出れば殺されるのがオチだ。
「なんとかしてモンスターを避けつつ、森の外に出られないか?」
「じゃあ偵察に行ってください。ついでに食料も取ってきてくれると嬉しいです」
「よしわかった。逃げ道が見つかってもお前はここに置いていく」
「ちょっとごめんなさい! 冗談です! 見捨てないでくださいよー!」
穴から出て行こうとした俺の身体に、情けなくサラスが抱き着いてくる。
「うるさいひっつくな! 天使ならモンスターくらい倒せるだろ!」
「無理ですよ! 天使だから癒す力はあっても戦う力はないんですから! 馬鹿なんですか!」
「こいつ……」
マジでここに置き去りにしようかな。
とか、罵り合いをしていられる状況でもない。
事実、俺もサラスも限界が近い。
食料はほとんどない。
近くにあったまっずい木の実で空腹をしのいでいたけど、ついになくなってしまった。
このままじゃ一か月を待たず餓死する。
やはり早急に、このどこだかわからない森を抜ける必要がある。
「よし……行くぞ」
「え? どこにですか?」
「どこでもいい。とにかく森を出るんだよ!」
「出るって、道もわからないのに? 迷子になっておしまいですよ」
「だったらお前はここに残れ。俺一人で出るから」
「いやー! 一人にしないでくださいよぉ!」
腕に絡みつくダメ天使を引きずりながら、俺は隠れていた木の根の穴を出る。
周りにモンスターの気配はない。
慎重に、できるだけ音を立てず、気配を殺して進んでいく。
こういう時、千里眼とか未来視とか。
森の出口がわかる力を持っていたら便利なんだけど……。
あいにく女神様から貰ったもう一つの加護は、道案内には使えない。
どころか普通の戦闘でも、今のままじゃ役に立つか微妙だ。
「くそっ、なんかもっとこう、ドカーンと一発でかい攻撃ができる加護とかくれよ」
「あなたの才能の無さが原因じゃないですか?」
「なんだとてめぇ!」
「く、首絞め……事実を言っただけじゃないですかぁ……」
とことん失礼な発言を繰り返すクソ天使をどうしようか考えていると、どこからかドシンと大きな音が聞こえた。
俺とサラスはビクッと身体を震わせる。
明らかにモンスターの足音だ。
しかも大きくて、近い。
「は、離れるぞ」
「早く行きましょうよ!」
鉢合わせないように逃げようとした矢先、悲劇は起こる。
近い近いとは思っていたけど、まさか……もう目の前にいるなんて思わないだろ?
俺たちの眼前に、一つ目の巨人が仁王立ちしていた。
視線を下げて、俺たちに気づく。
「う、うおおおおおおおおおおおおおお」
「嫌あああああああああああああ」
俺たちは一斉に逃げた。
こういう時、俺たちの行動は一貫している。
とにかく逃げる。
まっすぐ背を向けて、全速力で。
それ以外に生き残る方法はなかったから。
ただし相手は巨大なモンスター、一回の跳躍で俺たちが逃げる方向へと飛び、立ちふさがる。
「う、嘘だろ!」
この巨体で俺たちより速く移動できるのかよ!
一つ目に青い肌、手にはこん棒?
ゲームで何度か見たけど、たぶんサイクロプスとかいうモンスターだろ!
「どど、どうするんですか! 追いつかれちゃいましたよ!」
「っ……」
逃げてもまた追いつかれる。
こうなったら……。
「やってやるよコンチクショー!」
サイクロプスがなんぼのもんじゃい!
こっちには女神様から授かった加護があるんじゃ!
俺は両目を見開く。
第一の加護『弱点開示』。
その効果は文字通り、相手の弱点を見つけることができる。
加護を発動した俺の眼は青く光る。
視界にはうっすらと、サイクロプスの弱点が視覚化されていた。
光っているのは目だ。
それ以上の情報は……ない。
レベルが低いと一か所しか表示されないらしい。
目なんて誰でも弱点だろ!
と、心の中で盛大にツッコミを入れる。
「あーもう! こうなったらやけだ!」
俺は近くに転がっていた大きめの石を拾い上げる。
昔から、コントロールには自信があるんだ。
大きく振りかぶって、相手の弱点に向かって石を思いっきり上げ飛ばした。
「おりゃああああああああ!」
投げ飛ばされた石はサイクロプスの弱点である眼球に直撃する。
目を瞑って痛がるサイクロプスに俺は吠える。
「どうだがこらぁ!」
「――ウゥ……グオオオオオオオオオオオオオオオ!」
サイクロプスは激怒した。
それはもう、激しく怒っていらっしゃった。
まぁ当然だよね?
石ぶつけた程度で倒せるとか、弱点でもありえないよね。
うん、わかってたよ。
「ちょっと何してるんですか! 全然効いてない上に怒らせてどうするんです!」
「うるさいな! これが俺の精一杯なんだよ!」
「これだから童貞は!」
「今童貞関係ねーだろうが!」
無意味に罵り合っていると、怒れるサイクロプスがこん棒を振り上げる。
「「ぎゃああああああああああ! 誰か助けてええええええええええ!」」
俺とサラスは涙目になりながら抱き合い、心の底から助けを呼んだ。
どこかもわからない森の中だ。
助けを呼んだところで誰もこない。
ほとんど諦めムードだ。
短かったな……俺の新しい人生。
「おっ! なんかみーつけたっ!」
「……へ?」
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