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第一章
18.夜風の中で
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結婚式が終わり夜になる。
俺たちは家に帰り、ささやかなパーティーを開催した。
「二人の結婚を祝してー! かんぱーい!」
父さんの音頭に合わせてコップを重ねる。
ガラスじゃない木のコップで音も静かだが、それ以上に賑やかだ。
「たくさん食べてね? 今日は母さんとっても頑張ったのよ」
テーブルの上に並べられた料理の数々。
小さな村で出てくる料理としては、これ以上ないくらい豪華だ。
試しに一口食べれば、懐かしい味が口いっぱいに広がる。
「美味いのう! 母君は料理の天才じゃな!」
「あらまぁ嬉しい。頑張って作ったかいがあったわ」
「母さんの料理は世界一だからな! これを知ったら他の料理が食べられなくなるぞぉ~」
「うーむそれは困るのう。じゃが手が止まらん!」
つい数時間前に初めて会ったはずなのに、もううちの両親と打ち解けている。
変な魔法とか使ってないよな?
いや、父さんたちならこれくらい普通か。
もしかすると二人は、アスタロトの正体を知っても変わらないかもしれない。
そんな期待すら感じてしまえるほど、二人は明るくて優しい。
「なんじゃ? 主は食べんのか? ならワシが全部もらってしまうぞ」
「食べるよ。俺もお腹は空いてるんだ」
母さんの料理を頬張る。
口に広がる味を感じて、改めて帰ってきたことを実感する。
「ところでエレン、これからどうするんだ? 勇者の仕事も終わって嫁まで出来たんだ」
「そうよね~ また一緒に暮らせるのかしら」
「あー……それはまだ考え中かな」
「……」
「そうか? 決まったら教えてくれ。うちはいつでも歓迎だぞ!」
「ありがとう」
こうして夜は更けていく。
◇◇◇
「今夜はここの部屋を使ってくれ」
「え? でもここ二人の寝室でしょ?」
「いいからいいから! 俺たちのことは気にせず」
「そうよ。気にせずごゆっくり~」
パタンと扉が閉まる。
ここは父さんたちの寝室、つまり夫婦の寝室。
ベッドは大きめのサイズが一つだけ。
「夫婦なら同じ寝床を共有するのも普通じゃな」
「……はぁ」
「なんじゃ大きなため息などついて。さては初めてのキスのことが忘れられんのじゃな? 仕方ないのう。主がしたいならもう一度するか?」
「ち、違うから。そういうんじゃない」
ったく、忘れていたのに思い出したじゃないか。
俺にとって初めてのキス。
その相手が、まさか元魔王だなんて……こんなことがあるんだな。
「かっかっ、今思い出しても面白かったのう。キス一つで動揺するとは、愛いやつじゃ」
「なっ、仕方ないだろ初めてだったんだから。そういうお前はどうなんだよ」
「ワシも初めてじゃよ」
「え、そうなのか?」
「当たり前じゃ。魔王が誰かと接吻する機会などあるわけなかろう。今日まで誰にも許したことはない……主が初めてじゃよ」
そんな風に言われると、多少はいい気分になる。
俺だけ特別だと言って貰えているみたいで。
「せっかくじゃし、このまま孫の顔でも見せてやるか?」
「か、からかうなよ」
「かっかっかっ! 冗談じゃよ。さすがにワシでも一日で子を産むなどできんからのう」
「そういう問題じゃないだろ……」
彼女の能天気さも大概だな。
だから余計にうちの両親と相性がよかったのか。
「そういえば、二人は俺ってすぐに気づいたな」
「なんじゃ?」
「ほら、ローブを着ていたのに」
村に到着した時、俺はローブを着ていた。
このローブにはアスタロトの魔法で認識阻害の効果が付与されている。
普通の人間には、俺を俺だと気づけないはずだ。
「前にも言ったじゃろ? 認識阻害の効果も完璧でない。主と関わりの深い者……主のことを常に考えているような者には効果が薄い」
「……だったら」
「うむ。そういうことじゃな」
二人はずっと、俺のことを考えてくれていたのか。
「よい両親じゃな」
「……ああ。俺の自慢だよ」
これ以上ないくらい大切な人たちだ。
「なぁアスタロト」
「なんじゃ?」
「もう少し経ったら、散歩にでもいかないか?」
「よいのう」
時間はゆったりと過ぎていく。
俺たちは寝室で他愛のない話をして、二人が寝静まるころを見計らう。
こっそり音を殺して、起こさないように家を出た。
向かったのは教会、の近くにある空き地だ。
元々は畑になっていたけど今は使っていない。
家からも遠く、誰の邪魔も入らない。
「エレン」
「ああ、ここから迷惑はかからない」
俺たちは振り返る。
そして――
「姿を現せ。いることはわかっているんだ」
誰もいない森へ呼びかける。
すると、ぞろぞろと黒いコートを着た者たちが姿を現した。
一人、二人……ざっと十人近くいる。
うち一人、目つきの悪い女性がニヤっと笑みを浮かべて問いかける。
「よく気付いたねぇ~ さすが元勇者様ってことかい?」
「そっちの尾行が下手なだけだよ。気配を完全に殺しきれてない」
「くくっ、あえてさ。あたしらも半信半疑だったからね~ あんたが本物の勇者か試しておきたかったのさ」
「妙な言い回しだな」
口ぶりからして王国に雇われた者たちなのだろう。
おおかたどこかの盗賊か何か。
王国に属する者じゃない。
俺の偽物を殺した暗殺者でさえ、俺に対して殺意は持っていなかった。
命令されて仕方なくって感じだったのに、こいつらは……。
明確な殺意を感じる。
「余程の額を提示されたか」
「まぁね~ あんたを殺しせば一生遊んでもおつりがくる金が手に入るのさ」
「それはよかったな。でもいいのか? 俺を相手に、この程度の人数で勝てると思わないだろ?」
「そうだね。なにせ世界を救った勇者様だ。普通に戦ったらあたしらが負ける。だけど、こういうのはどうかな?」
「――!?」
複数の気配が迫っている。
のそのそと、ゆっくり。
魔物じゃない。
人の足音だ。
「まさか――」
嫌な予感が的中する。
そこに姿を現したのは……。
「父さん、母さん……」
俺たちは家に帰り、ささやかなパーティーを開催した。
「二人の結婚を祝してー! かんぱーい!」
父さんの音頭に合わせてコップを重ねる。
ガラスじゃない木のコップで音も静かだが、それ以上に賑やかだ。
「たくさん食べてね? 今日は母さんとっても頑張ったのよ」
テーブルの上に並べられた料理の数々。
小さな村で出てくる料理としては、これ以上ないくらい豪華だ。
試しに一口食べれば、懐かしい味が口いっぱいに広がる。
「美味いのう! 母君は料理の天才じゃな!」
「あらまぁ嬉しい。頑張って作ったかいがあったわ」
「母さんの料理は世界一だからな! これを知ったら他の料理が食べられなくなるぞぉ~」
「うーむそれは困るのう。じゃが手が止まらん!」
つい数時間前に初めて会ったはずなのに、もううちの両親と打ち解けている。
変な魔法とか使ってないよな?
いや、父さんたちならこれくらい普通か。
もしかすると二人は、アスタロトの正体を知っても変わらないかもしれない。
そんな期待すら感じてしまえるほど、二人は明るくて優しい。
「なんじゃ? 主は食べんのか? ならワシが全部もらってしまうぞ」
「食べるよ。俺もお腹は空いてるんだ」
母さんの料理を頬張る。
口に広がる味を感じて、改めて帰ってきたことを実感する。
「ところでエレン、これからどうするんだ? 勇者の仕事も終わって嫁まで出来たんだ」
「そうよね~ また一緒に暮らせるのかしら」
「あー……それはまだ考え中かな」
「……」
「そうか? 決まったら教えてくれ。うちはいつでも歓迎だぞ!」
「ありがとう」
こうして夜は更けていく。
◇◇◇
「今夜はここの部屋を使ってくれ」
「え? でもここ二人の寝室でしょ?」
「いいからいいから! 俺たちのことは気にせず」
「そうよ。気にせずごゆっくり~」
パタンと扉が閉まる。
ここは父さんたちの寝室、つまり夫婦の寝室。
ベッドは大きめのサイズが一つだけ。
「夫婦なら同じ寝床を共有するのも普通じゃな」
「……はぁ」
「なんじゃ大きなため息などついて。さては初めてのキスのことが忘れられんのじゃな? 仕方ないのう。主がしたいならもう一度するか?」
「ち、違うから。そういうんじゃない」
ったく、忘れていたのに思い出したじゃないか。
俺にとって初めてのキス。
その相手が、まさか元魔王だなんて……こんなことがあるんだな。
「かっかっ、今思い出しても面白かったのう。キス一つで動揺するとは、愛いやつじゃ」
「なっ、仕方ないだろ初めてだったんだから。そういうお前はどうなんだよ」
「ワシも初めてじゃよ」
「え、そうなのか?」
「当たり前じゃ。魔王が誰かと接吻する機会などあるわけなかろう。今日まで誰にも許したことはない……主が初めてじゃよ」
そんな風に言われると、多少はいい気分になる。
俺だけ特別だと言って貰えているみたいで。
「せっかくじゃし、このまま孫の顔でも見せてやるか?」
「か、からかうなよ」
「かっかっかっ! 冗談じゃよ。さすがにワシでも一日で子を産むなどできんからのう」
「そういう問題じゃないだろ……」
彼女の能天気さも大概だな。
だから余計にうちの両親と相性がよかったのか。
「そういえば、二人は俺ってすぐに気づいたな」
「なんじゃ?」
「ほら、ローブを着ていたのに」
村に到着した時、俺はローブを着ていた。
このローブにはアスタロトの魔法で認識阻害の効果が付与されている。
普通の人間には、俺を俺だと気づけないはずだ。
「前にも言ったじゃろ? 認識阻害の効果も完璧でない。主と関わりの深い者……主のことを常に考えているような者には効果が薄い」
「……だったら」
「うむ。そういうことじゃな」
二人はずっと、俺のことを考えてくれていたのか。
「よい両親じゃな」
「……ああ。俺の自慢だよ」
これ以上ないくらい大切な人たちだ。
「なぁアスタロト」
「なんじゃ?」
「もう少し経ったら、散歩にでもいかないか?」
「よいのう」
時間はゆったりと過ぎていく。
俺たちは寝室で他愛のない話をして、二人が寝静まるころを見計らう。
こっそり音を殺して、起こさないように家を出た。
向かったのは教会、の近くにある空き地だ。
元々は畑になっていたけど今は使っていない。
家からも遠く、誰の邪魔も入らない。
「エレン」
「ああ、ここから迷惑はかからない」
俺たちは振り返る。
そして――
「姿を現せ。いることはわかっているんだ」
誰もいない森へ呼びかける。
すると、ぞろぞろと黒いコートを着た者たちが姿を現した。
一人、二人……ざっと十人近くいる。
うち一人、目つきの悪い女性がニヤっと笑みを浮かべて問いかける。
「よく気付いたねぇ~ さすが元勇者様ってことかい?」
「そっちの尾行が下手なだけだよ。気配を完全に殺しきれてない」
「くくっ、あえてさ。あたしらも半信半疑だったからね~ あんたが本物の勇者か試しておきたかったのさ」
「妙な言い回しだな」
口ぶりからして王国に雇われた者たちなのだろう。
おおかたどこかの盗賊か何か。
王国に属する者じゃない。
俺の偽物を殺した暗殺者でさえ、俺に対して殺意は持っていなかった。
命令されて仕方なくって感じだったのに、こいつらは……。
明確な殺意を感じる。
「余程の額を提示されたか」
「まぁね~ あんたを殺しせば一生遊んでもおつりがくる金が手に入るのさ」
「それはよかったな。でもいいのか? 俺を相手に、この程度の人数で勝てると思わないだろ?」
「そうだね。なにせ世界を救った勇者様だ。普通に戦ったらあたしらが負ける。だけど、こういうのはどうかな?」
「――!?」
複数の気配が迫っている。
のそのそと、ゆっくり。
魔物じゃない。
人の足音だ。
「まさか――」
嫌な予感が的中する。
そこに姿を現したのは……。
「父さん、母さん……」
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