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第二章 師弟関係
肆
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山を流れる川を隔て向かい合う。
「構えろ、リイン」
「はい」
お互いに無手。
獲物は使わず、体術での戦闘訓練。
剣術は何も剣を振るうだけじゃない。
剣術が柔術と関わりが深いように、徒手格闘もできて一流。
ただし、この戦闘訓練の目的はそこにない。
魔力操作の実戦利用。
この半年かけて鍛えた魔力操作の技術を使い、先生と戦えるようになる。
先に動いたのは俺だ。
大きく地面を蹴り、先生に正面から接近する。
俺の拳を腕で受け、続けて蹴りも曲げた膝で受け止める。
流れるような反撃に対して回避を選択し、そのまま俺は右手で手刀を作る。
思いっきり振り下ろしたが、先生は横に跳んで回避した。
代わりに地面がクパーと割れる。
「おうおう、すごい切れ味だなぁ」
「逃がさない!」
俺は立て続けに手刀で攻撃する。
対する先生も手刀を作り、俺の右手を受け止める。
手刀と手刀の衝突。
本来ならばありえない火花が散り、ガリガリと鉱物同士がこすれる音が響く。
お互いに魔力を纏い、高速で循環することで手刀は鋭利な刃物となっている。
鍔競り合いから押し込み、俺と師匠は距離をとる。
「よし、悪くないな。今の戦闘でも制御は乱れてない。魔力操作の第一段階は一先ずクリアしたと思ってよさそうだな」
「ありがとうございます!」
「これなら十分実戦でも使えるだろ」
「はい。けどまだまだ足りない」
俺は手刀を解除し、力いっぱいに拳を握る。
先生は認めてくれたけど、俺はちっとも満足していない。
完璧に扱える魔力量も半分以下。
体表面でのコントロールは上手くなったけど、身体からの距離が離れるほど難しいのは変わらない。
先生のように自在に操るには練習不足だ。
「そう悲観することはないだろ。たった半年でここまで使いこなせるようになったんだ。お前には才能がある」
才能……か。
そうでなくては困るんだ。
先生のように長い時間は使えない。
人間の寿命は、この世界でも百年前後だという話だ。
老化すればあらゆる機能は低下する。
老いを感じる前に、俺は武士として、剣士として完成させなければならない。
「焦るなよ」
「……心を読まないでください」
「読まんでもわかる。お前は顔に出るからな」
「初めて言われましたよ」
河原で腰をおろし、少し休憩する。
先生も隣に腰を下ろし、一緒になって流れる川を見つめる。
「なぁリイン、お前はなんのために強くなりたい?」
「え? 急にどうしたんです?」
「暇だからな。そういえば一度もちゃんと聞いてないと思ったんだ」
「……武士に憧れたからですよ」
戦乱の世から幕末まで。
武士たちは刀を握り、己が信念を貫くために戦った。
単純な強さじゃない。
目的のためなら命すら捨てる覚悟。
自分ではなく、主を優先する考え方。
死を恐れず、生を捨ててでも何かを成し遂げようとした者たちに……俺は憧れた。
そして、歴史の中で名を遺した剣豪たち。
彼らの伝説、生き様にも心が震えた。
彼らは本物の武士であり、歴戦の剣士だった。
「俺も、彼らのようになりたいと思ったんです」
「なるほどな。武士ってのはよくわからんが、ようするにただの強さじゃないってことか」
「はい」
「だったらお前は、そいつらみたいに見つけないといけないな。お前自身の信念……あるいは目的ってやつを」
先生の言葉に身体が、心が反応する。
武士の強さとは何か。
前世で技を磨き、身体を鍛えながらずっと考えていたことだ。
ただ強いだけじゃ武士とは呼べない。
強さには意味がいる。
先生の指摘は、今の俺が空っぽであることを見抜いていた。
「お前がただ強くなりたいだけなら今のままで十分だがな。そうじゃないんだろ?」
「……はい」
武士としての強さを見つける。
それは剣士としての強さだけではなく、それ以外の何かだ。
今の俺には何もない。
ただがむしゃらに強さを追い求めているだけだ。
俺が戦う理由は……まだ見つかっていない。
「先生は、どうして強くなったんですか?」
「ワシか? そうだな……」
先生はいつになく、切なげな横顔を見せる。
何かを思い出すように、空を見上げた。
「約束のためだ」
約束?
一体誰と、どんな約束をしたのだろう。
気になった俺だけど、今聞いても答えてくれない気がして、そっと飲み込んだ。
「さて! 休憩は終わりだ。続きを始めるぞ」
「はい」
俺は立ち上がる。
「ワシもそろそろ、この地を離れることになりそうだからな。時間を有効活用していくぞ」
「そうですね……え?」
今、なんて?
この日の修業は最後まで集中しきれなかった。
先生が途中、俺に言ったことが引っかかって。
「よーし、ここまでだ」
「……」
「どうしたんだ? リイン、途中から集中してなかっただろ?」
「……先生、帰るのか?」
もやもやしたままじゃ集中できない。
俺は思い切ってストレートに質問することにした。
「まぁな。元々期限付きの休暇だったんだよ。五年経つし、いい加減顔を出さないと上司に怒られそうだ」
「上司……いたんだ」
かってな想像で、先生はずっと一人で旅をしているのだと思っていた。
先生はあまり自分のことを語らない。
今まで何をしていたのかも、俺は知らない。
「……いつ?」
「まだ決めてないが一月以内か。ちょうどお前の修業も区切りがよくなったところだ」
「……」
確かに、区切りとしてはいいかもしれない。
俺も魔力の使い方を覚え始め、コツを掴んできたところだ。
実戦でも扱えるレベルに至っている。
けれど……。
「……だ」
「ん? 何か言ったか?」
「なんでもない。また明日、お願いします」
「おう。気を付けて帰れよ」
俺は一人、ある決意をする。
少しだけ昔を思い出した。
昔というより前世か。
そのためにも、果たすべき義理を果たそう。
「構えろ、リイン」
「はい」
お互いに無手。
獲物は使わず、体術での戦闘訓練。
剣術は何も剣を振るうだけじゃない。
剣術が柔術と関わりが深いように、徒手格闘もできて一流。
ただし、この戦闘訓練の目的はそこにない。
魔力操作の実戦利用。
この半年かけて鍛えた魔力操作の技術を使い、先生と戦えるようになる。
先に動いたのは俺だ。
大きく地面を蹴り、先生に正面から接近する。
俺の拳を腕で受け、続けて蹴りも曲げた膝で受け止める。
流れるような反撃に対して回避を選択し、そのまま俺は右手で手刀を作る。
思いっきり振り下ろしたが、先生は横に跳んで回避した。
代わりに地面がクパーと割れる。
「おうおう、すごい切れ味だなぁ」
「逃がさない!」
俺は立て続けに手刀で攻撃する。
対する先生も手刀を作り、俺の右手を受け止める。
手刀と手刀の衝突。
本来ならばありえない火花が散り、ガリガリと鉱物同士がこすれる音が響く。
お互いに魔力を纏い、高速で循環することで手刀は鋭利な刃物となっている。
鍔競り合いから押し込み、俺と師匠は距離をとる。
「よし、悪くないな。今の戦闘でも制御は乱れてない。魔力操作の第一段階は一先ずクリアしたと思ってよさそうだな」
「ありがとうございます!」
「これなら十分実戦でも使えるだろ」
「はい。けどまだまだ足りない」
俺は手刀を解除し、力いっぱいに拳を握る。
先生は認めてくれたけど、俺はちっとも満足していない。
完璧に扱える魔力量も半分以下。
体表面でのコントロールは上手くなったけど、身体からの距離が離れるほど難しいのは変わらない。
先生のように自在に操るには練習不足だ。
「そう悲観することはないだろ。たった半年でここまで使いこなせるようになったんだ。お前には才能がある」
才能……か。
そうでなくては困るんだ。
先生のように長い時間は使えない。
人間の寿命は、この世界でも百年前後だという話だ。
老化すればあらゆる機能は低下する。
老いを感じる前に、俺は武士として、剣士として完成させなければならない。
「焦るなよ」
「……心を読まないでください」
「読まんでもわかる。お前は顔に出るからな」
「初めて言われましたよ」
河原で腰をおろし、少し休憩する。
先生も隣に腰を下ろし、一緒になって流れる川を見つめる。
「なぁリイン、お前はなんのために強くなりたい?」
「え? 急にどうしたんです?」
「暇だからな。そういえば一度もちゃんと聞いてないと思ったんだ」
「……武士に憧れたからですよ」
戦乱の世から幕末まで。
武士たちは刀を握り、己が信念を貫くために戦った。
単純な強さじゃない。
目的のためなら命すら捨てる覚悟。
自分ではなく、主を優先する考え方。
死を恐れず、生を捨ててでも何かを成し遂げようとした者たちに……俺は憧れた。
そして、歴史の中で名を遺した剣豪たち。
彼らの伝説、生き様にも心が震えた。
彼らは本物の武士であり、歴戦の剣士だった。
「俺も、彼らのようになりたいと思ったんです」
「なるほどな。武士ってのはよくわからんが、ようするにただの強さじゃないってことか」
「はい」
「だったらお前は、そいつらみたいに見つけないといけないな。お前自身の信念……あるいは目的ってやつを」
先生の言葉に身体が、心が反応する。
武士の強さとは何か。
前世で技を磨き、身体を鍛えながらずっと考えていたことだ。
ただ強いだけじゃ武士とは呼べない。
強さには意味がいる。
先生の指摘は、今の俺が空っぽであることを見抜いていた。
「お前がただ強くなりたいだけなら今のままで十分だがな。そうじゃないんだろ?」
「……はい」
武士としての強さを見つける。
それは剣士としての強さだけではなく、それ以外の何かだ。
今の俺には何もない。
ただがむしゃらに強さを追い求めているだけだ。
俺が戦う理由は……まだ見つかっていない。
「先生は、どうして強くなったんですか?」
「ワシか? そうだな……」
先生はいつになく、切なげな横顔を見せる。
何かを思い出すように、空を見上げた。
「約束のためだ」
約束?
一体誰と、どんな約束をしたのだろう。
気になった俺だけど、今聞いても答えてくれない気がして、そっと飲み込んだ。
「さて! 休憩は終わりだ。続きを始めるぞ」
「はい」
俺は立ち上がる。
「ワシもそろそろ、この地を離れることになりそうだからな。時間を有効活用していくぞ」
「そうですね……え?」
今、なんて?
この日の修業は最後まで集中しきれなかった。
先生が途中、俺に言ったことが引っかかって。
「よーし、ここまでだ」
「……」
「どうしたんだ? リイン、途中から集中してなかっただろ?」
「……先生、帰るのか?」
もやもやしたままじゃ集中できない。
俺は思い切ってストレートに質問することにした。
「まぁな。元々期限付きの休暇だったんだよ。五年経つし、いい加減顔を出さないと上司に怒られそうだ」
「上司……いたんだ」
かってな想像で、先生はずっと一人で旅をしているのだと思っていた。
先生はあまり自分のことを語らない。
今まで何をしていたのかも、俺は知らない。
「……いつ?」
「まだ決めてないが一月以内か。ちょうどお前の修業も区切りがよくなったところだ」
「……」
確かに、区切りとしてはいいかもしれない。
俺も魔力の使い方を覚え始め、コツを掴んできたところだ。
実戦でも扱えるレベルに至っている。
けれど……。
「……だ」
「ん? 何か言ったか?」
「なんでもない。また明日、お願いします」
「おう。気を付けて帰れよ」
俺は一人、ある決意をする。
少しだけ昔を思い出した。
昔というより前世か。
そのためにも、果たすべき義理を果たそう。
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